「時間をはかる」
「体温をはかる」
「体重をはかる」
どれも読み方は「はかる」ですが、漢字にすると、
「計る」
「測る」
「量る」
の3種類があります。
そのため、
「体温は計る?測る?」
「体重計を使うのだから体重を計る?」
「距離なら測る?」
「時間を測ると書いたら間違い?」
「重さ・容量・体積は量る?」
と迷うことがあります。
簡単にいうと、「計る」は時間や数などを調べる場合、「測る」は長さ・高さ・深さ・広さ・温度・程度などを調べる場合、「量る」は重さ・容積などを調べる場合に使われる傾向があります。
たとえば、
「ストップウォッチで時間を計る」
「体温計で体温を測る」
「体重計で体重を量る」
と使い分けます。
一言で覚えるなら、
計る=時間・数
測る=長さ・高さ・深さ・広さ・程度
量る=重さ・容積
です。
ただし、この区別は「この対象なら絶対にこの漢字」とすべて機械的に決められるものではありません。
辞書でも、「計る」「測る」「量る」について、それぞれの漢字を「使うことが多い」対象が示されています。
つまり、基本的な使い分けはあるものの、専門分野・文脈・慣用によって重なる場合があります。
この記事では、「計る・測る・量る」の違いから、時間・タイム・体温・血圧・身長・距離・体重・料理の材料など、迷いやすい具体例、「計測」「測定」「計量」「図る」との違いまで詳しく解説します。
- 「計る・測る・量る」の違い【結論】
- 「計る」とは?
- ストップウォッチなら「時間を計る」
- 「タイミングを計る」にも「計」を使う
- 「測る」とは?
- 長さ・距離は「測る」
- 身長は「測る」
- 体温は「測る」
- 血圧も「測る」
- 能力・実力・程度も「測る」が使われる
- 「量る」とは?
- 体重は「量る」
- 料理の材料は「量る」が使いやすい
- 荷物の重さも「量る」
- 「計る・測る・量る」の決定的な違い
- 時間は「計る」と「測る」のどちら?
- 体温は「計る」と「測る」のどちら?
- 体重は「測る」と「量る」のどちら?
- 身長と体重は漢字が違う
- 血圧は「測る」
- 脈拍・心拍数は?
- 面積は「測る」
- 水深は「測る」
- 容量・容積は「量る」が基本?
- 「測定」と「測る」は完全に同じではない
- 「計測」と「計る」も同じではない
- 「計量」と「量る」も完全には一致しない
- 「計る・測る・量る」はすべて常用漢字
- 迷ったら「はかる」とひらがなにしてもいい?
- 「図る」は「計る・測る・量る」と何が違う?
- 「謀る」「諮る」との違い
- 「計る・測る・量る」で迷ったときの3秒判定
- 「計る」を使った例文
- 「測る」を使った例文
- 「量る」を使った例文
- 具体例で比較:健康診断
- 具体例で比較:スポーツ
- 具体例で比較:料理
- よくある間違い1:「○○計を使うなら計る」と考える
- よくある間違い2:「数値が出るものは全部計る」と考える
- よくある間違い3:「測定」と言えるなら全部「測る」と考える
- よくある間違い4:「計量」の『量』から全部「量る」と考える
- よくある間違い5:使い分けを絶対的な規則だと思う
- 「計る・測る・量る」に関するよくある質問
- まとめ
- 参考資料・出典
「計る・測る・量る」の違い【結論】
| 比較項目 | 計る | 測る | 量る |
|---|---|---|---|
| 基本的な使い分け | 時間・数など | 長さ・高さ・深さ・広さ・程度など | 重さ・容積など |
| 代表的なもの | 時間、タイム | 距離、身長、体温、血圧 | 体重、荷物の重さ、材料の量 |
| 連想しやすい熟語 | 時計・計算・計時 | 測定・測量・測距 | 重量・容量・計量 |
| 代表例 | 時間を計る | 距離を測る | 体重を量る |
3秒で判断するなら、
「時間・タイム?」 → 計る
「長さ・高さ・温度・程度?」 → 測る
「重さ・かさ・分量?」 → 量る
と考えると分かりやすいでしょう。
「計る」とは?
時間・数などを調べるときに使いやすい
「計る(はかる)」は、「時計」「計算」「計時」などの「計」を使った表記です。
辞書では、「はかる」の使い分けについて、時間・数を調べる場合には「計る」を使うことが多いと説明されています。
代表的なのは、
- 時間を計る
- 競技のタイムを計る
- 作業にかかった時間を計る
- 料理の加熱時間を計る
などです。
時間を数値として捉え、どのくらい経過したかを調べる場合には「計る」が使いやすいでしょう。
ストップウォッチなら「時間を計る」
たとえば、100メートル走に何秒かかったかを確認する場合は、
「100メートル走のタイムを計る」
と書くのが基本です。
同じように、
「作業時間を計る」
「1分間を計る」
などと表現できます。
「時計」の「計」と覚えると分かりやすいでしょう。
「タイミングを計る」にも「計」を使う
「計る」は、単に時間を測定する場合だけではありません。
適切な時機を判断する意味でも、
「タイミングを計る」
「頃合いを計る」
と使われます。
たとえば、
「相手の様子を見ながら、話を切り出すタイミングを計った。」
という文章です。
ここでは秒数を測定しているわけではありませんが、時機を見定めるという意味で「計る」が使われています。
「測る」とは?
長さ・高さ・深さ・広さ・程度を調べる
「測る(はかる)」は、
- 測定
- 測量
- 目測
- 測距
などの「測」を使った表記です。
辞書では、
長さ・高さ・深さ・広さ・程度などを調べる場合
に「測る」を使うことが多いとされています。
代表的なのは、
- 長さを測る
- 距離を測る
- 身長を測る
- 水深を測る
- 面積を測る
- 体温を測る
- 血圧を測る
などです。
長さ・距離は「測る」
定規・メジャー・距離計などを使って長さを調べる場合には、
「測る」
が基本です。
たとえば、
「机の幅をメジャーで測る。」
「自宅から駅までの距離を測る。」
「建物の高さを測る。」
などと使います。
「測量」の「測」と覚えると区別しやすいでしょう。
身長は「測る」
人の身長も、長さ・高さに当たるため、
「身長を測る」
とするのが基本です。
健康診断なら、
「身長を測ったあと、体重を量った。」
と書き分けることができます。
同じ健康診断でも、何を調べるかによって漢字が変わります。
体温は「測る」
体温の場合は、
「体温を測る」
が一般的です。
たとえば、
「朝起きて体温を測った。」
「発熱が気になったので体温計で熱を測った。」
などと表現できます。
ここで注目したいのは、使う道具の名前が「体温計」だからといって、
「体温を計る」
と決まるわけではないことです。
漢字は測定器の名前ではなく、何をはかっているのかを基準に選びます。
血圧も「測る」
血圧についても、一般的には、
「血圧を測る」
と書きます。
たとえば、
「毎朝、家庭用血圧計で血圧を測っています。」
です。
ここでも装置名は「血圧計」ですが、動詞は「測る」が使いやすいという点に注意してください。
能力・実力・程度も「測る」が使われる
「測る」は、物理的な長さだけではありません。
程度・能力などを調べる意味にも使われます。
たとえば、
「テストで現在の実力を測る。」
「この課題で理解度を測る。」
などです。
直接メジャーで測れるものではありませんが、ある基準によって程度を明らかにするため「測る」が使えます。
「量る」とは?
重さ・容積などを調べる
「量る(はかる)」は、
- 重量
- 容量
- 分量
- 計量
などに使われる「量」を用いた表記です。
辞書では、
重さ・容積などを調べる場合
に「量る」を使うことが多いとされています。
代表的なのは、
- 体重を量る
- 荷物の重さを量る
- 米を量る
- 小麦粉を量る
- 水の量を量る
などです。
体重は「量る」
体重は人の「重さ」なので、
「体重を量る」
とするのが基本です。
たとえば、
「毎朝、体重計で体重を量る。」
と書けます。
ここでも、道具が「体重計」だから動詞も「計る」となるわけではありません。
体温計で体温を測る
体重計で体重を量る
という違いは、特に覚えておきたい例です。
料理の材料は「量る」が使いやすい
料理では、材料の重さ・分量を確認することがあります。
その場合、
「小麦粉を100グラム量る。」
「米を量る。」
「必要な分だけ材料を量る。」
などと使えます。
計量スプーン・計量カップ・キッチンスケールなどを使って分量を確認する場面です。
荷物の重さも「量る」
宅配便・旅行などで荷物の重量を確認するときにも、
「荷物の重さを量る」
と書けます。
たとえば、
「空港へ行く前にスーツケースの重さを量った。」
という文章です。
「重量」の「量」と関連づけると覚えやすいでしょう。
「計る・測る・量る」の決定的な違い
違い1:何を数値化するのかが違う
3つの言葉はいずれも、ある基準を使って数量・程度などを明らかにする行為です。
違いは、主に何を対象としているかです。
| 対象 | 使いやすい漢字 |
|---|---|
| 時間 | 計る |
| 長さ | 測る |
| 高さ | 測る |
| 深さ | 測る |
| 距離 | 測る |
| 温度 | 測る |
| 程度・能力 | 測る |
| 重さ | 量る |
| 容積・分量 | 量る |
違い2:使う道具ではなく対象で考える
「○○計という道具を使うから『計る』」と考えると、間違えやすくなります。
たとえば、
体温計 → 体温を測る
血圧計 → 血圧を測る
体重計 → 体重を量る
です。
「計」は測定器の名称として幅広く使われるため、器具名と動詞の漢字は必ずしも一致しません。
何を調べているのかを見て選びましょう。
違い3:熟語で考えると判断しやすい
迷ったときは、関連する熟語を思い浮かべる方法があります。
計る → 時計・計時・計算
測る → 測定・測量
量る → 重量・容量・分量
です。
たとえば「距離」は「測量」に近いので「測る」、「体重」は「重量」に近いので「量る」と判断できます。
時間は「計る」と「測る」のどちら?
一般的な書き分けでは、
「時間を計る」
が基本です。
辞書でも、時間には「計る」を使うことが多いと説明されています。
たとえば、
「作業が終わるまでの時間を計る。」
「ストップウォッチでタイムを計る。」
です。
ただし、科学・工学などでは「測定」「計測」という専門語が広く用いられ、時間も物理量の一つとして扱われます。
そのため、専門分野で「時間を測定する」という表現が使われることと、日常表記として「時間を計る」と書くことは矛盾しません。
体温は「計る」と「測る」のどちら?
一般的には、
「体温を測る」
です。
「体温計」という名称につられて「計る」としないよう注意しましょう。
○ 体温を測る
△ 体温を計る
と覚えると分かりやすいでしょう。
体重は「測る」と「量る」のどちら?
体重は重さなので、一般的には、
「体重を量る」
です。
○ 体重を量る
と覚えておきましょう。
ただし、「体重を測定する」という専門的・一般的な言い方もあります。
これは「測定」という熟語が広い意味で用いられるためであり、動詞の漢字の書き分けとは別の問題です。
身長と体重は漢字が違う
健康診断で特に迷いやすい組み合わせです。
身長 → 測る
体重 → 量る
です。
たとえば、
「健康診断で身長を測り、体重を量った。」
と書けます。
身長は長さ・高さ、体重は重さだからです。
血圧は「測る」
血圧も、
「血圧を測る」
と書くのが一般的です。
たとえば、
「朝晩2回、血圧を測る。」
とします。
「血圧計」という器具を使いますが、「血圧を計る」とする必要はありません。
脈拍・心拍数は?
脈拍・心拍数なども、一般には、
「脈拍を測る」
「心拍数を測る」
と表現できます。
一定時間内の回数を数える側面もありますが、健康状態を示す数値として測定する文脈では「測る」がよく使われます。
分野ごとに専門用語が決まっている場合は、その表記を優先してください。
面積は「測る」
土地・部屋などの広さを調べる場合は、
「面積を測る」
「土地の広さを測る」
と書けます。
「広さ」は「測る」が使われやすい対象の一つです。
水深は「測る」
川・海・プールなどの深さを調べる場合も、
「深さを測る」
「水深を測る」
です。
「測深」「測量」といった言葉からもイメージしやすいでしょう。
容量・容積は「量る」が基本?
日常的な書き分けでは、容積・かさ・分量について「量る」が使われる傾向があります。
たとえば、
「必要な量の水を量る。」
などです。
ただし、科学・技術分野では「容積を測定する」「体積を測定する」などの表現も広く使われます。
「量る」という動詞の一般的な書き分けと、専門用語としての「測定」は分けて考える必要があります。
「測定」と「測る」は完全に同じではない
「測定」という熟語は、科学・技術・医療などで非常に広く使われます。
経済産業省も、測定について、測定器の正確性や測定方法を適切に確保することの重要性を説明しています。
そのため、
- 体重を測定する
- 温度を測定する
- 時間を測定する
- 濃度を測定する
などの表現が成立します。
一方、日常的な動詞として漢字を書き分ける場合には、
体重を量る
体温を測る
時間を計る
のように対象によって漢字を選びます。
「測定という熟語を使える=動詞も必ず測る」ではありません。
「計測」と「計る」も同じではない
「計測」も、科学・工学などで広く使われる言葉です。
たとえば、
「センサーで温度を計測する」
という文章は自然です。
しかし、日常の動詞なら、
「温度を測る」
と書くのが一般的です。
「計測」という熟語に「計」が含まれるから、「温度を計る」となるわけではありません。
「計量」と「量る」も完全には一致しない
「計量」という言葉を見ると、
「量る=重さだけ」
という説明と矛盾するように感じるかもしれません。
しかし、専門用語の「計量」はより広い意味を持っています。
経済産業省は計量法について、
長さ・質量・時間など、数値で大きさを表せるさまざまな「量」を対象にしています。
つまり、法律・科学の「計量」は、日常語の「量る」より広い概念です。
したがって、
「計量法では時間も計量する」
ことと、
「日常文では時間を計る」
ことは両立します。
「計る・測る・量る」はすべて常用漢字
文化庁の常用漢字表では、
計―はかる
測―はかる
量―はかる
のすべてが示されています。
さらに、それぞれについて相互に書き分ける語であることも示されています。
つまり、「計る・測る・量る」は、いずれも一般的な文章で使用できる標準的な表記です。
迷ったら「はかる」とひらがなにしてもいい?
文脈によって漢字を決めにくい場合は、ひらがなで、
「はかる」
と書く方法もあります。
特に、複数の意味が重なっている場合や、一般向けに読みやすさを優先する文章では有効です。
ただし、
「体重を量る」
「身長を測る」
「時間を計る」
のように使い分けが明確な場合は、漢字を選ぶことで意味がより分かりやすくなります。
「図る」は「計る・測る・量る」と何が違う?
「図る(はかる)」も同じ読み方ですが、意味が異なります。
「図る」は、主に、
ある目的を達成しようとして工夫・計画する
という意味です。
たとえば、
- 改善を図る
- 効率化を図る
- 再起を図る
- 便宜を図る
などと使います。
「改善の程度を測る」
と、
「改善を図る」
では意味がまったく異なるため注意しましょう。
「謀る」「諮る」との違い
さらに同じ「はかる」には、
謀る
諮る
があります。
「謀る」は、計略を巡らせる・だますといった意味です。
たとえば、
「暗殺を謀る」
などと使います。
「諮る」は、他人・会議などに意見を求める意味です。
たとえば、
「この案件を取締役会に諮る」
と使います。
「計る・測る・量る」とは、「数値を調べる」という中心的な意味が異なります。
「計る・測る・量る」で迷ったときの3秒判定
| はかるもの | 選びやすい表記 |
|---|---|
| 時間 | 計る |
| 競技のタイム | 計る |
| タイミング | 計る |
| 長さ | 測る |
| 身長 | 測る |
| 距離 | 測る |
| 高さ・深さ | 測る |
| 体温 | 測る |
| 血圧 | 測る |
| 実力・理解度 | 測る |
| 体重 | 量る |
| 荷物の重さ | 量る |
| 米・小麦粉などの分量 | 量る |
最も簡単に覚えるなら、
時計の「計」 → 時間を計る
測定・測量の「測」 → 長さ・程度を測る
重量・容量の「量」 → 重さ・分量を量る
です。
「計る」を使った例文
- ストップウォッチで時間を計る。
- 100メートル走のタイムを計った。
- 作業が完了するまでの時間を計る。
- 頃合いを計って話を切り出す。
- 相手に声を掛けるタイミングを計る。
「測る」を使った例文
- 定規で机の長さを測る。
- 駅までの距離を測る。
- 健康診断で身長を測る。
- 朝起きて体温を測る。
- 家庭用血圧計で血圧を測る。
- テストによって理解度を測る。
- 川の深さを測る。
「量る」を使った例文
- 毎朝、体重を量る。
- スーツケースの重さを量る。
- 料理に使う小麦粉を量る。
- 必要な量の米を量る。
- キッチンスケールで材料を量る。
具体例で比較:健康診断
健康診断では、「はかる」が何度も登場します。
しかし、すべて同じ漢字ではありません。
「身長を測る」
「体重を量る」
「血圧を測る」
と使い分けられます。
身長は長さ、体重は重さ、血圧は身体の状態を示す数値だからです。
具体例で比較:スポーツ
陸上競技では、
「100メートル走のタイムを計る」
と書けます。
一方、走り幅跳びなら、
「跳んだ距離を測る」
となります。
さらに、選手の体重を確認する競技なら、
「体重を量る」
です。
同じスポーツでも、対象によって3つすべてが登場します。
具体例で比較:料理
料理では、
「小麦粉を量る」
「加熱時間を計る」
と使い分けられます。
つまり、
材料の重さ・分量 → 量る
時間 → 計る
です。
料理中に食材の中心温度を確認するなら、
「温度を測る」
となります。
一つの料理でも3種類の「はかる」が使えるわけです。
よくある間違い1:「○○計を使うなら計る」と考える
最も注意したい間違いです。
体温計 → 体温を測る
血圧計 → 血圧を測る
体重計 → 体重を量る
となります。
機器の名称ではなく、測る対象で漢字を選びましょう。
よくある間違い2:「数値が出るものは全部計る」と考える
身長も体重も体温も、測れば数値になります。
しかし、
身長を測る
体重を量る
体温を測る
と書き分けます。
「数字になるかどうか」だけではなく、その数字が何を表すのかを見る必要があります。
よくある間違い3:「測定」と言えるなら全部「測る」と考える
「測定」は専門用語として広く使えるため、
体重を測定する
という表現も成立します。
しかし、日常的な動詞の表記では、
体重を量る
が基本です。
熟語の「測定」と、同訓異字の書き分けは別に考えましょう。
よくある間違い4:「計量」の『量』から全部「量る」と考える
法律・科学でいう「計量」は、長さ・質量・時間などを含む非常に広い概念です。
日常の「量る」より意味の範囲が広いため、専門用語の「計量」をそのまま漢字の書き分け基準にはできません。
よくある間違い5:使い分けを絶対的な規則だと思う
辞書も、「時間・数には計る」「長さ・程度には測る」「重さ・容積には量る」と、使うことが多いという形で説明しています。
分野・文脈によって表記が重なる場合があるため、一つの例外を見つけて「どちらかが誤字」と断定しないことが大切です。
「計る・測る・量る」に関するよくある質問
Q1. 「計る・測る・量る」は同じ意味ですか?
共通して、基準をもとに数量・程度などを調べる意味があります。
ただし、一般には「計る」は時間・数、「測る」は長さ・高さ・深さ・程度、「量る」は重さ・容積などに使い分けます。
Q2. 体温はどれですか?
「体温を測る」が一般的です。
「体温計」を使うからといって「計る」になるわけではありません。
Q3. 体重はどれですか?
「体重を量る」が基本です。
体重は重さだからです。
Q4. 血圧はどれですか?
一般的には、「血圧を測る」と書きます。
Q5. 時間は「計る」「測る」のどちらですか?
日常的な書き分けでは、「時間を計る」が基本です。
科学分野では「時間を測定する」という言い方も使われます。
Q6. 距離はどれですか?
「距離を測る」です。
長さ・距離・高さ・深さなどは「測る」が使いやすいでしょう。
Q7. 小麦粉はどれですか?
重さ・分量を確認するなら、「小麦粉を量る」と表現できます。
Q8. 迷った場合はどうすればよいですか?
まず、
時間 → 計る
長さ・温度・程度 → 測る
重さ・分量 → 量る
と判断してください。
意味が重なって判断しにくい場合は、「はかる」とひらがなで書く方法もあります。
まとめ
「計る・測る・量る」は、いずれも「はかる」と読み、一定の基準をもとに数量・程度などを明らかにする言葉です。
ただし、一般的には対象によって次のように使い分けます。
| 計る | 測る | 量る |
|---|---|---|
| 時間・数など | 長さ・高さ・深さ・広さ・温度・程度など | 重さ・容積・分量など |
| 時間を計る | 距離を測る | 体重を量る |
| タイムを計る | 体温を測る | 材料を量る |
| タイミングを計る | 血圧を測る | 荷物の重さを量る |
最も簡単な覚え方は、
時計の「計」 → 時間を計る
測定・測量の「測」 → 長さ・程度を測る
重量・容量の「量」 → 重さ・分量を量る
です。
特に覚えておきたいのは、
体温計で体温を測る
血圧計で血圧を測る
体重計で体重を量る
という違いです。
「○○計」という機械を使うから「計る」になるわけではありません。
また、「測定」「計測」「計量」といった専門的な熟語は、日常の「計る・測る・量る」の書き分けより広い意味で使われることがあります。
たとえば、専門的には「体重を測定する」と言えますが、日常的な動詞なら「体重を量る」が基本です。
文章で迷った場合は、まず、
「時間なのか」
「長さ・程度なのか」
「重さ・分量なのか」
を確認してください。
それぞれ、基本的には「計る」「測る」「量る」と使い分ければよいでしょう。
参考資料・出典
本記事は、以下の辞書・文化庁・経済産業省等の資料を参照し、内容を整理したうえで作成しています。
-
コトバンク「計る」
― 「計る・測る・量る」の共通する意味と、「計る」は時間・数、「測る」は長さ・高さ・深さ・広さ・程度、「量る」は重さ・容積に使うことが多いという書き分け -
コトバンク「はかる」
― 数を数えたり、大きさ・重さ・量などを数値に表したりする「はかる」の基本的な意味 -
文化庁「常用漢字表の音訓索引」
― 「計る」「測る」「量る」がいずれも常用漢字表に掲載され、相互に書き分ける表記として示されている公式資料 -
経済産業省「計量の基準」
― 計量法では長さ・質量・時間など、数値で大きさを表すさまざまな量を対象にしていることを説明 -
経済産業省「計量標準FAQ(全般)」
― 正確な「測定」に必要な測定器・測定方法などについての公的な解説 -
経済産業省「計量制度の概要」
― 体重計・調理用はかりを含む計量制度・計量器についての概要
※「計る・測る・量る」には基本的な使い分けがありますが、辞書でも「~に使うことが多い」という形で示されています。専門分野や慣用によって異なる表記が使われる場合があります。
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