「この商品の特徴は軽いことです」
「アルミニウムの特性を生かす」
「特徴」と「特性」は、どちらも「そのものらしさ」「他とは違うところ」を表せるため、意味がよく似ています。
そのため、
「商品の特徴と商品の特性は何が違う?」
「人の性格なら特徴?特性?」
「地域の特徴と地域特性はどう使い分ける?」
「材料はなぜ材料特性というの?」
「特徴と特長は同じ?」
「特色・特質・性質との違いは?」
と迷うことがあります。
簡単にいうと、「特徴」は、他のものと比べたときに特に目立ち、見分ける手がかりになる点です。一方、「特性」は、そのものに特有の性質・性向・性能などを表します。
たとえば、スマートフォンについて、
「この機種の特徴は、カメラ部分が大きく目立つデザインです。」
といえば、他の機種と比べて目につきやすい違いを述べています。
一方、バッテリーや材料について、
「低温では性能が変化するという特性がある。」
といえば、そのものが示す性質・性能について述べています。
一言で覚えるなら、
特徴=「どこが目立って違う?」
特性=「どんな性質を持っている?」
です。
ただし、「特徴」と「特性」は完全に別々の言葉ではありません。
「軽い」という性質が、その製品を他と区別する重要なポイントなら、
「軽さが特徴だ」
とも、文脈によっては
「軽量という特性を持つ」
とも表現できます。
違いは、その性質を「目立つ違いとして見るのか」「そのものが備える性質として見るのか」にあります。
この記事では、「特徴」と「特性」の基本的な違いから、「商品の特徴」「材料特性」「人物の特徴」「個人特性」「地域の特徴・地域特性」などの使い分け、さらに「特長」「特色」「特質」「性質」との違いまで詳しく解説します。
- 「特徴」と「特性」の違い【結論】
- 「特徴」とは?
- 「顔の特徴」は特徴
- 「特徴」は良いところだけではない
- 「商品の特徴」とは?
- 「特徴を捉える」とは?
- 「特徴的」とは?
- 「特性」とは?
- 「材料特性」は特性
- プラスチックにも「特性」を使う
- 「特性」は測定・評価する対象にもなる
- 「特性」は生まれつき・不変という意味ではない
- 統計・情報分野でも「特性」が使われる
- 「特徴」と「特性」の決定的な違い
- 「商品の特徴」と「商品の特性」の違い
- 同じ「軽い」でも特徴にも特性にもなる
- 「人の特徴」と「人の特性」の違い
- 「性格の特徴」と「性格特性」の違い
- 「地域の特徴」と「地域特性」の違い
- 「特徴」と「特長」の違い
- 商品の広告では「特徴」と「特長」のどちら?
- 「特徴」と「特色」の違い
- 「特性」と「特質」の違い
- 「特性」と「性質」の違い
- 「特性」と「属性」の違い
- 「特徴」と「個性」の違い
- 「特徴・特性」で迷ったときの3秒判定
- 「特徴」を使った例文
- 「特性」を使った例文
- 具体例で比較:スマートフォン
- 具体例で比較:衣服
- 具体例で比較:人
- 具体例で比較:地域
- よくある間違い1:「特徴」は良いところだけを表すと思う
- よくある間違い2:「特性」は良い性質だけを表すと思う
- よくある間違い3:「特徴は見た目、特性は見えない性質」と完全に分ける
- よくある間違い4:「特徴」と「特長」を同じだと思う
- よくある間違い5:「特性」は専門用語なので日常では使えないと思う
- よくある間違い6:「特性は絶対に変化しない」と考える
- よくある間違い7:「特徴」と「特性」は絶対に置き換えられないと思う
- 「特徴」と「特性」に関するよくある質問
- まとめ
- 参考資料・出典
「特徴」と「特性」の違い【結論】
| 比較項目 | 特徴 | 特性 |
|---|---|---|
| 基本的な意味 | 他と比べて特に目立つ点・際立ったしるし | そのものに特有の性質 |
| 重点 | 他との違い・目立つポイント | そのものが備える性質・性能 |
| 比較の意識 | 強い | 必ずしも比較を前面に出さない |
| 人について | 外見・話し方・行動など目立つ点 | 性格・行動傾向・能力などの性質 |
| 製品について | 他製品と違う目立つポイント | 性能・材料・機能上の性質 |
| 代表例 | 顔の特徴、商品の特徴 | 材料特性、電気特性 |
3秒で判断するなら、
「ほかと比べて、どこが目立つ?」 → 特徴
「そのものは、どんな性質を持つ?」 → 特性
と考えると分かりやすいでしょう。
「特徴」とは?
他と比べて特に目立つ点
「特徴(とくちょう)」とは、辞書では、
他と比べて特に目立つ点、際立ったしるし
と説明されています。
たとえば、
- 顔の特徴
- 商品の特徴
- 文章の特徴
- 地域の特徴
- この車の特徴
- 特徴のある声
などと使います。
「特徴」では、
「ほかとどこが違うのか」
「何が目印になるのか」
という点が重要です。
「顔の特徴」は特徴
「特徴」の意味が特に分かりやすい例が、
「顔の特徴」
です。
たとえば、
- 眉が太い
- 髪が長い
- 眼鏡をかけている
- ほくろがある
など、ほかの人と見分ける手がかりになる点を「特徴」と呼べます。
ここで重要なのは、その特徴が優れている必要はないということです。
単に他と違って目立つ点であれば、「特徴」になります。
「特徴」は良いところだけではない
「特徴」は、「長所」と同じではありません。
たとえば、
「この機械の特徴は動作音が大きいことだ。」
という表現もできます。
動作音が大きいことは利用者にとって欠点かもしれませんが、他の機械と違って目立つ点なら「特徴」です。
つまり、
特徴=良い・悪いに関係なく、目立つ違い
です。
この点は、後で説明する「特長」との重要な違いです。
「商品の特徴」とは?
商品・サービスでは、
「商品の特徴」
という表現が非常によく使われます。
たとえば、あるノートパソコンについて、
- 本体が薄い
- 重量が軽い
- 画面が360度回転する
- タッチ操作に対応している
といった、購入者に知ってほしい目立つポイントを「特徴」と呼べます。
中小企業庁の創業・経営教育用資料でも、「製品・サービスの特徴」について、製品・サービスの「目玉=知って欲しいポイント」を挙げる構成が示されています。
このように、商品説明における「特徴」は、他の商品と区別するための分かりやすいポイントとして使われます。
「特徴を捉える」とは?
「特徴」は、
「特徴を捉える」
という表現でもよく使います。
意味は、対象について、
他と異なる重要な点・目立つ傾向をつかむ
ことです。
たとえば、
「文章の特徴を捉える。」
「地域ごとの特徴を整理する。」
などです。
「特徴的」とは?
「特徴」からできた言葉に、
「特徴的」
があります。
辞書では、
他と異なって特に目立つさま
という意味です。
たとえば、
「この建物は特徴的な屋根をしている。」
「特徴的な話し方をする。」
などと使います。
「目立つ」「見分けやすい」という「特徴」の性格がよく分かる表現です。
「特性」とは?
そのものに特有の性質
「特性(とくせい)」とは、辞書では、
そのものに特有の性質、そのものが他と異なって特に備え持つ性質
と説明されています。
たとえば、
- 素材の特性
- 材料特性
- 電気特性
- 地域特性
- 個人特性
- 商品の特性を理解する
などと使います。
「特徴」と比べると、
「そのものがどのような性質を持っているか」
に重点があります。
「材料特性」は特性
科学・工学分野では、
「材料特性」
という言葉がよく使われます。
産業技術総合研究所では、薄膜材料について、
- ヤング率
- ポアソン比
- 強度
- 熱伝導率
などを「材料特性」として扱っています。
また、樹脂・ゴムなどについて、摩耗特性・摩擦特性などを評価する事例も公開されています。
このように、
対象がどのような性質・性能を示すのか
を客観的・技術的に扱う場合は「特性」が特に使いやすい言葉です。
プラスチックにも「特性」を使う
製品評価技術基盤機構(NITE)は、おもちゃに使われるプラスチックについて、
「主なプラスチックの特性及び使用例」
として説明しています。
たとえば、樹脂の、
- 絶縁性
- 耐水性
- 耐薬品性
- 硬さ
- 透明性
- 耐衝撃性
などです。
これらは広告上の「目立つポイント」というより、素材が持つ性質・性能なので「特性」が適しています。
「特性」は測定・評価する対象にもなる
技術分野では、
「特性を評価する」
という表現がよく使われます。
たとえば、
「材料の力学特性を評価する。」
「摩擦特性を測定する。」
などです。
つまり「特性」は、単なる印象だけではなく、数値・試験などによって分析できる性質にも使われます。
「特性」は生まれつき・不変という意味ではない
「そのものに備わった性質」と説明すると、
「特性は絶対に変化しない」
と思うかもしれません。
しかし、そうとは限りません。
たとえば材料の特性は、
- 温度
- 加工方法
- 組成
- 劣化
- 使用環境
などによって変化する場合があります。
「特性」は「永久に変わらない性質」ではなく、対象を説明するうえで重要な固有の性質・傾向と考える方がよいでしょう。
統計・情報分野でも「特性」が使われる
政府統計の総合窓口「e-Stat」の統計用語集では、「特性」を、
対象物の性質を抽象化したもので、概念を記述するために使用するもの
として説明しています。
また、製品の物理的・経済的な属性についても「特性」という語が用いられています。
つまり、「特性」は科学・工学だけでなく、統計・情報などの専門分野でも、対象を構成する性質・属性を表す用語として使われています。
「特徴」と「特性」の決定的な違い
違い1:「目立つ点」か「備わっている性質」か
最も基本的な違いです。
特徴=他との違いとして目立つ点
特性=そのものに特有の性質
です。
たとえば、ある金属について、
「銀白色に輝く外観が特徴だ。」
といえば、見たときに目立つポイントを述べています。
一方、
「熱をよく伝える特性がある。」
といえば、その金属が示す性質を述べています。
違い2:「特徴」は比較を意識しやすい
「特徴」は辞書でも、
「他と比べて」
特に目立つ点と説明されています。
つまり、暗黙のうちに、
「ほかのものと比べると何が違うか」
という視点があります。
一方、「特性」も他との差を表すことはありますが、
対象そのものが持つ性質を記述する
ことに重点を置けます。
違い3:「特性」は専門的・分析的な文章で使いやすい
「特徴」は日常会話でも頻繁に使います。
「あの人の特徴は声が大きいことだ。」
などです。
一方、「特性」は、
- 科学
- 工学
- 心理学
- 統計
- マーケティング
- 地域分析
などで対象の性質を分類・分析するときにもよく使われます。
ただし、「特性」が日常語として使えないわけではありません。
「商品の特徴」と「商品の特性」の違い
両方使えますが、焦点が違います。
商品の特徴
消費者から見て分かりやすい、
他の商品と違うポイント
を表しやすい言葉です。
たとえば、
「このバッグの特徴は、折り畳んで小さく収納できることです。」
です。
商品の特性
商品・素材が備える、
性能・性質・挙動
を表しやすい言葉です。
たとえば、
「この素材には水をはじきやすい特性があります。」
です。
| 表現 | 重点 |
|---|---|
| 商品の特徴 | 他商品との違いとして伝えたいポイント |
| 商品の特性 | 商品・素材が備える性質や性能 |
同じ「軽い」でも特徴にも特性にもなる
一つの事実について、両方を使える場合があります。
たとえば、ある素材が非常に軽いとします。
「この製品の特徴は、従来品より軽いことです。」
なら、他の商品と比較した目立つポイントとして捉えています。
一方、
「この材料には軽量という特性があります。」
なら、その材料自体が持つ性質として捉えています。
同じ「軽さ」でも、視点によって使う言葉が変わります。
「人の特徴」と「人の特性」の違い
人についても両方使えます。
人の特徴
他の人と区別するときに目立つポイントです。
たとえば、
- 背が高い
- 話すスピードが速い
- 声が低い
- いつも笑顔でいる
などです。
「その人を見分ける特徴」
という使い方ができます。
人の特性
その人が持つ、比較的まとまりのある性質・行動傾向などを表しやすい言葉です。
たとえば心理学では、さまざまな状況を通じて一定程度一貫して現れる行動傾向を「特性」として扱う考え方があります。
一般的な文章でも、
「個人の特性に応じて指導方法を変える。」
のように使えます。
この場合は、見た目の目印ではなく、本人が持つ能力・傾向などに注目しています。
「性格の特徴」と「性格特性」の違い
「性格の特徴」
なら、その人の性格で特に目立つ点を意味します。
たとえば、
「彼の性格の特徴は、何事にも慎重なところだ。」
です。
一方、
「性格特性」
という場合は、性格を構成する一定の傾向・性質として扱う、より心理学的・分析的な印象になります。
「地域の特徴」と「地域特性」の違い
地域についても、両方の言葉が使われます。
地域の特徴
その地域をほかの地域と比べたときに目立つ点です。
たとえば、
「この地域の特徴は、冬の降雪量が多いことです。」
と表現できます。
地域特性
地形・気候・人口・産業・交通など、その地域が持つ性質・条件を分析的に捉える表現です。
国土交通省の資料でも、
「各地域の主な特徴と課題」
という表現とともに、
「広域的な特性」
「地域の特性」
という表現が使われています。
つまり、行政実務でも両者は厳密に排他的ではありません。
特徴=地域を説明する際に目立つポイント
特性=地域分析の対象となる性質・条件
という違いを意識すると分かりやすいでしょう。
「特徴」と「特長」の違い
読み方が同じため、特に間違えやすいのが、
「特徴」と「特長」
です。
辞書では、
特徴=他と比べて特に目立つ点
特長=他より特に優れている点
と説明されています。
つまり、
特徴は良くても悪くてもよい
のに対し、
特長は基本的に長所・優れた点
です。
たとえば、
「この車は車高が非常に低いのが特徴だ。」
なら、それが長所か短所かは決めていません。
一方、
「燃費の良さがこの車の特長だ。」
なら、優れた点として評価しています。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 特徴 | 他と違って目立つ点。良し悪しを問わない |
| 特長 | 他より優れている点・長所 |
商品の広告では「特徴」と「特長」のどちら?
商品の性能を単に説明するなら「特徴」が使えます。
一方、競合商品より優れているセールスポイントとして伝えるなら、
「特長」
も適しています。
ただし、企業サイトでは「製品の特徴」という表現も広く使われています。
したがって、
「商品の説明なら必ず特長」
というルールではありません。
優れた点であることを明確にしたいかどうかで考えましょう。
「特徴」と「特色」の違い
「特色(とくしょく)」は、辞書では、
他と特に異なっているところ
という意味を持ちます。
また、他より優れて目立つ点を表す場合もあります。
そのため、「特徴」とかなり意味が近い言葉です。
たとえば、
「地域の特色を生かす。」
「学校の特色を打ち出す。」
などと使います。
「特徴」が人・物・文章・現象など幅広い対象に使えるのに対し、「特色」は、
地域・学校・文化・組織などが持つ、そのものらしい個性
を表す場面と特に相性があります。
「特性」と「特質」の違い
「特質(とくしつ)」は、
そのものだけが持っている特別な性質
を意味します。
辞書でも「特性」が類語として挙げられており、意味は非常に近い言葉です。
たとえば、
「この作品の特質を分析する。」
「日本文化の特質を考える。」
などと使います。
「特性」は技術・科学・心理・統計などでも使いやすく、測定・分類できる性質にもよく用いられます。
一方、「特質」は、文化・作品・人物などについて、
そのものをそのものらしくしている特別な性質
を論じる場面でも使いやすい言葉です。
「特性」と「性質」の違い
「性質」は、物・人などが本来持っている性格・傾向を幅広く表します。
「特性」は、その中でも、
その対象に特有で、説明・分類するうえで重要な性質
に焦点を当てる言葉です。
たとえば、
「水にはさまざまな性質がある。」
と幅広く述べられます。
その中から特定の性質に注目し、
「材料としての特性を評価する。」
といった使い方ができます。
「特性」と「属性」の違い
「属性(ぞくせい)」は、物事に備わる性質・特徴を意味するほか、分類のために付与される情報という意味でも使われます。
たとえば、データについて、
- 年齢
- 地域
- 製品分類
- サイズ
などを「属性」と呼ぶことがあります。
一方、「特性」は、対象が示す性質・傾向に重点があります。
たとえば、
「材料の属性」
よりも、強度・熱伝導率などについては、
「材料特性」
が自然です。
「特徴」と「個性」の違い
「個性」は、
個人・個体が他と異なる、そのもの独自の性格・性質
を表します。
「特徴」は、個性を形作っている具体的なポイントを示すことができます。
たとえば、
「独特な色使いがこの画家の特徴だ。」
といえば、色使いという具体的な違いを述べています。
「個性のある画家だ。」
なら、その画家全体に独自性があることを表します。
「特徴・特性」で迷ったときの3秒判定
| こんな場合 | 選びやすい言葉 |
|---|---|
| 顔の見分けやすいポイント | 特徴 |
| 商品の目立つセールスポイント | 特徴 |
| 文章に見られる独特な傾向 | 特徴 |
| 他地域との違いとして説明する | 特徴 |
| 素材が持つ物理的性質 | 特性 |
| 強度・熱伝導率などを評価する | 特性 |
| 個人の行動傾向・性質を分析する | 特性 |
| 地域の自然・社会条件を分析する | 特性が使いやすい |
| 他より優れている点を強調する | 特長 |
最も簡単に覚えるなら、
特徴=「どこが違って目立つ?」
特性=「どんな性質を持っている?」
です。
「特徴」を使った例文
- この商品の特徴は、軽くて持ち運びやすいことだ。
- 容疑者の服装の特徴を説明する。
- この地域の特徴は、冬に雪が多いことだ。
- 文章の特徴を分析する。
- 彼には笑うと目が細くなる特徴がある。
- この建物には大きな丸い窓という特徴がある。
- 各商品の特徴を比較する。
「特性」を使った例文
- 素材の特性を生かして製品を設計する。
- 金属の熱伝導特性を調べる。
- ゴムの摩擦特性を評価する。
- 利用者の特性に応じてサービスを設計する。
- 地域特性を踏まえて防災計画を立てる。
- 材料特性は温度によって変化することがある。
- それぞれの個人特性に合わせて対応する。
具体例で比較:スマートフォン
あるスマートフォンについて、
「背面に大型の円形カメラを配置しているのが特徴です。」
とすれば、外見上、他の機種と見分ける目立つポイントを表しています。
一方、
「このディスプレイには消費電力を抑えやすい特性があります。」
なら、部品・技術そのものが持つ性質について説明しています。
具体例で比較:衣服
あるジャケットについて、
「大きな胸ポケットが特徴です。」
なら、見た目で目立つポイントです。
一方、素材について、
「この繊維には水分を吸収しやすい特性があります。」
なら、素材自体の性質を説明しています。
具体例で比較:人
ある人物について、
「よく通る低い声が特徴です。」
なら、他の人と見分ける手がかりです。
一方、
「さまざまな場面で慎重に判断する特性が見られる。」
なら、その人が示す一定の行動傾向を分析的に述べています。
具体例で比較:地域
ある地域について、
「年間を通して降水量が少ないことが特徴です。」
なら、ほかの地域との違いとして分かりやすく説明しています。
一方、地域計画について、
「人口構成や交通条件などの地域特性を分析する。」
なら、計画の前提となる複数の性質・条件を分析しています。
よくある間違い1:「特徴」は良いところだけを表すと思う
「特徴」は長所だけを意味する言葉ではありません。
他と比べて目立つ点であれば、
「故障しやすいのがこの製品の特徴だ」
のように、好ましくない点についても使えます。
優れた点だけを表したい場合は「特長」が適することがあります。
よくある間違い2:「特性」は良い性質だけを表すと思う
「特性」も、必ずしも長所だけを意味しません。
たとえば、
「熱に弱い特性がある。」
と表現できます。
その性質が利用上の長所か短所かは、使用目的によって変わります。
よくある間違い3:「特徴は見た目、特性は見えない性質」と完全に分ける
分かりやすい場合もありますが、絶対的なルールではありません。
たとえば、「軽い」という目に見えない性質も製品の「特徴」になり得ます。
また、色・透明性など視覚的な性質を材料の「特性」として扱うこともあります。
見える・見えないではなく、
他との目立つ違いとして述べているか
対象が持つ性質として述べているか
で判断しましょう。
よくある間違い4:「特徴」と「特長」を同じだと思う
「特徴」は良し悪しに関係なく目立つ点です。
「特長」は他より優れた点を表します。
商品紹介などでは両方使えますが、意味は完全には同じではありません。
よくある間違い5:「特性」は専門用語なので日常では使えないと思う
「特性」は科学・工学などでよく使われますが、専門用語だけではありません。
「相手の特性を理解する」
「地域の特性を生かす」
など、一般的な文章でも使えます。
よくある間違い6:「特性は絶対に変化しない」と考える
特性は対象を説明する重要な性質ですが、環境・条件・時間などによって変化するものもあります。
特に材料特性は、温度・加工・劣化などの影響を受ける場合があります。
「特性=永久に変わらない本質」と断定しないようにしましょう。
よくある間違い7:「特徴」と「特性」は絶対に置き換えられないと思う
両者には意味が重なる領域があります。
たとえば、
「軽量なのがこの素材の特徴だ。」
「軽量という特性を持つ素材だ。」
はいずれも成立します。
前者は「目立つポイント」、後者は「素材の性質」という視点の違いです。
「特徴」と「特性」に関するよくある質問
Q1. 「特徴」と「特性」は同じ意味ですか?
意味は重なる部分がありますが、重点が異なります。
「特徴」は他と比べて特に目立つ点、「特性」はそのものに特有の性質を表します。
Q2. 商品には「特徴」「特性」のどちらを使いますか?
どちらも使えます。
他の商品との違い・消費者に伝えたいポイントなら「特徴」、性能・材料など、その商品が持つ性質を説明するなら「特性」が使いやすいでしょう。
Q3. 人には「特徴」「特性」のどちらですか?
どちらも使えます。
外見・話し方など見分けるポイントなら「特徴」、行動傾向・能力など、その人の性質を分析的に述べるなら「特性」が使いやすいでしょう。
Q4. 材料にはどちらですか?
強度・硬さ・熱伝導率・摩擦など、材料そのものの性質を扱う場合は「材料特性」が一般的です。
Q5. 地域には「特徴」「特性」のどちらですか?
どちらも使えます。
他地域との違いを分かりやすく紹介するなら「地域の特徴」、地形・人口・産業などの条件を分析するなら「地域特性」が使いやすいでしょう。
Q6. 「特徴」と「特長」は何が違いますか?
「特徴」は良し悪しに関係なく他と違って目立つ点、「特長」は他より優れた点・長所です。
Q7. 「特徴」と「特色」は何が違いますか?
意味は近いですが、「特色」は地域・文化・学校・組織などの「そのものらしい違い」を表す場面で特に使いやすい言葉です。
Q8. 「特性」と「特質」は何が違いますか?
意味は非常に近い言葉です。
「特性」は科学・技術・心理・統計などで分析対象となる性質にも使われやすく、「特質」は文化・作品などの特別な性質を論じる場面にもよく使われます。
Q9. 「特性」と「性質」は何が違いますか?
「性質」は物・人が持つ性格・傾向を広く表します。
「特性」は、その対象に特有で、説明・分類するうえで注目される性質を表しやすい言葉です。
Q10. 迷ったときの簡単な見分け方は?
「他と比べて何が目立つ?」 → 特徴
「そのものはどんな性質を持つ?」 → 特性
と考えてください。
まとめ
「特徴」と「特性」は、どちらも対象の「そのものらしさ」に関係しますが、意味の中心が異なります。
| 特徴 | 特性 |
|---|---|
| 他と比べて特に目立つ点 | そのものに特有の性質 |
| 違い・目印に重点 | 性質・性能に重点 |
| 顔の特徴 | 材料特性 |
| 商品の特徴 | 電気特性 |
| 文章の特徴 | 個人特性 |
| 地域の特徴 | 地域特性 |
最も簡単な覚え方は、
特徴=「どこが違って目立つ?」
特性=「どんな性質を持っている?」
です。
たとえば、
「この商品の特徴は、本体が非常に薄いことです」
なら、他の商品と比較したときに目立つポイントを説明しています。
一方、
「この素材には熱を伝えやすい特性があります」
なら、素材が示す性質を説明しています。
ただし、同じ性質が「特徴」にも「特性」にもなる場合があります。
「軽さがこの製品の特徴だ」
なら、他製品との違いとして軽さを見ています。
「軽量という特性を持つ材料だ」
なら、その材料自体の性質として見ています。
また、似た言葉である「特長」との違いにも注意してください。
特徴=良くても悪くても、他と違って目立つ点
特長=他より優れた点・長所
です。
文章で迷った場合は、
「他のものとの違いを分かりやすく示したいのか」
「対象そのものが持つ性質・性能を説明したいのか」
を確認してください。
前者なら「特徴」、後者なら「特性」が使いやすいでしょう。
参考資料・出典
本記事は、以下の辞書・政府機関・研究機関等の資料を参照し、内容を整理したうえで作成しています。
-
コトバンク「特徴」
― 他と比べて特に目立つ点・際立ったしるしという「特徴」の基本的な意味 -
コトバンク「特性」
― そのものに特有の性質、そのものが他と異なって特に備え持つ性質という「特性」の意味 -
コトバンク「特長」
― 他より特に優れている点という「特長」の意味と、「特徴」「特色」との用法上の違い -
コトバンク「特色」
― 他と特に異なっているところ、また他より優れて目立つ点という「特色」の意味 -
コトバンク「特質」
― そのものだけが持っている特別な性質という「特質」の意味 -
政府統計の総合窓口 e-Stat「特性:CHARACTERISTIC」
― 対象物の性質を抽象化し、概念を記述するために使用する「特性」についての統計用語上の定義 -
産業技術総合研究所「薄膜材料の材料特性評価」
― ヤング率・ポアソン比などを「材料特性」として評価する技術分野での使用例 -
産業技術総合研究所「樹脂-金属接合特性評価試験方法の国際規格ISO19095シリーズが発行」
― 強度・耐久性、金属・樹脂の性質などを「特性」として扱う公的研究機関での使用例 -
製品評価技術基盤機構(NITE)「子供用おもちゃの構成成分」
― プラスチックの絶縁性・耐水性・耐薬品性などを「特性」として説明する公的な使用例 -
国土交通省「各地域の主な特徴と課題」
― 「地域の特徴」「広域的な特性」「地域の特性」など、地域について「特徴」と「特性」の双方を用いる公的な使用例
※「特徴」と「特性」には意味が重なる領域があります。本記事の「他との違いとして目立つ点/対象そのものが持つ性質」という区別は、辞書上の意味と一般的な用法に基づく実用上の目安です。
※「特徴」と「特長」は読みが同じですが、「特長」は基本的に優れた点・長所を表します。「特徴」は良い点にも悪い点にも使えます。
※科学・工学・心理学・統計などの専門分野では、「特性」がその分野固有の定義を持つ場合があります。専門文書では各分野で定着している用語を優先してください。
※外部サイトの内容やURLは、公開後に変更・移動・削除される場合があります。
