「会議内容を共有する」「新しいルールを社員へ周知する」など、「共有」と「周知」は仕事の連絡で頻繁に使われる言葉です。
どちらも情報を人に伝える場面で使われるため、
「情報共有と情報周知は何が違う?」
「社員全員に共有してください」と「社員全員に周知してください」は同じ意味?
「メールを送れば周知したことになる?」
「周知した情報は共有されたと考えてよい?」
と迷うこともあるでしょう。
簡単にいうと、「共有」は複数の人が同じ情報・知識などを持てる状態にすること、「周知」は情報を対象となる人へ広く知らせ、知ってもらうことです。
たとえば、プロジェクトメンバー5人が会議内容や進捗状況を互いに把握できるようにするなら、
「プロジェクト内で情報を共有する」
が自然です。
一方、新しい社内規程ができ、その内容を社員500人へ知らせるなら、
「新しい規程を全社員へ周知する」
が自然です。
つまり、
共有=「関係者が同じ情報を持つ」
周知=「対象者へ広く知らせる」
という違いがあります。
ただし、実際の職場では「全員に共有する」のような表現も広く使われており、「共有」と「周知」の境界が重なる場合があります。
この記事では、「共有」と「周知」の基本的な意味から、社内メール・会議・規程変更・情報管理での使い分け、「連絡」「通知」「報告」との違いまで詳しく解説します。
- 「共有」と「周知」の違い【結論】
- 「共有」とは?
- 「周知」とは?
- 「共有」と「周知」の決定的な違い
- 国土交通省には「周知方策を共有する」という用例がある
- 「全社員に共有」と「全社員に周知」はどう違う?
- 「情報共有」と「情報周知」の違い
- 「共有した」だけでは「周知した」とは限らない
- 「周知した」だけでは「共有できた」とは限らない
- 「周知した=理解された」とは限らない
- 「周知徹底」とは?
- 「共有」と「連絡」の違い
- 「周知」と「通知」の違い
- 「共有」と「報告」の違い
- 「共有」と「周知」は両方必要になることがある
- 「共有・周知」の目的を先に決める
- 「共有」と「周知」で迷ったときの3秒判定
- 「共有」と「周知」の例文
- 「共有」と「周知」に関するよくある質問
- まとめ
- 参考資料・出典
「共有」と「周知」の違い【結論】
まずは、2つの違いを比較表で整理しましょう。
| 比較項目 | 共有 | 周知 |
|---|---|---|
| 基本的な意味 | 一つのものを複数人で共同して持つ | 広く知らせる・広く知れ渡らせる |
| 情報についての意味 | 関係者が同じ情報を持てる状態にする | 対象者へ情報を知らせて知ってもらう |
| 中心となる視点 | 同じ情報を持っていること | 情報を行き渡らせること |
| 対象 | チーム・関係者・部署間など | 社員全体・利用者・住民・関係事業者など |
| よく使う表現 | 情報共有・認識共有・資料共有 | 社内周知・周知徹底・制度を周知する |
| イメージ | みんなで同じ情報を持つ | 必要な人へ広く知らせる |
一言で覚えるなら、
共有=「同じ情報を持つ」
周知=「広く知らせる」
とするとわかりやすいでしょう。
「共有」とは?
「共有」の意味
「共有」とは、もともと一つのものを二人以上で共同して持つことを意味します。
たとえば、
- 土地を兄弟で共有する。
- 財産を共有する。
- ファイルを共有する。
- 情報を共有する。
- 経験を共有する。
- 目的意識を共有する。
などと使います。
仕事で特によく使われるのが「情報共有」です。
物理的な物を共同所有するわけではありませんが、複数の人が同じ情報を持ち、必要なときに参照・利用できる状態にするという意味で「共有」が使われています。
「共有」は特定の関係者間でも成立する
「周知」と異なり、「共有」は必ずしも大勢へ広く伝える必要はありません。
たとえば、プロジェクトを担当している3人だけで、
「顧客から届いた要望を共有する」
こともできます。
会社全体へ知らせる必要はありません。
その情報を必要とする関係者が同じ内容を把握できれば、情報共有は成立します。
「共有」は双方向のコミュニケーションとも相性がよい
情報共有では、一方が情報を渡して終わりではなく、関係者同士で情報を持ち寄ることもあります。
たとえば会議で、
- 営業担当が顧客情報を共有する
- 製造部門が生産状況を共有する
- 品質部門が不具合情報を共有する
といった形です。
複数の関係者がそれぞれの情報を持ち寄り、全体として同じ状況を把握できるようにすることも「共有」です。
ただし、「共有」という言葉そのものが必ず双方向のやり取りを意味するわけではありません。
一人が資料を共有フォルダへ保存し、ほかのメンバーが閲覧できるようにするだけでも「共有」と表現できます。
「周知」とは?
「周知」の意味
「周知」とは、広く知れ渡っていること、または広く知らせることを意味します。
たとえば、
- 新制度を社員へ周知する。
- 変更内容を利用者へ周知する。
- イベントの開催を地域住民へ周知する。
- 安全ルールを関係者へ周知する。
- 制度の存在を広く周知する。
などと使います。
「周」という漢字には「広く」「あまねく」という意味があります。
そのため、「周知」には情報を必要な範囲へ広く行き渡らせるというニュアンスがあります。
「周知」は一方向でも成立する
「周知」は必ずしも意見交換を必要としません。
たとえば会社が、新しい就業ルールについて社員全員へメールを送る場合、
「社員へ新ルールを周知する」
と表現できます。
社員同士で話し合ったり、情報を持ち寄ったりしなくても構いません。
会社から対象者へ情報を知らせるという一方向の伝達でも「周知」は成立します。
行政では「周知」が非常によく使われる
「周知」は行政文書でも頻繁に使われる言葉です。
たとえば、
- 制度を関係事業者へ周知する
- 法改正について周知を図る
- 安全対策を周知する
- 住民への周知を行う
などです。
厚生労働省の通知でも、制度を円滑に運用するためには、関係事業者団体や関係事業者へ「事前に広く周知を図ることが不可欠」とする用例があります。
この表現からも、「周知」が情報を必要な対象者へ広く知らせる意味で使われていることがわかります。
「共有」と「周知」の決定的な違い
違い1:「同じ情報を持つ」のが共有、「知らせる」のが周知
最も重要な違いです。
たとえば、会社で製品の不具合が見つかったとします。
まず品質部門・製造部門・営業部門などの関係部署で、
「発生状況や原因について情報共有する」
ことが考えられます。
これは、問題に対応する関係者が同じ情報を持つためです。
その後、顧客へ注意事項を知らせる必要があるなら、
「注意事項を顧客へ周知する」
ことになります。
つまり、
社内の関係者が同じ情報を持つ → 共有
必要な対象者へ広く知らせる → 周知
という使い分けができます。
違い2:「共有」は狭い範囲でも使える
共有する相手は、二人だけでも構いません。
たとえば、
「上司と今後の予定を共有した」
という表現は自然です。
一方、「上司一人に予定を周知した」という表現は、間違いとまではいえなくても、通常はやや大げさです。
「周知」には、ある程度の範囲へ情報を広く知らせるニュアンスがあるからです。
違い3:「周知」は伝達範囲を広げることに重点がある
「周知」では、「誰まで情報を届ける必要があるのか」が重要です。
たとえば、新しい安全ルールを作った場合、管理職だけが知っていても十分ではありません。
実際に作業するすべての従業員に知らせる必要があります。
このように、対象者全体へ情報を行き渡らせたい場合に「周知」という言葉が適しています。
国土交通省には「周知方策を共有する」という用例がある
「共有」と「周知」の違いが非常によくわかる公的な用例があります。
国土交通省は、改正建築物省エネ法・建築基準法の施行に向けた連絡会議について、
「周知方策を共有します」
という表現を使っています。
ここでいう「周知方策」は、改正内容を関係者へ広く知らせるための方法です。
その「周知の方法」を、連絡会議の構成員同士で「共有」しています。
つまり、
周知=外部や対象者へ広く知らせる活動
共有=その方法・情報を関係者同士で持つ活動
として、同じ文章の中で明確に役割が分かれています。
「全社員に共有」と「全社員に周知」はどう違う?
実務では、どちらの表現もよく使われます。
全社員に共有する
「全社員に共有する」は、全社員が同じ情報へアクセス・把握できるようにするニュアンスがあります。
たとえば、
「経営会議で決まった今期の方針を全社員に共有する」
という使い方です。
方針について社員全体で共通認識を持ってほしいというニュアンスが出やすくなります。
全社員に周知する
「全社員に周知する」は、全社員へ漏れなく知らせることに重点があります。
たとえば、
「就業規則の変更内容を全社員に周知する」
という表現です。
誰も知らなかったという状態が起きないよう、対象者へ情報を届けることが重視されます。
| 表現 | 意識されやすいこと |
|---|---|
| 全社員に共有する | 社員が同じ情報・認識を持てるようにする |
| 全社員に周知する | 社員全体へ広く情報を知らせる |
実際には両者の意味が重なる場面もありますが、伝達の目的を考えると使い分けやすくなります。
「情報共有」と「情報周知」の違い
「情報共有」は非常によく使われる表現です。
一方、「情報周知」という表現も使われますが、一般には単に「周知」とすることも多くあります。
情報共有
複数の関係者が同じ情報を利用できる状態にします。
たとえば、
- 会議で情報共有する
- チャットで情報共有する
- 共有フォルダで資料を共有する
- 部署間で顧客情報を共有する
などです。
情報の周知
必要な対象者へ情報を知らせます。
たとえば、
- 社員へ制度変更を周知する
- 顧客へ営業時間変更を周知する
- 地域住民へイベント開催を周知する
- 関係事業者へ法改正を周知する
などです。
「共有した」だけでは「周知した」とは限らない
共有した情報の範囲が狭ければ、必要な人全員への周知にはなりません。
たとえば、管理職会議で新しい安全ルールを共有したとします。
しかし、その情報が現場の従業員へ伝わっていなければ、
「管理職間では共有されているが、現場には十分周知されていない」
という状態になります。
このような状況は実務でも珍しくありません。
共有と周知を同じものと考えてしまうと、「伝えたつもりなのに必要な人が知らない」という問題が生じることがあります。
「周知した」だけでは「共有できた」とは限らない
反対に、一斉メールで社員全員へ新しい方針を周知したとしても、関係者間で十分な情報共有ができているとは限りません。
たとえば、
「4月から新システムを導入します」
という情報だけを全社員へ知らせたとします。
これは周知です。
しかし、実際に導入作業を行う担当者には、
- 導入スケジュール
- 担当範囲
- 障害発生時の連絡方法
- データ移行方法
- 利用者からの問い合わせ内容
など、さらに詳しい情報共有が必要になるでしょう。
つまり、
周知=知ってもらう
だけでは、実務を行うために必要な情報共有が十分とは限りません。
「周知した=理解された」とは限らない
仕事で特に注意したいポイントです。
メールを送った、社内掲示板に掲載した、資料を配布した。
これらは周知の手段になります。
しかし、
「送信した」=「読まれた」
「読まれた」=「理解された」
「理解された」=「正しく実行できる」
とは限りません。
たとえば重要な安全ルールなら、単にメールを配信するだけではなく、
- 説明会を行う
- 質問を受け付ける
- 理解度を確認する
- 現場で守られているか確認する
といった対応が必要になる場合があります。
「情報が届いたかを確かめること」と、「実際に正しく理解・実行されているかを根拠から確かめること」を整理する際には、「確認」と「検証」の違いも参考になります。
「周知徹底」とは?
「周知」から生まれた代表的な表現が「周知徹底」です。
「周知徹底」は、広く知らせ、その内容を隅々まで行き渡らせることを意味します。
たとえば、
- 安全ルールの周知徹底を図る。
- 新制度について周知徹底する。
- 事故防止策を全職員へ周知徹底する。
などと使います。
単に知らせるだけでなく、情報が必要な範囲へしっかり行き渡ることを強調した表現です。
厚生労働省や国土交通省などの行政文書でも「周知徹底」という表現が多数使われています。
「共有」と「連絡」の違い
「連絡」は、人から人へ情報や用件を知らせることです。
たとえば、
「会議時間が変更されたことを参加者へ連絡する」
といいます。
「共有」は、単に伝達することよりも、複数の人が同じ情報を持つ状態に焦点があります。
したがって、
連絡=情報を相手へ伝える行為
共有=関係者が同じ情報を持つ状態にすること
と考えるとわかりやすいでしょう。
連絡した結果として、その情報が関係者間で共有されることもあります。
「周知」と「通知」の違い
「通知」も、相手へ情報を知らせる言葉です。
一般に「通知」は、特定の相手へ必要な事項を知らせることを表します。
たとえば、
- 合否を本人へ通知する
- 契約終了を通知する
- 変更内容を書面で通知する
などです。
一方、「周知」は、ある程度広い範囲へ知らせることを表します。
たとえば、
「対象者一人ひとりへ結果を通知する」
「制度の変更を社員全体へ周知する」
という使い分けができます。
| 通知 | 周知 |
|---|---|
| 特定の相手へ知らせる | 必要な範囲へ広く知らせる |
| 個別性が高い | 広い対象を意識しやすい |
「共有」と「報告」の違い
「報告」は、任務・調査・仕事などの経過や結果を、上司や関係者へ知らせることです。
たとえば、
「売上結果を上司へ報告する」
といいます。
その報告内容をほかの関係部署にも知らせ、同じ情報を持てるようにすれば、
「売上結果を関係部署と共有する」
とも表現できます。
つまり、報告は「誰かに知らせる行為」、共有は「複数の関係者が情報を持つ状態」に重点があります。
「共有」と「周知」は両方必要になることがある
実際の仕事では、共有と周知の両方が必要になるケースが多くあります。
たとえば、会社が情報セキュリティ事故への新しい対応方法を作ったとします。
まず、対応を担当する部署では、
1. 過去の事故情報を共有する
2. 新しい対応方法を検討する
3. 担当者間で手順を共有する
必要があります。
その後、社員全体に守ってほしいルールが決まったら、
4. 新ルールを全社員へ周知する
という流れになります。
IPAの情報セキュリティに関する事例でも、インシデント対応の社内情報共有と、初動対応方法などの「周知」が一つの取り組みの中で使い分けられています。
このように、共有と周知はどちらか一方を選ぶものではなく、それぞれ異なる目的で組み合わせることがあります。
「共有・周知」の目的を先に決める
「とりあえずメールを送っておこう」という方法では、必要な情報伝達ができない場合があります。
まず、
何のために情報を伝えるのか
を明確にすることが大切です。
たとえば、
目的:プロジェクトメンバー全員が現在の問題点を把握する
なら、詳しい資料や会議による「共有」が適しています。
一方、
目的:新しい受付時間を全利用者に知ってもらう
なら、Webサイト・メール・掲示物などを使った「周知」が適しています。
情報伝達の方法を決める前に目的を整理する場合は、「目的」と「目標」の違いを理解しておくと、「何のために伝えるのか」と「どの状態まで伝えるのか」を考えやすくなります。
「共有」と「周知」で迷ったときの3秒判定
| こんな場合 | 選びやすい言葉 |
|---|---|
| チーム全員が同じ進捗情報を持つ | 共有 |
| 関係部署同士で顧客情報を持つ | 共有 |
| 会議内容をメンバーへ伝える | 共有が使いやすい |
| 新制度を社員全体へ知らせる | 周知 |
| 法改正を関係事業者へ知らせる | 周知 |
| 営業時間変更を利用者へ広く知らせる | 周知 |
| 関係者が同じ認識を持てるようにする | 共有 |
| 対象者へ情報を漏れなく知らせる | 周知 |
迷った場合は、次の質問をしてみてください。
「関係者が同じ情報を持つことが目的?」 → 共有
「必要な対象者へ広く知らせることが目的?」 → 周知
この2つで、多くの場面を整理できます。
「共有」と「周知」の例文
「共有」を使った例文
- 会議で決まった内容をチーム内で共有します。
- 顧客からの要望を営業部と開発部で共有しました。
- プロジェクトの進捗状況を全メンバーと共有してください。
- 不具合の発生状況について情報を共有します。
- 今回の経験を他部署とも共有したいと思います。
- 同じファイルをクラウド上で共有しています。
- メンバー全員が問題意識を共有することが重要です。
「周知」を使った例文
- 新しい就業規則を全社員へ周知します。
- 制度変更について利用者へ周知してください。
- 安全上の注意事項を現場へ周知しました。
- イベントの開催を地域住民へ周知します。
- 新しい申請方法について周知を図ります。
- 事故防止のため、作業手順の周知を徹底してください。
- 法改正の内容を関係事業者へ広く周知します。
「共有」と「周知」に関するよくある質問
Q1. 「共有」と「周知」は同じ意味ですか?
同じではありません。
「共有」は複数の人が同じ情報を持てる状態にすること、「周知」は必要な範囲へ情報を広く知らせることです。
Q2. 「全社員に共有する」と「全社員に周知する」はどちらが正しいですか?
どちらも使えますが、ニュアンスが異なります。
社員全員で同じ情報・認識を持ってほしい場合は「共有」、社員全員へ漏れなく情報を知らせることを重視する場合は「周知」が適しています。
Q3. メールを送れば「周知した」といえますか?
メール送信は周知方法の一つです。
ただし、重要な情報については、対象者が実際に確認できる方法になっているか、ほかの周知手段も必要ではないかを検討することが重要です。
Q4. 情報を共有すれば、相手が理解したことになりますか?
必ずしもそうではありません。
資料へアクセスできる状態にしただけでは、相手が読んだ・理解したことまでは保証できません。
重要な内容では、説明や理解確認が必要になる場合があります。
Q5. 「周知徹底」とはどういう意味ですか?
広く知らせ、その情報を隅々まで十分に行き渡らせることです。
安全ルールや法改正など、対象者に確実に知らせる必要性が高い場面でよく使われます。
Q6. 少人数への連絡でも「周知」を使えますか?
使えないわけではありませんが、「周知」には広く知らせるニュアンスがあります。
一人や少人数に個別の用件を伝えるだけなら、「連絡」「通知」「伝達」などの方が自然な場合があります。
Q7. 「共有」は一方向でも使えますか?
はい。
担当者が資料を共有フォルダへ保存し、関係者が閲覧できるようにする場合など、一方向の行為でも「共有」と表現できます。
必ず意見交換まで含むわけではありません。
Q8. 「周知」と「通知」の違いは何ですか?
「通知」は特定の相手へ必要事項を知らせる意味で使われやすく、「周知」はある程度広い対象へ情報を行き渡らせる意味で使われます。
たとえば「合否を本人へ通知する」「制度変更を全社員へ周知する」のように使い分けられます。
まとめ
「共有」と「周知」は、どちらも情報伝達の場面で使われますが、中心となる意味が異なります。
| 共有 | 周知 |
|---|---|
| 複数人で同じ情報を持つ | 情報を広く知らせる |
| 同じ情報・認識を持つことに注目 | 必要な人へ行き渡らせることに注目 |
| 少人数の関係者間でも使える | 比較的広い対象に使われやすい |
| 情報共有・資料共有・認識共有 | 社内周知・制度周知・周知徹底 |
覚え方としては、
共有=「みんなで同じ情報を持つ」
周知=「必要な人へ広く知らせる」
とするとわかりやすいでしょう。
特に重要なのは、共有したことと周知したことは必ずしも同じではないという点です。
関係者だけで情報を共有していても、必要な対象者全体へ伝わっていなければ周知は不十分です。
一方、全社員へ一斉に周知していても、業務を担当するメンバー同士で詳しい情報が共有されていなければ、実務上の連携に支障が出ることがあります。
文章で迷った場合は、
「同じ情報を持つ状態を作りたいのか」
「広く知らせて知ってもらいたいのか」
を確認してください。
前者なら「共有」、後者なら「周知」が自然になりやすいでしょう。
参考資料・出典
本記事は、以下の辞書・公的機関の資料を参照し、内容を整理したうえで作成しています。
-
コトバンク「共有」
(デジタル大辞泉・精選版 日本国語大辞典ほか) -
コトバンク「周知」
(デジタル大辞泉・精選版 日本国語大辞典ほか) -
コトバンク「周知徹底」
― 広く知らせ、隅々まで行き渡らせる「周知徹底」の意味 -
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)「インシデント対応の初動における社内での情報共有に不安がある」
― 社内情報共有と対応方法の周知を使い分けた実務上の用例 -
国土交通省「改正建築物省エネ法・建築基準法の全面施行に向けた周知方策を共有します!」
― 「周知方策」と「情報共有」が同じ取り組みの中で使い分けられている公的な用例 -
文部科学省「児童生徒等の安全・安心な環境の確保に向けた警察との更なる連携について(周知)」
― 行政における「周知」と「情報共有体制」の使用例
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