「実施」と「実行」の違いは?意味・使い分けを例文でわかりやすく解説

「アンケートを実施する」「計画を実行する」など、「実施」と「実行」はどちらも「実際に行う」という意味を持つ言葉です。

そのため、

「計画を実施する」と「計画を実行する」は何が違う?

「キャンペーンを実施する」と「キャンペーンを実行する」はどちらが自然?

「実施」と「実行」は言い換えられる?

と迷うこともあるでしょう。

簡単にいうと、「実施」はあらかじめ計画・予定されている行事、調査、施策などを実際に行う場合に使われやすく、「実行」は考え・計画・命令などを実際の行動に移すことを幅広く表します。

たとえば、全国の対象者に予定どおりアンケートを行うなら「アンケートを実施する」が自然です。

一方、「考えているだけではなく、今日から計画を実際の行動に移そう」という意味なら、「計画を実行する」が自然です。

ただし、「実施」と「実行」は意味がかなり重なる類語です。

実際に国語辞典でも、「計画を実施する」「計画を実行する」のように、どちらも使える場合があることが示されています。

したがって、「実施は大規模、実行は小規模」「実施は組織、実行は個人」のように機械的に区別するのは適切ではありません。

この記事では、「実施」と「実行」の正確な意味から、仕事・調査・イベント・ITなどでの使い分け、迷ったときの判断方法まで詳しく解説します。

  1. 「実施」と「実行」の違い【結論】
  2. 「実施」とは?
    1. 「実施」の意味
    2. 「実施」は行事・調査などによく使われる
    3. 総務省統計局でも「調査の実施」と表現している
  3. 「実行」とは?
    1. 「実行」の意味
    2. 「実行に移す」という表現が特徴的
    3. 「実行力」という言葉もある
  4. 「実施」と「実行」の決定的な違い
    1. 違い1:「予定された事柄を行う」のが実施、「行動に移す」のが実行
    2. 違い2:「実施」は行事・制度的な活動との相性がよい
    3. 違い3:「実行」は命令・決定・アイデアとも相性がよい
  5. 「実施」と「実行」は意味が重なる
  6. 「計画を実施する」と「計画を実行する」の違い
    1. 計画を実施する
    2. 計画を実行する
  7. 「調査」はなぜ「実施」が自然なの?
  8. 「試験」は「実施」と「実行」のどちら?
  9. 「キャンペーン」はどちら?
  10. 「実行」は個人だけが行うものではない
  11. 「実行」はIT・コンピューターでも使われる
  12. 「実施」と「実行」と「実践」の違い
  13. 「施行」と「実施」はどう違う?
  14. 計画を実施・実行する前に「目的」と「目標」を整理する
  15. 実施・実行したあとは結果を確認・検証する
  16. 結果をもとに次の改善につなげる
  17. 「実施」と「実行」で迷ったときの3秒判定
  18. 「実施=完了」「実行=開始」ではない
  19. 「実施」と「実行」の例文
    1. 「実施」を使った例文
    2. 「実行」を使った例文
  20. 「実施」と「実行」に関するよくある質問
    1. Q1. 「実施」と「実行」は同じ意味ですか?
    2. Q2. 「計画を実施する」と「計画を実行する」はどちらが正しいですか?
    3. Q3. アンケートは「実施」と「実行」のどちらですか?
    4. Q4. イベントはどちらを使いますか?
    5. Q5. プログラムはなぜ「実行」なのですか?
    6. Q6. 「実施する」は組織、「実行する」は個人が使う言葉ですか?
    7. Q7. 「実行」の方が意志が強い表現ですか?
    8. Q8. 「実施」と「遂行」はどう違いますか?
  21. まとめ
  22. 参考資料・出典

「実施」と「実行」の違い【結論】

まずは、2つの違いを比較してみましょう。

比較項目 実施 実行
基本的な意味 法律・計画などを実際に行う 実際に行う
使われやすい対象 試験・調査・行事・施策・訓練・キャンペーンなど 計画・命令・決定・アイデア・プログラムなど
ニュアンス 予定・計画された事柄を行う 考えや計画を現実の行動に移す
よくある表現 調査を実施する・試験を実施する 計画を実行する・命令を実行する
ITでの使用 作業・試験・対策などの実施 プログラム・コマンドなどの実行
意味の重なり 「計画」など、一部の対象では両方使える

一言で覚えるなら、

実施=「予定されていることを実際に行う」

実行=「考えていたことを実際の行動に移す」

と考えると使い分けやすいでしょう。

「実施」とは?

「実施」の意味

「実施」とは、法律・計画などを実際に行うことです。

たとえば、

  • アンケート調査を実施する。
  • 採用試験を実施する。
  • 避難訓練を実施する。
  • キャンペーンを実施する。
  • 健康診断を実施する。
  • 新しい施策を実施する。

などと使います。

特徴的なのは、あらかじめ内容・時期・方法などがある程度決められている事柄との相性がよいことです。

「実施」は行事・調査などによく使われる

たとえば学校で試験を行うとします。

試験日、会場、問題、対象者、時間などがあらかじめ決められており、その予定に従って実際に試験を行う場合、

「試験を実施する」

という表現が非常に自然です。

同じように、

  • 調査
  • 研修
  • 訓練
  • 検査
  • イベント
  • キャンペーン

なども「実施」とよく組み合わされます。

総務省統計局でも「調査の実施」と表現している

「実施」の公的な使用例としてわかりやすいのが、統計調査です。

総務省統計局の統計学習サイトでは、「調査の実施」という見出しの中で、調査の企画・設計が終わり、準備が整ったら「計画したとおりに調査を行う」と説明しています。

つまり、

調査を計画する

準備する

計画に沿って実際に調査を行う

という段階が「調査の実施」です。

この用例からも、「実施」が計画・準備された事柄を実際に行うことと相性がよいことがわかります。

「実行」とは?

「実行」の意味

「実行」とは、考えているだけではなく、実際に行うことを意味します。

たとえば、

  • 計画を実行する。
  • 決定した方針を実行に移す。
  • 命令を実行する。
  • アイデアを実行に移す。
  • 作戦を実行する。
  • プログラムを実行する。

などと使います。

「実行」では、頭の中の考え・計画・決定などを、現実の行動へ移すという点が意識されやすくなります。

「実行に移す」という表現が特徴的

「実行」の特徴がよく表れているのが、

「実行に移す」

という表現です。

たとえば、

「長い間考えていた事業計画を、いよいよ実行に移す」

といいます。

これは、

考える・計画する段階

実際に行動する段階

へ移ったことを表します。

この「考えから行動へ」というニュアンスは、「実行」を理解する重要なポイントです。

「実行力」という言葉もある

「実行」から派生した代表的な言葉に「実行力」があります。

実行力とは、計画や考えを実際の行動に移す能力のことです。

たとえば、

「アイデアは豊富だが実行力がない」

という場合は、良い考えを持っていても、それを現実の行動へ移せないことを意味します。

この表現からも、「実行」が考えを現実化する行動と強く結び付いていることがわかります。

「実施」と「実行」の決定的な違い

違い1:「予定された事柄を行う」のが実施、「行動に移す」のが実行

最も実用的な違いです。

たとえば、新商品の販売促進キャンペーンを考えてみましょう。

「10月1日からキャンペーンを実施する」

なら、すでに計画されたキャンペーンを予定に沿って行う意味です。

一方、

「検討していた販売戦略を実行に移す」

なら、考えていた戦略を実際の行動へ移す意味が強くなります。

言葉 意識されやすい部分
実施 予定・計画された事柄を現実に行う
実行 考え・計画・決定を行動に移す

違い2:「実施」は行事・制度的な活動との相性がよい

「実施」は、一定の形式・手順・期間などを持つ活動とよく組み合わされます。

たとえば、

  • 試験を実施する
  • 調査を実施する
  • 健康診断を実施する
  • 研修を実施する
  • 避難訓練を実施する
  • キャンペーンを実施する

などです。

これらを「実行」としても意味が通じる場合はありますが、日本語としては「実施」の方が自然なものが多くあります。

違い3:「実行」は命令・決定・アイデアとも相性がよい

「実行」は、行事だけでなく、人の意思や判断に関係する言葉にもよく使われます。

たとえば、

  • 命令を実行する
  • 決定を実行する
  • 作戦を実行する
  • 改革案を実行に移す
  • アイデアを実行に移す

などです。

「考えるだけではなく、実際にやる」という対比がある場合には、「実行」が特に自然になります。

「実施」と「実行」は意味が重なる

ここは非常に重要です。

「実施」と「実行」を、まったく異なる意味の言葉だと考える必要はありません。

国語辞典でも、「実施」の類語として「実行」、「実行」の類語として「実施」が挙げられています。

さらに、「実践」「実行」「実施」の用法について、

「計画を実践・実行・実施する」のように、実際に行う意味では相通じて使われる

と説明されています。

そのうえで、「実施」は特に、あらかじめ計画された事柄・行事などを実際に行う場合によく使われます。

したがって、

実施=組織だけ

実行=個人だけ

あるいは、

実施=大きな計画

実行=小さな作業

という区別はできません。

「計画を実施する」と「計画を実行する」の違い

「計画」は、「実施」と「実行」の両方と組み合わせられる代表的な言葉です。

計画を実施する

すでに策定された計画について、定められた内容・手順などに従って実際に行うニュアンスがあります。

たとえば、

「3年間の教育計画を予定どおり実施する」

という使い方です。

計画を実行する

計画を机上のものにせず、現実の行動へ移すことに重点があります。

たとえば、

「資金が確保できたため、いよいよ事業計画を実行する」

という使い方です。

ただし、両者の境界は厳密ではありません。

文脈によっては、ほぼ同じ意味で使うこともできます。

「調査」はなぜ「実施」が自然なの?

一般に「調査を実施する」という表現がよく使われます。

調査には、

  • 調査目的を決める
  • 対象者を決める
  • 質問項目を作る
  • 実施時期を決める
  • 調査票を配布する
  • 回答を回収する

など、事前に計画された一連の手順があります。

その計画に沿って実際の調査活動を行うため、「調査を実施する」という表現と相性がよいのです。

実際に総務省統計局でも、一貫して「調査の実施」「調査を実施する」という表現が使われています。

「試験」は「実施」と「実行」のどちら?

学校・資格・採用などの試験なら、通常は、

「試験を実施する」

が自然です。

試験は日時、会場、受験者、試験問題などが事前に決められ、その計画に従って行われる行事だからです。

「試験を実行する」と言って意味が理解できないわけではありませんが、一般的な日本語としては「実施」が選ばれやすいでしょう。

「キャンペーン」はどちら?

キャンペーンも通常は、

「キャンペーンを実施する」

という表現が自然です。

たとえば、

「10月1日から31日まで割引キャンペーンを実施します」

という使い方です。

キャンペーンの内容・期間・対象者などが決められており、それを予定どおり行うからです。

一方、

「長い間検討してきた集客戦略を実行に移す」

なら「実行」が自然です。

「実行」は個人だけが行うものではない

「実行」という言葉には主体的な行動の印象があるため、「個人が行うもの」と説明されることがあります。

しかし、「実行」は組織や政府などについても普通に使われます。

たとえば資源エネルギー庁は、アジア・ゼロエミッション共同体(AZEC)について、前年に採択したアクションプランを「本格的に実行」するという表現を使っています。

この場合、実行主体は個人ではなく、複数の国・機関が関わる大規模な取り組みです。

したがって、

実施=組織

実行=個人

という区別は適切ではありません。

「実行」はIT・コンピューターでも使われる

「実行」には、コンピューター分野での特徴的な使い方があります。

たとえば、

  • プログラムを実行する
  • コマンドを実行する
  • アプリを実行する
  • 実行ファイル

などです。

コンピューターに命令された処理を実際に動作させる意味で「実行」が使われます。

IPA(独立行政法人情報処理推進機構)の情報処理技術者試験でも、「プログラムの実行」「アプリケーションを実行するプロセッサ」などの表現が使われています。

この場合、通常「プログラムを実施する」とはいいません。

IT分野では、プログラム・コマンドなどを動かす=実行と覚えておくとよいでしょう。

「実施」と「実行」と「実践」の違い

もう一つ似ている言葉が「実践」です。

言葉 中心となる意味
実施 予定・計画された事柄を実際に行う 調査を実施する
実行 考え・計画などを実際の行動に移す 計画を実行する
実践 理論・主義・教えなどを自分で実際に行う 学んだ理論を実践する

たとえば、

「避難訓練を実施する」

「避難計画を実行する」

「研修で学んだ安全行動を日常で実践する」

というように、それぞれ少しずつ焦点が異なります。

「施行」と「実施」はどう違う?

法律や規則については「施行」という言葉も使われます。

「施行」には、法令の効力を実際に発生させるという意味があります。

たとえば、

「新しい法律が4月1日に施行される」

という表現です。

「法律を実施する」と表現される場合もありますが、法律がいつから効力を持つかを表す正式な言葉としては「施行」が使われます。

そのため、

法律が効力を持ち始める → 施行

法律や政策に基づく具体的な施策を行う → 実施

と整理するとわかりやすいでしょう。

計画を実施・実行する前に「目的」と「目標」を整理する

仕事では、計画を実施・実行すること自体が目的になってしまうことがあります。

たとえば、

目的:顧客からの問い合わせ対応をより良くする。

目標:平均回答時間を48時間から24時間以内へ短縮する。

計画:問い合わせ管理システムを導入する。

実行:計画を実際の導入作業へ移す。

実施:予定された研修・運用テストなどを行う。

という形で整理できます。

「何のために行うのか」と「どこまで目指すのか」を明確にしておくと、実施・実行する内容も決めやすくなります。

詳しくは、「目的」と「目標」の違いは?意味・使い分けを例文でわかりやすく解説も参考にしてください。

実施・実行したあとは結果を確認・検証する

計画を実際に行ったら、「やったこと」だけで満足するのではなく、結果を確かめることも重要です。

たとえば新しい販売施策を実施したなら、

  • 予定どおり実施できたか
  • 売上は増えたか
  • 顧客数は増えたか
  • 想定外の問題はなかったか

などを確認します。

さらに、「売上が増えたのは本当に今回の施策が原因なのか」までデータを使って詳しく調べる場合は、「検証」という言葉が適しています。

「確認」と「検証」の違いについては、「確認」と「検証」の違いは?意味・使い分けを例文でわかりやすく解説をご覧ください。

結果をもとに次の改善につなげる

実施・実行した結果を確認したら、必要に応じて方法を見直します。

たとえば、

計画する

実施・実行する

結果を確認・検証する

問題点を改善する

という流れです。

単に「やった」で終わらせず、その結果から次の行動につなげることで、仕事の質を高めることができます。

「改善」と「改良」の違いについては、「改善」と「改良」の違いは?意味・使い分けを例文でわかりやすく解説も参考にしてください。

「実施」と「実行」で迷ったときの3秒判定

こんな場合 選びやすい言葉
調査を行う 実施
試験を行う 実施
研修・訓練を行う 実施
キャンペーンを行う 実施
考えていた計画を行動に移す 実行
命令どおりに行動する 実行
プログラムを動かす 実行
計画を実際に行う どちらも使える

迷った場合は、次のように考えてみてください。

「予定された行事・調査・施策などを行う?」 → 実施

「考え・計画・命令を実際の行動に移す?」 → 実行

これだけでも、多くの場面で自然な表現を選びやすくなります。

「実施=完了」「実行=開始」ではない

もう一つ注意したいのが、時間的な区別です。

「実行は開始を表し、実施は最後まで完了することを表す」と説明されることがありますが、そのような絶対的な違いはありません。

たとえば、

「調査を実施中です」

という表現があります。

まだ調査は完了していません。

一方、

「計画を実行した」

といえば、すでに計画を行ったことも表せます。

したがって、

実施=完了

実行=開始

という区別はできません。

「実行に移す」という表現に「行動を始める」ニュアンスがあるため混同しやすいですが、「実行」という言葉そのものが開始だけを意味するわけではありません。

「実施」と「実行」の例文

「実施」を使った例文

  • 来月、全社員を対象に健康診断を実施します。
  • 利用者アンケートを実施しました。
  • 地震を想定した避難訓練を実施する。
  • 期間限定キャンペーンを実施します。
  • 新入社員向けの研修を実施しました。
  • 制度の効果を調べるため、調査を実施する予定です。
  • 計画に基づき、必要な施策を順次実施します。

「実行」を使った例文

  • 決定した計画を直ちに実行します。
  • アイデアを考えるだけでなく、実際に実行することが大切です。
  • 上司からの命令を実行しました。
  • 改革案を実行に移す。
  • 作戦を予定どおり実行しました。
  • パソコンでプログラムを実行します。
  • 一度決めたことを最後まで実行する。

「実施」と「実行」に関するよくある質問

Q1. 「実施」と「実行」は同じ意味ですか?

意味がかなり重なる類語ですが、使われ方には傾向があります。

「実施」は、あらかじめ計画された行事・調査・施策などを実際に行う場合に特によく使われます。

「実行」は、考え・計画・命令などを実際の行動に移すことを幅広く表します。

Q2. 「計画を実施する」と「計画を実行する」はどちらが正しいですか?

どちらも正しい表現です。

「実施」は計画された内容を予定に沿って行うニュアンス、「実行」は計画を机上のものにせず現実の行動へ移すニュアンスが出やすくなります。

ただし、文脈によってほとんど同じ意味で使われることもあります。

Q3. アンケートは「実施」と「実行」のどちらですか?

通常は「アンケートを実施する」が自然です。

対象者、質問内容、期間、方法などを事前に計画し、その計画に沿って調査を行うためです。

Q4. イベントはどちらを使いますか?

一般的には「イベントを実施する」が自然です。

「イベントを開催する」という表現もよく使われます。

Q5. プログラムはなぜ「実行」なのですか?

コンピューター分野では、プログラムや命令を実際に動作させることを「実行」と呼ぶのが一般的です。

そのため、「プログラムを実行する」「コマンドを実行する」「実行ファイル」などと表現します。

Q6. 「実施する」は組織、「実行する」は個人が使う言葉ですか?

いいえ。

個人が「トレーニング計画を実施する」と表現することもできますし、政府や国際的な組織が「アクションプランを実行する」と表現することもあります。

主体の人数だけで区別することはできません。

Q7. 「実行」の方が意志が強い表現ですか?

「実行に移す」「実行力」「不言実行」などの表現から、主体的に行動する印象が生まれやすいのは確かです。

しかし、「実行」という言葉そのものに必ず強い決意や困難の克服が含まれるわけではありません。

単に「実際に行う」という意味でも広く使われます。

Q8. 「実施」と「遂行」はどう違いますか?

「遂行」は、任務・仕事・計画などを最後までやり遂げることに重点があります。

「実施」は、予定・計画されている事柄を実際に行うことが中心です。

そのため、「調査を実施する」「任務を遂行する」のように、よく組み合わされる対象にも違いがあります。

まとめ

「実施」と「実行」はどちらも「実際に行う」という意味を持ち、辞書上でも互いに類語として扱われています。

ただし、実際の使われ方には次のような傾向があります。

実施 実行
予定・計画された事柄を実際に行う 考え・計画などを実際の行動に移す
調査・試験・研修・訓練などによく使う 計画・命令・決定・アイデアなどによく使う
行事・施策などとの相性がよい 行動そのものに焦点が当たりやすい
「調査を実施する」 「計画を実行する」

覚え方としては、

実施=「予定されていることを実際に行う」

実行=「考えていたことを実際の行動に移す」

とするとわかりやすいでしょう。

ただし、「計画」のように両方使える言葉もあります。

また、「実施は大規模・実行は小規模」「実施は組織・実行は個人」「実施は完了・実行は開始」といった絶対的な区別はありません。

文章で迷った場合は、

「あらかじめ予定・計画された行事や活動を行うことに注目しているのか」

「それとも、考えや計画を現実の行動へ移すことに注目しているのか」

を考えてみてください。

前者なら「実施」、後者なら「実行」が自然になりやすいでしょう。

参考資料・出典

本記事は、以下の辞書・公的機関の資料を参照し、内容を整理したうえで作成しています。

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