「会社名の表記を統一する」「商品の価格を表示する」。仕事や日常生活では、「表記」と「表示」という言葉をよく使用します。
どちらも情報を人に伝えることに関係していますが、正確にはどのような違いがあるのでしょうか。
例えば、会社名をアルファベットで書くのか、カタカナで書くのかを決める場合には、「会社名の表記を統一する」が自然です。一方、Webサイトに商品の価格や在庫状況を示す場合には、「商品の情報を表示する」という表現が適しています。
また、食品のパッケージについて、「原材料名の表記を確認する」と「原材料名の表示を確認する」は、どちらも使われます。ただし、前者は名称の書き方などに、後者は必要な情報が適切に示されているかどうかに注目する場合に適しています。
「表記」は、文字や記号を使って書き表すこと。「表示」は、情報や内容を人に分かるようにはっきり示すことです。
この記事では、「表記」と「表示」の意味や違いを比較表で整理し、ビジネス文書、商品ラベル、食品、Webサイト、アプリ、価格、注意事項などの具体例を交えて解説します。さらに、「標記」「記載」「掲示」「明記」との違いや、ビジネスメールでの自然な使い分けも紹介します。
- 結論|「表記」は文字や記号で書き表すこと、「表示」は情報をはっきり示すこと
- 【徹底比較】「表記」と「表示」の違いを一覧表で解説
- 「表記」とは?意味・特徴・正しい使い方
- 「表示」とは?意味・特徴・正しい使い方
- 「会社名の表記」と「会社名の表示」はどう違う?
- 商品ラベルでは「表記」と「表示」のどちらを使う?
- 食品では「食品表記」より「食品表示」が一般的な理由
- Webサイトでは「表記」と「表示」をどう使い分ける?
- 「表記」と「表示」の例文を場面別に比較
- 「表記」と「標記」の違いとは?
- 「表示」と「記載」の違いとは?
- 「表示」と「掲示」の違いとは?
- 「表示」と「明記」の違いとは?
- 社内ルールでは「表記基準」と「表示基準」をどう使い分ける?
- 文書の作成時に表記と表示を確認するポイント
- 【実践】「表記」と「表示」を間違えないための3つの判断基準
- ビジネスメールでの「表記」と「表示」の使い分け
- 「表記」と「表示」を使う際によくある3つの間違い
- 参考リンク
- FAQ|「表記」と「表示」に関するよくある質問
- まとめ|「表記」は書き方、「表示」は情報の示し方
結論|「表記」は文字や記号で書き表すこと、「表示」は情報をはっきり示すこと
「表記」と「表示」は、どちらも情報を伝えることに関係していますが、中心となる意味が異なります。
- 表記(ひょうき):文字や記号を用いて書き表すこと。また、物の表面に書き記すこと。
- 表示(ひょうじ):ある内容や情報を、はっきりと表し示すこと。また、図表などにして示すこと。
例えば、ある製品名について、「アルファベットの大文字と小文字をどのように使うか」を決める場合には、「製品名の表記」が自然です。
一方、その製品名をWebサイトのどこに、どのくらいの大きさで示すかを考える場合には、「製品名の表示」が適しています。
つまり、文字や記号の書き方を問題にしているのか、情報を相手に示すことを問題にしているのかが、使い分けの基本です。
ただし、「箱に製造年月日を表記する」「箱に製造年月日を表示する」のように、どちらも自然な場合があります。実際の文脈で何を強調したいのかを考えましょう。
【徹底比較】「表記」と「表示」の違いを一覧表で解説
| 比較項目 | 表記 | 表示 |
|---|---|---|
| 読み方 | ひょうき | ひょうじ |
| 基本的な意味 | 文字や記号を用いて書き表すこと | 内容や情報をはっきりと示すこと |
| 主な着眼点 | 文字・記号による書き方 | 情報を人に示すこと |
| 主な対象 | 人名、会社名、商品名、数字、送り仮名など | 価格、注意事項、在庫情報、画像、数値など |
| 文字以外の情報 | 原則として文字や記号による表現が中心 | 図表、画像、画面上のアイコンなどにも使える |
| 代表的な表現 | 漢字表記、英語表記、表記ゆれ | 価格表示、画面表示、食品表示 |
| よく使う動詞 | 統一する、変更する、確認する | 切り替える、確認する、掲載する |
| 例文 | 商品名の表記を統一する。 | 商品の価格を画面に表示する。 |
両者の違いを理解する際には、「表記」は書き方、「表示」は示し方という整理が役立ちます。
ただし、表示する内容が文字である場合には、表記と表示の両方が関係します。例えば、Webサイトに掲載する会社名について、正式な表記を決め、その表記を画面上に表示するという流れが考えられます。
「表記」とは?意味・特徴・正しい使い方
表記の基本的な意味
「表記」は、文字や記号を用いて、言葉や情報を書き表すことを意味します。
例えば、次のような表現があります。
- 会社名の表記を統一する。
- 商品名をアルファベットで表記する。
- 数字を半角で表記する。
- 正式名称を漢字で表記する。
- 文書内の表記ゆれを修正する。
これらに共通するのは、同じ内容をどのような文字や記号で書き表すかという点です。
漢字・ひらがな・カタカナなどの書き方に使う
「表記」は、漢字やひらがな、カタカナなどの書き方について説明する場合によく使われます。
例えば、同じ名称について、文書内では漢字を使用するのか、カタカナを使用するのかを決める場合には、「名称の表記を統一する」と表現できます。
また、送り仮名や句読点、アルファベットの大文字・小文字なども、表記に関係します。
特に、社内文書やWebサイトの記事などでは、同じ言葉が異なる書き方で登場すると、読者に分かりにくい印象を与える場合があります。
「表記ゆれ」とは何か
「表記ゆれ」は、同じ意味や同じ対象を表す言葉について、複数の書き方が混在していることです。
例えば、一つの文書の中で「パソコン」と「PC」が混在している場合などが考えられます。
ただし、これらを意図的に使い分けている場合もあるため、異なる表記が存在すること自体が必ず誤りというわけではありません。
重要なのは、文書の目的や読み手に合わせて、必要な範囲で表記を統一することです。
物の表面に書き記す場合にも使われる
「表記」には、物の表面に書き記すという意味もあります。
例えば、「封筒の表記された住所」「包装に表記された商品名」といった表現です。
そのため、表記はパソコンや文書の中だけで使われる言葉ではありません。
ただし、商品ラベルなどに記載された情報を広く指す場合には、「表示」という言葉もよく使用されます。
「表示」とは?意味・特徴・正しい使い方
表示の基本的な意味
「表示」は、情報や内容をはっきりと表し示すことを意味します。
例えば、次のような表現があります。
- 商品の価格を表示する。
- 注意事項を画面に表示する。
- 在庫状況をWebサイトに表示する。
- 検査結果をグラフで表示する。
- 商品の原材料名を表示する。
これらに共通するのは、必要な情報を相手に分かるように示すという点です。
表示は文字だけに限定されない
「表示」は、文字や数字だけでなく、記号、図表、画像などによって情報を示す場合にも使われます。
例えば、気温の変化を折れ線グラフで示す場合には、「気温の推移をグラフで表示する」と表現できます。
また、パソコンの画面に警告アイコンを出す場合にも、「警告アイコンを表示する」という表現が自然です。
一方、文字や記号による書き方を説明する「表記」は、こうした画像やグラフそのものを示す行為には、通常使用しません。
表示には情報を分かりやすく伝える役割がある
例えば、商品の価格を販売ページに表示する場合には、購入を検討している人が必要な情報を確認できるようにすることが目的です。
また、機械の操作画面にエラーメッセージを表示する場合には、利用者が現在の状態や必要な対応を理解できるようにすることが目的です。
このように、表示では、情報をどのように示し、相手が確認できるようにするかという点が重要です。
「会社名の表記」と「会社名の表示」はどう違う?
「表記」と「表示」の違いを理解するには、会社名を例にすると分かりやすくなります。
書き方を決める場合は「表記」
例えば、会社名をアルファベットで書くのか、カタカナで書くのかを決める場合には、「会社名の表記を統一する」という表現が自然です。
また、アルファベットの大文字・小文字、株式会社という文字の位置など、正式名称の書き方を確認する場合にも「表記」が使われます。
掲載場所や見せ方を決める場合は「表示」
一方、Webサイトのどこに会社名を掲載するか、どのくらいの大きさで見せるかを考える場合には、「会社名の表示」が適しています。
例えば、「会社名をページの右上に表示する」という文章です。
この場合、文字の書き方よりも、会社名という情報を画面上に示すことが中心です。
両方が関係する場合もある
例えば、企業のWebサイトを新しく制作する場合には、まず会社名の正式な表記を確認し、その表記をサイト内の適切な位置に表示するという作業が考えられます。
この場合は、表記と表示を次のように使い分けられます。
「会社名の表記を統一し、各ページのヘッダーに表示する。」
この文章では、会社名をどのような文字で書くかが「表記」、その会社名を画面上に示すことが「表示」です。
商品ラベルでは「表記」と「表示」のどちらを使う?
商品ラベルやパッケージについては、「表記」と「表示」の両方がよく使用されます。
ただし、何を確認するのかによって、適切な表現が異なります。
名称の書き方を確認する場合は「表記」
例えば、商品名について、英語表記と日本語表記のどちらを使用するかを決める場合には、「商品名の表記を確認する」が自然です。
また、同じ商品シリーズについて、複数のパッケージで名称の書き方を統一する場合にも、「表記を統一する」という表現が使われます。
商品情報を消費者に示す場合は「表示」
一方、商品の価格、原材料名、使用方法、注意事項などを、消費者が確認できるように示す場合には、「表示」が適しています。
例えば、次のような表現です。
- 商品の価格を表示する。
- パッケージに使用上の注意を表示する。
- 食品の原材料名を表示する。
- 製品の仕様を分かりやすく表示する。
このように、商品について必要な情報を示す場合には、「表示」が一般的です。
文字の間違いと表示内容の誤りは区別する
例えば、原材料名の漢字を誤って記載した場合には、表記の誤りとして説明できることがあります。
一方、表示すべき原材料やアレルゲンに関する情報そのものが欠けている場合には、単なる表記ゆれとは異なる問題です。
特に、法律などによって表示事項や表示方法が定められている商品では、表記の統一だけでなく、必要な内容が適切に表示されているかを確認する必要があります。
食品では「食品表記」より「食品表示」が一般的な理由
食品に関する公的な制度では、「食品表示」という言葉が使用されています。
例えば、食品表示法や食品表示基準では、食品に関する情報を消費者に示すことについて、表示事項や表示方法などが定められています。
食品表示は文字の書き方だけを指す言葉ではない
食品表示では、食品の種類や適用される基準に応じて、名称、原材料名、アレルゲン、内容量、期限、保存方法、栄養成分など、さまざまな情報が関係します。
こうした情報を消費者へ適切に示すことは、文字の表記を統一することよりも広い概念です。
そのため、食品の表示制度全体について説明する場合には、「食品表示」という表現が適しています。
食品表示の中にも表記の問題がある
例えば、同じ原材料の名称について、社内で異なる書き方が混在していた場合には、表記を統一する必要が生じるかもしれません。
一方、食品表示全体の確認では、書き方だけでなく、表示内容が正しいか、必要な情報が欠けていないかなども確認する必要があります。
ただし、食品表示に関する具体的なルールは、食品の種類や最新の法令によって異なります。実際の商品について判断する際には、消費者庁の公式資料や適用される食品表示基準を確認しましょう。
Webサイトでは「表記」と「表示」をどう使い分ける?
Webサイトの制作や運営では、両者を区別することで、修正の目的を明確にできます。
文章や名称の書き方を統一する場合は「表記」
例えば、Webサイトの記事内で、同じサービスについて異なる名称が使われている場合を考えてみましょう。
正式名称に合わせて書き方を統一する作業は、「表記を修正する」「表記を統一する」と表現できます。
また、半角数字と全角数字、英単語の大文字・小文字、送り仮名などを統一する場合にも、「表記」が自然です。
画像や情報を画面上に出す場合は「表示」
一方、ページ上に商品画像を出す場合や、検索結果の一覧を画面に示す場合には、「表示」が適しています。
例えば、次のような文章です。
- 検索結果を一覧で表示する。
- 商品画像を大きく表示する。
- エラーメッセージを画面に表示する。
- スマートフォンではメニューを折りたたんで表示する。
こうした場合には、情報や画像を利用者の画面に示すことが中心です。
表示されない問題と表記の間違いは別の問題
例えば、Webサイトで商品名のスペルが間違っている場合には、「表記の誤り」という表現が適しています。
一方、商品名や価格が画面に出てこない場合には、「表示されない」「表示に問題がある」と説明できます。
このように、書かれている内容が間違っているのか、情報が画面に正しく示されていないのかを区別すると、修正内容を伝えやすくなります。
「表記」と「表示」の例文を場面別に比較
| 場面 | 表記を使った例文 | 表示を使った例文 |
|---|---|---|
| ビジネス文書 | 会社名の表記を統一する。 | 資料の冒頭に会社名を表示する。 |
| 商品ラベル | 商品名の英語表記を確認する。 | 原材料名をパッケージに表示する。 |
| Webサイト | ページ内の表記ゆれを修正する。 | 商品の価格を画面に表示する。 |
| アプリ | ボタンに使用する日本語の表記を確認する。 | 操作結果を画面に表示する。 |
| 案内文 | 地名の漢字表記を確認する。 | 案内図を入口に表示する。 |
| 品質管理 | 検査項目名の表記を統一する。 | 測定結果をグラフで表示する。 |
| 広告 | ブランド名の表記を統一する。 | 商品の特徴を広告に表示する。 |
これらの例文から分かるように、表記は書き方、表示は情報の示し方に注目する場合に適しています。
「表記」と「標記」の違いとは?
「表記」と非常に読み方が近い言葉に「標記」があります。
どちらも「ひょうき」と読みますが、よく使われる場面が異なります。
表記は文字や記号による書き表し方
例えば、「会社名の表記」「漢字表記」「表記ゆれ」などの表現です。
文字や記号を用いて、どのように書き表すかを説明する場合に使用されます。
標記は件名や見出しとして掲げた事柄
一方、「標記」は、文書の冒頭などに目印として書き示すことや、その内容を意味します。
例えば、ビジネスメールで「標記の件につきまして、ご連絡いたします」という表現があります。
ここでの「標記の件」は、件名などに示した事柄を指します。
なお、「表記」にも、物の表面に書き記すという意味があるため、両者は意味が重なる場合があります。
詳しくは、「表記」と「標記」の違いと「標記の件」「表記ゆれ」の使い分けで解説しています。
「表示」と「記載」の違いとは?
「表示」と似た言葉に「記載」があります。
「記載」は、書類や書物などに必要な事柄を書き記すことを意味します。
例えば、「申込書に氏名を記載する」「報告書に調査結果を記載する」といった表現です。
一方、「表示」は、情報や内容を人にはっきり示すことを意味します。
例えば、「商品の価格を表示する」「画面に注意事項を表示する」といった表現です。
同じ情報であっても、書類に書き記す行為について説明するなら「記載」、人が確認できるように情報を示す行為について説明するなら「表示」が適しています。
ただし、「ラベルに製造年月日を記載する」と「ラベルに製造年月日を表示する」のように、両方を使用できる場合もあります。
「表示」と「掲示」の違いとは?
「掲示」も、情報を人に示すことに関係する言葉です。
ただし、表示よりも具体的な行為を表す場合が多くあります。
表示は情報をはっきり示すこと
表示は、紙、商品ラベル、パソコンの画面など、さまざまな方法で情報を示す場合に使用できます。
例えば、「画面に注意事項を表示する」という表現です。
掲示は人に見せるために掲げること
一方、「掲示」は、文書や図などを、人が見られる場所に掲げることを意味します。
例えば、「入口にお知らせを掲示する」「掲示板に案内文を掲示する」といった表現です。
そのため、Webサイトで情報を表示することと、建物の入口に紙のお知らせを掲示することでは、自然な表現が異なります。
ただし、電子掲示板やインターネット上の掲示板など、デジタルの情報についても「掲示」という言葉が使用される場合があります。
「表示」と「明記」の違いとは?
「明記」は、内容をはっきりと書き記すことを意味します。
例えば、「契約書に納期を明記する」「募集要項に応募条件を明記する」といった表現です。
一方、「表示」は、情報を人に分かるように示すことを意味します。
例えば、「Webサイトに価格を表示する」という表現です。
明記は、何かを明確に書き記すことに重点があります。表示は、文字以外の方法も含めて、情報をはっきり示すことに重点があります。
例えば、商品ページに価格を表示していても、送料などの条件が分かりにくければ、必要な条件を明記するよう求められる場合があります。
社内ルールでは「表記基準」と「表示基準」をどう使い分ける?
会社では、文書や商品の管理について、表記基準や表示基準を設ける場合があります。
表記基準は文字や記号の書き方を決める
例えば、社内で作成する資料について、数字は半角で統一する、製品名は正式名称で記載するなどのルールを設ける場合があります。
こうしたルールについては、「表記基準」という表現が自然です。
表示基準は情報の示し方について定める
一方、商品ラベルやWebサイトなどで、どのような情報を、どのように示すかを決める場合には、「表示基準」という表現が使われます。
例えば、商品の価格や注意事項について、掲載する内容や表示方法を定める場合などです。
ただし、法令に基づく表示基準がある場合には、会社独自のルールだけで判断するのではなく、適用される法令や公式資料を確認する必要があります。
基準という言葉と、混同しやすい規準との違いについては、「基準」と「規準」の違いと具体的な使い分けも参考になります。
文書の作成時に表記と表示を確認するポイント
社内文書やWebサイトの制作では、表記と表示を別々の観点から確認すると、誤りを見つけやすくなります。
表記の確認では書き方を統一する
例えば、会社名や製品名が正式名称で書かれているか、数字の全角・半角が統一されているか、不要な表記ゆれがないかなどを確認します。
また、外部へ提出する正式な書類では、指定された書式や表記方法などがないか確認することも重要です。
表示の確認では必要な情報が示されているか調べる
一方、表示の確認では、必要な情報が画面や紙面に示されているか、読者が理解できる状態になっているかなどを確認します。
例えば、Webサイトでは、価格や注意事項が必要な場所に表示されているかを確認します。
また、スマートフォンの画面では、文字が途中で切れていないか、重要な情報が隠れていないかなども確認する必要があります。
文書の作成と作製の違いにも注意
文書や資料を作る場合には、一般的に「作成」という表現が使われます。
一方、物や作品などを作り出す場合には、「作製」が使用されることがあります。
文章や資料を作る業務と、物品などを作る業務では自然な表現が異なるため、業務文書ではこれらの違いにも注意しましょう。
詳しくは、「作成」と「作製」の違いと具体的な使い分けをご覧ください。
【実践】「表記」と「表示」を間違えないための3つの判断基準
1. 文字や記号の書き方を問題にするなら「表記」
例えば、名称をアルファベットで書くのか、カタカナで書くのかを決める場合には、「表記」が自然です。
- 会社名の表記を統一する。
- 商品名を英語で表記する。
- 数字を半角で表記する。
- 文書内の表記ゆれを修正する。
2. 情報を人に示すなら「表示」
例えば、商品の価格や注意事項などを、消費者や利用者が確認できるように示す場合には、「表示」が適しています。
- 商品の価格を表示する。
- 画面にエラーメッセージを表示する。
- 食品の原材料名を表示する。
- 測定結果をグラフで表示する。
3. 両方が使える場合は、何を確認したいのか考える
例えば、「商品名の表記を確認する」と「商品名の表示を確認する」は、どちらも自然です。
前者は、商品名の文字や記号の書き方を確認する場合に適しています。
一方、後者は、商品名が適切に示されているかを確認する場合に適しています。
実際の商品ラベルやWebサイトでは、書き方と示し方の両方を確認する必要がある場合もあります。
ビジネスメールでの「表記」と「表示」の使い分け
例文1:商品名の表記を統一する場合
件名:商品名の表記統一について
関係者各位
お疲れさまです。
現在、商品案内資料とWebサイトの間で、商品名の表記に違いがあることを確認しております。
つきましては、今後作成する資料について、正式な商品名に表記を統一したいと考えております。
対象となる資料と修正内容を添付いたしましたので、ご確認をお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
この場合は、商品名の書き方を統一することが目的なので、「表記」が自然です。
例文2:Webサイトの価格表示を修正する場合
件名:商品ページの価格表示について
〇〇様
お疲れさまです。
現在、商品ページに表示されている価格について、確認を進めております。
一部の商品で最新の販売価格が正しく表示されていないことを確認いたしました。
つきましては、対象ページの価格表示について、修正をお願いいたします。
対象となる商品と正しい価格を添付資料にまとめましたので、ご確認ください。
よろしくお願いいたします。
この場合は、Webサイト上に示されている価格情報について説明しているため、「表示」が適しています。
例文3:ラベルの表示内容と表記を確認する場合
件名:新商品のラベル表示についての確認依頼
関係者各位
お疲れさまです。
新商品の発売に向けて、パッケージの表示内容について確認を進めております。
原材料名などの必要な表示事項に加え、商品名や原材料名の表記についても、ご確認をお願いいたします。
修正が必要な箇所がございましたら、〇月〇日までにご連絡ください。
よろしくお願いいたします。
この例文では、ラベルに示す情報全体を「表示内容」、名称の書き方を「表記」として区別しています。
「表記」と「表示」を使う際によくある3つの間違い
1. 表示内容の不足を、すべて表記の問題として扱う
例えば、商品ラベルに必要な情報そのものが記載されていない場合、それは単なる文字の書き方の問題ではありません。
情報の不足や誤りについては、「表示内容を確認する」「必要な表示事項が欠けている」などの表現を使う方が明確な場合があります。
2. 文字以外の情報にも「表記」を使う
例えば、グラフや画像を画面に示すことについて、「画像を表記する」と書くのは、通常は不自然です。
この場合には、「画像を表示する」「グラフを表示する」と表現しましょう。
3. 「表示」と書いてあるだけで、必要な内容がすべて示されていると思い込む
例えば、商品の情報がラベルやWebサイトに表示されていても、必要な情報が欠けていたり、誤った内容になっていたりする可能性があります。
そのため、表示の有無だけでなく、表示内容の正確さや必要な情報の不足がないかを確認することが重要です。
参考リンク
FAQ|「表記」と「表示」に関するよくある質問
Q1. 「表記」と「表示」は同じ意味ですか?
同じではありません。「表記」は、文字や記号を使って書き表すことを意味します。一方、「表示」は、情報や内容をはっきりと示すことを意味します。ただし、文字で情報を示す場合には、意味が重なることもあります。
Q2. 「商品名の表記」と「商品名の表示」はどちらが正しいですか?
どちらも正しい表現です。商品名の文字や記号の書き方について説明する場合には「表記」、商品名をラベルや画面などに示すことについて説明する場合には「表示」が適しています。
Q3. 「食品表記」と「食品表示」はどちらが正しいですか?
食品に関する法令や表示制度全体について説明する場合には、「食品表示」が適しています。一方、商品名や原材料名の文字の書き方について説明する場合には、「表記」という言葉を使用することがあります。
Q4. 「表記ゆれ」とは何ですか?
同じ言葉や名称について、複数の書き方が混在していることです。例えば、同じ文書内で「パソコン」と「PC」が混在している場合などです。ただし、意図的に使い分けている場合には、必ずしも修正する必要があるとは限りません。
Q5. 「価格を表記する」と「価格を表示する」はどちらが自然ですか?
どちらも文脈によって使用できます。ただし、商品ページや店頭などで価格を消費者に示すことを表す場合には、「価格を表示する」が一般的です。一方、価格の数字や通貨記号の書き方について説明する場合には、「価格の表記」が自然です。
Q6. 「画面に表記する」と「画面に表示する」はどう違いますか?
画面上に情報を示すことを表す場合には、「画面に表示する」が自然です。一方、画面に示される文字や記号の書き方について説明する場合には、「画面上の表記」という表現が使えます。
Q7. 「表記」と「標記」の違いは何ですか?
「表記」は、文字や記号を用いて書き表すことです。一方、「標記」は、文書の冒頭などに目印として書き示した事柄を表します。例えば、「表記を統一する」「標記の件についてご連絡いたします」と使い分けられます。ただし、物の表面に書き記すという意味では、両者が重なる場合もあります。
Q8. 「表示」と「掲示」の違いは何ですか?
「表示」は、情報や内容をはっきり示すことを幅広く表します。一方、「掲示」は、文書や図などを人が見られる場所に掲げることを意味します。例えば、「画面に価格を表示する」「入口にお知らせを掲示する」と使い分けます。
Q9. 「表記ミス」と「表示ミス」はどう違いますか?
「表記ミス」は、文字や記号の書き方に誤りがある場合に使われます。一方、「表示ミス」は、誤った情報が示されている場合や、必要な情報が正しく表示されていない場合などに使われます。ただし、誤った文字が画面上に表示されている場合には、両方の問題が関係することもあります。
Q10. 「表示」と「明記」はどちらが適切ですか?
情報を人に示すことを幅広く表す場合には「表示」、内容をはっきりと書き記すことを強調する場合には「明記」が適しています。例えば、「商品ページに価格を表示する」「契約書に納期を明記する」と使い分けられます。
まとめ|「表記」は書き方、「表示」は情報の示し方
「表記」と「表示」は、どちらも情報を伝えることに関係していますが、中心となる意味が異なります。
- 表記:文字や記号を用いて書き表すこと。会社名、商品名、数字、送り仮名などの書き方について説明する場合に使われる。
- 表示:情報や内容をはっきりと示すこと。価格、商品情報、注意事項、画面上の情報などについて幅広く使用される。
例えば、商品名のアルファベットの大文字・小文字を統一する場合には「表記を統一する」、商品名や価格をWebサイトに示す場合には「表示する」が自然です。
ただし、商品ラベルやWebサイトの文章などでは、両方が関係する場合があります。例えば、正式な名称の表記を確認し、それを適切な場所に表示するという流れです。
迷ったときは、文字や記号をどのように書くかを説明したいのか、それとも情報を相手にどのように示すかを説明したいのかを考えましょう。
「書き方」を問題にするなら表記、「情報の示し方」を問題にするなら表示と理解すると、ビジネス文書や商品ラベル、Webサイトの制作でも自然に使い分けられます。
