「起案文書を回議する」「現在、部長まで回議中です」「関係者へ順次回議して決裁を受ける」など、「回議」という言葉は行政機関・会社・学校法人などの文書事務で使われます。
一方で、普段の会話ではあまり使わないため、
- 「回議」とは簡単にいうと何なのか
- 読み方は「かいぎ」でよいのか
- 普通の「会議」とは何が違うのか
- 「回議する」とは書類を回すだけなのか
- 「合議」と「回議」はどう違うのか
- 「決裁」とはどの段階が違うのか
- 「稟議」と「回議」は同じなのか
- 「回覧」「供覧」「回付」とどう使い分けるのか
- 「回議中」「回議済み」とはどのような状態なのか
- 電子決裁でも「回議」と呼ぶのか
など、多くの疑問が生じます。
結論からいうと、「回議」とは、起案された文書・原案などを上司や関係者へ順番に回し、内容について意見・確認・承認を受けながら決裁へ進める手続きです。
簡単に言えば、
「担当者が作った案を、決裁に向けて必要な人へ順番に回すこと」
と考えるとわかりやすいでしょう。
この記事では、「回議」の意味・読み方・使い方から、「合議・決裁・稟議・回覧・供覧」との違い、起案から決裁までの流れ、回議中の修正・差し戻し、電子回議まで詳しく解説します。
- 結論:「回議」とは原案・起案文書を順に回して承認などを受けること
- 「回議」と「会議」は読み方が同じでも別の言葉
- 「回議する」とは?
- 行政実務でいう「回議」とは?
- 会社でも「回議」を使う?
- 起案から回議・決裁までの流れ
- 「回議」と「合議」の違い
- 「回議」と「決裁」の違い
- 「回議」と「稟議」の違い
- 「回議」と「承認」の違い
- 「回議」と「回覧」の違い
- 「回議」と「供覧」の違い
- 「回議」と「回付」の違い
- 「回議に付す」とは?
- 「回議を回す」は重複表現?
- 「回議中」とは?
- 「回議済み」と「決裁済み」は同じ?
- 「回議待ち」とは?
- 回議の順番はどう決まる?
- すべての上司を回議する必要がある?
- 回議中に内容を修正できる?
- 回議の「差し戻し」とは?
- 「回議」と「却下」の違い
- 「再回議」とは?
- 「電子回議」とは?
- 電子回議のメリット
- 急ぎの案件でも通常どおり回議する?
- 「持ち回り」と「回議」の違い
- 「回議用紙」とは?
- 「回議書」とは?
- 「回議録」とは?
- 回議には何人くらい関わる?
- 回議者が多いほど安全?
- 回議すると責任は全員に分散する?
- 「回議したので決定した」は正しい?
- 回議中の案件を実施してよい?
- 「回議」を使った例文
- 「回議」に関するよくある質問
- Q1.「回議」とは簡単にいうと何ですか?
- Q2.「回議」の読み方は?
- Q3.「回議」と「会議」は同じですか?
- Q4.「回議する」とは?
- Q5.「回議」と「合議」の違いは?
- Q6.「回議」と「決裁」の違いは?
- Q7.「回議」と「稟議」の違いは?
- Q8.「回議」と「回覧」の違いは?
- Q9.「回議」と「供覧」の違いは?
- Q10.「回議中」とは?
- Q11.回議中なら承認済みですか?
- Q12.「回議済み」と「決裁済み」は同じですか?
- Q13.電子決裁でも回議といいますか?
- Q14.回議中に修正できますか?
- Q15.「回議に付す」とは?
- Q16.「回議を回す」はおかしいですか?
- Q17.「回議用紙」とは?
- Q18.回議したら必ず承認されますか?
- まとめ
- 参考リンク
結論:「回議」とは原案・起案文書を順に回して承認などを受けること
「回議」は、
回議(かいぎ)
と読みます。
辞書では、担当者・主管者などが原案・議案を作り、それを関係者へ順次回して、意見を聞いたり承諾を求めたりすることを意味します。
たとえば、担当者が備品購入について起案したとします。
その起案文書を、
担当者 → 係長 → 課長 → 部長
のように順番に回し、それぞれが内容を確認しながら最終決裁へ進める行為が「回議」です。
つまり、
起案=案を作る
回議=その案を必要な上司などへ回す
決裁=権限者が最終判断する
という関係です。
| 言葉 | 簡単な意味 | 中心となる役割 |
|---|---|---|
| 起案 | 処理案・文書案を作る | 意思決定の原案作成 |
| 回議 | 起案文書を順番に回して承認等を受ける | 直属系統などでの確認 |
| 合議 | 関係する他部署などの承認・意見を求める | 部署間調整 |
| 決裁 | 権限者が案の可否を最終決定する | 正式な意思決定 |
| 稟議 | 案を書面等で関係者に回し承認を求める | 組織内の承認プロセス |
「回議」と「会議」は読み方が同じでも別の言葉
「回議」と「会議」は、どちらも「かいぎ」と読みます。
しかし意味は異なります。
会議は、複数の人が集まって話し合うことです。
回議は、文書・原案などを関係者へ順番に回し、意見・承認などを求めることです。
| 回議 | 会議 |
|---|---|
| 文書を順次回す | 人が集まって話し合う |
| 同時に集まる必要はない | 同じ場・時間で議論することが多い |
| 決裁手続きで使われやすい | 議論・情報共有・意思決定など幅広い |
たとえば、課長・部長が一室に集まって新制度について話し合えば「会議」です。
一方、担当者が作成した新制度の起案文書を課長、部長へ順番に回して承認を受けるなら「回議」です。
「回議する」とは?
「回議」は名詞ですが、
回議する
という形で動詞として使います。
意味は、文書・原案などを関係者へ順次回して、意見や承認を求めることです。
例文
- 起案文書を課長へ回議する。
- 契約案を関係者に順次回議した。
- 修正後の文書を改めて回議する。
- 電子決裁システムを利用して回議する。
- 重要案件のため、部長まで回議する。
単に「書類を渡す」というだけではなく、その書類の内容について確認・承認などを受けるために回す点が重要です。
行政実務でいう「回議」とは?
行政機関では、「回議」が文書事務上の正式な用語として使われています。
たとえば自治体の文書管理規程では、
「起案文書は、決裁区分に従って起案者から順次回議し、決裁を受ける」
という趣旨の規定が置かれている例があります。
つまり、行政での回議は、
担当者の案を行政機関として正式な意思決定へ進めるための承認過程
と考えることができます。
会社でも「回議」を使う?
はい。
ただし、会社によって使う用語は異なります。
ある会社では、
- 回議
- 稟議
- 承認
- 決裁
- ワークフロー
といった用語を明確に使い分けます。
一方、別の会社では、起案書を上司へ回すこと全体を「稟議を回す」と表現することもあります。
そのため実際の仕事では、辞書上の意味だけでなく、自社の文書管理規程・職務権限規程・ワークフローシステム上の定義を確認することが重要です。
起案から回議・決裁までの流れ
組織によって異なりますが、一般的なイメージは次のようになります。
- 案件が発生する
- 担当者が内容を検討する
- 起案する
- 直属の上司などへ回議する
- 必要なら関係部署と合議する
- 決裁権者が決裁する
- 決裁後に実施・施行する
簡単にまとめると、
検討 → 起案 → 回議・合議 → 決裁 → 実施
です。
起案と立案の違いについては、「起案」と「立案」の違いは?意味・使い分けを企画・稟議の例文で解説も参考にしてください。
「回議」と「合議」の違い
「回議」と非常に混同しやすいのが「合議」です。
行政などの文書実務では、一般に、
回議=起案者から直属系統の上司へ順番に回す
合議=その案件に関係する他部署などへ回して意見・承認を求める
と整理できます。
たとえば総務課の担当者がシステム導入について起案したとします。
総務課担当者
↓
総務係長
↓
総務課長
という直属系統へ回すのが「回議」です。
そのシステムが情報システム課にも関係するため、情報システム課長の承認・意見を求めるなら「合議」です。
| 比較 | 回議 | 合議 |
|---|---|---|
| 中心 | 直属系統の上司へ回す | 関係する他部署等へ回す |
| 目的 | 承認を経て決裁へ進める | 他部署との調整・承認 |
| 例 | 担当→係長→課長→部長 | 総務課→情報システム課 |
ただし、辞書では「回議」をより広く「関係者へ順次回して意見・承諾を求めること」と定義しているため、組織によって「回議」の範囲が異なることがあります。
詳しくは、「回議」と「合議」の違いは?意味・使い分けを起案・決裁の例文で解説をご覧ください。
「回議」と「決裁」の違い
「回議」と「決裁」は、手続きの段階が違います。
回議は、起案文書を必要な上司などへ順次回し、確認・承認を受けていく過程です。
決裁は、権限を持つ人がその案について最終的に可否を判断することです。
たとえば、
担当者が起案
↓
係長へ回議・承認
↓
課長へ回議・承認
↓
部長が最終決裁
という流れなら、係長・課長までの確認が回議の過程で、部長による最終判断が決裁です。
| 回議 | 決裁 |
|---|---|
| 意思決定へ至る途中の手続き | 最終的な意思決定 |
| 複数の上司等を経ることがある | 決裁権限を持つ者が行う |
| 承認・確認を積み重ねる | 案を正式に決定する |
詳しくは、「回議」と「決裁」の違いとは?起案・承認・合議との関係を行政・会社の業務フローで徹底解説も参考にしてください。
「回議」と「稟議」の違い
「稟議(りんぎ)」とは、会社・官庁などで、担当者などが作成した案を関係者へ回し、承認を求める手続きを意味します。
そのため、「回議」と非常に近い言葉です。
ただし、一般的には、
稟議=案件について関係者の承認を得ていく仕組み・プロセス全体
回議=起案文書を上司などへ順番に回して承認を受ける具体的な手続き
と整理すると理解しやすいでしょう。
たとえば会社で、
「新しい設備を購入したい」
という案件を稟議にかける場合、稟議書を作成して、課長・部長・役員などへ順番に回していきます。
この「順番に回して確認・承認を受ける」部分を「回議」と呼べる場合があります。
ただし、会社によって「稟議」「回議」の定義は異なり、ほぼ同じ意味として扱う場合もあります。
「回議」と「承認」の違い
「承認」は、提出された内容を認めることです。
「回議」は、その承認などを受けるために文書を回していく手続きです。
したがって、
回議=プロセス
承認=その途中で行われる判断・意思表示
という関係になります。
たとえば電子決裁システムで、
担当者 → 課長 → 部長
とワークフローを進めることが回議で、課長が「承認」ボタンを押す行為が承認にあたる、と考えることができます。
「回議」と「回覧」の違い
「回覧」は、文書・資料などを複数の人へ順番に回して見てもらうことです。
「回議」も文書を回す点では似ています。
しかし、目的が違います。
回覧は、情報を読んでもらう・知らせることが中心です。
回議は、内容について承認・意見などを得て、意思決定へ進めることが中心です。
| 回議 | 回覧 |
|---|---|
| 承認・意見を求める | 閲覧・情報共有が中心 |
| 決裁手続きに関係する | 必ずしも決裁とは関係しない |
| 起案文書など | お知らせ・資料・通知など |
たとえば「社内旅行の日程表を社員に回覧する」なら、社員の決裁を求めているわけではありません。
「回議」と「供覧」の違い
「供覧(きょうらん)」は、文書などを関係者・上司に見せることです。
特に行政文書では、処理・決裁を必要としない文書について、上司などに内容を知ってもらうため供覧する場合があります。
これに対して「回議」は、起案内容について承認等を受けて、決裁へ進むことが目的です。
簡単に言えば、
供覧=「見ておいてください」
回議=「内容を確認し、承認等をお願いします」
という違いを意識するとわかりやすいでしょう。
「回議」と「回付」の違い
「回付」は、文書を順番に回したり、別の担当へ送ったりすることを表します。
「回議」よりも、文書を物理的・電子的に送る行為そのものに重点があります。
たとえば、
「決裁済み文書を総務課へ回付する」
という場合、総務課に承認を求めているとは限りません。
一方、
「課長へ回議する」
なら、課長による内容確認・承認などを求める意味があります。
「回議に付す」とは?
「回議に付す」は、文書・案件を回議の手続きに乗せるという意味です。
やや硬い公用文・業務用語です。
例文
- 起案文書を所定の順序で回議に付す。
- 案件を電子決裁システム上で回議に付した。
- 修正した案を再度回議に付す。
一般的な社内会話では、
「回議に回す」
「承認ルートへ回す」
などと表現される場合もあります。
「回議を回す」は重複表現?
「回議」の「回」自体に、順次回す意味があります。
そのため、厳密に考えると「回議を回す」は意味が重なって見える表現です。
しかし実際の職場では、
「この起案を回議に回してください」
「決裁ルートに回してください」
といった言い方が使われることがあります。
正式な文章では、
- 回議する
- 回議に付す
- 起案文書を回付する
などとすると簡潔です。
「回議中」とは?
「回議中」とは、起案文書などが現在、承認・決裁ルート上を進んでいる状態を意味します。
たとえば、電子決裁システムで、
担当者が起案済み
↓
課長が承認済み
↓
部長の確認待ち
という状態なら、「現在回議中です」と表現できます。
つまり「回議中」は、まだ最終決裁が終わっていないケースがあります。
「回議済み」と「決裁済み」は同じ?
必ずしも同じではありません。
「回議済み」が、必要な途中承認をすべて終えた状態を意味していても、その後に最終決裁が残っていることがあります。
一方、「決裁済み」は、原則として必要な決裁権者による最終判断が完了した状態です。
ただし、ワークフローシステムによってステータス名の定義は異なります。
実際のシステムでは、その組織の運用ルールを確認してください。
「回議待ち」とは?
「回議待ち」は、次の承認者・上司などによる確認を待っている状態として使われます。
たとえば、
「課長の回議待ちです」
なら、課長の確認・承認がまだ終わっていないという意味です。
ただし、「回議待ち」という表現も組織独自のシステム用語として使われる場合があります。
回議の順番はどう決まる?
回議の順番は、組織の決裁規程・職務権限規程などによって決まります。
たとえば、
担当者 → 係長 → 課長 → 部長
という場合もあれば、案件の金額・重要性によって、
担当者 → 課長 → 部長 → 役員
まで回す場合もあります。
一般に、案件が重要になるほど高い決裁権限が必要になることがあります。
すべての上司を回議する必要がある?
必ずしもそうではありません。
組織では、案件の内容・金額・重要度に応じて決裁区分が定められていることがあります。
たとえば、
- 少額の物品購入 → 課長決裁
- 一定額以上 → 部長決裁
- 重要契約 → 社長・市長などの決裁
という違いが考えられます。
課長決裁の案件なら、通常はそれより上位者まで回議する必要がないケースもあります。
回議中に内容を修正できる?
組織の規程・システムによりますが、回議途中に修正が必要になることはあります。
自治体の文書規程では、回議を受けた上司が起案内容に異議がある場合、起案者へ修正や廃案を命じられる仕組みを定めている例があります。
たとえば、
- 金額に誤りがある
- 説明が不足している
- 根拠資料が不足している
- 処理方針を変更すべきである
などの場合です。
回議の「差し戻し」とは?
「差し戻し」とは、回議・承認途中の文書を起案者へ戻し、修正・再検討などを求めることです。
電子決裁システムでも、
- 承認
- 否認
- 差し戻し
などの処理が用意されている場合があります。
差し戻されたからといって、必ず案件そのものが却下されたとは限りません。
内容を修正して再度回議する場合もあります。
「回議」と「却下」の違い
回議は承認・決裁へ進める手続きです。
一方、「却下」は申請・要求などを受け入れないという意味です。
回議途中で問題が見つかった場合でも、
「修正して再回議」
となることもあれば、案件自体が認められず「否決・却下」などになることもあります。
したがって、差し戻しと却下は同じではありません。
「再回議」とは?
文書を修正した後などに、再び回議の手続きに乗せることを「再回議」と呼ぶ場合があります。
ただし、組織によって、
- 差し戻し後にそのまま再申請する
- 新しい起案を作る
- 訂正後に同じ決裁ルートへ戻す
など運用が異なります。
実際の処理では自社・自治体のルールに従いましょう。
「電子回議」とは?
「電子回議」とは、紙の起案書を人から人へ物理的に回す代わりに、文書管理システム・ワークフローシステム上で回議することです。
たとえば、起案者が電子システムで申請すると、
課長
↓
部長
↓
決裁権者
へ自動的に通知・回付されます。
承認者はシステム上で内容を確認し、承認・差し戻しなどを行います。
紙から電子へ変わっても、
起案内容を必要な人へ順番に回して承認・決裁を受ける
という回議の基本的な考え方は変わりません。
電子回議のメリット
一般に、電子化すると次のような利点が考えられます。
- 現在誰のところで止まっているか確認しやすい
- 離れた場所から承認できる
- 書類紛失のリスクを減らせる
- 承認日時などの履歴を残せる
- 紙を運ぶ時間を削減できる
- 過去の起案文書を検索しやすくなる
一方、承認ルートを複雑にしすぎると電子化しても時間がかかるため、適切な決裁・回議ルートを設定することが重要です。
急ぎの案件でも通常どおり回議する?
緊急案件では、組織の規程により特別な処理が設けられている場合があります。
自治体の文書規程では、秘密・緊急を要する起案文書などを担当職員が持ち回って処理する仕組みを定めている例があります。
つまり、
緊急だから回議を省略してよい
とは限りません。
所定の「至急」「持ち回り」「緊急決裁」などのルールに従って処理する必要があります。
「持ち回り」と「回議」の違い
「持ち回り」は、担当者が起案文書を直接持って決裁・承認者を回る方法を指すことがあります。
回議そのものが承認ルートを順番に進める手続きであるのに対し、「持ち回り」はその回議・決裁を迅速に進める具体的な方法の一つと考えられます。
現在では紙だけでなく、緊急時に電子ワークフロー上で優先処理する仕組みもあります。
「回議用紙」とは?
紙による起案・決裁を行う組織では、「回議用紙」という名称の用紙が使われる場合があります。
そこには、
- 件名
- 起案者
- 起案日
- 決裁区分
- 承認者
- 決裁者
- 処理内容
などを記載・表示することがあります。
ただし「回議用紙」は全国共通の一つの様式ではなく、組織ごとに異なります。
「回議書」とは?
「回議書」という呼び方も見かけることがありますが、実務上の正式名称は組織によって異なります。
たとえば、
- 起案書
- 稟議書
- 回議用紙
- 決裁書
- 決裁伺書
などがあります。
「回議書」という言葉だけで全国共通の形式・内容が決まっているわけではありません。
「回議録」とは?
辞書には「回議録」という言葉もあり、回議の内容を記録した書類を意味します。
ただし、現代の一般的な会社で頻繁に使う言葉とは限りません。
現在は電子ワークフロー上に、
- 誰が承認したか
- いつ承認したか
- どのようなコメントが付いたか
といった履歴が残ることもあります。
回議には何人くらい関わる?
決まった人数はありません。
案件・組織規模・決裁権限によって変わります。
たとえば軽微な案件なら、
担当者 → 課長
だけの場合もあります。
一方、大型契約などでは、
担当者 → 係長 → 課長 → 部長 → 役員
など複数段階になることがあります。
さらに関係部署との合議が加われば、確認者は増えます。
回議者が多いほど安全?
必ずしもそうとは限りません。
多くの人が確認すれば見落とし防止につながる面はあります。
一方で、必要以上に回議先を増やすと、
- 意思決定が遅くなる
- 誰が責任者なのかわかりにくくなる
- 形式的な承認が増える
- 処理が停滞する
可能性があります。
特に合議については、関係の薄い部署まで不必要に含めないよう求める行政上の考え方もあります。
重要なのは、「多くの人に見せること」ではなく、その案件について確認・判断すべき人を適切なルートに設定することです。
回議すると責任は全員に分散する?
回議・承認に複数人が関与していても、それだけで責任が均等に分散するとは限りません。
一般には、
- 起案者
- 確認・承認者
- 関係部署
- 最終決裁者
にはそれぞれ異なる役割があります。
特に最終的な意思決定については、決裁権者が定められています。
具体的な責任範囲は組織規程・職務権限・案件の性質などによって異なります。
「回議したので決定した」は正しい?
必ずしも正しくありません。
回議は、意思決定に向けた途中の手続きです。
必要な回議が完了していても、最終決裁がまだなら、正式な決定になっていない場合があります。
したがって、
「回議が終わった」
と、
「決裁が終わった」
は区別して使うことが重要です。
回議中の案件を実施してよい?
通常、正式な決裁が必要な案件であれば、決裁が終わる前に実施してよいとは限りません。
たとえば、正式な購入決裁を受ける前に発注してしまえば、組織の内部ルールに反する可能性があります。
「回議中だから、ほぼ決まった」
と自己判断せず、必要な決裁が完了したことを確認してから実施することが重要です。
「回議」を使った例文
行政・文書事務
- 起案文書を所定の順序で回議する。
- 課長を経て部長へ回議した。
- 重要な案件のため、市長決裁まで回議する。
- 回議を受けた上司から修正の指示があった。
会社・ビジネス
- 購入申請は現在回議中です。
- 契約書案を関係者へ回議する。
- 回議が終わり次第、最終決裁へ進みます。
- 電子ワークフローで起案を回議した。
進捗確認
- 現在どこまで回議されていますか。
- この案件は部長の回議待ちです。
- 昨日回議に付したため、まだ決裁は完了していません。
「回議」に関するよくある質問
Q1.「回議」とは簡単にいうと何ですか?
担当者などが作成した起案・原案を上司や関係者へ順番に回し、意見や承認を求めることです。
Q2.「回議」の読み方は?
「かいぎ」と読みます。
Q3.「回議」と「会議」は同じですか?
違います。
「会議」は人が集まって話し合うこと、「回議」は文書・原案を順番に回して承認などを受けることです。
Q4.「回議する」とは?
起案文書などを上司・関係者へ順次回して、確認・承認・意見を求めることです。
Q5.「回議」と「合議」の違いは?
行政実務では、回議は主に直属系統の上司へ文書を回すこと、合議は関係する他部署などの承認を求めること、と整理できます。
Q6.「回議」と「決裁」の違いは?
「回議」は決裁へ至る途中の承認手続き、「決裁」は権限者による最終的な意思決定です。
Q7.「回議」と「稟議」の違いは?
「稟議」は書面などを回して組織内の承認を得る仕組み・プロセス全体、「回議」はその中で起案文書を順次回して承認を受ける手続き、と考えるとわかりやすいでしょう。
ただし組織によって用語の定義は異なります。
Q8.「回議」と「回覧」の違いは?
「回覧」は読んでもらう・情報共有することが中心です。「回議」は承認・意見などを求め、決裁へ進めることが中心です。
Q9.「回議」と「供覧」の違いは?
「供覧」は文書を上司などに見せて内容を知ってもらうこと、「回議」は内容について承認などを求めることです。
Q10.「回議中」とは?
文書・案件が現在、承認・決裁ルート上を進んでいる状態です。
Q11.回議中なら承認済みですか?
必ずしもそうではありません。
途中の上司は承認済みでも、最終決裁が残っている場合があります。
Q12.「回議済み」と「決裁済み」は同じですか?
システム・組織によりますが、一般には同じとは限りません。
回議後に最終決裁が必要な場合があります。
Q13.電子決裁でも回議といいますか?
はい。自治体などでは、文書管理システムの回議機能を使って電子的に回議する仕組みが実際に規定されています。
Q14.回議中に修正できますか?
組織の規程によります。
内容に問題があれば、上司から起案者へ差し戻して修正する運用があります。
Q15.「回議に付す」とは?
案件・起案文書を回議の手続きに乗せるという意味です。
Q16.「回議を回す」はおかしいですか?
意味は通じますが、「回議する」「回議に付す」とすれば簡潔です。
Q17.「回議用紙」とは?
紙で起案・決裁を行う際、起案内容や承認・決裁欄などを記載するために使われる用紙です。様式は組織によって異なります。
Q18.回議したら必ず承認されますか?
いいえ。
修正・差し戻し・否認などになる場合があります。
まとめ
「回議」とは、担当者・起案者などが作成した原案・起案文書を上司や関係者へ順番に回し、意見・確認・承認などを受けることです。
読み方は「かいぎ」です。
特に行政や組織の文書事務では、
起案 → 回議・合議 → 決裁
という関係を理解するとわかりやすくなります。
関連する言葉との違いをまとめると、
- 起案:正式な意思決定のもとになる案・文書を作る
- 回議:起案文書を直属の上司などへ順次回して承認等を受ける
- 合議:関係する他部署などへ回して意見・承認を求める
- 決裁:権限を持つ人が最終的に可否を決める
- 稟議:案を書面等で関係者に回して承認を求める仕組み・手続き
- 回覧:文書を回して読んでもらう
- 供覧:文書を上司などの閲覧に供する
という違いがあります。
また、「回議中」は必ずしも決裁済みを意味しません。
必要な承認を順番に受けている途中であり、最終決裁が残っているケースがあります。
現在では紙だけでなく電子決裁システムによる回議も一般的で、文書そのものを人が手渡ししなくても、「必要な人へ順番に回し、承認・決裁を得る」という基本構造は同じです。
実際の業務では、回議・合議・承認・決裁の範囲や順番が組織によって異なるため、自社・自治体の文書管理規程や決裁規程、電子ワークフロー上のルールを確認することが最も重要です。
参考リンク
「回議」の辞書的な意味や、実際の行政文書における起案・回議・合議・決裁の取り扱いについては、以下の資料も参考になります。
- コトバンク「回議」
回議(カイギ)とは? 意味や使い方 - コトバンクデジタル大辞泉 - 回議の用語解説 - [名](スル)担当者が原案を作り、関係者の間に順次に回して、意見を聞き、または承諾を求めること。「細則については後日回議する」「回議録」 - コトバンク「決裁」
決裁(ケッサイ)とは? 意味や使い方 - コトバンクデジタル大辞泉 - 決裁の用語解説 - [名](スル)権限を持っている上位者が、部下の提出した案の可否を決めること。「決裁を仰ぐ」「書類を決裁する」裁断・裁量 - コトバンク「稟議」
稟議(リンギ)とは? 意味や使い方 - コトバンクデジタル大辞泉 - 稟議の用語解説 - 《「ひんぎ」の慣用読み》会社・官庁などで、会議を開催する手数を省くため、係の者が案を作成して関係者に回し、承認を求めること。「稟議書」 - 常陸大宮市「文書管理規程」
常陸大宮市文書管理規程 - 相良村「文書規程」
相良村文書規程 - 黒潮町「行政文書管理規程」
黒潮町行政文書管理規程
