「アンケートを実施する」「研修を実施しました」「対策を実施する」「実施予定日は○月○日です」など、「実施」は仕事・学校・行政・イベント・調査などで非常によく使われる言葉です。
ところが、「何かを実際に行う」という意味の言葉には、
- 実行
- 実践
- 施行
- 開催
- 遂行
- 執行
- 履行
などがあり、文章を書く際に迷うことがあります。
たとえば、
- 「実施」とは簡単にいうと何なのか
- 「実施する」と「実行する」は何が違うのか
- 法律は「実施」と「施行」のどちらなのか
- イベントは「実施」と「開催」のどちらが自然なのか
- 「実践」とはどう使い分けるのか
- 「実施予定」「実施済み」「未実施」とは?
- 「実施日」と「施行日」は同じなのか
- 「実施内容」「実施方法」「実施期間」とは何を指すのか
- 「実施させていただきます」は自然なのか
- 「実施する」を言い換えるなら何がよいのか
といった疑問が出てきます。
結論からいうと、「実施」とは、あらかじめ決められた計画・制度・行事・調査などを、実際に行うことです。
簡単にいえば、
「予定・計画していたことを、本当に行う」
という意味です。
この記事では、「実施」の意味・読み方・使い方を基本から整理し、「実行・施行・実践・開催・遂行・履行」との違い、「実施日・実施期間・実施内容・実施方法・実施予定・実施済み」などの関連表現まで詳しく解説します。
- 結論:「実施」とは計画などを実際に行うこと
- 「実施」をもっと簡単にいうと?
- 「実施する」とは?
- 何に「実施」を使う?
- 「実施」と「実行」の違い
- 「計画を実施する」と「計画を実行する」はどちらが正しい?
- 「実施」と「実践」の違い
- 「実施」と「施行」の違い
- 法律は「実施する」ではなく「施行する」?
- 「実施」と「開催」の違い
- イベントは「実施」と「開催」のどちら?
- 会議は「実施」と「開催」のどちら?
- 「実施」と「遂行」の違い
- 「実施」と「履行」の違い
- 「実施」と「執行」の違い
- 「実施」と「行う」の違い
- 「実施される」とは?
- 「実施している」とは?
- 「実施予定」とは?
- 「実施予定」と「実施決定」の違い
- 「実施済み」とは?
- 「未実施」とは?
- 「実施中」とは?
- 「実施日」とは?
- 「実施日」と「開催日」の違い
- 「実施日」と「施行日」の違い
- 「実施期間」とは?
- 「実施期間」と「対象期間」の違い
- 「実施内容」とは?
- 「実施方法」とは?
- 「実施場所」とは?
- 「実施者」とは?
- 「実施主体」とは?
- 「実施目的」とは?
- 「実施結果」とは?
- 「実施状況」とは?
- 「実施率」とは?
- 「実施の有無」とは?
- 「実施にあたって」とは?
- 「実施に向けて」とは?
- 「実施を見送る」とは?
- 「実施を中止する」とは?
- 「実施を延期する」とは?
- 「実施可能」とは?
- 「実施可否」とは?
- 「実施する予定です」は自然?
- 「実施いたします」は自然?
- 「実施させていただきます」はおかしい?
- 「実施」と「実施する」は意味が重複する?
- 「実施を行う」は重複表現?
- 「実施する」を「開催する」に言い換えられる?
- 「実施する」を「実行する」に言い換えられる?
- 「実施」と「実用」の違い
- 「実施」と「導入」の違い
- 「実施」と「運用」の違い
- 「実施」と「実施要項」の関係
- 「実施要領」とは?
- 「実施」の類語・言い換え
- 「実施」の反対語は?
- 「実施」を英語でいうと?
- ビジネスで使える「実施」の例文
- 「実施」に関するよくある質問
- Q1.「実施」とは簡単にいうと何ですか?
- Q2.「実施」の読み方は?
- Q3.「実施する」とは?
- Q4.「実施」と「実行」の違いは?
- Q5.「計画を実施する」と「計画を実行する」はどちらが正しい?
- Q6.「実施」と「実践」の違いは?
- Q7.「実施」と「施行」の違いは?
- Q8.法律は「実施」と「施行」のどちらですか?
- Q9.イベントは「実施」と「開催」のどちらですか?
- Q10.会議を「実施する」は正しいですか?
- Q11.「実施される」とは?
- Q12.「実施予定」とは?
- Q13.「実施予定です」と「実施する予定です」はどちらが正しい?
- Q14.「実施済み」とは?
- Q15.「未実施」とは?
- Q16.「実施中」とは?
- Q17.「実施日」とは?
- Q18.「実施日」と「施行日」の違いは?
- Q19.「実施期間」とは?
- Q20.「実施期間」と「対象期間」は違いますか?
- Q21.「実施内容」とは?
- Q22.「実施方法」とは?
- Q23.「実施主体」とは?
- Q24.「実施状況」とは?
- Q25.「実施の有無」とは?
- Q26.「実施にあたって」とは?
- Q27.「実施可否」とは?
- Q28.「実施いたします」は自然ですか?
- Q29.「実施させていただきます」は正しいですか?
- Q30.「実施を行う」はおかしいですか?
- Q31.「実施」と「遂行」の違いは?
- Q32.「実施」と「履行」の違いは?
- Q33.「実施」の言い換えは?
- まとめ
- 参考リンク
結論:「実施」とは計画などを実際に行うこと
「実施」は、
実施(じっし)
と読みます。
辞書では、法律・計画などを実際に行うことを意味します。
たとえば、
- 試験を実施する
- 調査を実施する
- 研修を実施する
- キャンペーンを実施する
- 安全対策を実施する
などと使います。
共通しているのは、単に「やろうと思っている」のではなく、決められた内容を現実の行動へ移していることです。
| 言葉 | 簡単な意味 | 使いやすいもの |
|---|---|---|
| 実施 | 計画などを実際に行う | 調査・試験・研修・施策・対策 |
| 実行 | 決めたことを実際の行動に移す | 計画・命令・決断・約束 |
| 実践 | 理論・考え方などを自分で行う | 方法・理念・教え・習慣 |
| 施行 | 法令などを実際に効力あるものにする | 法律・条例・制度 |
| 開催 | 会・催し物を開いて行う | 会議・大会・イベント・展示会 |
「実施」をもっと簡単にいうと?
「実施」をやさしい言葉にすると、
「実際にやる」
です。
たとえば、会社で、
「来月、全社員を対象に防災訓練を行います」
と計画しただけでは、まだ実施していません。
実際に社員が集まり、避難・点呼などの訓練を行った段階で、
「防災訓練を実施した」
といえます。
つまり、
計画
↓
準備
↓
実施
↓
結果確認
という流れで考えるとわかりやすいでしょう。
「実施する」とは?
「実施」は名詞ですが、実際の文章では、
「実施する」
という形で非常によく使われます。
例文
- 来月、社員研修を実施する。
- 利用者を対象にアンケートを実施した。
- 定期的に設備点検を実施しています。
- 安全性を確認するため試験を実施する。
- 新しい販売促進キャンペーンを実施した。
「実施する」は、個人的な日常行動よりも、ある程度まとまった計画・業務・行事などについて使いやすい言葉です。
何に「実施」を使う?
「実施」と相性のよい言葉には、次のようなものがあります。
調査
「顧客満足度調査を実施する。」
試験
「製品の耐久試験を実施する。」
検査
「出荷前検査を実施する。」
研修
「新入社員研修を実施する。」
教育
「安全教育を実施する。」
訓練
「避難訓練を実施する。」
対策
「再発防止対策を実施する。」
キャンペーン
「期間限定キャンペーンを実施する。」
施策
「業務改善施策を実施する。」
このように、「実施」は、内容がある程度決まっている活動を現実に行うときに使います。
「実施」と「実行」の違い
最も迷いやすいのが「実施」と「実行」です。
どちらにも「実際に行う」という意味があるため、多くの場面で意味が重なります。
ただし、一般的な傾向として、
実施=計画・制度・調査・行事などを実際に行う
実行=決めたこと・考えたことを行動へ移す
と整理できます。
実施が自然な例
- アンケートを実施する
- 試験を実施する
- 研修を実施する
- 検査を実施する
実行が自然な例
- 計画を実行に移す
- 決断を実行する
- 命令を実行する
- 作戦を実行する
| 比較 | 実施 | 実行 |
|---|---|---|
| 基本 | 決まった活動を実際に行う | 考え・計画などを行動へ移す |
| 調査 | 非常に自然 | 通常は実施が自然 |
| 試験 | 非常に自然 | 通常は実施が自然 |
| 計画 | 使える | 非常に自然 |
| 命令 | 文脈による | 自然 |
たとえば、
「顧客アンケートを実行する」
でも意味は伝わりますが、一般的には、
「顧客アンケートを実施する」
のほうが自然です。
詳しい違いは、「実施」と「実行」の違いは?意味・使い分けを例文でわかりやすく解説も参考にしてください。
「計画を実施する」と「計画を実行する」はどちらが正しい?
どちらも使えます。
ただし、ニュアンスに少し違いがあります。
計画を実施するは、決められた計画に沿った活動を実際に行うことに重点があります。
計画を実行するは、計画を行動へ移してやり遂げていくことに重点があります。
例
「交通安全計画に基づく施策を実施する。」
「経営再建計画を直ちに実行する。」
絶対的な境界ではありませんが、「実行」のほうが行動主体・決断のニュアンスを感じさせる場合があります。
「実施」と「実践」の違い
「実践」は、考え方・理論・主義・教え・方法などを、自分で実際に行うことです。
そのため、
実施=決められた活動・行事などを行う
実践=知識・理論・方法などを自分の行動として行う
という違いがあります。
実施
「健康づくり研修を実施する。」
→ 研修という行事を行う。
実践
「研修で学んだ健康法を毎日実践する。」
→ 学んだ方法を自分の生活で実際に行う。
同じ「行う」でも役割が異なります。
もう一つの例
「接客研修を実施した。」
↓
「研修で学んだ接客方法を現場で実践した。」
という流れが自然です。
詳しくは、「実施」と「実践」の違いとは?意味・使い分けを仕事・研修・教育・日常生活の例文で徹底解説も参考になります。
「実施」と「施行」の違い
「実施」と「施行」は意味が似ていますが、現在の実務では特に法律の文脈で区別が重要です。
実施は、計画・調査・対策などを実際に行うことです。
施行は、特に法令について、その効力を実際に発生させることを意味します。
実施
- 調査を実施する
- 研修を実施する
- 試験を実施する
- 対策を実施する
施行
- 法律を施行する
- 条例を施行する
- 新制度を4月から施行する
例
「新しい法律が4月1日に施行される。」
これは、4月1日から法律の効力が現実に発動するという意味です。
一方、
「法律の周知キャンペーンを実施する。」
なら、キャンペーンという活動を行う意味になります。
| 実施 | 施行 |
|---|---|
| 活動・計画などを行う | 法令などを効力あるものとして行う |
| 調査・試験・研修など | 法律・条例など |
| 「じっし」 | 主に「しこう」 |
詳しい使い分けは、「施行」と「実施」の違いとは?意味・使い分けを法律・制度・イベントの例文で徹底解説もご覧ください。
法律は「実施する」ではなく「施行する」?
法律について、その法律が効力を生じることを表したいなら、通常は、
「法律を施行する」
と表現します。
たとえば、
「新法を2027年4月1日から施行する」
という形です。
一方、法律に基づいて行われる具体的な施策・調査などについては、
「支援策を実施する」
「調査を実施する」
と表現します。
つまり、
法令そのものが効力を持ち始める → 施行
法令・制度に基づく具体的な活動を行う → 実施
と整理するとわかりやすいでしょう。
「実施」と「開催」の違い
「開催」は、会・会議・催し物などを開いて行うことです。
「実施」より対象が限定されています。
開催が自然
- 会議を開催する
- 大会を開催する
- 展示会を開催する
- イベントを開催する
- 説明会を開催する
実施が自然
- 試験を実施する
- 検査を実施する
- 調査を実施する
- 対策を実施する
- 訓練を実施する
イベントは「実施」と「開催」のどちら?
どちらも使えます。
ただし、注目する点が異なります。
イベントを開催するは、イベントという催しを開くこと自体に注目しています。
イベントを実施するは、あらかじめ企画されたイベントを予定どおり実行するという事務的なニュアンスがあります。
例
一般向け案内:
「10月10日に秋祭りを開催します。」
事業報告:
「地域交流事業として秋祭りを実施しました。」
後者は行政文書・報告書のような硬い文章にもなじみます。
会議は「実施」と「開催」のどちら?
どちらも使われますが、通常は、
「会議を開催する」
のほうが自然です。
「会議を実施する」も間違いではありませんが、計画された業務として客観的に述べるニュアンスがあります。
例
「次回会議を10月15日に開催します。」
「計画に基づき、全5回の検討会議を実施した。」
文脈によって選ぶとよいでしょう。
「実施」と「遂行」の違い
「遂行(すいこう)」は、任務・業務などを最後までやり遂げることです。
「実施」は、実際に行うことそのものに重点があります。
実施
「品質調査を実施する。」
遂行
「与えられた任務を最後まで遂行する。」
つまり、
実施=行う
遂行=最後まで成し遂げる
という違いがあります。
「実施」と「履行」の違い
「履行(りこう)」は、契約・約束・義務など、果たすべきことを実際に果たす意味で使われます。
履行が自然
- 契約を履行する
- 義務を履行する
- 債務を履行する
- 約束を履行する
一方、
- 調査を履行する
- 試験を履行する
とは通常いいません。
こうした場合は「実施する」が自然です。
「実施」と「執行」の違い
「執行」は、職務・命令・法律・処分などの内容を実際に行う意味で使われます。
特に、
- 予算を執行する
- 職務を執行する
- 刑を執行する
- 強制執行
など、権限・法的手続きと関係する場面でよく使います。
「実施」はもっと広く、調査・試験・研修など一般的な活動に使えます。
「実施」と「行う」の違い
「行う」は非常に広い言葉です。
「実施する」の多くは「行う」に言い換えることができます。
例
「アンケートを実施する」
=「アンケートを行う」
「検査を実施する」
=「検査を行う」
ただし、「実施」は「計画された活動を実際に行う」という事務的・正式なニュアンスが強くなります。
そのため、
- 報告書
- 行政文書
- 計画書
- 社内資料
などでは「実施」がよく使われます。
「実施される」とは?
「実施される」は、「実施する」の受け身の形です。
「ある活動が実際に行われる」
という意味です。
例文
- 健康診断は毎年10月に実施される。
- 試験は全国一斉に実施されます。
- 来年度、新しい調査が実施される予定です。
誰が行うかより、行事・活動そのものに注目するときに使いやすい表現です。
「実施している」とは?
文脈によって、
- 現在ちょうど行っている
- 継続的・定期的に行っている
という二つの意味があります。
現在進行
「現在、避難訓練を実施しています。」
継続的
「当社では毎年、社員満足度調査を実施しています。」
後者は、今この瞬間に調査中という意味ではなく、会社の恒常的な取り組みを表す場合があります。
「実施予定」とは?
「実施予定」は、今後行うことが予定されているという意味です。
例文
- 研修は11月に実施予定です。
- 来年度に調査を実施予定です。
- 詳細については実施予定日の1か月前に案内します。
「予定」であるため、日時・内容が変更される可能性を含むことがあります。
「実施予定」と「実施決定」の違い
「実施予定」は、実施する計画・予定があることです。
「実施決定」は、実施することが正式に決まったという意味です。
たとえば、
「来春の開催を予定している」
段階と、
「正式な承認を得て実施が決定した」
段階は異なります。
ただし、実際の文章では「予定」と「決定」を厳密に区別せず使う場合もあるため、重要な案内では、
- 予定
- 決定
- 変更可能性
を明確にするとよいでしょう。
「実施済み」とは?
「実施済み」は、すでに実施が完了していることです。
例文
- 対象設備の点検は実施済みです。
- 全社員への説明は実施済みです。
- 改善対策が実施済みか確認する。
表・チェックリストなどでは、
- 未実施
- 実施中
- 実施済み
というステータスで管理することもあります。
「未実施」とは?
「未実施」は、まだ実施していない状態です。
例文
- 未実施の点検項目を確認する。
- 研修未実施者へ案内を送る。
- 一部店舗では調査が未実施です。
「未」は「まだ~していない」という意味なので、
未実施=まだ実施していない
と理解できます。
「実施中」とは?
「実施中」は、現在その活動が行われていることです。
例
- キャンペーン実施中
- アンケート実施中
- 交通規制実施中
広告・案内表示でもよく使われます。
「実施日」とは?
「実施日」は、その活動を実際に行う日です。
例
- 試験実施日
- 研修実施日
- 点検実施日
- アンケート実施日
計画を決めた日ではなく、実際に行う日を示します。
「実施日」と「開催日」の違い
対象となる行事によって使い分けます。
開催日は、イベント・大会・会議などを開く日です。
実施日は、試験・調査・検査・訓練などを行う日です。
例
- 大会開催日
- 展示会開催日
- 試験実施日
- 避難訓練実施日
イベントについて「実施日」と呼んでも意味は通じますが、「開催日」のほうが自然なことがあります。
「実施日」と「施行日」の違い
文字が似ていますが、意味は異なります。
実施日は、活動を行う日。
施行日は、法律・条例などが効力を生じる日です。
例
10月1日に健康診断を行う。
→ 健康診断の実施日
10月1日から新しい条例が効力を持つ。
→ 条例の施行日
同じ「行う日」でも対象が違います。
「実施期間」とは?
「実施期間」は、ある活動を行っている期間です。
例
キャンペーン実施期間:
2026年10月1日~10月31日
この場合、その期間中にキャンペーンを行うという意味です。
よく使うもの
- キャンペーン実施期間
- 調査実施期間
- 研修実施期間
- 工事実施期間
「実施期間」と「対象期間」の違い
この二つは同じとは限りません。
実施期間は、実際に調査・事業などを行う期間。
対象期間は、集計・調査などの対象となる期間です。
例
調査実施期間:
10月1日~10月15日
調査対象期間:
前年4月1日~今年3月31日
という設定も可能です。
実施する時期と、調べるデータの期間は別だからです。
「実施内容」とは?
「実施内容」は、実際に何を行うのかという具体的な内容です。
避難訓練の場合
- 非常ベルの作動
- 避難誘導
- 点呼
- 消火器訓練
などが実施内容になります。
「実施すること」だけ決めても、具体的に何をするか曖昧では活動できないため、計画書などで実施内容を明確にすることがあります。
「実施方法」とは?
「実施方法」は、どのようなやり方で実施するかです。
アンケートの場合
- Webフォーム
- 郵送
- 電話
- 対面
などが実施方法になります。
研修の場合
- 対面研修
- オンライン研修
- 動画視聴
- 実技研修
などです。
「実施場所」とは?
活動を実際に行う場所です。
例
- 試験実施場所
- 研修実施場所
- 検査実施場所
オンラインの場合は、物理的な場所ではなく「オンライン開催」「Web会議システムを利用」と記載することもあります。
「実施者」とは?
「実施者」は、その活動を実際に実施する人・組織です。
例
- 検査実施者
- 研修実施者
- 調査実施者
ただし、計画を決めた人・責任者と実施者が同じとは限りません。
「実施主体」とは?
「実施主体」は、その事業・制度・活動について中心となって実施する組織・団体などです。
例
国が制度を設計し、自治体が実際の給付事務を行う場合、制度によっては自治体が実施主体と位置づけられることがあります。
「主催者」と似ていますが、「実施主体」は行政事業・プロジェクト・調査などでも幅広く使われます。
「実施目的」とは?
何のためにその活動を実施するのかという目的です。
例:社員アンケート
実施目的:
「職場環境に関する社員の意見を把握し、改善策の検討に役立てること」
目的が明確だと、
- 誰を対象にするか
- 何を質問するか
- どのように結果を利用するか
も決めやすくなります。
「実施結果」とは?
実際に活動を行った結果です。
例
研修を実施した場合、
- 参加者数
- 出席率
- 理解度
- アンケート評価
などが実施結果としてまとめられます。
「実施状況」とは?
計画した内容がどこまで実施されているかという状態です。
例
- 対策の実施状況を確認する。
- 各店舗の研修実施状況を集計する。
- 事業の実施状況を報告する。
実施済み・未実施だけでなく、進捗・件数・実施率などを含む場合があります。
「実施率」とは?
予定していた対象のうち、実際に実施できた割合などを表す言葉です。
例
点検対象100台のうち90台を実施した場合、
実施率を90%と表すことがあります。
ただし「実施率」の計算方法は業務・制度によって異なるため、何を分母・分子にしているのか確認する必要があります。
「実施の有無」とは?
実施したか、していないかを確認することです。
例文
- 定期点検の実施有無を確認する。
- 研修実施の有無を一覧表に記録する。
文章としては、
「実施したかどうか」
と書いたほうがわかりやすい場合もあります。
「実施にあたって」とは?
「実施にあたって」は、
「実際に行うに際して」「行うときに」
という意味です。
例文
- 研修の実施にあたって、事前に資料を配布します。
- 工事の実施にあたって、安全確認を徹底してください。
- 調査の実施にあたって、個人情報の取り扱いに配慮する。
ビジネス・行政文書でよく使われるやや硬い表現です。
「実施に向けて」とは?
将来実施することを目指して準備・検討を進めるという意味です。
例文
- 来年度の制度実施に向けて準備を進める。
- イベント実施に向けて関係者と調整する。
まだ実施そのものは始まっていない段階で使います。
「実施を見送る」とは?
予定していた活動を、その時点では行わないことにするという意味です。
例
「悪天候のため、イベントの実施を見送る。」
「見送る」は必ず永久に中止するという意味ではありません。
延期して後日実施する可能性もあるため、必要に応じて、
- 中止
- 延期
- 見送り
を区別するとよいでしょう。
「実施を中止する」とは?
予定していた活動を行わないことにすることです。
「見送る」よりも、今回予定していた実施を取りやめる意味が明確になります。
例文
「荒天が予想されるため、明日の訓練は中止します。」
「実施を延期する」とは?
実施そのものは行う予定を維持しながら、日時を後へずらすことです。
例
10月1日予定
↓
11月1日に変更
なら、
「実施を1か月延期した」
と表現できます。
「実施可能」とは?
ある条件のもとで、実際に行うことができるという意味です。
例文
- 雨天でも実施可能です。
- オンラインであれば実施可能です。
- 現在の人員では実施可能な回数に限りがある。
「実施可否」とは?
「実施可否」は、実施できるか、できないかという意味です。
「可否」は「可」と「否」なので、
実施可否=実施することが可能か否か
です。
例文
「天候を確認したうえで、当日午前6時に実施可否を決定します。」
少し硬い表現なので、一般向け案内では、
「実施するかどうか」
と書いたほうがわかりやすい場合があります。
「実施する予定です」は自然?
はい。自然な表現です。
例文
「来月、社員向け研修を実施する予定です。」
また、簡潔に、
「来月、社員向け研修を実施予定です。」
とも書けます。
前者のほうが通常の文章、後者は予定表・案内・業務連絡などで簡潔に表現したい場合に向いています。
「実施いたします」は自然?
はい。ビジネス案内などで使われる丁寧な表現です。
例
「下記の日程で定期点検を実施いたします。」
「来月、利用者アンケートを実施いたします。」
より簡潔な社内文書なら、
「実施します」
でも十分です。
「実施させていただきます」はおかしい?
常に間違いではありませんが、必要以上にへりくだった表現になることがあります。
相手の許可・配慮を受けて行うという事情が特にない場合は、
「実施いたします」
「実施します」
だけでも自然です。
例
簡潔:
「下記の日程で設備点検を実施いたします。」
相手の協力を受けることを強く意識:
「営業時間中ではございますが、設備点検を実施させていただきます。」
文章の場面に応じて選びましょう。
「実施」と「実施する」は意味が重複する?
いいえ。
「実施」は「する」を付けて動詞として使える名詞です。
このような言葉は「サ変名詞」と呼ばれます。
したがって、
「調査を実施する」
は自然な日本語です。
「実施を行う」は重複表現?
「実施」自体に「行う」という意味があるため、
「実施を行う」
は意味が重なり、くどく感じられることがあります。
通常は、
「調査を実施する」
または、
「調査を行う」
で十分です。
ややくどい
「アンケートの実施を行います。」
自然
「アンケートを実施します。」
「アンケートを行います。」
ただし、「実施状況の確認を行う」のように、「行う」が別の行為にかかっている場合は問題ありません。
「実施する」を「開催する」に言い換えられる?
対象によります。
言い換えやすい
「研修会を実施する」
→「研修会を開催する」
言い換えにくい
「品質検査を実施する」
→「品質検査を開催する」は不自然。
開催できるのは、基本的に会・催し物などだからです。
「実施する」を「実行する」に言い換えられる?
意味が近いため言い換えられる場合もありますが、常に自然とは限りません。
両方使いやすい
「改善計画を実施する」
「改善計画を実行する」
実施が自然
「健康診断を実施する」
「健康診断を実行する」
後者は意味が通じても、通常の言い方としては「実施」のほうが自然です。
「実施」と「実用」の違い
「実用」は、実際に役立つこと・実際に使用することを意味します。
「実施」とは別の言葉です。
例
「新技術の試験を実施する。」
→ 試験を行う。
「新技術を実用化する。」
→ 実際に役立つ形で使用できるようにする。
「実施」と「導入」の違い
「導入」は、新しい制度・設備・方法などを取り入れることです。
「実施」は、具体的な活動を実際に行うことです。
例
「新しい研修制度を導入した。」
→ 制度そのものを取り入れた。
「新制度に基づく研修を実施した。」
→ 実際に研修を行った。
「実施」と「運用」の違い
「運用」は、制度・仕組み・システムなどを実際に使い続けることです。
「実施」は一回の活動にも使えます。
例
「新しい制度を導入し、4月から運用する。」
「制度に基づいて年2回の研修を実施する。」
制度そのものを継続的に動かすのが「運用」、個々の活動を行うのが「実施」と整理できます。
「実施」と「実施要項」の関係
「実施要項」は、ある事業・行事などを実施するために必要な重要事項をまとめた文書です。
たとえば、
- 目的
- 日時
- 対象者
- 場所
- 内容
- 申込方法
などが記載されます。
つまり、
実施=実際に行うこと
実施要項=実施するための重要事項をまとめたもの
です。
「実施要領」とは?
「実施要領」も、事業などを実際に行うための事項・手順などをまとめた文書として使われます。
「実施要項」「実施要領」の具体的な区別は、組織によって異なる場合があります。
そのため、名称だけで判断せず、実際の文書内容を見ることが大切です。
「実施」の類語・言い換え
| 言葉 | ニュアンス |
|---|---|
| 行う | 最も広く使える |
| 実行 | 計画・決断を行動へ移す |
| 実践 | 理論・考え方などを自ら行う |
| 施行 | 特に法令を効力あるものとして実施する |
| 開催 | 会・催し物を開く |
| 遂行 | 任務・業務を最後まで行う |
| 履行 | 契約・義務などを果たす |
| 執行 | 職務・命令・法律・処分などを実際に行う |
| 実践 | 知識・方法・理念などを実際の行動に移す |
「実施」の反対語は?
「実施」に一つだけ決まった反対語があるわけではありません。
文脈によって、
- 未実施
- 中止
- 延期
- 見送り
- 計画のみ
などが対照的な表現になります。
例
「実施済み ↔ 未実施」
「実施 ↔ 中止」
のように、何と対比したいのかによって変わります。
「実施」を英語でいうと?
「実施」は文脈によって英語表現が変わります。
代表的には、
- carry out
- conduct
- implement
- perform
などがあります。
調査を実施する
conduct a survey
計画を実施する
implement a plan / carry out a plan
試験を実施する
conduct a test
何を実施するのかによって適切な英語が異なるため、日本語の「実施」を常に一語へ置き換えることはできません。
ビジネスで使える「実施」の例文
調査
- 顧客満足度調査を実施いたします。
- 調査の実施結果を来月報告します。
研修
- 全社員を対象として情報セキュリティ研修を実施します。
- 研修の実施日について別途ご案内します。
検査
- 設備の定期検査を実施しました。
- 未実施の検査項目がないか確認してください。
対策
- 原因調査後、再発防止対策を実施しました。
- 対策の実施状況を継続的に確認します。
会議・イベント
- 計画どおり説明会を実施しました。
- 悪天候の場合はイベントの実施を延期します。
「実施」に関するよくある質問
Q1.「実施」とは簡単にいうと何ですか?
計画・調査・試験など、決められたことを実際に行うことです。
Q2.「実施」の読み方は?
「じっし」と読みます。
Q3.「実施する」とは?
計画・活動・制度などを、考えるだけでなく実際に行うことです。
Q4.「実施」と「実行」の違いは?
実施は調査・試験・研修など計画された活動を行う場合に使いやすく、実行は決めたこと・考えたことを行動へ移す場合に使いやすい言葉です。
Q5.「計画を実施する」と「計画を実行する」はどちらが正しい?
どちらも使えます。
「実施」は計画に基づく活動を行うこと、「実行」は計画を行動へ移すことを強調しやすい違いがあります。
Q6.「実施」と「実践」の違いは?
実施は計画・行事などを行うこと、実践は理論・教え・方法などを自分の行動として実際に行うことです。
Q7.「実施」と「施行」の違いは?
実施は活動を実際に行うこと全般、施行は特に法律・条例などの効力を実際に発生させることを意味します。
Q8.法律は「実施」と「施行」のどちらですか?
法律が効力を持ち始めることを表すなら「施行」が一般的です。
Q9.イベントは「実施」と「開催」のどちらですか?
どちらも使えます。
イベントを開くことを強調するなら「開催」、計画した活動を実際に行うことを強調するなら「実施」が使いやすいでしょう。
Q10.会議を「実施する」は正しいですか?
間違いではありません。
ただし一般には「会議を開催する」のほうが自然な場合が多いでしょう。
Q11.「実施される」とは?
活動・試験・調査などが実際に行われるという意味です。
Q12.「実施予定」とは?
今後実施する予定があることです。
Q13.「実施予定です」と「実施する予定です」はどちらが正しい?
どちらも正しい表現です。
「実施予定です」のほうが簡潔で、予定表・案内などにも向きます。
Q14.「実施済み」とは?
すでに実施が完了している状態です。
Q15.「未実施」とは?
まだ実施していない状態です。
Q16.「実施中」とは?
現在、活動が行われている状態です。
Q17.「実施日」とは?
調査・試験・訓練などを実際に行う日です。
Q18.「実施日」と「施行日」の違いは?
実施日は活動を行う日、施行日は法律・条例などが効力を持ち始める日です。
Q19.「実施期間」とは?
その活動を実際に行う期間です。
Q20.「実施期間」と「対象期間」は違いますか?
違う場合があります。
実施期間は調査などを行う時期、対象期間は調査・集計の対象とするデータなどの時期です。
Q21.「実施内容」とは?
実際に何を行うのかという具体的な内容です。
Q22.「実施方法」とは?
どのような手段・やり方で実施するのかを表します。
Q23.「実施主体」とは?
事業・制度などについて、中心となって実際に行う組織・団体などです。
Q24.「実施状況」とは?
計画された活動がどこまで実際に行われているかという状態です。
Q25.「実施の有無」とは?
実際に行ったか、行っていないかという意味です。
Q26.「実施にあたって」とは?
「実際に行うに際して」「行うときに」という意味です。
Q27.「実施可否」とは?
実施できるか、できないかという意味です。
Q28.「実施いたします」は自然ですか?
はい。ビジネス案内などで自然に使えます。
Q29.「実施させていただきます」は正しいですか?
間違いとは限りませんが、相手から許可を受ける事情などが特にないなら、「実施いたします」「実施します」で十分な場合があります。
Q30.「実施を行う」はおかしいですか?
「実施」自体に「行う」という意味があるため、やや重複感があります。
通常は「実施する」または「行う」とするほうが簡潔です。
Q31.「実施」と「遂行」の違いは?
実施は実際に行うこと、遂行は任務・業務などを最後まで成し遂げることに重点があります。
Q32.「実施」と「履行」の違いは?
履行は契約・義務・約束など、果たすべきことを実際に果たす場合に使います。
Q33.「実施」の言い換えは?
文脈によって「行う・実行・実践・施行・開催・遂行・履行・執行」などがあります。
まとめ
「実施」とは、法律・計画・調査・試験・研修など、決められたことを実際に行うことです。
読み方は「じっし」です。
簡単にいうと、
「予定・計画していたことを実際にやる」
という意味です。
似た言葉との違いを整理すると、
- 実施:計画・調査・試験・研修などを実際に行う
- 実行:考え・決断・計画などを実際の行動へ移す
- 実践:理論・教え・方法などを自分の行動として行う
- 施行:特に法令を効力あるものとして実際に働かせる
- 開催:会議・大会・イベントなどを開いて行う
- 遂行:任務・業務などを最後まで行う
- 履行:契約・義務・約束などを果たす
- 執行:職務・命令・法律・処分などを実際に行う
と考えるとわかりやすいでしょう。
特に「実行」と迷った場合は、
「調査・研修・検査など、決められた活動を行う」なら実施、
「考えたこと・決めたことを行動に移す」なら実行
と考えるのが一つの目安です。
また、法律については、
「法律を実施する」より、法律の効力が始まる意味なら「法律を施行する」
と覚えておくと使い分けやすくなります。
「実施」はビジネス文書で便利な言葉ですが、何にでも付ければよいわけではありません。
会・催しなら「開催」、義務なら「履行」、任務なら「遂行」など、何を実際に行うのかに応じて言葉を選ぶと、より正確で自然な文章になります。
参考リンク
- コトバンク「実施」
実施(ジッシ)とは? 意味や使い方 - コトバンクデジタル大辞泉 - 実施の用語解説 - [名](スル)法律・計画などを実際に行うこと。「試験を実施する」「実施要綱」→実践じっせん[用法]施行・行う・実行・実践・行動・躬行きゅうこう・励行・履行・執行・決行・敢行・断行・遂行・挙行・強行・再... - コトバンク「実行」
実行(ジッコウ)とは? 意味や使い方 - コトバンクデジタル大辞泉 - 実行の用語解説 - [名](スル)1 実際に行うこと。「計画を実行に移す」「予定どおりに実行する」2 刑法で、故意をもって犯罪を構成する要件にあたる行為を行うこと。→実践じっせん[用法](1)実践・行動・躬行きゅうこう・... - コトバンク「実践」
実践(ジッセン)とは? 意味や使い方 - コトバンクデジタル大辞泉 - 実践の用語解説 - [名](スル)1 主義・理論などを実際に自分で行うこと。「理論を実践に移す」2 哲学で、㋐人間の倫理的行為。アリストテレスの用法で、カントなどもこの意味で用いる。㋑人間が外界についてもっている自らの知... - コトバンク「施行」
施行(シコウ)とは? 意味や使い方 - コトバンクデジタル大辞泉 - 施行の用語解説 - [名](スル)1 実際に行うこと。政策・計画などを実行すること。実施。せぎょう。しぎょう。「命令を施行する」2 法令の効力を発生させること。せこう。「新税法を施行する」実施・行う・実行・実践・行動・躬... - コトバンク「開催」
開催(カイサイ)とは? 意味や使い方 - コトバンクデジタル大辞泉 - 開催の用語解説 - [名](スル)集会や催し物を開き行うこと。「総会を開催する」挙行・主催・共催・執行 - 内閣法制局「法律ができるまで」
法律ができるまで
