「任務遂行」と「任務完了」は、どちらも与えられた任務を行う場面で使われるため、違いが分かりにくい言葉です。
たとえば、
- 任務を遂行する
- 任務遂行中
- 任務完了
- 任務を完遂する
- 任務を達成する
- 任務が終了する
といった表現があります。
このとき、
- 「任務遂行」と「任務完了」は何が違う?
- 「遂行」はまだ途中という意味?
- 任務が終わったら「遂行」と「完了」のどちら?
- 「任務達成」と「任務完了」は同じ?
- 「任務完遂」は「任務遂行」とどう違う?
- 「任務終了」と「任務完了」はどちらが自然?
などと迷う人もいるでしょう。
結論から言うと、「任務遂行」は任務を実際に行い、最後までやり遂げることに焦点があり、「任務完了」は任務が完全に終わった状態に焦点があります。
簡単に表すと、
任務遂行=任務をやる・やり遂げるという行為
任務完了=任務が終わったという状態・結果
です。
ただし、「遂行」自体にも「最後までやりとげる」という意味があります。
そのため、
「遂行=必ず途中」
「完了=終わった」
と単純に二分するのは正確ではありません。
この記事では、「任務遂行」と「任務完了」の違いを基本から確認し、「任務達成・任務完遂・任務終了・任務実行」との違いまで詳しく解説します。
- 「任務遂行」と「任務完了」の違い【結論】
- そもそも「任務」とは?
- 「遂行」とは?
- 「任務遂行」とは?
- 「遂行」は「実行中」という意味だけではない
- 「完了」とは?
- 「任務完了」とは?
- 「任務遂行中」と「任務完了」の違い
- 「任務を遂行した」と「任務が完了した」の違い
- 「任務遂行」と「任務達成」の違い
- 「任務完了」と「任務達成」の違い
- 「任務遂行」と「任務完遂」の違い
- 「任務完了」と「任務完遂」の違い
- 「任務遂行」と「任務終了」の違い
- 「任務完了」と「任務終了」はどう違う?
- 「任務遂行」と「任務実行」の違い
- 「任務遂行」と「任務を果たす」の違い
- 「任務完了」と「任務を果たした」は同じ?
- 「任務遂行」と「使命遂行」はどう違う?
- 「任務遂行能力」とは?
- 「任務遂行に支障をきたす」とは?
- 「任務遂行に全力を尽くす」とは?
- 「任務完了です」は自然?
- 「任務完了しました」はビジネスで使える?
- 「任務完了!」はゲームだけの言葉?
- 任務の段階を5つに分けると分かりやすい
- 任務を完全にやり切ったことを強調するなら?
- 目的を成し遂げたことを強調するなら?
- 単に終わったことを示すなら?
- 任務が中止になった場合は「任務完了」と言う?
- 任務が失敗しても「完了」と言える?
- 「任務完了」と「任務成功」の違い
- 使い分け早見表
- 例文で比較|任務遂行と任務完了
- よくある間違い①「任務遂行=任務の途中」と決めつける
- よくある間違い②「完了」と「達成」を完全に同じと考える
- よくある間違い③「完遂」を「かんつい」と読む
- よくある間違い④ 日常業務で何でも「任務」と呼ぶ
- 3秒で判断|どの言葉を使う?
- よくある質問
- まとめ
- 参考リンク・出典
「任務遂行」と「任務完了」の違い【結論】
| 比較項目 | 任務遂行 | 任務完了 |
|---|---|---|
| 読み方 | にんむすいこう | にんむかんりょう |
| 意味の中心 | 任務を実際に行い、やり遂げる | 任務が完全に終わる・終える |
| 焦点 | 実行・履行する行為 | 終了した状態 |
| 途中でも使える? | 「任務遂行中」と使える | 原則として終わった後に使う |
| 代表例 | 任務遂行に全力を尽くす | すべての任務が完了した |
たとえば、災害派遣の現場で活動している最中なら、
「現在、救援任務を遂行している」
と言えます。
そして、必要な活動をすべて終えた後なら、
「救援任務が完了した」
と言えます。
つまり、分かりやすく捉えるなら、
遂行=何をしているか
完了=終わったかどうか
という違いです。
そもそも「任務」とは?
「任務(にんむ)」とは、責任をもって果たすべき務め・役目のことです。
たとえば、
- 重要な任務を任される
- 任務に就く
- 任務を遂行する
- 任務を果たす
- 任務を全うする
などと使います。
「仕事」と似ていますが、「任務」には、自分に与えられ、責任をもって果たすべき役割というニュアンスがあります。
詳しくは、「任務」とは?意味・使い方も参考にしてください。
「遂行」とは?
「遂行(すいこう)」とは、任務や仕事などを最後までやりとおすこと、やりとげることです。
よく使われるのが、
- 任務を遂行する
- 業務を遂行する
- 職務を遂行する
- 計画を遂行する
といった表現です。
重要なのは、「遂行」には単純に「始める」「実行する」だけでなく、最後まで責任をもって行うという意味が含まれる点です。
そのため「任務遂行」は、
「任務に取り組む」
よりも、責任感や完遂への意志を感じさせる硬い表現です。
「任務遂行」とは?
「任務遂行」とは、文字どおり、与えられた任務を実際に行い、果たしていくことです。
たとえば、
「隊員は任務遂行に全力を尽くした。」
なら、与えられた任務を果たすために活動したことを表します。
「任務遂行能力」なら、与えられた任務を適切に実行できる能力という意味です。
「任務遂行中」なら、現在その任務を実施している最中だと分かります。
「遂行」は「実行中」という意味だけではない
ここは特に注意したいポイントです。
「任務遂行」と「任務完了」を比べると、
「遂行=途中」
「完了=終了」
と覚えたくなります。
しかし、辞書上の「遂行」には「最後までやりとおす」「やりとげる」という意味があります。
そのため、
「任務を無事遂行した。」
と言えば、任務をきちんとやり遂げた意味にもなります。
一方で、
「任務遂行中」
という表現も成立します。
つまり「遂行」は、任務を実際に行う行為全体を表せる言葉です。
進行中にも、やり遂げたことを振り返る場合にも使えます。
「完了」とは?
「完了(かんりょう)」とは、物事が完全に終わること、または完全に終えることです。
たとえば、
- 作業が完了する
- 準備が完了する
- 工事が完了する
- 手続きが完了する
- 任務が完了する
などと使います。
「遂行」と比べると、どのように行ったかよりも、
「もう終わったのか」
という完結した状態に重点があります。
「任務完了」とは?
「任務完了」とは、与えられていた任務が完全に終了したことを表します。
たとえば、
「予定していた救助活動を終え、任務完了となった。」
といった使い方ができます。
防衛省でも実際に「任務完了式典」という表現が使われています。
自衛隊東京大規模接種センターについても、運営終了に際して「任務完了式典」が行われています。
この用例からも、「任務完了」は一定の任務を終えた節目を示す言葉として自然に使えることが分かります。
「任務遂行中」と「任務完了」の違い
この組み合わせなら違いは非常に明確です。
任務遂行中
任務を現在行っている途中です。
例:
「現在、現地で救援任務遂行中です。」
→ まだ任務が続いている。
任務完了
任務がすでに終わった状態です。
例:
「予定していた救援活動をすべて終え、任務完了となりました。」
→ 任務は終了している。
したがって、進行状況を簡潔に示すなら、
遂行中 → 完了
という流れで理解できます。
「任務を遂行した」と「任務が完了した」の違い
こちらは少し複雑です。
どちらも、任務が終わった場面で使えることがあります。
任務を遂行した
任務を責任をもって実行し、やり遂げた行為に注目します。
例:
「隊員は厳しい条件の中で任務を遂行した。」
→ 隊員がどのような行為をしたかが中心。
任務が完了した
任務が終了した状態に注目します。
例:
「午後5時をもって任務が完了した。」
→ 任務が終わった事実が中心。
つまり、
誰かの行為を述べるなら「遂行した」
任務の状態を述べるなら「完了した」
とすると使い分けやすくなります。
「任務遂行」と「任務達成」の違い
「達成」は、目的・目標を成し遂げることです。
そのため「任務達成」は、単に作業が終わっただけではなく、任務として求められていた目的を実現したことに焦点があります。
| 表現 | 焦点 |
|---|---|
| 任務遂行 | 与えられた任務を実行する・やり遂げる |
| 任務達成 | 任務の目的・目標を成し遂げる |
たとえば、
「捜索任務を遂行した」
なら、捜索活動そのものを実施したことを表せます。
一方、
「行方不明者を発見し、任務を達成した」
なら、求められていた目的が実現したことが強調されます。
「任務完了」と「任務達成」の違い
この二つも似ていますが、完全に同じではありません。
任務完了は、任務として予定されていた活動・手続きなどが終わったこと。
任務達成は、任務の目的・目標が実現したことです。
たとえば、調査任務で、予定された調査活動をすべて終えれば「任務完了」と表現できる場面があります。
しかし、目的としていた情報が得られなかったのであれば、「目標達成」とまでは言えない場合があります。
したがって、
完了=終わったか
達成=目的を果たしたか
と考えると分かりやすいでしょう。
「任務遂行」と「任務完遂」の違い
「完遂(かんすい)」とは、最後まで完全にやり遂げることです。
「遂行」に「完」が付くため、完遂のほうが、
「途中で投げ出さず、最後まで完全に成し遂げた」
という完成度を強く感じさせます。
たとえば、
「困難な任務を完遂した。」
なら、困難を乗り越えて最後までやり切ったニュアンスが強くなります。
| 表現 | ニュアンス |
|---|---|
| 任務遂行 | 任務を実際に行い、責任をもってやり遂げる |
| 任務完遂 | 任務を最後まで完全にやり遂げることを強調 |
「任務完了」と「任務完遂」の違い
「完了」と「完遂」は、どちらも終わりまで到達した意味を持ちます。
しかし焦点が異なります。
完了は、物事が終わったという状態。
完遂は、困難などがあっても最後までやり遂げた行為・成果。
そのため、
「任務完了を報告します。」
なら、任務が終了した事実の報告です。
「困難な任務を完遂した。」
なら、最後までやり抜いたことを評価・強調しています。
「任務遂行」と「任務終了」の違い
「終了」は、単純に物事が終わることです。
そのため、
任務遂行=任務を実行すること
任務終了=任務が終わること
となります。
「任務遂行中」から見れば、「任務終了」は反対側の段階と言えます。
「任務完了」と「任務終了」はどう違う?
かなり近い表現ですが、ニュアンスがあります。
完了には、必要なことを終え、ひと区切り付いた印象があります。
終了は、理由を問わず「終わった」ことを広く表せます。
たとえば、
「予定していた活動をすべて実施して任務完了となった。」
なら、必要な任務を終えた印象です。
一方、状況変化によって途中で任務を打ち切ったのであれば、
「任務を終了した」
のほうが適切な場合があります。
つまり、
完了=必要な内容を終えたニュアンスが比較的強い
終了=単純に終わったことを幅広く表せる
と整理できます。
「任務遂行」と「任務実行」の違い
「実行」は、計画・命令・考えなどを実際に行うことです。
そのため、
「任務を実行する」
も意味は通じます。
ただし、「任務」については「任務を遂行する」が非常によく使われる組み合わせです。
「遂行」には最後まで責任をもって行うニュアンスがあり、「任務」と相性がよいからです。
一方「実行」は、
- 計画を実行する
- 命令を実行する
- プログラムを実行する
- 対策を実行する
など、より幅広い対象に使われます。
「任務遂行」と「任務を果たす」の違い
「任務を果たす」も、与えられた任務をきちんと行う意味です。
「任務遂行」とかなり近い表現ですが、
任務を遂行するはやや硬く、組織・行政・軍事・業務などで使いやすい表現。
任務を果たすは、より一般的で自然な日本語です。
詳しくは、「任務を果たす」と「任務を遂行する」の違いで解説しています。
「任務完了」と「任務を果たした」は同じ?
意味は近い場合がありますが、視点が違います。
「彼は任務を果たした」
なら、人物が責任・役割を果たしたことに焦点があります。
「任務は完了した」
なら、任務そのものが終わった状態に焦点があります。
つまり、
人の働きを評価する → 任務を果たした
進捗・状態を報告する → 任務完了
という使い分けができます。
「任務遂行」と「使命遂行」はどう違う?
「使命」は、果たすべき重大な役割・目的という意味を持ち、「任務」より大きな目的・存在意義を表す場合があります。
そのため、
「具体的に与えられた仕事を遂行する」
なら「任務遂行」が自然です。
「組織として果たすべき大きな役割を遂行する」
という文脈なら「使命を果たす」などが使われます。
「任務」と「使命」の違いについては、「任務」と「使命」の違いも参考にしてください。
「任務遂行能力」とは?
「任務遂行能力」とは、与えられた任務を適切に実施し、必要な結果につなげる能力という意味で使われます。
単なる知識だけではなく、
- 判断力
- 技術
- 体制
- 装備
- 連携
- 実行力
など、実際に任務を果たすために必要な能力を広く指すことがあります。
防衛・警察・消防などでは特によく見かける表現です。
「任務遂行に支障をきたす」とは?
「任務遂行に支障をきたす」とは、任務を適切に行ううえで障害・問題が生じるという意味です。
例:
「設備の故障は任務遂行に支障をきたすおそれがある。」
つまり、任務そのものが終わったという話ではなく、任務を行う過程に問題が生じることを表します。
「任務遂行に全力を尽くす」とは?
非常によく使われる表現です。
意味は、
与えられた任務を果たすため、自分の力を最大限注ぐ
ということです。
防衛省・自衛隊の公式ページでも、任務遂行という表現は多数使われています。
責任・使命感を強調する硬い文章に向いた表現です。
「任務完了です」は自然?
文脈によっては自然です。
特に、
- 軍事・防災
- ゲーム
- 警備
- 特殊な作業
などでは「任務完了」という表現がよくなじみます。
一方、一般企業の日常業務では、
「任務完了しました」
より、
- 作業が完了しました
- 業務が完了しました
- 対応が完了しました
- 担当業務を終えました
のほうが自然な場合があります。
「任務完了しました」はビジネスで使える?
意味は通じますが、通常のビジネスではやや大げさ・軍事的に聞こえることがあります。
たとえば、上司への日常的なメールなら、
△「ご依頼いただいた任務が完了しました。」
より、
○「ご依頼いただいた作業が完了しました。」
○「ご依頼の対応が完了しました。」
○「担当業務が完了しました。」
のほうが自然です。
ただし、組織内で正式に「任務」という語を使っている場合は問題ありません。
「任務完了!」はゲームだけの言葉?
ゲーム・映画などで「MISSION COMPLETE」「任務完了」と表示されることがあるため、ゲーム用語のように感じる人もいるかもしれません。
しかし「任務完了」はゲームだけの言葉ではありません。
防衛省でも実際に「任務完了式典」という正式な表現が使われています。
したがって、日本語として正しい表現です。
任務の段階を5つに分けると分かりやすい
似た表現を時間の流れで整理してみましょう。
| 段階 | 表現例 | 意味 |
|---|---|---|
| 任命・付与 | 任務を与えられる | やるべき役目を受ける |
| 開始 | 任務に着手する | 任務を始める |
| 実施 | 任務を遂行する | 実際に任務を行う |
| 目的実現 | 任務を達成する | 目標・目的を果たす |
| 終了 | 任務完了 | 任務が完全に終わる |
ただし、「遂行」自体にも「やり遂げる」意味があるため、この表は厳密な専門分類ではなく、言葉の焦点を理解するための目安です。
任務を完全にやり切ったことを強調するなら?
「任務を完遂した」
が向いています。
「完遂」は、最後まで完全に成し遂げたことを強く表します。
たとえば、
「困難な条件にもかかわらず、与えられた任務を完遂した。」
とすれば、単に終了しただけでなく、困難を乗り越えて責任を果たした印象になります。
目的を成し遂げたことを強調するなら?
「任務を達成した」
が分かりやすいでしょう。
ただし日本語では、目的・目標について、
- 目標を達成する
- 目的を達成する
という組み合わせが特に一般的です。
任務については「果たす」「遂行する」「完遂する」もよく使われます。
単に終わったことを示すなら?
「任務が終了した」
が最も中立的です。
終了した理由が、
- 予定どおり終わった
- 状況が変わった
- 途中で中止された
- 命令によって打ち切られた
など、どのような事情であっても「終了」は比較的広く使えます。
任務が中止になった場合は「任務完了」と言う?
通常は慎重に使ったほうがよいでしょう。
「完了」は、必要な工程・内容などを終えた印象を与えるからです。
途中で取りやめになったのであれば、
- 任務を中止した
- 任務を打ち切った
- 任務を終了した
など、実態に合った表現のほうが正確です。
任務が失敗しても「完了」と言える?
文脈によります。
「完了」は「物事が終わった」という意味なので、活動・手続きが終わったこと自体を表すことはできます。
しかし、目的を達成できなかったのに、
「任務を完了した」
と書くと、成功裏に終えたように受け取られる場合があります。
失敗・中断を正確に示す必要があるなら、
- 任務を終了したが、目標は達成できなかった
- 任務を途中で打ち切った
- 任務は未達成に終わった
など、結果まで具体的に書くほうがよいでしょう。
「任務完了」と「任務成功」の違い
「任務成功」は、任務が期待された成果を上げたことを強調します。
「任務完了」は、任務が終わったことを強調します。
したがって、
完了=終了したか
成功=うまくいったか
です。
この二つは別の評価軸だと考えると分かりやすいでしょう。
使い分け早見表
| 言いたいこと | 適した表現 |
|---|---|
| 任務を現在実施している | 任務遂行中 |
| 責任をもって任務を行う | 任務を遂行する |
| 任務を最後まで完全にやり切る | 任務を完遂する |
| 任務の目的を実現する | 任務を達成する |
| 任務がすべて終わった | 任務完了 |
| 理由を問わず任務が終わった | 任務終了 |
| 役割・責任を果たした | 任務を果たした |
例文で比較|任務遂行と任務完了
遂行中
「隊員は現在、被災地で救援任務を遂行している。」
→ 任務を実施中。
遂行した
「厳しい環境の中でも、隊員は与えられた任務を遂行した。」
→ 任務を責任をもって実行したことが中心。
完了した
「予定していた支援活動がすべて終了し、任務完了となった。」
→ 任務が終わった状態が中心。
達成した
「目標としていた救助を成功させ、任務を達成した。」
→ 目的を果たしたことが中心。
完遂した
「困難な状況にもかかわらず、任務を最後まで完遂した。」
→ 最後まで完全にやり切ったことを強調。
終了した
「天候悪化のため、その日の捜索任務を終了した。」
→ 成功・失敗を問わず、活動を終えたことが中心。
よくある間違い①「任務遂行=任務の途中」と決めつける
「遂行中」なら途中ですが、「遂行」自体は途中だけを意味しません。
「任務を遂行した」には、最後までやり遂げた意味もあります。
そのため、
「遂行=未完了」
という理解は正確ではありません。
よくある間違い②「完了」と「達成」を完全に同じと考える
完了は「終わった」、達成は「目的を果たした」です。
作業が終わることと、目的が実現することは必ずしも同じではありません。
よくある間違い③「完遂」を「かんつい」と読む
「完遂」の正しい読み方は、
かんすい
です。
「かんつい」ではありません。
「遂行」の「遂」と同じく「すい」と読みます。
よくある間違い④ 日常業務で何でも「任務」と呼ぶ
「任務」は責任をもって果たすべき役目という硬い言葉です。
一般企業で、
「コピーを取る任務が完了しました」
などと言うと大げさに聞こえることがあります。
普通の業務なら、
- 作業
- 業務
- 対応
- 担当
- 仕事
などを使うほうが自然です。
3秒で判断|どの言葉を使う?
- 今まさに任務を行っている → 任務遂行中
- 任務を責任をもって行う → 任務遂行
- 任務が完全に終わった → 任務完了
- 目的を成し遂げた → 任務達成
- 最後まで完全にやり切った → 任務完遂
- 単に任務が終わった → 任務終了
- 自分の役割をきちんと果たした → 任務を果たした
よくある質問
「任務遂行」と「任務完了」の違いを簡単に言うと?
「任務遂行」は任務を実際に行い、やり遂げる行為に焦点があります。
「任務完了」は、任務が完全に終わった状態に焦点があります。
「任務遂行」はまだ終わっていないという意味ですか?
必ずしもそうではありません。
「任務遂行中」なら実施途中ですが、「任務を遂行した」であれば、任務をやり遂げた意味にもなります。
任務が終わったら「遂行」と「完了」のどちら?
終了した状態を明確に伝えるなら「任務完了」が分かりやすいでしょう。
誰かが任務を責任をもって果たしたことを述べるなら「任務を遂行した」も自然です。
「任務完了」は正しい日本語ですか?
正しい表現です。
防衛省でも「任務完了式典」という表現が実際に使われています。
「任務完了」と「任務達成」は同じ?
同じではありません。
完了は任務が終わったこと、達成は目的・目標を果たしたことに重点があります。
「任務完了」と「任務完遂」はどう違う?
完了は終了した状態、完遂は最後まで完全にやり遂げた行為・成果を強調します。
「任務完遂」は何と読みますか?
「にんむかんすい」です。
「完遂」は「かんすい」と読みます。
「任務終了」と「任務完了」の違いは?
終了は理由を問わず「終わった」ことを広く表します。
完了は、必要な内容を一通り終えたニュアンスが比較的強い表現です。
「任務遂行」と「任務を果たす」はどちらが自然?
どちらも自然です。
「任務遂行」は硬く組織的な表現で、「任務を果たす」は日常でも使いやすい表現です。
会社の仕事で「任務完了」は使えますか?
意味は通じますが、日常的な会社業務では「作業完了」「対応完了」「業務完了」などのほうが自然な場合が多いでしょう。
任務に失敗した場合も「完了」と言えますか?
活動が終了した意味では使える場合がありますが、「完了」には必要なことを終えた印象もあります。
失敗・中止・未達成を正確に伝える必要がある場合は、「任務終了」「任務を中止した」「目標は未達成だった」などと具体的に書くのが適切です。
まとめ
「任務遂行」と「任務完了」は、どちらも任務に関する言葉ですが、焦点が異なります。
任務遂行は、与えられた任務を実際に行い、責任をもってやり遂げること。
任務完了は、任務が完全に終了したことです。
簡単に整理すると、
- 任務遂行=任務を行う・やり遂げる行為
- 任務完了=任務が終わった状態
となります。
ただし、「遂行」にはもともと「最後までやりとげる」という意味があるため、
「遂行=途中」
とだけ覚えるのは正確ではありません。
「任務遂行中」なら途中ですが、
「任務を遂行した」
なら、任務をやり遂げた意味にもなります。
さらに似た表現は、次のように整理できます。
- 任務遂行:任務を実際に行い、やり遂げる
- 任務完了:任務が完全に終わる
- 任務達成:任務の目的・目標を成し遂げる
- 任務完遂:任務を最後まで完全にやり切る
- 任務終了:任務が終わることを中立的に表す
- 任務を果たす:与えられた役目・責任をきちんと行う
迷ったときは、
「行っていることを言いたいのか」「終わったことを言いたいのか」「目的を果たしたことを言いたいのか」
を考えると使い分けやすくなります。
参考リンク・出典
-
コトバンク「任務」
URL:https://kotobank.jp/word/%E4%BB%BB%E5%8B%99-593874
「任務」が、責任をもって果たすべき務め・役目を意味することを確認できます。 -
コトバンク「遂行」
URL:https://kotobank.jp/word/%E9%81%82%E8%A1%8C-539690
「遂行」が、任務や仕事をやりとげること、最後までやりとおすことを意味することを確認できます。 -
コトバンク「完了」
URL:https://kotobank.jp/word/%E5%AE%8C%E4%BA%86-471748
「完了」が、物事が完全に終わること・完全に終えることを意味することを確認できます。 -
コトバンク「完遂」
URL:https://kotobank.jp/word/%E5%AE%8C%E9%81%82-470326
「完遂」が、最後までやりとおすこと、完全に成し遂げることを意味することを確認できます。 -
コトバンク「達成」
URL:https://kotobank.jp/word/%E9%81%94%E6%88%90-561305
「達成」が、成し遂げること・目的を果たすことを意味することを確認できます。 -
防衛省・自衛隊「自衛隊東京大規模接種センター任務完了式典後の防衛大臣臨時記者会見」
URL:https://www.mod.go.jp/j/press/kisha/2021/1130b_r.html
公的な実例として「任務完了式典」という表現が使われています。 -
防衛省・自衛隊「職員からのメッセージ(専門職)」
URL:https://www.mod.go.jp/j/saiyou/ippan_senmon/se_shokai/message.html
防衛省の公式ページで「自衛隊の任務遂行を共に支えよう」という実際の用例を確認できます。
