「わあ、きれい!」「もしもし、聞こえますか」「はい、分かりました」。こうした言葉は、国語の文法では何という品詞に当たるのでしょうか。感情を表すだけの言葉だと思っていると、返事やあいさつも同じグループに入ることに戸惑うかもしれません。
これらに共通するのが、感動詞(かんどうし)という品詞です。ただし、話し手の気持ちが表れていれば、何でも感動詞になるわけではありません。「うれしい」は形容詞、「帰るよ」の「よ」は終助詞であり、文法的な性質が異なります。
この記事では、中学校の現代国語の学校文法を基本に、感動詞の意味・特徴・代表的な種類と一覧・見分ける手順を説明します。感嘆詞・間投詞・独立語・終助詞との関係を整理し、24問の練習問題とFAQで理解を確かめられるようにしました。
- 【結論】感動詞とは?意味を簡単にわかりやすく解説
- 感動詞の3つの特徴|自立語・活用なし・独立語
- 感動詞の種類一覧|5つの代表的な働き
- 感動詞の一覧を例文で確認|覚えておきたい代表語
- 感動詞の見分け方|国語のテストで使える4ステップ
- 感動詞と独立語の違い|品詞と文の成分は別の分類
- 感動詞と感嘆詞・間投詞の関係|同じ意味なの?
- 感動詞と終助詞の違い|「ねえ」と「ね」で比べよう
- 感動詞と副詞・接続詞・形容詞の違い
- 感動詞は必ず文頭に置くの?位置・句読点・一語文の疑問
- 「はい」「あの」「まあ」はいつでも感動詞?文脈別の考え方
- 感動詞と「一語」「文節」の関係|文節問題にも役立つ知識
- 感動詞が文章にもたらす効果|会話文・作文での使い方
- 国語のテストで間違えやすいポイント8選
- 感動詞の練習問題24問|基礎・標準・応用
- 練習問題の解答と解説|全24問
- 感動詞についてのよくある質問(FAQ)
- Q.感動詞とは一言で何ですか?
- Q.感動詞は何種類ありますか?
- Q.感動詞は主語や述語になりますか?
- Q.感動詞は活用しますか?
- Q.「はい」と「いいえ」は感動詞ですか?
- Q.「こんにちは」は感動詞ですか?
- Q.「ねえ」は感動詞ですか?
- Q.「ね」は感動詞ではないのですか?
- Q.感動詞と終助詞の一番の違いは?
- Q.感動詞と感嘆詞は違いますか?
- Q.間投詞と間投助詞は同じですか?
- Q.感動詞と独立語は同じですか?
- Q.感動詞は必ず文頭に置きますか?
- Q.「うれしい」は感動詞ですか?
- Q.「あの」は感動詞と連体詞のどちらですか?
- Q.英語のinterjectionと同じですか?
- Q.感動詞の直後には読点が必要ですか?
- Q.テストで最初に何を確認すればよいですか?
- おわりに|感動詞は「独立性」と「働き」を合わせて見分けよう
- 参考リンク
【結論】感動詞とは?意味を簡単にわかりやすく解説
感動詞とは、驚きや喜びなどの感情、相手への呼びかけ、返事、あいさつ、掛け声などを表し、ほかの文節から比較的独立して使われる品詞です。自立語であり、活用しないという特徴があります。
例えば「おや、窓が開いている。」では、「おや」が感動詞です。「おや」は後ろの「窓が」「開いている」を直接修飾しているのではなく、話し手の驚きや気づきを表しています。「はい、参加します。」の「はい」も、返事として独立して働く感動詞です。
| 確認すること | 感動詞の基本 |
|---|---|
| 読み方 | かんどうし |
| 品詞としての分類 | 活用しない自立語 |
| 文の中での働き | 通常、独立語になる |
| 代表的な意味 | 感動・呼びかけ・応答・あいさつ・掛け声 |
| 代表例 | ああ/おや/もしもし/はい/こんにちは/よいしょ |
| 注意点 | 文頭に多いが、必ず文頭に置かれるわけではない |
小学館『デジタル大辞泉』では、感動を表す語だけでなく、呼びかけや応答を表す語も同じ文法的性質を持つため感動詞に含めています。名前に「感動」とあっても、必ず大きな感情が伴うわけではありません。
感動詞の3つの特徴|自立語・活用なし・独立語
特徴1:感動詞は「自立語」である
自立語とは、ほかの語に付かなくても一つの文節を作れる単語です。「あっ、雨が降ってきた。」なら「あっ」はそれだけで一文節になります。助詞の「が」「を」「ね」のように、前の語に付いて働く付属語とは異なります。
また、返事の「はい。」や「いいえ。」は、それだけで一つの発話として成立します。この独立性が感動詞を理解する手掛かりです。ただし、「単独で発話できる語はすべて感動詞」と考えるのは不正確です。名詞や形容詞も会話では単独で使われることがあるからです。
特徴2:感動詞には「活用」がない
活用とは、後ろに続く言葉や文法上の働きに応じて単語の形が変化することです。動詞「書く」は「書かない」「書きます」と変わりますが、感動詞「おや」が「おやない」「おやます」と活用することはありません。
「えっ」「ええっ」のように長く伸ばしたり、感情の強さに応じて言い方を変えたりすることはあります。しかし、それは動詞の未然形・連用形などに当たる文法上の活用ではありません。音の長さの違いと活用を混同しないようにしましょう。
特徴3:文の成分では通常「独立語」になる
文の成分には、主語・述語・修飾語・接続語・独立語があります。「もしもし、聞こえますか。」の「もしもし」は、後ろの文の主語でも述語でも修飾語でもなく、独立語として働きます。
ただし、「感動詞」と「独立語」は同じ分類ではありません。感動詞は単語の「品詞」、独立語は文の中での「働き」を表す用語です。この違いは後ほど例文で詳しく解説します。
感動詞の種類一覧|5つの代表的な働き
中学国語では、感動詞の働きを「感動・呼びかけ・応答・あいさつ・掛け声」の5つに分けて整理すると理解しやすくなります。ただし、学校教材によっては掛け声を含めて4分類にしたり、言いよどみを別に扱ったりします。種類の数を固定的な決まりと思わず、まずは実際の働きを押さえましょう。
| 働き | 代表的な語 | 例文の一例 |
|---|---|---|
| 感動・驚き | ああ・おや・わあ・まあ・えっ | おや、忘れ物がある。 |
| 呼びかけ・誘いかけ | ねえ・おい・もしもし・さあ | ねえ、少し聞いて。 |
| 応答・返事 | はい・いいえ・うん・ええ | はい、承知しました。 |
| あいさつ | おはよう・こんにちは・こんばんは・さようなら | こんにちは、皆さん。 |
| 掛け声 | よいしょ・それっ・どっこいしょ | よいしょ、箱を運ぼう。 |
① 感動・驚きを表す感動詞
思いがけない出来事に驚いたときや、喜び・落胆・感心などを表すときに使います。「あっ、鍵が見つかった。」「わあ、こんなに大きな虹は初めて見た。」「やれやれ、ようやく終わった。」などが例です。
「ああ」は喜びにも残念な気持ちにも使われ、声の調子と場面によって受け取り方が変わります。そのため、感動詞の意味は語を単独で暗記するだけでなく、前後の状況と組み合わせて理解することが大切です。
② 呼びかけ・誘いかけを表す感動詞
「おい、そこの人。」「もしもし、電話がつながっていますか。」「ねえ、あの店に行ってみない?」「さあ、出発しよう。」のように、相手の注意を引いたり、行動を促したりします。
「もしもし」は電話の場面で使われますが、文法上は呼びかけの感動詞です。「さあ」は相手だけでなく自分自身を励ますような場面でも使われます。同じ分類でも、細かなニュアンスは一つではありません。
③ 応答・返事を表す感動詞
「はい、資料を受け取りました。」「いいえ、まだ確認していません。」「うん、私もそう思う。」など、問いかけや申し出に応じる言葉です。賛成・否定・了解を伝えるものも含まれます。
「はい」と「うん」は、どちらも肯定の返事ですが、敬意の度合いや会話の場面が異なります。この違いは言葉の使い方の問題であり、学校文法では基本的にどちらも応答の感動詞として整理できます。
④ あいさつを表す感動詞
「おはよう、よく眠れた?」「こんにちは、お久しぶりです。」「さようなら、また来週。」など、会話の始まりや終わりで用いるあいさつの言葉です。
「こんにちは」が名詞の「今日」と助詞「は」に由来するという説明を聞いたことがあるかもしれません。しかし、現在のあいさつとして使われる「こんにちは」を、学校文法では一まとまりの感動詞として扱うのが一般的です。語源による分解と、今の品詞判定を混同しないことが大切です。
⑤ 掛け声を表す感動詞
力を入れたり、動作のタイミングを合わせたりするときの「よいしょ」「どっこいしょ」「それっ」なども感動詞の例です。「よいしょ、重い荷物を持ち上げよう。」なら「よいしょ」が掛け声です。
「ドン」「ガタン」のような物音の表現や、「わんわん」などの擬音語・擬態語をすべて感動詞に含めるわけではありません。音をまねた表現なのか、話し手の掛け声として発した言葉なのかを、実際の使い方から確認します。
感動詞の一覧を例文で確認|覚えておきたい代表語
同じ感動詞が、場面によって別の働きを表すこともあります。次の一覧は、学習の入り口として使いやすい代表的な用法をまとめたものです。語の種類を断定する際は、実際の文脈を優先してください。
| 表現 | 主な働き | 具体的な例文 |
|---|---|---|
| あっ | 発見・驚き | あっ、そこに落ちていた。 |
| おや | 疑問・驚き | おや、予定が変わったのかな。 |
| わあ | 喜び・驚き | わあ、花が一面に咲いている。 |
| まあ | 驚き・感心 | まあ、すてきな色ですね。 |
| やれやれ | 安堵・疲れ | やれやれ、間に合った。 |
| もしもし | 呼びかけ | もしもし、担当の方ですか。 |
| ねえ | 呼びかけ | ねえ、次の問題を見て。 |
| さあ | 誘いかけ | さあ、練習を始めよう。 |
| はい | 肯定・応答 | はい、こちらです。 |
| いいえ | 否定・応答 | いいえ、それは違います。 |
| うん | 肯定・応答 | うん、準備はできたよ。 |
| こんにちは | あいさつ | こんにちは、今日は暑いですね。 |
| さようなら | 別れのあいさつ | さようなら、気をつけて。 |
| よいしょ | 掛け声 | よいしょ、椅子を運ぼう。 |
| どっこいしょ | 掛け声 | どっこいしょ、腰を下ろそう。 |
「ありがとう」「おめでとう」など、定型的な感謝・祝福の言葉も感動詞に近いものとして説明されることがあります。ただし、語の区切り方や品詞の扱いは辞書・教材によって違いがあるため、テストでは指定された教科書に沿って答えるのが確実です。
感動詞の見分け方|国語のテストで使える4ステップ
ステップ1:単語を取り出し、前後から独立しているか考える
まず、問題文の中で判定したい語を確認します。例えば「えっ、もう終わりなの。」では「えっ」はその後の内容から区切って考えられます。一方、「帰るよ」の「よ」は「帰る」に付いているため、同じようには考えられません。
ステップ2:言葉の形が活用するか確認する
感動詞は活用しません。「うれしい」は「うれしく」「うれしかった」と形が変わる形容詞です。「うれしい!」と単独で叫んでも、それだけで感動詞に品詞が変わるわけではありません。
ステップ3:感動・呼びかけ・応答などの働きがあるか確かめる
独立していて活用しないという条件だけでは不十分です。「しかし」は接続詞、「昨日」は名詞、「とても」は副詞です。感動詞であれば、話し手の驚き、相手への呼びかけ、返事、あいさつ、掛け声などの働きが見つかります。
ステップ4:独立語と品詞を混同せず、文脈で最終確認する
感動詞は通常独立語になりますが、独立語に当たるものすべてが感動詞ではありません。「東京、それは私の故郷だ。」の「東京」は提示の独立語として働く名詞です。文の中での役割と単語の品詞を分けて考えると、誤答を減らせます。
- 感情・呼びかけ・返事などを表すかを確かめる。
- ほかの語に付く付属語ではなく、自立語として用いられているか見る。
- 動詞や形容詞のような活用をしないか確認する。
- 「独立語」という働きだけで決めず、文脈と品詞を照合する。
感動詞と独立語の違い|品詞と文の成分は別の分類
「感動詞」は単語の種類、「独立語」は文節の働き
学校文法で「感動詞」は、名詞・動詞・助詞などと並ぶ品詞名です。品詞の分類全体については、「品詞」とは?10種類一覧と見分け方でも確認できます。一方、「独立語」は、主語・述語・修飾語などと並ぶ文の成分の名称です。どちらも「独立」という言葉と関係しますが、分類の基準は同じではありません。
| 例文 | 注目する語 | 品詞 | 文の成分・働き |
|---|---|---|---|
| 「あら、きれいな花。」 | あら | 感動詞 | 独立語 |
| 「はい、分かりました。」 | はい | 感動詞 | 独立語 |
| 「京都、そこは私の思い出の町だ。」 | 京都 | 名詞 | 提示の独立語 |
| 「しかし、予定は変わった。」 | しかし | 接続詞 | 接続語 |
感動詞はいつも一語文になるの?
感動詞には「はい。」「えっ?」のように一語だけで発話を成立させられるものがあります。しかし、実際には「おや、何か落ちていますよ。」のように、長い文の一部に置かれることも多くあります。一語文として使えることと、常に一語文であることは違います。
学校の問題で「独立語を抜き出す」と聞かれたら?
問われているのは文の成分です。独立語には感動詞以外の提示の語もあるため、感動詞だけを探すのでは不十分です。逆に「感動詞を抜き出す」と聞かれたら、品詞としての特徴から判断します。
感動詞と感嘆詞・間投詞の関係|同じ意味なの?
学校文法では感嘆詞・間投詞は感動詞の別称として使われる
国語辞典では、感動詞を「感嘆詞」「間投詞」と呼ぶ場合があります。例えば小学館『デジタル大辞泉』の「感動詞」では、これらの名称が併記されています。学校の現代国語では、感動詞という名前で覚えるのが基本です。
ただし「感嘆詞」という字面から、喜びや驚きだけを表す語に限定してしまうと、返事の「はい」や呼びかけの「もしもし」を説明しにくくなります。用語が違っても、学校文法ではこれらを同じ品詞にまとめることがあります。
言語学では「間投詞」「フィラー」を区別することもある
会話研究では、「ええと」「あのう」のような言いよどみをフィラー(間をつなぐ言葉)として詳しく分類することがあります。感動詞・間投詞・フィラーの範囲は、研究の目的や用語の定義によって必ずしも一致しません。
例えば「ええと、次の質問ですが……」は、驚きでも掛け声でもなく、話す内容を考えながら発する言葉です。中学国語の基礎ではまず代表的な感動詞を覚え、こうした細かな違いは発展内容として理解すると混乱しません。
「間投詞」と「間投助詞」は同じではない
名前が非常によく似ていますが、「間投助詞」は助詞の分類の一つとして使われる名称です。「これがね、昨日の話だけど」の「ね」のように、前の語に付いて語調を整えるものを指します。一方、感動詞の別称としての「間投詞」は自立語です。
「ねえ、聞いて」の「ねえ」を呼びかけの感動詞として考える場合と、「昨日ね、友達に会って」の「ね」を間投助詞として考える場合では、同じような話し言葉でも文法上の位置づけが異なります。なお、間投助詞を終助詞に含める分類もあります。
感動詞と終助詞の違い|「ねえ」と「ね」で比べよう
感動詞も終助詞も、話し手の気持ちや相手への働きかけを表すことがあります。終助詞の種類・用法は、「助詞」とは?4種類と見分け方で詳しく説明しています。しかし、感動詞は自立語、終助詞は付属語である点が決定的な違いです。
| 比較項目 | 感動詞 | 終助詞 |
|---|---|---|
| 単語の分類 | 活用しない自立語 | 活用しない付属語 |
| 置かれる場所 | 独立して使われる。文頭が多い | 主に文末の語に付く |
| 代表例 | ねえ・おい・あっ・はい | ね・よ・か・な |
| 例文 | ねえ、少し話して。 | 少し話してね。 |
| 文節での扱い | それだけで文節になれる | 前の語と同じ文節になる |
「ねえ、聞いて」と「聞いてね」
「ねえ、聞いて。」では「ねえ」が相手への呼びかけとして独立しています。「聞いてね。」では「ね」が動詞を含む言い方の末尾に付いて、親しみや念押しを添えています。「ねえ」と「ね」の文字が似ていても、前の言葉に付いているかどうかが判断の手掛かりです。
「おい、急いで」と「急いでよ」
「おい」は相手の注意を引く感動詞です。「よ」は「急いで」に付いて強い働きかけを表す終助詞です。どちらも相手に何かを求めていますが、文中の位置と単語の性質が異なります。
感動詞と終助詞を句読点だけで判定しない
感動詞の後ろには「、」「!」などが付くことが多いものの、句読点は文法上の決定的な条件ではありません。会話文では句読点を省くこともあります。語の独立性と前後の文法関係を確かめましょう。
感動詞と副詞・接続詞・形容詞の違い
感動詞と混同しやすいのは、同じく活用しない自立語である副詞・接続詞や、感情を表す形容詞です。「感情が伝わるか」だけで決めず、後ろの語との関係を考えると区別しやすくなります。
| 例文 | 注目語 | 品詞 | 決め手 |
|---|---|---|---|
| 「わあ、きれいだ。」 | わあ | 感動詞 | 驚き・感動を独立して表す |
| 「とてもきれいだ。」 | とても | 副詞 | 「きれいだ」の程度を示す |
| 「しかし、間に合わなかった。」 | しかし | 接続詞 | 前後の内容をつなぐ |
| 「うれしい。」 | うれしい | 形容詞 | 「うれしく」「うれしかった」と活用する |
| 「おや、道が違う。」 | おや | 感動詞 | 気づきを表す独立した語 |
感動詞と副詞|「わあ」と「とても」
「わあ」は話し手の驚きや喜びを表す感動詞です。「とても」は「うれしい」「速い」といった語の程度を詳しくする副詞です。「とても」を取り除くと程度の情報が失われますが、「わあ」は後続の語を直接修飾しているわけではありません。
感動詞と接続詞|「おや」と「しかし」
「おや」は話し手の気づきを表しますが、「しかし」は前の内容と後ろの内容が逆接の関係にあることを示します。どちらも活用しない自立語ですが、感動詞は独立語、接続詞は接続語として働く点を比べると分かりやすいでしょう。
感動詞と形容詞|「わあ」と「うれしい」
「うれしい」は気持ちを表すから感動詞、という説明は誤りです。形容詞は「うれしく」「うれしかった」と活用します。「やった、うれしい!」では「やった」の扱いは文脈によるものの、「うれしい」は形容詞です。基本的な例なら「わあ、うれしい!」の「わあ」が感動詞、「うれしい」が形容詞と判断できます。
感動詞は必ず文頭に置くの?位置・句読点・一語文の疑問
文頭に置かれることが多いが、文中・文末でも使われる
「おお、見事だ。」のように文頭に現れることが多い一方、「荷物を持ち上げよう。よいしょ。」のように、文の最後に独立した掛け声を置くこともできます。また、会話の途中で「ええと……」と言いよどむこともあります。位置だけで感動詞かどうかは決まりません。
「はい。」だけで一つの文になることがある
問いかけに「はい。」と答える場合、主語や述語がなくても返事として成立します。国語の文法では、このように単語一つで文として機能する場合を一語文と呼ぶことがあります。ただし、一語文になれることは、感動詞だけの特権ではありません。
「!」が付けば感動詞になるわけではない
「暑い!」「危ない!」はいずれも感情を込めて発話できますが、「暑い」「危ない」は形容詞です。逆に「はい、確認します。」の「はい」は感嘆符がなくても感動詞です。句読点・記号・声の大きさではなく、語の文法上の性質を見てください。
書き言葉と話し言葉では使用場面が異なる
感動詞は会話や物語のせりふによく現れます。報告書や論文では使う場面が限られますが、物語では登場人物の反応や距離感を伝える重要な働きをします。「えっ」と「おや」では受ける印象も変わるため、文章の目的に合わせて選ぶことが大切です。
「はい」「あの」「まあ」はいつでも感動詞?文脈別の考え方
「はい」には応答と相づちの働きがある
「はい、私が担当します。」の「はい」は応答を表す典型的な感動詞です。また、会話中の相づちとして使う「はい」も、広い意味では応答に関わる感動詞として扱われます。一方、同じ語が引用されている場合は、引用されている発話なのか、語そのものを話題にしているのかを区別する必要があります。
「あの」は連体詞にも、言いよどみの表現にもなる
「あの本を貸してください。」の「あの」は名詞「本」を修飾する連体詞です。一方、「あの、一つ質問があります。」の「あの」は話し始める前の呼びかけ・言いよどみの表現で、会話研究などでは感動詞やフィラーとして扱われます。
学校のテストでは、説明されている教材の分類に従い、「何を修飾しているか」「独立して発せられているか」を区別してください。特に「あの本」の「あの」を感動詞とするのは誤りです。
「まあ」は感動詞として使う場合と、別の働きで使う場合がある
「まあ、驚いた。」の「まあ」は感動詞です。一方、「まあまあ上手にできた」の「まあまあ」は程度を表す副詞として使われることがあります。文字の見た目が似ていても、後ろの語を修飾しているか、独立して気持ちを表しているかを確かめると判断しやすくなります。
感動詞と「一語」「文節」の関係|文節問題にも役立つ知識
感動詞は自立語なので、一般にそれだけで一文節を作れます。「まあ、空がきれいだ。」なら、「まあ/空が/きれいだ」と区切ることができます。助詞・助動詞だけを一文節として切り離さないのとは対照的です。
| 例文 | 文節の区切り | 感動詞 |
|---|---|---|
| 「あっ、鳥が飛んだ。」 | あっ/鳥が/飛んだ。 | あっ |
| 「はい、今から行きます。」 | はい/今から/行きます。 | はい |
| 「ねえ、少し待って。」 | ねえ/少し/待って。 | ねえ |
| 「こちらへ来てね。」 | こちらへ/来てね。 | なし。「ね」は終助詞 |
ただし、文節の数え方と、語の種類を見分ける作業は別です。自立語・付属語や補助動詞の詳しい扱いは、「文節」とは?区切り方と数え方で確認できます。
感動詞が文章にもたらす効果|会話文・作文での使い方
登場人物の気持ちを短い言葉で伝えられる
「扉を開けると、箱の中に子猫がいた。」という場面に「わあ」を加えると、発見した人物の驚きや喜びが伝わりやすくなります。ただし、文中で「わあ」を使っただけで気持ちの種類が一つに決まるわけではありません。前後の描写が読み手の解釈を支えます。
返事の仕方から相手との関係が伝わる
「はい、承知しました。」と「うん、分かった。」は、いずれも応答の感動詞を含む表現です。しかし、前者は改まった場面に、後者は親しい相手との会話に向いています。感動詞の品詞としての性質は共通していても、コミュニケーション上の働きは場面で変わります。
作文では感動詞を入れすぎない
感動詞は短く印象的ですが、「わあ」「えっ」「ああ」を続けて並べるだけでは、何に驚いたのかが伝わりにくくなります。気持ちの強さを示したい場面で使い、出来事や理由を文章で補うと読みやすくなります。説明文やレポートでは、感動詞を使う必要がないことも多いでしょう。
「おい」「こら」は使う相手に注意する
感動詞の中には、呼びかける相手や状況によって強く聞こえるものがあります。「おい」「こら」は失礼に受け取られる場面があるため、職場や初対面の相手には「すみません」「少しよろしいですか」など、状況に応じた表現を選ぶのが適切です。品詞の説明と実際の礼儀・語感は分けて考えましょう。
国語のテストで間違えやすいポイント8選
| よくある誤解 | 正しい考え方 |
|---|---|
| 感動詞は驚いたときだけに使う | 応答・呼びかけ・あいさつ・掛け声も含む |
| 感動詞はすべて文頭にある | 文頭が多いが、文中・文末にも現れる |
| 「!」があれば感動詞 | 句読点や記号だけでは決められない |
| 感動詞と独立語は同じ意味 | 品詞と文の成分という別の分類 |
| 「うれしい」は感情を表すので感動詞 | 「うれしい」は活用する形容詞 |
| 「帰るよ」の「よ」は感動詞 | 前に付く終助詞 |
| 感嘆詞と感動詞は学校で必ず別の品詞 | 学校文法では別称として扱われることがある |
| 「あの」はいつでも同じ品詞 | 「あの本」は連体詞、言いよどみの「あの」は別の扱い |
間違えやすいときは、まず設問が「品詞」を尋ねているか「文の成分」を尋ねているかを読み直してください。次に、単語を前後から切り離せるか、活用するか、何を表しているかを確認しましょう。
感動詞の練習問題24問|基礎・標準・応用
ここからは実践問題です。まず自分で考え、その後に解答・解説で確認しましょう。分類を答える問題は、この記事で使った「感動・呼びかけ・応答・あいさつ・掛け声」の代表的な区別に従ってください。
基礎問題1〜8:感動詞を一つ抜き出そう
- 「おや、机の上に手紙がある。」から感動詞を抜き出しなさい。
- 「もしもし、今お話しできますか。」から感動詞を抜き出しなさい。
- 「はい、予定を確認しました。」から感動詞を抜き出しなさい。
- 「こんにちは、ようこそ。」から感動詞を抜き出しなさい。
- 「よいしょ、荷物を持ち上げよう。」から感動詞を抜き出しなさい。
- 「わあ、空がきれいだ。」から感動詞を抜き出しなさい。
- 「さあ、試合を始めよう。」から感動詞を抜き出しなさい。
- 「いいえ、私ではありません。」から感動詞を抜き出しなさい。
標準問題9〜16:指定した語の品詞を答えよう
- 「ねえ、少しだけ待って。」の「ねえ」の品詞を答えなさい。
- 「少しだけ待ってね。」の「ね」の品詞を答えなさい。
- 「えっ、まだ終わらないの。」の「えっ」の品詞を答えなさい。
- 「明日は晴れるよ。」の「よ」の品詞を答えなさい。
- 「しかし、雨はやまなかった。」の「しかし」の品詞を答えなさい。
- 「とても大きな木だ。」の「とても」の品詞を答えなさい。
- 「おはよう、みんな。」の「おはよう」の品詞を答えなさい。
- 「うれしい気持ちになった。」の「うれしい」の品詞を答えなさい。
応用問題17〜24:働きや文の成分まで考えよう
- 「ねえ、こちらを見て。」の「ねえ」は、独立して呼びかける言葉か、前の語に付く終助詞か。
- 「こちらを見てね。」の「ね」は、感動詞か終助詞か。
- 「おお、見事な景色だ。」の「おお」は、5分類のどれに当たるか。
- 「うん、私も賛成。」の「うん」は、5分類のどれに当たるか。
- 「さようなら、また来週。」の「さようなら」は、5分類のどれに当たるか。
- 「それっ、縄を引こう。」の「それっ」は、5分類のどれに当たるか。
- 「東京、それは私の故郷だ。」の「東京」は独立語として働く。品詞まで感動詞になるか。
- 「あの本は高い。」の「あの」は、感動詞か連体詞か。
練習問題の解答と解説|全24問
基礎問題1〜8の答え
| 番号 | 解答 | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | おや | 驚き・気づきを表す感動詞です。 |
| 2 | もしもし | 相手への呼びかけを表す感動詞です。 |
| 3 | はい | 肯定や了解の返事を表す感動詞です。 |
| 4 | こんにちは | あいさつを表す感動詞です。 |
| 5 | よいしょ | 力を入れるときの掛け声を表す感動詞です。 |
| 6 | わあ | 景色を見た喜び・驚きを表す感動詞です。 |
| 7 | さあ | 行動を始めるよう促す感動詞です。 |
| 8 | いいえ | 否定の返事を表す感動詞です。 |
特に1番と6番は「感動」、2番と7番は「呼びかけ・誘いかけ」、3番と8番は「応答」です。「感動詞」という共通点に加え、どういう場面で発する言葉なのかまで確認してみてください。
標準問題9〜16の答え
| 番号 | 解答 | 判断理由 |
|---|---|---|
| 9 | 感動詞 | 単独で相手へ呼びかけます。 |
| 10 | 終助詞 | 前の「待って」に付いて念押しを添えます。 |
| 11 | 感動詞 | 驚きを独立して表します。 |
| 12 | 終助詞 | 「晴れる」に付いて気持ちを添えます。 |
| 13 | 接続詞 | 前後の内容を逆接でつなぎます。 |
| 14 | 副詞 | 「大きな」の程度を詳しくします。 |
| 15 | 感動詞 | あいさつとして独立して使われます。 |
| 16 | 形容詞 | 「うれしく」「うれしかった」と活用します。 |
9番と10番は特に重要です。似た音を持つ「ねえ」と「ね」でも、独立して使うか前の語に付くかで品詞が変わります。また、14番の「とても」は副詞、16番の「うれしい」は形容詞です。気持ちが伝わるかどうかだけでは感動詞と判定できません。
応用問題17〜24の答え
| 番号 | 解答 | 解説 |
|---|---|---|
| 17 | 独立して呼びかける感動詞 | 「ねえ」は後続の「こちらを見て」と独立して使われています。 |
| 18 | 終助詞 | 終助詞「ね」は前の語に付いて働きます。 |
| 19 | 感動・驚き | 驚きや感心を表す感動詞の用法です。 |
| 20 | 応答 | 「うん」は同意を伝える返事です。 |
| 21 | あいさつ | 別れのあいさつの感動詞です。 |
| 22 | 掛け声 | 動作のタイミングを合わせる掛け声です。 |
| 23 | ならない。名詞のまま | 独立語という文の成分と、名詞という品詞を混同しません。 |
| 24 | 連体詞 | 名詞「本」を修飾しているため連体詞です。 |
応用の23番では「独立語だから感動詞」と考えないことが重要です。学校文法の問題では、「単語の種類」か「文の中での役割」かを分けて考えると、複雑な例でも迷いにくくなります。
感動詞についてのよくある質問(FAQ)
Q.感動詞とは一言で何ですか?
話し手の感情・呼びかけ・返事・あいさつ・掛け声などを、比較的独立して表す、活用しない自立語です。
Q.感動詞は何種類ありますか?
学習上は感動・呼びかけ・応答・あいさつ・掛け声の5つで整理すると分かりやすいです。ただし、教材によって4つにまとめるなど分類の仕方が異なります。
Q.感動詞は主語や述語になりますか?
通常は主語や述語ではなく、独立語として働きます。感動詞という品詞名と、独立語という文の成分の名称は区別してください。
Q.感動詞は活用しますか?
いいえ。動詞のような未然形・連用形などの活用はありません。伸ばして発音したり、感情によって声の調子を変えたりすることは活用とは別です。
Q.「はい」と「いいえ」は感動詞ですか?
はい。返事や応答を表す代表的な感動詞です。
Q.「こんにちは」は感動詞ですか?
あいさつとして使う「こんにちは」は、現代の学校文法では感動詞として扱うのが一般的です。語源による説明と区別しましょう。
Q.「ねえ」は感動詞ですか?
「ねえ、聞いて。」のように相手に呼びかける場合は、感動詞として扱えます。前の語に付く「ね」とは区別します。
Q.「ね」は感動詞ではないのですか?
「聞いてね。」の「ね」は終助詞です。一方、「ねえ」と独立した呼びかけを表す場合は感動詞として考えます。
Q.感動詞と終助詞の一番の違いは?
感動詞は自立語、終助詞は前の語に付く付属語である点です。
Q.感動詞と感嘆詞は違いますか?
辞書や学校文法では感動詞の別称として感嘆詞を使うことがあります。呼びかけや応答も含むことに注意してください。
Q.間投詞と間投助詞は同じですか?
違います。間投詞は感動詞の別称として使われることがありますが、間投助詞は前の語に付く助詞の一類です。
Q.感動詞と独立語は同じですか?
違います。感動詞は品詞、独立語は文の成分です。名詞が提示の独立語になる例もあります。
Q.感動詞は必ず文頭に置きますか?
いいえ。文頭が多いものの、途中の言いよどみや文末に独立した掛け声を置くこともあります。
Q.「うれしい」は感動詞ですか?
いいえ。感情を表しますが、「うれしく」「うれしかった」と活用するため形容詞です。
Q.「あの」は感動詞と連体詞のどちらですか?
「あの本」の「あの」は連体詞です。「あの、少しお時間を」のような言いよどみは、感動詞やフィラーとして説明される場合があります。
Q.英語のinterjectionと同じですか?
一般に感動詞・間投詞は英語でinterjectionと訳されます。ただし、日本語と英語では文法体系が異なるため、個々の例まで一対一に対応するわけではありません。
Q.感動詞の直後には読点が必要ですか?
読みやすさのために「おや、」「はい、」などと読点を置くことが多いですが、句読点の有無だけで品詞は決まりません。
Q.テストで最初に何を確認すればよいですか?
設問が品詞か文の成分かを確認し、語が独立しているか、活用するか、感動・呼びかけ・応答などの働きをするかを順に見てください。
おわりに|感動詞は「独立性」と「働き」を合わせて見分けよう
感動詞は、感情を表す語だけでなく、相手を呼ぶ「もしもし」、返事の「はい」、あいさつの「こんにちは」、掛け声の「よいしょ」なども含む品詞です。基本的には、活用しない自立語で、文の中では独立語として働くと覚えると整理しやすくなります。
ただし、感動詞と独立語は別の分類であり、感嘆詞・間投詞は感動詞の別称として使われることがあります。また、終助詞の「ね・よ」や副詞の「とても」、形容詞の「うれしい」を感動詞と取り違えないことが重要です。
迷ったときは、「前の語に付いているか」「活用するか」「何を表す言葉か」を確かめてください。文法的な理由を説明できるようになると、初めて見る例文でも正確に判断しやすくなります。
参考リンク
用語の定義・分類・独立語と付属語の違いは、次の辞書・教育教材を参照して確認しました。解説の中心は現代日本語の学校文法です。
- 小学館『デジタル大辞泉』ほか「感動詞」
感動詞の定義と、感嘆詞・間投詞という名称、呼びかけ・応答を含む性質を確認できます。
- 小学館『デジタル大辞泉』ほか「感嘆詞」
「感嘆詞」が感動詞の別称として使われることを辞書で確認できます。
- ベネッセ「品詞名の見分け方がわからない」
自立語・付属語、活用の有無、感動詞が独立語として働くことを確認できます。
- ベネッセ「接続語と独立語の違い」
独立語を見つける方法と、感動詞以外の語も独立語になり得ることを確認できます。
- ベネッセ「自立語と付属語の見分け方」
自立語と付属語の区別を、文節との関係から説明しています。
- 小学館『デジタル大辞泉』ほか「助詞」
前の語に付く助詞の性質を確認でき、感動詞との比較に役立ちます。
- 小学館『デジタル大辞泉』ほか「間投助詞」
感動詞の別称である「間投詞」と、助詞の一類である「間投助詞」を区別する際に役立ちます。
- 国語の文法(口語文法)「感動詞」
学校文法の代表的な感動詞の分類や、具体例を確認できます。
