「Wi-Fiがつながらない」
「インターネットにつながらない」
日常生活では、この二つをほとんど同じ意味で使うことがあります。
スマートフォンやパソコンでWi-Fiマークが表示されればインターネットを使えることが多いため、
「Wi-Fi=インターネット」
と思っている人も少なくありません。
しかし、厳密にはまったく別のものです。
簡単にいうと、「Wi-Fi」はパソコンやスマートフォンを無線で近くのネットワークにつなぐ技術です。一方、「インターネット」は、世界中の多数のネットワークが相互につながった巨大なネットワークです。
一言で覚えるなら、
Wi-Fi=「無線で近くのネットワークにつなぐ方法」
インターネット=「世界中につながるネットワーク」
です。
そのため、
Wi-Fiにつながっているのにインターネットが使えない
という状態は実際に起こります。
反対に、Wi-Fiを使わず、
- 有線LAN
- スマートフォンのモバイル通信
- 携帯回線対応パソコン
などからインターネットへ接続することもできます。
つまり、
Wi-Fiがなくてもインターネットは使える
一方で、
Wi-Fiにつながっていてもインターネットが使えるとは限らない
ということです。
この記事では、「Wi-Fi」と「インターネット」の違いから、Wi-Fiルーター、ONU・モデム、LAN、SSID、モバイル通信、テザリング、「Wi-Fi接続済み・インターネットなし」と表示される理由まで詳しく解説します。
- 「Wi-Fi」と「インターネット」の違い【結論】
- 「Wi-Fi」とは?
- Wi-Fiは「インターネットそのもの」ではない
- 「インターネット」とは?
- Wi-Fiとインターネットの決定的な違い
- 「Wi-Fi接続済み、インターネットなし」とは?
- Wi-Fiマークが出ていてもネットが使えない理由
- Wi-Fiなしでもインターネットは使える
- スマートフォンもWi-Fiなしでインターネットを使える
- 「LAN」と「インターネット」の違い
- 「無線LAN」と「Wi-Fi」は同じ?
- Wi-Fiルーターとは?
- ルーターとインターネット回線は同じではない
- ONUとWi-Fiルーターの違い
- 「モデム」と「Wi-Fiルーター」の違い
- 「SSID」とは?
- 「Wi-Fiパスワード」とは?
- 「Wi-Fiが遅い」と「インターネットが遅い」は同じ?
- Wi-Fiの電波が弱いとどうなる?
- 有線LANならWi-Fiの電波状態に左右されない
- 「テザリング」とWi-Fiの関係
- 「フリーWi-Fi」とは?
- 「Wi-Fi 6」「Wi-Fi 7」はインターネット回線の種類?
- Wi-Fiとインターネットの関係を「道路」で例えると?
- 「Wi-Fi・インターネット」で迷ったときの3秒判定
- 「Wi-Fi」を使った例文
- 「インターネット」を使った例文
- 具体例で比較:自宅のノートパソコン
- 具体例で比較:ルーターの回線を抜いた場合
- 具体例で比較:スマホの5G通信
- よくある間違い1:「Wi-Fi=インターネット」だと思う
- よくある間違い2:「Wi-Fiマークがあればネットにつながっている」と思う
- よくある間違い3:「インターネットにはWi-Fiが必須」と思う
- よくある間違い4:「Wi-Fiルーターを買えばネットが使える」と思う
- よくある間違い5:「Wi-Fiが遅い=光回線が遅い」と思う
- よくある間違い6:「SSIDがインターネット回線の名前」と思う
- よくある間違い7:「Wi-Fi 7ならインターネットも必ず高速」と思う
- 「Wi-Fi」と「インターネット」に関するよくある質問
- まとめ
- 参考資料・出典
「Wi-Fi」と「インターネット」の違い【結論】
| 比較項目 | Wi-Fi | インターネット |
|---|---|---|
| 基本的な意味 | 無線LANの技術・接続方式 | 世界中のネットワークを相互接続した仕組み |
| 主な役割 | 端末と近くのネットワークを無線でつなぐ | 世界中のコンピューター・サービスをつなぐ |
| 通信範囲 | 家庭・店舗・オフィスなど比較的狭い範囲 | 世界規模 |
| Wi-Fiなしで利用できる? | ― | できる |
| インターネットなしで利用できる? | できる | ― |
| 代表例 | スマホとWi-Fiルーター間の無線通信 | Web閲覧、メール、動画配信などに使う世界的ネットワーク |
3秒で判断するなら、
「スマホからルーターまで無線でつなぐ?」 → Wi-Fi
「その先から世界中のWebサイトなどへつながる?」 → インターネット
と考えると分かりやすいでしょう。
「Wi-Fi」とは?
無線でLANへ接続するための技術
Wi-Fiは、電波を使ってパソコン・スマートフォン・タブレットなどを無線ネットワークへ接続するための技術です。
IEEEでは、Wi-Fiの技術的な基盤となるIEEE 802.11シリーズを、
無線LAN(Wireless Local Area Network:WLAN)
の規格として扱っています。
つまり、Wi-Fiは、
比較的限られた範囲にある機器同士を無線でネットワーク接続する技術
と考えると分かりやすいでしょう。
家庭では通常、
- スマートフォン
- ノートパソコン
- タブレット
- テレビ
- ゲーム機
- プリンター
などをWi-Fiルーターやアクセスポイントへ接続します。
Wi-Fiは「インターネットそのもの」ではない
ここが最も重要なポイントです。
Wi-Fiが担当するのは、多くの場合、
スマートフォンやPCとWi-Fiルーターなどの間
です。
一方、インターネットは、そのルーターより先にある世界規模のネットワークです。
家庭の一般的な接続を簡略化すると、
スマホ・PC
↓ Wi-Fi
Wi-Fiルーター
↓
ONU・モデムなど
↓
通信事業者・ISP
↓
インターネット
というイメージです。
実際の機器構成では、ルーター・ONU・ホームゲートウェイ・Wi-Fiアクセスポイントなどの機能が一台にまとめられている場合もあります。
「インターネット」とは?
世界中のネットワークを結んだ「ネットワークのネットワーク」
インターネットは、一つの巨大な会社や一つのコンピューターによって作られているものではありません。
世界各地の、
- 通信事業者
- 企業
- 大学
- 政府機関
- データセンター
- 家庭内ネットワーク
など、さまざまなネットワークが相互につながって成立しています。
Internet Societyはインターネットを、
「network of networks(ネットワークのネットワーク)」
として説明しています。
私たちはこのインターネットを利用して、
- Webサイトを見る
- メールを送る
- 動画を見る
- SNSを利用する
- オンラインゲームをする
- クラウドサービスを使う
など、世界中のサービスへアクセスしています。
Wi-Fiとインターネットの決定的な違い
違い1:Wi-Fiは「接続方法」、インターネットは「接続先の大きなネットワーク」
一般ユーザー向けに最も分かりやすく整理すると、
Wi-Fi=端末をネットワークへつなぐ方法
インターネット=その先に広がる世界規模のネットワーク
です。
違い2:規模が違う
Wi-Fiは家庭・会社・店舗など、比較的狭い範囲で利用する無線LANです。
インターネットは世界中のネットワークを接続します。
違い3:Wi-Fi以外でもインターネットへ接続できる
インターネットへ接続する方法はWi-Fiだけではありません。
たとえば、
- 有線LAN(Ethernet)
- 4G・5Gなどのモバイル通信
- 携帯回線対応端末
などでもインターネットを利用できます。
違い4:Wi-Fiだけでインターネットを使わないこともできる
Wi-Fiはローカルネットワーク内の通信にも利用できます。
たとえばインターネット回線が切れていても、設定によっては同じ家庭内ネットワークにある、
- NAS
- プリンター
- 別のパソコン
- ネットワーク機器
などと通信できる場合があります。
この状態では、
Wi-Fiには接続しているが、インターネットには接続していない
ことになります。
「Wi-Fi接続済み、インターネットなし」とは?
Windowsなどでは、
「Wi-Fiには接続できているが、インターネット接続がない」
状態になることがあります。
Microsoftも、Wi-Fiでローカルネットワークには接続できているものの、インターネットへ接続できない状態が存在すると説明しています。
これは、
PC → Wi-Fiルーター
までは正常につながっていても、
Wi-Fiルーター → インターネット
のどこかに問題がある状態です。
Wi-Fiマークが出ていてもネットが使えない理由
Wi-Fiマークは基本的に、端末とWi-Fiネットワークの接続状態を表しています。
そのため、Wi-Fiマークが表示されていても、インターネット側で、
- 回線障害が起きている
- ONU・モデムに問題がある
- ルーターのインターネット接続設定に問題がある
- ISP側で障害が発生している
- DNSなどの設定に問題がある
といった理由でWebサイトを見られないことがあります。
したがって、
「Wi-Fiマークがある=必ずインターネットへ接続できている」
ではありません。
Wi-Fiなしでもインターネットは使える
逆の例も見てみましょう。
デスクトップパソコンとルーターをLANケーブルで接続すれば、Wi-Fiを使わずにインターネットへ接続できます。
Microsoftも、EthernetケーブルをルーターとWindowsパソコンへ接続して、有線でインターネットを利用する方法を案内しています。
つまり、
Wi-FiをOFFにしていても、有線LANがつながっていればインターネットを利用できる
ことがあります。
スマートフォンもWi-Fiなしでインターネットを使える
スマートフォンでは、Wi-FiをOFFにしていても、
4G・5Gなどのモバイルデータ通信
を利用してインターネットへ接続できます。
その場合、通信経路は、
スマートフォン → 携帯電話会社のモバイルネットワーク → インターネット
となります。
Wi-Fiルーターを経由する必要はありません。
「LAN」と「インターネット」の違い
Wi-Fiを理解するために重要なのが、
LAN(Local Area Network)
です。
LANは、家庭・会社など比較的限られた範囲に作られるネットワークです。
たとえば自宅で、
- PC
- スマホ
- プリンター
- NAS
- テレビ
が一つのルーターにつながっていれば、家庭内LANを構成していると考えられます。
Wi-Fiは、そのLANへ無線接続するために使われる代表的な技術です。
「無線LAN」と「Wi-Fi」は同じ?
日常的には、ほぼ同じ意味として扱われることが多い言葉です。
IEEE 802.11シリーズは無線LANの技術規格であり、現在一般に利用されるWi-Fiは、このIEEE 802.11系の技術を基盤としています。
ただし厳密には、「Wi-Fi」はWi-Fi Allianceによる名称・商標・認証制度とも関係するため、技術用語としての「無線LAN」と完全な同義語と断定するより、
「Wi-Fiは現在もっとも一般的な無線LAN技術・ブランド」
と理解すると安全です。
Wi-Fiルーターとは?
Wi-Fiルーターは、家庭内の端末を無線でネットワークへ接続するとともに、家庭内ネットワークと外部ネットワークの間で通信を中継する機器です。
Microsoftも、無線ルーターについて、
家庭内ネットワークとインターネットの間で情報を送る
機器として説明しています。
家庭では、
Wi-Fiの基地局の役割
と、
ルーターとしてネットワークを中継する役割
を一台で行う製品が一般的です。
ルーターとインターネット回線は同じではない
Wi-Fiルーターを購入しただけで、自動的にインターネット回線が開通するわけではありません。
家庭で固定回線を利用する場合、通常は、
- 光回線などの通信回線
- インターネット接続サービス
- ONU・ホームゲートウェイなど
- Wi-Fiルーターまたはアクセスポイント
などを組み合わせます。
機器や契約形態によっては複数の機能が一台に統合されています。
ONUとWi-Fiルーターの違い
光回線でよく使われる「ONU」は、光信号と端末側で扱う信号の変換などを行う装置です。
ONUだけではWi-Fi機能を持たない製品もあります。
その場合、Wi-Fiを使うためには別途Wi-Fiルーターやアクセスポイントを接続します。
一方、通信会社から提供されるホームゲートウェイなどには、ルーター機能・Wi-Fi機能が組み込まれている場合があります。
「モデム」と「Wi-Fiルーター」の違い
一般的にモデムなどの回線終端側の機器は、通信回線と家庭側のネットワークをつなぐために使います。
Wi-Fiルーターは、家庭内の複数端末を接続し、通信を振り分ける役割を担います。
ただし現在の通信機器では、
モデム+ルーター+Wi-Fi
など複数機能を一台に統合した製品もあります。
そのため外見だけでは判断できず、機器の仕様を確認する必要があります。
「SSID」とは?
Wi-Fiへ接続するとき、
「○○-5G」
「Home-WiFi-XXXX」
などの名前が表示されます。
このWi-Fiネットワークの識別名を、一般に、
SSID
と呼びます。
Windowsでも、接続可能なWi-Fiネットワーク一覧からネットワーク名を選び、必要に応じてパスワードを入力して接続します。
つまり、
SSID=Wi-Fiネットワークを見分ける名前
です。
「Wi-Fiパスワード」とは?
Wi-Fiパスワードは、Wi-Fiネットワークへ接続するための認証情報です。
これを入力してWi-Fiにつながったからといって、
インターネットそのものへログインした
わけではありません。
端末がその無線ネットワークへの接続を許可されたという意味です。
Wi-Fiルーターの先に正常なインターネット接続がなければ、Wi-Fiパスワードが正しくてもインターネットは利用できません。
「Wi-Fiが遅い」と「インターネットが遅い」は同じ?
必ずしも同じではありません。
通信速度には複数の部分が関係します。
たとえば、
端末 ⇔ Wi-Fiルーター
の無線通信が遅い場合もあれば、
Wi-Fiルーター ⇔ インターネット
側の回線・通信事業者・接続先サービスなどが混雑している場合もあります。
したがって「ネットが遅い」と感じたときに、必ずWi-Fi電波だけが原因とは限りません。
Wi-Fiの電波が弱いとどうなる?
Wi-Fiは電波を使うため、
- ルーターから遠い
- 壁・床などの障害物が多い
- 周囲の無線通信と干渉する
- 端末やルーターに問題がある
などによって通信状態が悪化する場合があります。
この場合、家庭まで来ているインターネット回線自体には問題がなくても、端末からWi-Fiルーターまでの部分が不安定になります。
有線LANならWi-Fiの電波状態に左右されない
パソコンとルーターをEthernetケーブルで直接接続すれば、Wi-Fiの電波は利用しません。
そのため、Wi-Fiの電波干渉・距離などに起因する問題を避けられる場合があります。
「インターネット回線自体が遅いのか、Wi-Fi部分が原因なのか」を調べる際に、有線接続と比較する方法が役立つこともあります。
「テザリング」とWi-Fiの関係
スマートフォンの、
「テザリング」
や、
「モバイルホットスポット」
を使うと、スマートフォンのモバイル通信を他の端末へ共有できます。
たとえば、
ノートPC
↓ Wi-Fi
スマートフォン
↓ 4G・5G
インターネット
という接続です。
この場合、ノートPCからスマートフォンまではWi-Fiですが、スマートフォンからインターネットまでは携帯電話回線を使っています。
この例からも、Wi-Fiとインターネットが別物であることが分かります。
「フリーWi-Fi」とは?
駅・ホテル・カフェ・商業施設などでは、利用者向けにWi-Fiネットワークが提供されることがあります。
一般に、
「フリーWi-Fi」
「公衆Wi-Fi」
などと呼ばれます。
そのWi-Fiネットワークを経由して施設側のインターネット回線を利用する仕組みです。
ただし、公衆Wi-Fiには暗号化されていないネットワークや安全性の低い設定もあり得るため、重要な情報を扱う場合には注意が必要です。
「Wi-Fi 6」「Wi-Fi 7」はインターネット回線の種類?
いいえ。
Wi-Fi 6・Wi-Fi 7などは、Wi-Fiの世代を分かりやすく表す名称です。
IEEEの資料では、Wi-FiがIEEE 802.11シリーズを基盤とする無線LAN技術であることが説明されています。
Wi-Fiの世代が新しくても、契約しているインターネット回線そのものが自動的に速くなるわけではありません。
実際の速度は、
- Wi-Fi規格
- ルーター性能
- 端末性能
- 電波状況
- インターネット回線
- 通信事業者側の混雑
- 接続先サービス
など複数の要素によって変わります。
Wi-Fiとインターネットの関係を「道路」で例えると?
分かりやすく例えるなら、Wi-Fiは、
「自宅から大きな道路へ出るための近所の道」
のようなものです。
インターネットは、
「各地を結ぶ巨大な道路網」
と考えられます。
近所の道が通れても、その先の高速道路が通行止めなら遠くへは行けません。
同じように、Wi-Fiにつながっていても、その先のインターネット接続に問題があればWebサイトなどへアクセスできません。
逆に、自宅から有線LANという別の道でインターネットへ出ることもできます。
「Wi-Fi・インターネット」で迷ったときの3秒判定
| こんな場合 | 選びやすい言葉 |
|---|---|
| スマホを無線ルーターにつなぐ | Wi-Fi |
| Webサイトを見るため世界中のネットワークへ接続する | インターネット |
| Wi-FiマークはあるがWebサイトを見られない | Wi-Fi接続あり/インターネット接続なしの可能性 |
| LANケーブルでネットにつなぐ | インターネット(Wi-Fiは使用しない) |
| スマホの5GでWebを見る | インターネット(Wi-Fiは使用しない) |
| 家庭内NASへ無線アクセスする | Wi-Fi/LAN |
| Wi-Fiネットワークの名前 | SSID |
最も簡単に覚えるなら、
Wi-Fi=「近くを無線でつなぐ」
インターネット=「世界とつなぐ」
です。
「Wi-Fi」を使った例文
- スマートフォンを自宅のWi-Fiに接続した。
- Wi-Fiの電波が弱いため、ルーターの近くへ移動した。
- ホテルのWi-Fiを利用する。
- 新しいWi-Fiルーターを設置した。
- パソコンに接続先のWi-Fiネットワークが表示された。
「インターネット」を使った例文
- インターネット回線を契約した。
- 回線障害でインターネットに接続できない。
- 有線LANでインターネットを利用する。
- スマートフォンのモバイル通信でインターネットへ接続した。
- インターネットを通じて動画を視聴する。
具体例で比較:自宅のノートパソコン
ノートパソコンを自宅のWi-Fiルーターへ接続するとします。
このとき、
ノートPCからWi-Fiルーターまで → Wi-Fi
です。
そしてルーターの先にある光回線などを通じて、世界中のネットワークへつながります。
こちらが、
インターネット接続
です。
具体例で比較:ルーターの回線を抜いた場合
Wi-Fiルーターのインターネット側の回線を切断したとします。
それでもスマートフォンからWi-Fiルーターへ接続できる場合があります。
この場合、
Wi-Fi=つながっている
インターネット=つながっていない
という状態です。
Windowsで表示される「接続済み・インターネットなし」のような状態は、この違いを理解する好例です。
具体例で比較:スマホの5G通信
外出先でWi-FiをOFFにし、スマートフォンの5G通信だけでWebサイトを閲覧したとします。
この場合、
Wi-Fi=使っていない
インターネット=使っている
となります。
したがって、
「インターネットを使うには必ずWi-Fiが必要」
ではありません。
よくある間違い1:「Wi-Fi=インターネット」だと思う
最も多い誤解です。
Wi-Fiは無線LAN技術、インターネットは世界規模のネットワークです。
よくある間違い2:「Wi-Fiマークがあればネットにつながっている」と思う
Wi-Fiマークは、端末とWi-Fiネットワークが接続していることを示します。
その先のインターネット接続に問題があればWebサイトを利用できない場合があります。
よくある間違い3:「インターネットにはWi-Fiが必須」と思う
有線LANや4G・5Gなどでもインターネットへ接続できます。
よくある間違い4:「Wi-Fiルーターを買えばネットが使える」と思う
固定回線で利用する場合、通常は通信回線・ISPなど、インターネットへつながる環境も必要です。
Wi-Fiルーターだけでは、外部インターネットへ接続できない場合があります。
よくある間違い5:「Wi-Fiが遅い=光回線が遅い」と思う
端末とルーター間のWi-Fi部分が原因の場合もあれば、インターネット回線・接続先サービスなどが原因の場合もあります。
速度低下の原因を分けて考える必要があります。
よくある間違い6:「SSIDがインターネット回線の名前」と思う
SSIDは基本的にWi-Fiネットワークを識別するための名称です。
光回線・ISPそのものの名称とは別です。
よくある間違い7:「Wi-Fi 7ならインターネットも必ず高速」と思う
Wi-Fi 7は無線LAN側の新しい技術世代ですが、インターネット速度は契約回線・混雑・端末・サーバーなどにも左右されます。
Wi-Fi規格だけで最終的な通信速度は決まりません。
「Wi-Fi」と「インターネット」に関するよくある質問
Q1. 「Wi-Fi」と「インターネット」の一番簡単な違いは?
Wi-Fiは端末を近くのネットワークへ無線接続する技術、インターネットは世界中のネットワークをつないだ仕組みです。
Q2. Wi-Fiにつながっていればインターネットも使えますか?
必ずしもそうではありません。
Wi-Fiルーターから先のインターネット接続に障害があれば、Wi-Fiには接続できてもWebサイトなどを利用できない場合があります。
Q3. Wi-Fiなしでインターネットは使えますか?
はい。
有線LANや4G・5Gなどのモバイル通信でもインターネットへ接続できます。
Q4. インターネットなしでもWi-Fiを使えますか?
はい。
家庭内LANのプリンター・NAS・パソコンなどとの通信にWi-Fiを利用できる場合があります。
Q5. Wi-Fiルーターだけ購入すればインターネットが使えますか?
固定回線の場合は通常、インターネットにつながる通信回線・契約等が別に必要です。
ただし、携帯電話回線を内蔵したホームルーターなど、製品・契約形態によって構成は異なります。
Q6. Wi-Fiと無線LANは同じですか?
日常的にはほぼ同じ意味で使われています。
技術的にはWi-FiはIEEE 802.11系を基盤とする無線LAN技術・ブランドとして理解すると分かりやすいでしょう。
Q7. Wi-Fiと5Gは同じですか?
違います。
Wi-Fiは主に家庭・店舗などのローカルネットワークに接続する無線LAN技術、スマートフォンの5Gは携帯電話会社のモバイル通信技術です。
どちらもインターネット接続に利用できます。
Q8. Wi-Fiにつながるのに「インターネットなし」と表示されるのはなぜ?
端末からWi-Fiルーターまでは通信できていても、ルーターからISP・インターネットへの接続に問題がある可能性があります。
Q9. LANケーブルを使ったらWi-Fiではなくなりますか?
その端末がLANケーブルで通信している部分については、有線LAN(Ethernet)です。
Wi-Fiを使わなくてもインターネットへ接続できます。
Q10. 迷ったときの簡単な見分け方は?
「端末と近くのルーターを無線でつなぐ話?」 → Wi-Fi
「世界中のWebサイト・サービスへつながる話?」 → インターネット
と考えてください。
まとめ
「Wi-Fi」と「インターネット」は、普段一緒に使われるため同じものと思われがちですが、役割が異なります。
| Wi-Fi | インターネット |
|---|---|
| 無線LAN技術 | 世界規模のネットワーク |
| 端末を近くのネットワークへ接続 | 世界中のネットワーク同士を接続 |
| 比較的狭い範囲 | 世界規模 |
| インターネットなしでも利用可能 | Wi-Fiなしでも利用可能 |
| Wi-Fiルーターなどへ接続 | ISP等を経由して外部ネットワークへ接続 |
最も簡単な覚え方は、
Wi-Fi=「近くを無線でつなぐ」
インターネット=「世界とつなぐ」
です。
たとえば自宅では、
スマートフォン → Wi-Fi → Wi-Fiルーター → 通信回線 → インターネット
という流れで通信していると考えると分かりやすいでしょう。
このため、スマートフォンとWi-Fiルーターの間が正常でも、その先に障害があれば、
「Wi-Fiはつながるのにインターネットにつながらない」
という状態が起こります。
反対に、
有線LAN
や、
4G・5Gなどのモバイル通信
を使えば、Wi-Fiを利用せずにインターネットへ接続できます。
また、
SSID=Wi-Fiネットワークの識別名
Wi-Fiルーター=端末を無線接続し、ネットワーク間の通信を中継する機器
インターネット回線=外部のネットワークへつながる通信経路
と整理しておくと、自宅のネットワークトラブルも理解しやすくなります。
「ネットにつながらない」ときには、
「Wi-Fiまでつながっていないのか」
それとも、
「Wi-Fiにはつながっているが、その先のインターネットにつながっていないのか」
を分けて確認することが、原因を探す第一歩です。
参考資料・出典
本記事は、以下のIEEE・Internet Society・Microsoft等の公式資料を参照し、内容を整理したうえで作成しています。
-
IEEE 802.11 Working Group「Wireless Local Area Networks」
― IEEE 802.11を無線LAN(WLAN)の標準として策定・管理していることを示す公式資料 -
IEEE Standards Association「The Evolution of Wi-Fi Technology and Standards」
― Wi-FiをIEEE 802.11シリーズに基づく無線LAN技術として説明 -
Internet Society「How It Works」
― インターネットを、多数の独立したネットワークが相互接続する「network of networks」と説明 -
Microsoft Support「WindowsでWi-Fiネットワークに接続する」
― Wi-Fiネットワークを選択し、パスワードを入力してWindows端末を無線ネットワークへ接続する方法を説明 -
Microsoft Support「Wi-Fi接続の問題を解決する」
― Wi-Fiでローカルネットワークへ接続していても、インターネットへ接続できない状態が存在することを説明 -
Microsoft Support「ワイヤレスネットワークをセットアップする」
― ブロードバンドインターネット接続、モデム、無線ルーター、無線ネットワークアダプターなどの役割を説明 -
Microsoft Support「WindowsのEthernet接続の問題を修正する」
― Wi-Fiを利用せず、Ethernetケーブルでルーターとパソコンを接続してインターネットを利用できることを説明 -
Microsoft Support「Windowsの携帯ネットワーク設定」
― SIM・eSIM等による携帯データネットワークからインターネットへ接続できることを説明
※本記事では、「Wi-Fi=無線LANによるローカルな接続技術」「インターネット=世界中のネットワークを相互接続した仕組み」という一般ユーザー向けの違いを中心に整理しています。
※「Wi-Fi」と「無線LAN」は日常的にはほぼ同義として使われますが、厳密にはWi-Fiという名称はWi-Fi Allianceの商標・認証制度とも関係します。
※ONU・モデム・ルーター・ホームゲートウェイ・Wi-Fiアクセスポイントの構成は、利用する通信サービスや機器によって異なります。複数機能が一台に統合されている場合もあります。
※Wi-Fiの通信速度とインターネットの実効速度は同じ意味ではありません。実際の通信速度は、端末、Wi-Fi環境、回線、ISP、混雑状況、接続先サービスなど複数の要因に左右されます。
※本記事は一般的なIT・ネットワーク用語の違いを解説するものであり、特定通信サービスの接続・速度を保証するものではありません。
