「規程」と「規定」の違いは?社内文書・法令での使い分けを例文付きで解説

「賃金きていを改定する」「第5条のきていに従う」のように、「きてい」という言葉は会社や行政の文書で頻繁に使われます。しかし、漢字にすると「規程」と「規定」があり、どちらを選ぶべきか迷いやすいものです。

結論からいうと、「規程」は一定の目的のために複数の規定を体系的にまとめたルール文書、「規定」は物事を定めること、または条文などで定められた個々の内容です。

たとえば、会社の賃金に関するルールを一つの文書にまとめたものは「賃金規程」、その中で手当の支給条件を定めた一つの条項は「手当に関する規定」と表現します。「規程を制定する」「規程を改廃する」は自然ですが、「規程する」とは通常いいません。一方、「第10条に規定する」「法律で規定されている」のように、「規定」は動詞として使えます。

ただし、実際の文書名には「預金規定」「利用規定」「投稿規定」などもあり、文書全体だから必ず「規程」となるわけではありません。組織・業界の慣行、既存の正式名称、上位文書との統一を優先する必要があります。

この記事では、規程と規定の意味、決定的な違い、規則・規約・要綱との関係、社内文書と法令での使い分け、文書を作成・改定するときの注意点、例文、3秒判定、よくある質問まで詳しく解説します。

  1. 結論:「規程」はルールのまとまり、「規定」は定めること・個々の定め
  2. 【徹底比較】「規程」と「規定」の違い
  3. 「規程」とは?
    1. 一定の目的に沿ったルールを体系的にまとめた文書
    2. 規程には複数の「規定」が含まれる
    3. 「規程する」とは通常いわない
    4. 法令名にも「規程」が残っている
  4. 「規定」とは?
    1. 物事を一定の形に定めること
    2. 定められた個々の内容・条項
    3. 「規定により」「規定に基づき」と使う
    4. 文書全体の名称にも使われることがある
  5. 「規程」と「規定」の決定的な違い
    1. 違い1:全体か部分か
    2. 違い2:動詞として使えるか
    3. 違い3:文書のタイトルか、本文中の表現か
    4. 違い4:改定の対象
    5. 違い5:法令用語としての扱い
  6. 公的資料に見る「規程」と「規定」
    1. 国立国会図書館のレファレンス事例
    2. 厚生労働省のモデル就業規則
    3. 賃金規程は就業規則の一部
    4. 国家公務員倫理規程にも両語が現れる
  7. 社内文書での使い分け
    1. 文書全体を示すなら「規程」
    2. 条文の中身を示すなら「規定」
    3. 制定・改廃の権限を明確にする
    4. 規程体系を整える
    5. 改定履歴と施行日を残す
  8. 法令・契約書での使い分け
    1. 「第○条の規定」と書く
    2. 「○○に規定する」と書く
    3. 正式名称は変えない
    4. 規定と実際の運用を一致させる
  9. 「規則」「規約」「細則」「要綱」との違い
    1. 規程と規則の違い
    2. 規程と規約の違い
    3. 規程と細則の違い
    4. 規定と規制の違い
  10. 文書作成で間違えやすい表現
    1. 「第5条の規程により」
    2. 「会社が条件を規程する」
    3. 「規定を制定する」
    4. 「規程に定める規程」
    5. 既存文書名を勝手に修正する
  11. 規程を作成・見直す実践手順
    1. 1.目的と適用範囲を明確にする
    2. 2.上位法令・定款・就業規則を確認する
    3. 3.権限と手続を具体化する
    4. 4.関連規程との矛盾を点検する
    5. 5.制定・改定手続と周知を行う
  12. 「規程」と「規定」の例文
    1. 「規程」を使う例文
    2. 「規定」を使う例文
    3. 両方を使う例文
  13. 迷ったときの3秒判定
  14. よくある質問
    1. Q1.規程と規定は同じ意味ですか?
    2. Q2.「規程する」という表現は使えますか?
    3. Q3.文書全体なら必ず「規程」ですか?
    4. Q4.「就業規程」ではなく「就業規則」なのはなぜですか?
    5. Q5.賃金規程は就業規則と別物ですか?
    6. Q6.「本規定」と「本規程」はどう使い分けますか?
    7. Q7.規程の変更は「改訂」と「改定」のどちらですか?
    8. Q8.規程に違反すると必ず法律違反になりますか?
  15. まとめ
  16. 参考資料

結論:「規程」はルールのまとまり、「規定」は定めること・個々の定め

規程と規定の違いを短く整理すると、次のようになります。

  • 規程:特定の目的に沿った複数の条項を体系的にまとめたルール文書
  • 規定:物事を定めること、または法令・規則・規程などに定められた個々の内容

一言で覚えるなら、「規定を集めた文書」が規程、「文書の中の一つ一つの定め」が規定です。

典型的な使い分けは、「旅費規程の第8条には、宿泊費の上限に関する規定がある」です。旅費に関する条項全体をまとめた文書が旅費規程、その第8条に書かれた具体的な定めが規定です。

また、規定には「決める」という動作の意味があります。「支給対象を規定する」「法律で規定されている」と表現できます。規程は文書・ルール体系を指す名詞であり、「支給対象を規程する」とは通常書きません。

【徹底比較】「規程」と「規定」の違い

比較する点 規程 規定
基本的な意味 一定目的のために定めた一連の条項・ルールの総体 物事を定めること、または定めた個々の内容
焦点 文書全体・ルール体系 個別の条文・定め・行為
品詞・用法 主に名詞 名詞のほか「規定する」と動詞で使える
数え方のイメージ 一つの規程、規程集、規程類 一つの規定、各規定、規定内容
よく使う組合せ 賃金規程、旅費規程、経理規程、管理規程 法律の規定、適用規定、禁止規定、経過規定
自然な動詞 制定する、改定する、廃止する、整備する 設ける、適用する、遵守する、規定する
法令での用法 古い法令名や業務規程などに残る 個々の条文や定めを指す語として広く使う
社内文書での用法 社内ルール文書の名称に多い 各条項の内容や、定める行為に多い
例 「賃金規程を改定した」 「第3条の規定を改めた」
注意点 文書全体でも慣行上「規定」と呼ぶ例がある 文書名として正式に採用される例もある

基本は「全体が規程、部分が規定」ですが、実際の固有名詞には例外があります。銀行の「預金規定」や学会誌の「投稿規定」のように、まとまった文書全体へ「規定」という名称を付けることも珍しくありません。

したがって、新たに一般名詞として書き分けるときは基本原則に従い、既存文書を引用するときは正式名称をそのまま使う、という二段階の判断が必要です。

「規程」とは?

一定の目的に沿ったルールを体系的にまとめた文書

規程とは、組織運営、業務処理、権限、賃金、経費などについて、複数の条項を一つの体系としてまとめたものです。一つの決まりだけではなく、関連する規定を章・条・項などに整理した文書を指すのが基本です。

会社では、次のような名称が使われます。

  • 組織規程
  • 職務権限規程
  • 決裁規程
  • 賃金規程
  • 退職金規程
  • 旅費規程
  • 経理規程
  • 個人情報保護規程
  • 文書管理規程

これらは、個別の処理をその場で決めるためではなく、同じ種類の事案を継続的・統一的に処理するために作られます。

規程には複数の「規定」が含まれる

たとえば旅費規程には、適用対象、出張命令、交通費、宿泊費、日当、精算期限などの規定が含まれます。それぞれの条項が個別の規定であり、それらをまとめた文書全体が規程です。

この関係を理解すると、「本規程の第5条に規定する方法」のような文章も読みやすくなります。「本規程」は文書全体、「規定する」は第5条が具体的な方法を定めていることを表します。

「規程する」とは通常いわない

規程は、基本的に文書・ルール体系を指す名詞です。「会社が支給条件を規程した」ではなく、「会社が支給条件を規定した」と書きます。

規程に対しては、「制定する」「改定する」「廃止する」「施行する」「整備する」「遵守する」などの動詞を使います。

法令名にも「規程」が残っている

現在の法令名称では「規則」が広く使われますが、「地方自治法施行規程」「国家公務員倫理規程」など、規程を含む正式名称もあります。また、法律が事業者や法人に「業務規程」の作成・届出を求める場合もあります。

正式名称は一般的な使い分けより優先されます。「規則のほうが現代的だから」と独自に名称を変えてはいけません。

「規定」とは?

物事を一定の形に定めること

規定には、条件、方法、範囲、権利義務などを明確に定めるという意味があります。「契約期間を1年と規定する」「法律が届出義務を規定している」のように使います。

この用法では動作に焦点があり、「規定する」「規定される」という動詞になります。規程にはない大きな特徴です。

定められた個々の内容・条項

規定は、法令、契約書、規則、規程などに書かれた個々の定めも指します。「第10条の規定」「免責規定」「罰則規定」「適用除外の規定」などです。

規定は、必ず一つの条文と一対一で対応するとは限りません。複数条にまたがる仕組みをまとめて「関連規定」と呼ぶこともあれば、一つの条文の一部分を「ただし書の規定」と呼ぶこともあります。

「規定により」「規定に基づき」と使う

法令や社内文書では、根拠となる条項を示すために次の表現が使われます。

  • 第5条の規定により申請する
  • 法律の規定に基づき処分する
  • 前項の規定を準用する
  • この規定にかかわらず例外を認める
  • 別段の規定がある場合を除く

ここで「第5条の規程により」と書くと、個別の条文を指す場面で文書全体を表す字を使うため、基本的には不自然です。

文書全体の名称にも使われることがある

原則では個々の定めが規定ですが、実務には「普通預金規定」「利用規定」「応募規定」「投稿規定」などの正式名称があります。

これは誤りと一律に断定できません。用語の慣行や、文書の作成者が正式に定めた名称だからです。引用・案内では、元の文書名を尊重します。

「規程」と「規定」の決定的な違い

違い1:全体か部分か

最も分かりやすい違いは、規程がルール文書全体、規定がその中の個々の定めを指すことです。

「育児・介護休業規程を制定する」は文書全体を作る表現です。「育児休業の申出期限に関する規定を設ける」は特定のルールを作る表現です。

違い2:動詞として使えるか

規定は「規定する」「規定されている」と動詞化できます。規程は通常、動詞にはなりません。

迷ったときは、「定める」という動作へ言い換えられるかを考えます。「法律が条件を定める」なら「法律が条件を規定する」です。

違い3:文書のタイトルか、本文中の表現か

規程は「○○規程」と文書のタイトルに使われることが多い言葉です。規定は「第○条の規定」「次のとおり規定する」のように本文中で使われることが多い言葉です。

ただし、「投稿規定」のように規定がタイトルに使われる例もあるため、「タイトルなら必ず規程」という機械的な判断はできません。

違い4:改定の対象

文書全体または文書体系を見直すなら「規程を改定する」、特定の条項だけを変更するなら「規定を改める」と書き分けられます。

もっとも、一条だけの変更でも、その規程という文書の改定手続を行うため、「旅費規程を一部改定した」という表現も自然です。どの範囲に焦点を当てるかで言葉を選びます。

違い5:法令用語としての扱い

法令では、条文が定める内容を「規定」と呼びます。「○○法第5条の規定に基づき」「同項に規定する者」のような表現が一般的です。

「規程」は現在の法令名として原則的な形式ではないと説明される一方、歴史的経緯や個別法令により正式名称に残っています。この点でも、一般原則と固有名詞を分ける必要があります。

公的資料に見る「規程」と「規定」

国立国会図書館のレファレンス事例

国立国会図書館の「法にかかわる言葉で『規程』と『規定』の違いを調べたい」では、法律用語辞典などの記述をもとに、規定は法令中の個々の条項の定め、規程は一定目的のために定められた一連の条項の総体と紹介されています。

また、現在では法令の名称として「規程」を原則として用いず、「規則」を用いるという法令用語上の扱いも示されています。

厚生労働省のモデル就業規則

厚生労働省の「モデル就業規則について」では、「労働基準法第89条の規定により」という表現と、「休暇に関する規程例」という表現が使われています。

法律の個別条項を示すときは規定、ルールのまとまり・文例を示すときは規程という使い分けを確認できます。

賃金規程は就業規則の一部

厚生労働省の「賃金規程に係る注意書き」では、賃金規程は賃金に関する事項を定めた規程であり、就業規則の一部をなすと説明されています。

会社が賃金規程を本則と別冊にしても、法的には就業規則の一部として届出や周知が必要になる場合があります。名称やファイルの分け方だけで扱いが変わるわけではありません。

国家公務員倫理規程にも両語が現れる

e-Gov法令検索の「国家公務員倫理規程」は、文書全体の正式名称に「規程」を用いています。その制定文などでは「法律の規定に基づき」という表現が使われます。

一つの公的文書の中で、文書全体を表す規程と、根拠となる個々の定めを表す規定が使い分けられている例です。

社内文書での使い分け

文書全体を示すなら「規程」

会社の業務ルールを体系的にまとめた文書は、一般に「規程」とします。例として、取締役会規程、職務権限規程、稟議規程、情報セキュリティ規程などがあります。

文書の冒頭では「この規程は、○○に関し必要な事項を定めることを目的とする」と書けます。

条文の中身を示すなら「規定」

規程内の具体的な条項へ言及するときは「規定」を使います。「前条の規定にかかわらず」「第8条に規定する承認者」「本項の規定を適用しない」などです。

制定・改廃の権限を明確にする

規程を作る際は、誰が制定し、誰が改定・廃止を決めるのかを明確にします。取締役会、代表取締役、担当役員など、会社の機関設計と重要度に応じて決めます。

規程案を作成する行為、内容を組織として決める行為、権限者が承認する行為は別です。広く物事を決める「決定」と、権限者が案の可否を最終判断する「決裁」の違いは、「決定」と「決裁」の違いも参考になります。

規程体系を整える

定款、基本規程、個別規程、細則、要領、マニュアルなどの階層を決め、矛盾が生じないようにします。上位規程が下位規程へ委任する事項、個別規程が本則に優先する範囲も明らかにします。

改定履歴と施行日を残す

規程には、制定日、施行日、改定日、決裁機関などを記録します。どの時点の規程が適用されたのか分からないと、過去の処理や労務トラブルで問題になります。

法令・契約書での使い分け

「第○条の規定」と書く

法令や契約書の個別条項を引用するときは、「第○条の規定」「前項の規定」と書きます。「第○条の規程」とは通常書きません。

「○○に規定する」と書く

定義や対象を別条から引用するときは、「第3条に規定する従業員」「法律に規定された要件」のように書きます。ここでも規定は「定める」の意味です。

正式名称は変えない

引用元の名称が「○○規程」「○○規定」であれば、その表記を維持します。自社の表記基準と異なっていても、他機関の正式名称を独自に直すと参照先が不明確になります。

規定と実際の運用を一致させる

文書に規定があっても、周知されず、実際の運用と食い違っていれば、トラブルの原因になります。制定後は対象者への周知、様式・システムの更新、担当者教育まで行います。

「規則」「規約」「細則」「要綱」との違い

言葉 中心となる意味 代表例
規程 特定目的のための一連の条項・ルール文書 賃金規程、経理規程
規定 定めること、または個々の定め 禁止規定、法律の規定
規則 守るべき決まり、または法令形式・文書名 就業規則、人事院規則
規約 利用者・会員・構成員などの基本ルール 利用規約、管理規約
細則 上位の規則・規程を実施するための詳細 施行細則、運用細則
要綱 事務・制度の基本事項や取扱方針をまとめたもの 補助金交付要綱、実施要綱

規程と規則の違い

どちらもルール文書を表します。会社では「賃金規程」「経理規程」のように規程がよく使われますが、労働基準法上の正式名称は「就業規則」です。

行政法では、規則が一定の法令形式を指す場合もあります。一般語としての違いだけでなく、法令や制度上の正式名称を確認します。

規程と規約の違い

規程は組織内部の業務・権限・処理基準に、規約はサービス利用者、会員、団体構成員が守る基本ルールに使われる傾向があります。

ただし、文書名の選択は組織によって異なります。題名だけでは、誰を拘束するか、法的効力が何かは判断できません。

規程と細則の違い

規程が基本的な仕組みを定め、細則がその実施に必要な詳細を定める関係が一般的です。規程で「必要な事項は別に定める」と委任し、申請期限や様式を細則で決める方法があります。

規定と規制の違い

規定はルールを定めること・定めた内容です。規制は、そのルールなどを用いて人の行為や活動を制限・統制することです。

規定の内容として禁止、許可、数量制限などを設け、その規定に基づいて活動を規制する、という関係があります。規則による管理と限界を設けることの違いは、「規制」と「制限」の違いで詳しく解説しています。

文書作成で間違えやすい表現

「第5条の規程により」

個別条文を指すなら、基本的には「第5条の規定により」とします。規程は文書全体を指すためです。

「会社が条件を規程する」

定める行為を表すなら、「会社が条件を規定する」です。「規程する」という動詞は通常使いません。

「規定を制定する」

個々の定めを新設する意味なら誤りではありません。ただし、文書全体を新しく作ることを示すなら「規程を制定する」、特定の条項を追加するなら「規定を設ける」と書くと明確です。

「規程に定める規程」

文書全体と個別条項が混同されています。「本規程に定める規定」「本規程の各規定」など、何を指すかに応じて書き分けます。

既存文書名を勝手に修正する

「預金規定は本来、預金規程のはずだ」と判断して引用名を変えてはいけません。正式名称が「規定」なら、そのまま表記します。

規程を作成・見直す実践手順

1.目的と適用範囲を明確にする

何のための規程か、誰に適用するかを最初に決めます。正社員だけか、契約社員・役員・派遣労働者も対象かなど、対象範囲を曖昧にしないことが重要です。

2.上位法令・定款・就業規則を確認する

社内規程は法律、定款、就業規則などに反する内容にはできません。上位文書から委任された範囲と、届出・労使協定・意見聴取が必要な事項を確認します。

3.権限と手続を具体化する

誰が申請し、誰が審査し、誰が承認・決裁するか、期限と必要書類は何かを規定します。「会社が認めた場合」のような曖昧な表現だけでなく、判断主体と基準を可能な範囲で示します。

4.関連規程との矛盾を点検する

賃金規程と就業規則、経理規程と決裁規程、情報管理規程とテレワーク規程など、関連文書を横断して確認します。同じ用語の定義や金額、役職名が一致しているかも点検します。

5.制定・改定手続と周知を行う

所定の決裁を受け、制定日・施行日を記録します。対象者がいつでも内容を確認できるよう、社内システム、書面、掲示などで周知します。

「規程」と「規定」の例文

「規程」を使う例文

  • 取締役会で新しい職務権限規程を制定した。
  • 法改正に合わせて育児・介護休業規程を改定する。
  • 出張費の精算方法は旅費規程を確認してください。
  • 情報セキュリティ規程を全従業員へ周知した。
  • 規程集の構成と文書番号を整理した。

「規定」を使う例文

  • 第12条の規定に基づいて申請書を提出する。
  • 法律は事業者に記録の保存義務を規定している。
  • 新たに在宅勤務手当に関する規定を設けた。
  • この禁止規定は役員にも適用される。
  • 前項に規定する要件をすべて満たす必要がある。

両方を使う例文

  • 賃金規程の第15条には、通勤手当に関する規定がある。
  • 決裁規程に規定された権限者の承認を受ける。
  • 本規程の各規定は、施行日以後の申請に適用する。
  • 規程全体を改定し、時間外勤務に関する規定を追加した。

迷ったときの3秒判定

規程と規定のどちらを使うか迷ったら、次の順に判断します。

  1. ルールを体系的にまとめた文書全体?
    はい → 「規程」が基本です。
  2. 条文・項目の一つ一つの定め?
    はい → 「規定」です。
  3. 「定める」という動詞の意味?
    はい → 「規定する」です。
  4. すでに正式な文書名がある?
    はい → 「規程」「規定」の一般原則より正式名称を優先します。

迷ったら、「全体の文書は規程、個々の定めと定める行為は規定」と覚えましょう。

よくある質問

Q1.規程と規定は同じ意味ですか?

意味は関連しますが、基本的な焦点が異なります。規程は複数の規定を体系化した文書全体、規定は物事を定めることや個々の定めを指します。

Q2.「規程する」という表現は使えますか?

通常は使いません。「条件を規定する」「法律に規定されている」と書きます。規程には「制定する」「改定する」などを使います。

Q3.文書全体なら必ず「規程」ですか?

必ずではありません。「預金規定」「投稿規定」「利用規定」のような正式名称もあります。新規文書では全体を規程とするのが分かりやすい場合が多いものの、業界慣行と組織内の命名ルールを確認します。

Q4.「就業規程」ではなく「就業規則」なのはなぜですか?

労働基準法が「就業規則」という正式名称を用いているためです。社内ルール文書として似た性格があっても、法律上の用語を優先します。

Q5.賃金規程は就業規則と別物ですか?

別冊で作成することはありますが、賃金に関する事項を定めた賃金規程は、法的に就業規則の一部を構成します。賃金規程だけ作れば就業規則の作成義務を果たせるわけではありません。

Q6.「本規定」と「本規程」はどう使い分けますか?

文書全体を自称するなら「本規程」、特定の一つのルールを指すなら「本規定」です。ただし、文書の正式名称が「○○規定」なら、その文書全体を「本規定」と呼ぶこともあります。

Q7.規程の変更は「改訂」と「改定」のどちらですか?

内容やルールを改めて定め直す意味では「改定」が適しています。文章の誤字や表現を直す編集上の変更には「改訂」が使われることがあります。組織の文書管理基準に用語が定められている場合は、それに従います。

Q8.規程に違反すると必ず法律違反になりますか?

必ずではありません。社内規程違反と法令違反は別の概念です。ただし、規程が法令上の義務を具体化している場合や、違反行為自体が法律にも反する場合があります。懲戒などの扱いは、就業規則や法令との関係を確認します。

まとめ

「規程」と「規定」は同じ読み方ですが、基本的な役割が異なります。

  • 規程:一定の目的に沿って複数の条項を体系的にまとめたルール文書
  • 規定:物事を定めること、または条文などに定められた個々の内容

「旅費規程の第5条に、宿泊費に関する規定がある」と考えると、全体と部分の関係が分かります。また、「規定する」は使えますが、「規程する」とは通常いいません。

ただし、「預金規定」「投稿規定」のように、文書全体へ規定という正式名称を付ける例もあります。一般的な原則だけで既存名称を修正せず、正式名称、法令、組織内の文書体系を優先してください。

迷ったときは、文書全体か、個々の定めか、定める行為かを確認すれば、適切に使い分けられます。

参考資料

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