「要介護認定の更新申請と区分変更申請は何が違う?」「親の介護の必要度が高くなったけれど、次の更新まで待つべき?」「更新申請をしたら要介護度も自動的に上がる?」など、介護保険の認定を受けた後には、さまざまな疑問が生じます。
要支援・要介護認定には有効期間があります。そのため、引き続き認定を受ける場合には、原則として更新申請が必要です。
一方、認定の有効期間中でも、病気やけがなどによって心身の状態が大きく変わり、現在の認定区分が実際の状態に合わなくなることがあります。そのような場合に利用するのが区分変更申請です。
結論からいうと、「更新申請」は認定の有効期間が終了する前に引き続き認定を受けるための手続き、「区分変更申請」は有効期間中に心身の状態が変わり、現在の認定区分を見直すための手続きです。
例えば、要介護1の認定を受けている人が、特に大きな状態の変化はないものの、認定の有効期限が近づいてきた場合は、更新申請を行います。
一方、要介護1の認定を受けている人が転倒して歩行困難となり、排せつや入浴などについて新たに介助が必要になった場合は、有効期限を待たずに区分変更申請を検討できます。
ただし、区分変更申請を行えば必ず要介護度が上がるわけではありません。また、更新申請であっても、審査の結果によって要介護度が変わる場合があります。
この記事では、更新申請と区分変更申請の違いを比較表で整理し、申請時期、認定の有効期間、申請方法、必要書類、審査の流れ、ケアプランへの影響、認定結果に納得できない場合の対応まで詳しく解説します。
- 「更新申請」と「区分変更申請」の違い【結論】
- 【徹底比較】「更新申請」と「区分変更申請」の違いを比較表で整理
- 「更新申請」とは?認定の有効期間を延長するための手続き
- 「区分変更申請」とは?認定期間中に介護の必要度が変わった場合の手続き
- 更新申請と区分変更申請は、いつ行う?
- 【一覧表】更新申請と区分変更申請の認定有効期間
- 更新申請と区分変更申請で、認定の適用開始日はどう違う?
- 更新申請と区分変更申請の手続きの流れ
- 更新申請と区分変更申請の必要書類
- 認定調査では、どのようなことを伝えればよい?
- 区分変更申請中に介護サービスを利用できる?
- 【実践】場面別に更新申請と区分変更申請を使い分ける
- 更新申請を忘れて、有効期限が切れた場合は?
- 更新申請の案内は、必ず自宅に届く?
- 「更新申請」「区分変更申請」と似た言葉の違い
- 「更新申請」と「区分変更申請」の3秒判定
- よくある間違いと注意点
- 「更新申請」と「区分変更申請」の例文12選
- FAQ|更新申請と区分変更申請のよくある質問
- Q1. 更新申請と区分変更申請の最も大きな違いは何ですか?
- Q2. 更新申請は何日前からできますか?
- Q3. 有効期間中でも区分変更申請できますか?
- Q4. 区分変更申請をすると、必ず要介護度が上がりますか?
- Q5. 状態が改善した場合でも区分変更申請できますか?
- Q6. 更新申請でも要介護度が変わることはありますか?
- Q7. 更新申請と区分変更申請は、どこへ提出しますか?
- Q8. 申請から認定結果が届くまで、どのくらいかかりますか?
- Q9. 区分変更申請中でも介護サービスを利用できますか?
- Q10. 更新申請を忘れて有効期限が切れた場合は?
- Q11. 更新申請の案内は必ず自宅に届きますか?
- Q12. 認定結果に納得できない場合は、区分変更申請すればよいですか?
- まとめ|更新申請は有効期限、区分変更申請は心身の状態の変化がきっかけ
- 参考資料・出典
「更新申請」と「区分変更申請」の違い【結論】
更新申請と区分変更申請を区別するポイントは、何をきっかけに認定を受け直すのかです。
- 更新申請:現在の要支援・要介護認定の有効期間が終了する前に、引き続き認定を受けるための申請。
- 区分変更申請:現在の認定の有効期間中に、心身の状態の変化などによって認定区分が合わなくなった場合に、区分の見直しを求める申請。
例えば、要介護2の認定を受けていて、有効期間の終了が近づいている場合は、更新申請が関係します。
一方、要介護2の認定を受けている人が骨折し、以前よりも日常生活で多くの介助が必要になった場合は、区分変更申請が関係します。
なお、更新申請は、前回と同じ認定区分を維持するためだけの手続きではありません。更新時の審査によって、要介護度が上がったり下がったりすることもあります。
【徹底比較】「更新申請」と「区分変更申請」の違いを比較表で整理
| 比較項目 | 更新申請 | 区分変更申請 |
|---|---|---|
| 基本的な目的 | 認定の有効期間終了後も、引き続き認定を受ける | 現在の認定区分を心身の状態に合わせて見直す |
| 主な申請理由 | 認定の有効期限が近づいている | 認定期間中に心身の状態が変わった |
| 申請時期 | 原則として有効期間満了日の60日前から | 原則として認定の有効期間中、状態が変化したとき |
| 対象者 | 現在、要支援・要介護認定を受けている人 | 現在、要支援・要介護認定を受けている人 |
| 認定区分が変わる可能性 | ある | ある |
| 認定調査 | 原則として実施 | 原則として実施 |
| 主治医意見書 | 原則として必要 | 原則として必要 |
| 申請先 | 市区町村 | 市区町村 |
| 原則的な新しい認定有効期間 | 12か月 | 6か月 |
| 新しい認定区分の適用 | 原則として従前の有効期間満了日の翌日から | 原則として区分変更申請日から |
どちらの申請でも、認定調査や主治医意見書などを基に、介護認定審査会で審査が行われます。
ただし、更新申請と区分変更申請では、新しい認定の適用開始日や有効期間などが異なります。
「更新申請」とは?認定の有効期間を延長するための手続き
要支援・要介護認定には有効期間がある
介護保険の要支援・要介護認定には、有効期間が定められています。
これは、本人の心身の状態や介護の必要度が時間の経過とともに変化する可能性があるためです。
そのため、引き続き認定を受けて介護サービスを利用したい場合は、原則として有効期間が終了する前に更新申請を行います。
更新申請は有効期間満了日の60日前からできる
更新申請は、原則として現在の認定有効期間が満了する日の60日前から行えます。
例えば、認定の有効期間が11月30日までの場合は、原則として10月1日から更新申請ができます。
ただし、実際の申請書の受付方法や必要書類などは、市区町村の案内を確認しましょう。
更新申請をしても同じ要介護度になるとは限らない
更新申請では、原則として認定調査や主治医意見書などを基に、改めて介護の必要度を判定します。
そのため、前回と同じ認定区分になる場合もあれば、異なる認定区分になる場合もあります。
例えば、以前は要介護2だった人について、身体機能や日常生活の状況が改善していれば、更新時に要介護1などの区分になる可能性があります。
一方、介護の必要度が高くなっていれば、要介護3などに変わる可能性もあります。
また、審査の結果、非該当となる可能性もあるため、更新申請をすれば従前の認定区分が必ず維持されるわけではありません。
「区分変更申請」とは?認定期間中に介護の必要度が変わった場合の手続き
有効期限を待たずに、認定区分の見直しを求められる
区分変更申請は、現在の認定を受けている人が、心身の状態の変化などによって、今の認定区分が適切ではなくなったと考える場合に行う手続きです。
例えば、要介護1の認定を受けている人が脳卒中などによって入院し、退院後には歩行や排せつなどで多くの介助が必要になった場合です。
現在の認定区分では必要な介護サービスを十分に利用できないと考えられる場合は、有効期限を待たずに区分変更申請を検討できます。
状態が改善した場合も区分変更申請の対象になる
区分変更申請は、介護の必要度が高くなった場合だけの手続きではありません。
例えば、病気やけがから回復し、以前よりも日常生活で必要な介助が少なくなった場合です。
このような場合も、現在の認定区分が実際の状態に合わなくなっていれば、区分変更申請が関係します。
ただし、実際に認定区分を変更する必要があるかどうかは、改めて行われる審査によって判断されます。
区分変更申請をしても、必ず希望する認定区分になるわけではない
区分変更申請では、本人や家族が希望する認定区分を、そのまま選べるわけではありません。
例えば、要介護1から要介護3への変更を希望して申請したとしても、審査の結果、要介護2になる場合や、変更が認められない場合があります。
介護に必要な手間や認知機能の状態、日常生活の状況などを総合的に評価して、認定区分が判断されます。
更新申請と区分変更申請は、いつ行う?
有効期限が近づいている場合は更新申請
現在の認定の有効期間が終了するため、引き続き介護サービスを利用したい場合は、原則として更新申請を行います。
通常は、有効期間満了日の60日前から申請できます。
例えば、認定の有効期限が2026年12月31日までの場合は、原則としてその60日前から更新申請ができます。
有効期間中に状態が大きく変わった場合は区分変更申請
現在の認定がまだ有効であっても、心身の状態が大きく変化し、必要な介護の程度が変わった場合は、区分変更申請を検討できます。
例えば、認定の有効期間があと1年以上残っているにもかかわらず、転倒や骨折によって歩行困難になった場合です。
こうした場合、次の更新時期まで待たずに、市区町村の介護保険担当窓口やケアマネジャーなどへ相談しましょう。
更新時期が近い場合は、申請の取り扱いを確認する
有効期間満了日の60日前から満了日までの間に、区分変更申請を行う場合もあります。
例えば、更新申請ができる時期に入ったところで、本人の心身の状態が急に悪化した場合です。
この場合、区分変更申請の審査で認定区分の変更が不要と判断されたときは、所定の条件の下で更新申請とみなされる仕組みがあります。
ただし、個別の申請状況によって取り扱いが異なるため、提出前に市区町村へ確認しましょう。
【一覧表】更新申請と区分変更申請の認定有効期間
更新申請と区分変更申請では、認定後の有効期間にも違いがあります。
| 申請区分 | 原則的な有効期間 | 設定可能な有効期間 |
|---|---|---|
| 新規申請 | 6か月 | 3~12か月 |
| 区分変更申請 | 6か月 | 3~12か月 |
| 更新申請:前回と異なる認定区分になった場合 | 12か月 | 3~36か月 |
| 更新申請:前回と同じ認定区分になった場合 | 12か月 | 3~48か月 |
実際の有効期間は、介護認定審査会の判定などを踏まえ、市区町村が決定します。
そのため、更新申請をすれば誰でも4年間認定が有効になるわけではありません。
また、区分変更申請では、原則的な有効期間が6か月となりますが、個別の事情に応じて3~12か月の範囲で設定される場合があります。
更新申請と区分変更申請で、認定の適用開始日はどう違う?
更新申請は、原則として従前の認定が終わった翌日から
更新申請によって新しい認定を受けた場合は、原則として従前の認定の有効期間が満了した翌日から、新しい認定が適用されます。
例えば、現在の認定が2026年11月30日まで有効で、更新によって要介護2から要介護3になった場合です。
原則として、2026年12月1日から新しい認定区分が適用されます。
区分変更申請は、原則として申請日から
区分変更申請によって新しい認定区分に変更された場合は、原則として申請日にさかのぼって変更後の認定が適用されます。
例えば、2026年10月10日に区分変更申請を行い、その後の審査によって要介護1から要介護3への変更が認められた場合です。
原則として、2026年10月10日が新しい区分の適用開始日となります。
ただし、要支援から要介護への変更など、申請の種類によって法的な取り扱いが異なる場合があります。
申請中にサービスを増やす場合は注意
区分変更申請を行ったからといって、申請した時点で希望する要介護度が確定するわけではありません。
例えば、要介護1から要介護3への変更を見込んで、サービス利用回数を大幅に増やした場合です。
審査結果が予想と異なると、区分支給限度基準額を超える部分について、自己負担が発生する可能性があります。
必要に応じて、ケアマネジャーなどに暫定ケアプランについて相談しましょう。
更新申請と区分変更申請の手続きの流れ
1. 市区町村へ申請する
更新申請と区分変更申請は、原則として住所地の市区町村の介護保険担当窓口へ提出します。
本人や家族が申請するほか、地域包括支援センターや、所定の居宅介護支援事業所、介護保険施設などが申請を代行する場合もあります。
2. 認定調査を受ける
市区町村の認定調査員などが、本人の心身の状態や日常生活の状況を調査します。
例えば、歩行、立ち上がり、入浴、排せつ、食事、認知機能などについて確認します。
区分変更申請の場合は、以前の認定時と比べて、何が変わったのかを具体的に説明することが重要です。
3. 主治医意見書が作成される
認定申請では、原則として市区町村が主治医へ意見書の作成を依頼します。
主治医意見書は、病気やけがの状況、認知機能、日常生活への影響などを医学的な立場から記載する資料です。
区分変更申請を検討している場合は、状態が変わった経緯や、現在必要になっている介助などを、主治医へ伝えておくとよいでしょう。
4. 一次判定・二次判定が行われる
認定調査などの情報に基づき、コンピュータによる一次判定が行われます。
その後、介護認定審査会が、認定調査の特記事項や主治医意見書なども踏まえて、二次判定を行います。
5. 市区町村から認定結果が通知される
市区町村は、審査の結果に基づいて認定区分などを決定し、本人へ通知します。
認定結果の通知は、原則として申請から30日以内とされています。
ただし、認定調査や主治医意見書の作成などに時間がかかる場合は、30日を超えることがあります。
更新申請と区分変更申請の必要書類
申請に必要な書類は、市区町村や本人の状況によって異なります。
一般的には、次のような書類や情報が必要です。
- 要介護・要支援認定の更新申請書、または区分変更申請書
- 介護保険被保険者証
- 主治医の氏名や医療機関名などの情報
- 申請者の本人確認書類など、自治体が指定する書類
- 40歳以上65歳未満の場合は、医療保険の加入状況に関する情報など
例えば、さいたま市では、更新申請と区分変更申請に共通する申請書様式が用意されています。
ただし、自治体によっては更新申請と区分変更申請で、異なる様式が用意されている場合があります。
認定調査では、どのようなことを伝えればよい?
更新申請と区分変更申請では、どちらも認定調査が重要です。
特に区分変更申請では、以前の認定時からどのような変化があったかを具体的に説明すると、現在の状態が伝わりやすくなります。
身体機能の変化を整理する
例えば、以前は一人で歩けたものの、現在は杖や歩行器が必要になった場合です。
また、立ち上がりや階段の昇降などについて、以前と比べてどのような介助が必要になったかを整理しましょう。
日常生活で必要な介助を整理する
例えば、入浴、着替え、排せつ、食事などについて、現在必要となっている介助の内容を具体的に伝えましょう。
本人が一人でできることと、家族などの介助が必要なことを分けておくと、状況を説明しやすくなります。
認知機能や見守りの必要性を整理する
身体機能に大きな変化がなくても、認知機能の低下によって、服薬管理や火の始末、外出時の見守りなどが必要になる場合があります。
こうした変化も、認定調査で説明することが重要です。
認定調査の内容を確かめることと、以前の状態や日常生活の記録を照らし合わせて変化を調べることの違いについては、「確認」と「検証」の違いも参考になります。
区分変更申請中に介護サービスを利用できる?
原則として、申請中もサービスの利用は可能
区分変更申請を行った後、認定結果が届くまでの間も、必要に応じて介護サービスを利用することは可能です。
ただし、新しい認定区分が確定していないため、利用するサービスの種類や回数には注意が必要です。
暫定ケアプランを作成する場合がある
認定結果が出る前に、必要な介護サービスを利用するため、暫定ケアプランを作成する場合があります。
例えば、区分変更申請によって要介護度が上がることを見込んで、訪問介護の回数を増やす場合です。
このような場合は、現在の担当ケアマネジャーなどに相談し、認定結果が予想と異なった場合の自己負担についても確認しましょう。
要支援から要介護へ変わる場合は、担当者の変更も関係する
要支援から要介護へ認定区分が変わると、利用できるサービスやケアプランの作成体制が変わる場合があります。
例えば、要支援2の人が要介護1へ変わった場合です。
従来の介護予防ケアプランから、居宅介護支援事業所によるケアプランへの切り替えなどが関係します。
ただし、具体的な引き継ぎ方法は、利用しているサービスや地域包括支援センターなどとの関係によって異なります。
【実践】場面別に更新申請と区分変更申請を使い分ける
場面1:要介護1の有効期限が近づいてきた
要介護1の認定を受けていて、有効期間がまもなく終了する場合です。
引き続き介護サービスを利用する予定がある場合は、原則として有効期間満了日の60日前から更新申請を行います。
なお、申請の案内が自治体から必ず届くとは限らないため、介護保険被保険者証に記載された有効期間を確認しましょう。
場面2:要介護1の人が骨折し、歩行が難しくなった
有効期間がまだ残っているものの、骨折によって歩行や入浴などに新たな介助が必要になった場合です。
この場合、現在の認定区分が実際の状態に合わなくなっている可能性があるため、区分変更申請を検討できます。
ただし、区分変更申請をすれば必ず要介護度が上がるわけではありません。
場面3:リハビリによって以前より歩けるようになった
要介護2の認定を受けていたものの、リハビリなどによって身体機能が改善し、必要な介助が少なくなった場合です。
この場合も、現在の認定区分が実際の状態に合わなくなっていると考えられれば、区分変更申請が関係します。
ただし、認定区分を変更する必要があるかどうかは、改めて審査によって判断されます。
場面4:更新申請をした直後に、本人の状態が悪化した
更新申請を済ませた後、認定結果が届く前に、本人の心身の状態が大きく変わった場合です。
例えば、更新申請後に入院し、退院後には多くの介助が必要になった場合です。
このような場合は、市区町村の介護保険担当窓口や担当ケアマネジャーなどへ、速やかに相談しましょう。
更新申請を取り下げて区分変更申請を行う必要があるかなどは、個別の申請状況や自治体の取り扱いによって異なります。
場面5:更新認定によって、要支援2から要介護1になった
更新申請の結果、要支援2から要介護1になった場合です。
この場合は、区分変更申請を別途行わなくても、更新認定によって認定区分が変わっています。
ただし、利用できるサービスやケアプランの作成体制が変わる場合があるため、地域包括支援センターや居宅介護支援事業所などへ確認しましょう。
認定区分やサービス内容の見直しに関する一般的な言葉の違いについては、「変更」と「修正」の違いも参考になります。
更新申請を忘れて、有効期限が切れた場合は?
要支援・要介護認定の有効期限が切れると、従前の認定がそのまま無期限に続くわけではありません。
引き続き介護サービスを利用したい場合は、できるだけ早く市区町村の介護保険担当窓口へ相談しましょう。
例えば、更新申請をせずに有効期限が過ぎてしまった場合です。
この場合、原則として新規申請などが必要になることがあります。
また、認定がない期間に介護サービスを利用した場合、介護保険の給付を受けられず、費用が全額自己負担になる可能性があります。
なお、有効期間内に更新申請を行っていたものの、認定結果の通知が遅れて有効期限を過ぎた場合は、所定の取り扱いによって従前の認定の効力が継続する場合があります。
更新申請そのものを忘れていた場合とは異なるため、具体的な状況を市区町村へ説明して確認しましょう。
更新申請の案内は、必ず自宅に届く?
更新申請の案内を送付するかどうかは、自治体によって異なります。
例えば、さいたま市では、2025年10月末発送分を最後に、更新勧奨通知の送付を終了しています。
そのため、更新の案内が届くことを前提にしていると、申請の時期を見落とす可能性があります。
介護保険被保険者証などに記載された認定の有効期限を確認し、引き続きサービスを利用する予定がある場合は、早めに担当ケアマネジャーや市区町村へ相談しましょう。
「更新申請」「区分変更申請」と似た言葉の違い
「新規申請」との違い
新規申請は、初めて要支援・要介護認定を受ける場合などに行う手続きです。
一方、更新申請と区分変更申請は、原則として既に認定を受けている人が行う手続きです。
例えば、これまで介護認定を受けたことがない人が、介護サービスを利用するために申請する場合は、新規申請となります。
「審査請求」との違い
審査請求は、要支援・要介護認定などの行政処分について、不服がある場合に行う手続きです。
一方、区分変更申請は、心身の状態の変化などに伴い、現在の認定区分の見直しを求める手続きです。
例えば、認定結果そのものに不服がある場合は、介護保険審査会への審査請求が関係することがあります。
一方、認定を受けた後に本人の状態が悪化した場合は、区分変更申請を検討します。
「ケアプランの変更」との違い
ケアプランの変更は、本人の状態や希望などに応じて、利用する介護サービスの種類や回数などを見直すことです。
一方、区分変更申請は、要支援・要介護の認定区分そのものの見直しを求める手続きです。
例えば、現在の認定区分のまま、訪問介護の回数を増やしたい場合は、ケアプランの変更で対応できることがあります。
一方、介護の必要度が大きく変わり、現在の認定区分では必要なサービスを十分に利用できない場合は、区分変更申請が関係します。
「更新申請」と「区分変更申請」の3秒判定
| 状況 | 主に関係する手続き |
|---|---|
| 認定の有効期限が近づいている | 更新申請 |
| 引き続き要支援・要介護認定を受けたい | 更新申請 |
| 有効期間中に病気やけがで状態が悪化した | 区分変更申請 |
| 有効期間中に心身の状態が大きく改善した | 区分変更申請 |
| 更新申請ができる時期に入ったところで、状態が大きく変わった | 市区町村へ相談し、適切な申請方法を確認 |
| 初めて介護認定を受けたい | 新規申請 |
| 認定処分そのものに不服がある | 審査請求など |
| 認定区分はそのままで、利用するサービスを見直したい | ケアプランの変更 |
有効期限が近づいたら更新申請、有効期間中に状態が変わったら区分変更申請と覚えましょう。
よくある間違いと注意点
「更新申請をすれば、必ず前回と同じ認定区分になる」は誤り
更新申請でも改めて審査が行われるため、要介護度が上がったり下がったりする場合があります。
「区分変更申請をすれば、必ず要介護度が上がる」は誤り
区分変更申請は、現在の状態に合った認定区分への見直しを求める手続きです。
審査の結果、希望する区分にならない場合や、変更が認められない場合があります。
「更新申請は、有効期限が切れてから行う」は誤り
更新申請は、原則として認定有効期間満了日の60日前から行えます。
引き続き介護サービスを利用する予定がある場合は、有効期限が切れる前に申請しましょう。
「区分変更申請をするには、次の更新時期まで待つ必要がある」は誤り
有効期間中に本人の心身の状態が大きく変わった場合は、有効期限を待たずに区分変更申請を検討できます。
「認定結果が出る前なら、どれだけサービスを増やしてもよい」は誤り
区分変更申請中にサービス利用を増やす場合は、認定結果が予想と異なった際の自己負担などに注意する必要があります。
必要に応じて、ケアマネジャーなどに暫定ケアプランについて相談しましょう。
「更新申請の案内は、全国すべての自治体から必ず届く」は誤り
更新勧奨通知の送付を終了している自治体もあります。
介護保険被保険者証に記載された認定の有効期限を確認し、更新が必要な場合は早めに手続きを行いましょう。
「更新申請」と「区分変更申請」の例文12選
「更新申請」を使った例文
- 父の要介護認定の有効期限が近づいてきたため、更新申請を行った。
- 更新申請は、原則として有効期間満了日の60日前から行える。
- 更新申請に必要な書類を、市役所の公式サイトで確認した。
- 更新申請のため、認定調査を受けた。
- 更新申請の結果、要介護2から要介護3になった。
- 認定の有効期間が切れないよう、担当ケアマネジャーと更新申請の日程を確認した。
「区分変更申請」を使った例文
- 父が骨折して歩行困難になったため、区分変更申請を検討している。
- 区分変更申請は、認定の有効期間中でも行うことができる。
- 本人の状態が大きく変化したため、ケアマネジャーに区分変更申請について相談した。
- 区分変更申請のため、主治医に現在の状態を詳しく説明した。
- 区分変更申請中のサービス利用について、暫定ケアプランを作成してもらった。
- 区分変更申請の結果、要介護1から要介護2になった。
FAQ|更新申請と区分変更申請のよくある質問
Q1. 更新申請と区分変更申請の最も大きな違いは何ですか?
申請する目的と時期です。更新申請は認定の有効期限が近づいたとき、区分変更申請は認定期間中に心身の状態が変わり、現在の認定区分が合わなくなったときに行います。
Q2. 更新申請は何日前からできますか?
原則として、現在の認定有効期間満了日の60日前から行えます。
Q3. 有効期間中でも区分変更申請できますか?
できます。病気やけがなどによって心身の状態が大きく変わり、現在の認定区分が実際の状態に合わなくなった場合は、区分変更申請を検討できます。
Q4. 区分変更申請をすると、必ず要介護度が上がりますか?
必ずしも上がりません。認定調査や主治医意見書などに基づいて審査が行われるため、希望する認定区分にならない場合があります。
Q5. 状態が改善した場合でも区分変更申請できますか?
できます。介護の必要度が以前よりも低くなり、現在の認定区分が実際の状態に合わなくなった場合も、区分変更申請が関係します。
Q6. 更新申請でも要介護度が変わることはありますか?
あります。更新申請では改めて審査が行われるため、前回と同じ区分になる場合もあれば、異なる区分になる場合もあります。
Q7. 更新申請と区分変更申請は、どこへ提出しますか?
原則として住所地の市区町村の介護保険担当窓口へ提出します。本人や家族が申請するほか、所定の事業所などが申請を代行する場合もあります。
Q8. 申請から認定結果が届くまで、どのくらいかかりますか?
原則として申請から30日以内に通知されます。ただし、認定調査や主治医意見書の作成などに時間がかかる場合は、30日を超えることがあります。
Q9. 区分変更申請中でも介護サービスを利用できますか?
必要に応じて利用できます。ただし、新しい認定区分が確定していないため、サービスを増やす場合は、認定結果が予想と異なった際の自己負担などに注意が必要です。担当ケアマネジャーなどへ相談しましょう。
Q10. 更新申請を忘れて有効期限が切れた場合は?
引き続き認定を受けたい場合は、早急に市区町村へ相談しましょう。状況によっては新規申請が必要になる場合があります。また、認定がない期間のサービス利用については、介護保険の給付を受けられない可能性があります。
Q11. 更新申請の案内は必ず自宅に届きますか?
必ず届くとは限りません。例えば、さいたま市では2025年10月末発送分を最後に、更新勧奨通知の送付を終了しています。介護保険被保険者証などで有効期限を確認しましょう。
Q12. 認定結果に納得できない場合は、区分変更申請すればよいですか?
現在の認定処分そのものに不服がある場合は、介護保険審査会への審査請求などが関係します。一方、認定を受けた後に本人の状態が変化した場合は、区分変更申請が関係します。どの手続きが適切か、市区町村へ相談しましょう。
まとめ|更新申請は有効期限、区分変更申請は心身の状態の変化がきっかけ
「更新申請」と「区分変更申請」は、どちらも要支援・要介護認定を受け直すための手続きですが、申請する目的と時期が異なります。
- 更新申請:認定の有効期間が終了する前に、引き続き認定を受けるための手続き。原則として有効期間満了日の60日前から申請できる。
- 区分変更申請:認定の有効期間中に、心身の状態が変わり、現在の認定区分が実際の状態に合わなくなった場合に行う手続き。
- 共通点:認定調査や主治医意見書などに基づいて審査が行われ、申請によって希望する認定区分が必ず認められるわけではない。
特に重要なのは、介護の必要度が大きく変わった場合に、必ずしも次の更新時期まで待つ必要はないことです。
また、更新申請では前回と同じ認定区分になるとは限らず、区分変更申請でも希望する区分が認められるとは限りません。
現在の認定区分が本人の状態に合っているかどうかに不安がある場合は、担当ケアマネジャーや地域包括支援センター、市区町村の介護保険担当窓口などへ相談しましょう。
参考資料・出典
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厚生労働省|要介護認定の有効期間について
新規申請・更新申請・区分変更申請の認定有効期間や、更新前後の認定区分に応じた有効期間の違いを確認できます。
-
e-Gov法令検索|介護保険法施行規則
更新申請を行う期間、区分変更申請の手続き、申請書に必要な事項などを確認できます。
-
さいたま市|要介護認定の更新手続き
更新申請ができる時期、必要書類、申請できる人、受付窓口などを確認できます。
-
さいたま市|現在の認定から状態が変わった場合の手続き
心身の状態が変化した場合に行う区分変更申請の概要を確認できます。
-
さいたま市|要介護・要支援認定の更新勧奨通知の終了について
2025年10月末発送分を最後に更新勧奨通知の送付を終了したことや、自分で有効期間を確認して更新申請を行う必要があることを確認できます。
