「了解しました」「承知しました」は、どちらも相手の話・依頼・指示などを受けたときによく使う言葉です。
そのため、
「了解しましたと承知しましたは何が違う?」
「上司に了解しましたと言うのは失礼?」
「承知しましたの方が丁寧なのはなぜ?」
「了解いたしましたなら目上にも使える?」
と迷うことがあります。
簡単にいうと、「了解」は内容や事情を理解したうえで認めること、「承知」は事情などを知ることに加え、依頼・要求などを聞き入れることを表します。
意味にはかなり重なる部分があります。
たとえば、同僚から、
「明日の会議は10時からになりました」
と言われたときに、
「了解しました」
と返すことができます。
一方、上司や取引先から、
「明日までに資料を送ってください」
と言われたときには、
「承知しました」
と返す方が、現在のビジネス場面では一般に無難です。
ただし、「了解しましたは日本語として誤り」「了解という言葉は必ず目下にしか使えない」と単純に決めつけるのも正確ではありません。
国立国語研究所は、「了解しました」は「しました」という敬体によって最低限の丁寧さを持つ一方、「了解」という語そのものには待遇を表す要素が含まれていないと説明しています。
つまり、辞書上の意味と、現代のビジネスマナーとして相手にどう受け取られやすいかは分けて考える必要があります。
この記事では、「了解」と「承知」の意味から、「了解しました」「承知しました」「承知いたしました」の違い、上司・同僚・取引先への使い分け、「了承」「理解」「かしこまりました」との違いまで詳しく解説します。
- 「了解」と「承知」の違い【結論】
- 「了解」とは?
- 「承知」とは?
- 「了解」と「承知」の決定的な違い
- 「了解しました」は本当に目上に失礼?
- 「了解しました」と「承知しました」の使い分け
- 「了解です」はビジネスで使える?
- 「承知しました」と「承知いたしました」の違い
- 「了解いたしました」なら目上にも使える?
- 「承知しました」と「かしこまりました」の違い
- 「了解」と「了承」の違い
- 「承知」と「了承」の違い
- 「承知しております」と「理解しております」の違い
- 「承知の上で」とは?
- 「百も承知」とは?
- 「了解」は無線・簡潔な業務連絡でもよく使われる
- 公的な場でも「了解」「承知」は実際に使われている
- 「了解しました」だけでは何を了解したのかわからないこともある
- 「了解」と「承知」で迷ったときの3秒判定
- 「了解」と「承知」の例文
- 「了解」と「承知」に関するよくある質問
- まとめ
- 参考資料・出典
「了解」と「承知」の違い【結論】
まずは、2つの違いを比較表で整理しましょう。
| 比較項目 | 了解 | 承知 |
|---|---|---|
| 基本的な意味 | 内容・事情を理解して認める | 事情などを知る、依頼・要求を聞き入れる |
| 理解の要素 | 強い | ある |
| 依頼を受け入れる意味 | ある | 特によく使われる |
| 日常・業務上の返答 | 同僚・親しい相手などで使いやすい | 幅広いビジネス場面で使いやすい |
| 上司・取引先への返答 | 避ける方が無難な場面が多い | 「承知しました」が一般的 |
| 代表表現 | 了解しました・了解です・暗黙の了解 | 承知しました・承知しております・承知の上で |
実務的な覚え方としては、
了解=「内容・事情を理解して受け入れた」
承知=「内容を知り、依頼・指示を受け入れた」
とするとわかりやすいでしょう。
ただし、実際には両者の意味は重なっており、明確に線引きできない場面もあります。
「了解」とは?
「了解」の意味
「了解」とは、物事の内容や事情を理解し、そのうえで認めることを意味します。
たとえば、
- 事情は了解しました。
- 変更内容を了解する。
- 了解を得てから進める。
- 暗黙の了解がある。
- その件は了解済みです。
などと使います。
単に「意味がわかった」というだけではなく、内容を理解したうえで、それを認めたり受け入れたりするニュアンスがあります。
「了解」と「理解」は完全に同じではない
「了解」と非常に近い言葉に「理解」があります。
「理解」は、物事の意味・内容・道理などが正しくわかることを表します。
たとえば、
「説明の意味を理解した」
といいます。
一方、「了解」では、単に意味がわかったことに加えて、相手の事情・考えなどを認める意味が含まれる場合があります。
たとえば、
「事情は理解できるが、その提案は了解できない」
という文章が成立します。
これは、
事情そのものはわかる
しかし、
その提案を認めることはできない
という意味です。
この違いは「了解」を理解するうえで重要です。
「暗黙の了解」とは?
「了解」の特徴的な表現に、
「暗黙の了解」
があります。
これは、明確に言葉で取り決めてはいないものの、関係者がお互いに事情を理解し、共通して認めている状態を表します。
たとえば、
「この会議では発言中の人を遮らないことが暗黙の了解になっている」
といった使い方です。
この場合の「了解」は、誰かからの依頼に「はい」と返事をする意味だけではありません。
関係者間の共通理解・合意に近い意味で使われています。
「承知」とは?
「承知」の意味
「承知」には、主に次の意味があります。
- 事情などを知ること、わかっていること
- 依頼・要求などを聞き入れること
- 事情を理解して許すこと
たとえば、
- その事情は承知しています。
- ご依頼の件、承知しました。
- 無理を承知でお願いする。
- 危険を承知の上で行動する。
- そんなことは百も承知です。
などと使います。
「了解」と同じように「わかる」という意味を持ちますが、すでに知っていることや、依頼・要求を受け入れることにも幅広く使えるのが特徴です。
「承知している」は「知っている」の意味でも使える
たとえば、
「その問題については承知しています」
という文章があります。
これは必ずしも誰かの依頼を承諾したという意味ではありません。
その問題の存在や事情を知っている
という意味です。
同じように、
「危険を承知の上で作業する」
なら、危険があることを知ったうえで作業するという意味です。
「承知しました」は依頼を引き受ける返事にも使える
ビジネスで特によく使われるのが、
「承知しました」
です。
たとえば、
「明日の午前中までに資料をお願いします」
という依頼に対して、
「承知しました。明日の午前中までにお送りします」
と返答できます。
ここでは、単に「内容がわかりました」というだけではなく、依頼を聞き入れ、対応する意思も伝わります。
「了解」と「承知」の決定的な違い
違い1:「了解」は理解+承認、「承知」は知る+受け入れる
辞書上の意味を整理すると、
了解=内容・事情を理解して認める
承知=事情を知る、または依頼・要求を聞き入れる
という違いがあります。
ただし、
「変更内容を了解しました」
「変更内容を承知しました」
のように、実際にはかなり近い意味になる場面もあります。
そのため、意味だけで完全に二つへ分けるより、相手・場面・文章の目的も含めて判断することが重要です。
違い2:「承知」は「すでに知っている」に使いやすい
「承知」には「知っている」という意味があります。
たとえば、
「そのリスクは承知しています」
「事情は十分承知しております」
といいます。
一方、
「そのリスクは了解しています」
という文章も成立する場合はありますが、「リスクの存在を知っている」という意味だけなら「承知」の方が自然な場面が多いでしょう。
違い3:ビジネスの返答では「承知」の方が使いやすい
現代のビジネスマナーでは、上司・顧客・取引先などからの依頼や指示への返答として、
「承知しました」
が広く使われています。
一方、「了解しました」については、相手によっては敬意が不足している、ぶっきらぼうだと受け取られることがあります。
そのため、意味上は大きな問題がない場合でも、相手との関係を考えると「承知しました」を選ぶ方が無難です。
「了解しました」は本当に目上に失礼?
この問題は、「了解」と「承知」を扱う際に最も注意したい点です。
インターネットやビジネスマナーの記事では、
「了解しましたは目上に使ってはいけない」
と断定されることがあります。
しかし、言葉としての仕組みはもう少し複雑です。
国立国語研究所は「了解しました」について、文末に「しました」という丁寧な形を使っているため、形式上は最低限の丁寧さを持っていると説明しています。
また、「了解」という語そのものには、もともと相手への待遇・敬意を示す要素は含まれていないとしています。
つまり、
「了解」という言葉自体が、文法上必ず目下専用である
と単純に説明するのは適切ではありません。
一方で、現代の辞書やビジネスマナーでは、目上からの依頼や命令への返事として「了解」を使うと、ぶっきらぼう・敬意不足と感じられる場合があることも指摘されています。
したがって、実務上は、
「了解しましたは絶対に誤り」と覚えるより、「相手によって印象が分かれるため、上司・顧客・取引先には承知しましたを使う方が安全」
と考えるのが現実的です。
「了解しました」と「承知しました」の使い分け
| 相手・場面 | 使いやすい表現 |
|---|---|
| 親しい同僚 | 了解しました/承知しました |
| 部下 | 了解しました/了解です |
| 上司 | 承知しました |
| 取引先 | 承知しました/承知いたしました |
| 顧客 | 承知しました/かしこまりました |
| 無線・業務連絡など簡潔さが必要な場面 | 了解 |
実務では、相手との距離や会社の文化によって多少異なります。
迷った場合は、社外や目上の相手には「承知しました」を選ぶと無難です。
「了解です」はビジネスで使える?
「了解です」は、日常会話や社内チャットなどでよく使われます。
たとえば同僚とのチャットで、
「15時から会議になりました」
「了解です!」
というやり取りは珍しくありません。
ただし、「了解です」は簡潔でくだけた印象が強いため、顧客・取引先・役職が上の相手など、改まった場面では避けた方が無難です。
その場合は、
「承知しました」
または、より丁寧に、
「承知いたしました」
とするとよいでしょう。
「承知しました」と「承知いたしました」の違い
どちらもビジネスで使える表現ですが、丁寧さに違いがあります。
承知しました
「しました」という丁寧な形を用いた表現です。
上司や取引先への返答にも広く使われます。
たとえば、
「日程変更の件、承知しました」
という使い方です。
承知いたしました
「する」を謙譲表現の「いたす」にした、さらに改まった表現です。
顧客対応や社外メールなど、より丁寧に返事をしたい場合に適しています。
たとえば、
「ご依頼の件、承知いたしました。明日までに対応いたします」
と使えます。
日常的な社内コミュニケーションでは「承知しました」、接客・社外・特に丁寧さを求める場面では「承知いたしました」と使い分けることができます。
「了解いたしました」なら目上にも使える?
「了解いたしました」は、「了解しました」より丁寧な形です。
国立国語研究所も、「いたしました」とすれば謙譲が加わり、敬意の度合いが高くなると説明しています。
したがって、文法的におかしい表現ではありません。
ただし、「了解」という語そのものを目上への返答として避けるというビジネスマナーも広く浸透しています。
そのため、取引先や顧客などに対しては、あえて「了解いたしました」を選ぶより、
「承知いたしました」
「かしこまりました」
などを使った方が、相手による受け取り方の差が少ないでしょう。
「承知しました」と「かしこまりました」の違い
どちらも、相手の依頼・指示を受けたときの丁寧な返答として使われます。
「承知しました」は、内容を理解し、依頼などを受け入れたことを伝える表現です。
「かしこまりました」は、「わかりました」「承りました」という意味を持つ、より改まった表現です。
たとえば接客では、
客:「コーヒーを一つお願いします」
店員:「かしこまりました」
という使い方が自然です。
一方、社内で上司から、
「明日までに資料を作ってください」
と言われた場合には、
「承知しました」
で十分丁寧な場合が多いでしょう。
「了解」と「了承」の違い
「了解」と特に混同されやすい言葉が「了承」です。
了解は、内容・事情を理解して認めることです。
了承は、事情をくんで納得し、受け入れることを表します。
両者は非常に近い意味を持ちますが、辞書では「了承」の方が承認・受け入れの意味が強いと説明されることがあります。
たとえば、
「変更内容を了解しました」
なら、変更の事情・内容を理解して認めたという意味です。
一方、
「上司の了承を得てから変更する」
なら、上司に事情を理解してもらい、変更を受け入れてもらうという意味になります。
「了承」と、正式に認める意味が強い「承認」との違いについては、「承認」と「了承」の違いもあわせて確認すると整理しやすくなります。
「承知」と「了承」の違い
「承知」と「了承」も意味が重なります。
たとえば、
「申し出を承知する」
「申し出を了承する」
は、どちらも相手の申し出を聞き入れる意味で使えます。
ただし、「承知」には、
「事情を承知している」
「危険を承知の上で行う」
のように、単に「知っている」という意味があります。
この意味では通常「了承」に置き換えません。
したがって、
承知=知る/わかる/依頼を聞き入れる
了承=事情を理解・納得して受け入れる
と整理すると使い分けやすくなります。
「承知しております」と「理解しております」の違い
「承知しております」は、ビジネスで頻繁に使われます。
たとえば、
「現在の状況については承知しております」
といえば、その状況についてすでに知っていることを丁寧に伝えています。
一方、
「現在の状況については理解しております」
なら、単に情報を知っているだけでなく、その内容・意味・背景などを把握しているニュアンスが出やすくなります。
つまり、
承知している=その事実・事情を知っている
理解している=その内容・意味をのみ込んでいる
という違いを出せます。
「承知の上で」とは?
「承知」の代表的な使い方に、
「承知の上で」
があります。
たとえば、
「多少の不便があることを承知の上で利用してください」
という表現です。
これは、
「不便があることを事前に知ったうえで」
という意味です。
同じように、
- リスクを承知の上で契約する
- 無理を承知でお願いする
- 事情を承知の上で判断する
などと使います。
この使い方は、「承知」に「知っている」という意味があることをよく示しています。
「百も承知」とは?
「百も承知」は、
「十分すぎるほどわかっている」
という意味の慣用表現です。
たとえば、
「難しい仕事だということは百も承知だ」
といいます。
「100個知っている」という文字どおりの意味ではありません。
「そんなことは十分わかっている」と強調する表現です。
「了解」は無線・簡潔な業務連絡でもよく使われる
「了解」は、無線通信や簡潔な業務上のやり取りとも相性がよい言葉です。
たとえば、
「現場Aへ移動してください」
「了解」
のように、指示内容を理解したことを短く伝えられます。
国立国語研究所も、電話・無線・業務上のやり取りなどで、相手の言ったことがわかった証拠として簡潔に「了解」と返す用法に言及しています。
この簡潔さが便利な一方、改まった対人場面では、それが少しぶっきらぼうに感じられることもあります。
公的な場でも「了解」「承知」は実際に使われている
「了解」は目下専用、「承知だけが公的に正しい」と単純に整理できるわけではありません。
実際、公的機関の審議会などの議事録にも、発言者が内容を理解したことを示す返答として「了解しました」「承知しました」の両方が現れます。
つまり、実際の日本語では両者とも使用されています。
ただし、ビジネスメールや顧客対応では、言葉の意味だけでなく、相手がどう受け取るかも重要です。
そのため、社外・目上の相手には「承知しました」を基本にすると、不要な違和感を避けやすくなります。
「了解しました」だけでは何を了解したのかわからないこともある
業務連絡では、単に、
「了解しました」
だけで返すより、何を理解したのか具体的に返した方が安全な場合があります。
たとえば、
「会議は15時から16時へ変更になりました」
という連絡に対して、
「了解しました」
だけではなく、
「16時開始への変更、了解しました」
と返せば、認識の食い違いを防ぎやすくなります。
「承知しました」の場合も同じです。
「明日10時までの提出とのこと、承知しました」
と具体的に返せば、何を承知したのか明確になります。
厚生労働省の安全関連資料でも、「了解」「内容承知」などの言葉だけで会話を終え、何を了解・承知したのかわからない状態を避ける必要があるとする考え方が紹介されています。
「了解」と「承知」で迷ったときの3秒判定
| こんな場合 | 選びやすい表現 |
|---|---|
| 親しい同僚からの連絡への返事 | 了解しました |
| チーム内チャットの簡潔な返事 | 了解です/了解しました |
| 上司からの依頼 | 承知しました |
| 取引先からの依頼 | 承知しました/承知いたしました |
| 顧客からの注文・要望 | 承知しました/かしこまりました |
| すでに事情を知っていることを伝える | 承知しております |
| 簡潔な無線・作業連絡 | 了解 |
迷った場合は、次のように考えてみてください。
「同僚などに、内容を理解したと簡潔に返したい?」 → 了解
「上司・顧客・取引先の依頼を丁寧に受けたい?」 → 承知
実務ではこの使い分けがわかりやすいでしょう。
「了解」と「承知」の例文
「了解」を使った例文
- 会議時間の変更、了解しました。
- 明日は直接現地へ集合とのこと、了解です。
- 事情については了解しています。
- 作業内容を了解したうえで開始してください。
- 担当者同士の了解を得て進めます。
- これはチーム内の暗黙の了解になっています。
- 16時開始への変更、了解しました。
「承知」を使った例文
- ご依頼の件、承知しました。
- 日程変更について承知いたしました。
- 現在の状況については承知しております。
- 多少時間がかかることは承知しています。
- リスクを承知の上で契約しました。
- 難しいお願いであることは百も承知です。
- 明日午前中までの提出とのこと、承知しました。
「了解」と「承知」に関するよくある質問
Q1. 「了解」と「承知」は同じ意味ですか?
意味がかなり重なる類語です。
「了解」は内容・事情を理解して認めること、「承知」は事情を知ることや、依頼・要求を聞き入れることを表します。
Q2. 「了解しました」は上司に失礼ですか?
「了解しました」という表現そのものを、日本語として一律に誤りとすることはできません。
ただし、現代のビジネスマナーでは、目上の相手には敬意が不足していると感じられる可能性があります。
上司には「承知しました」を使う方が無難です。
Q3. 「了解しました」は敬語ではないのですか?
「しました」は丁寧な形なので、文全体には丁寧さがあります。
一方、「了解」という語そのものに相手への敬意を示す意味が含まれているわけではありません。
そのため、相手や場面によっては、より丁寧な「承知しました」「かしこまりました」などが適しています。
Q4. 「了解いたしました」なら取引先にも使えますか?
「了解いたしました」は「了解しました」より敬意度の高い表現で、日本語として不自然ではありません。
ただし、「了解」を目上へ使うことに違和感を持つ人もいるため、取引先には「承知いたしました」を選ぶ方が安全です。
Q5. 「承知しました」と「承知いたしました」はどちらが正しいですか?
どちらも使えます。
「承知いたしました」の方が、より改まった丁寧な表現です。
社内では「承知しました」、顧客・取引先には「承知いたしました」と使い分けることもできます。
Q6. 「承知しました」と「かしこまりました」はどちらが丁寧ですか?
どちらも丁寧ですが、「かしこまりました」は接客などでも使われる、より改まった印象の強い表現です。
通常のビジネス連絡では「承知しました」「承知いたしました」も広く使われます。
Q7. 「了解」と「了承」はどう違いますか?
どちらも事情を理解して受け入れる意味があります。
「了解」は理解する面が意識されやすく、「了承」は事情をくんで納得し、承認・受け入れる意味がやや強くなります。
Q8. 「わかりました」と「承知しました」はどちらがよいですか?
「わかりました」も丁寧な日常表現です。
ただし、取引先へのメールや改まった業務連絡では「承知しました」「承知いたしました」の方が、よりビジネス向きの表現として選ばれることが多いでしょう。
まとめ
「了解」と「承知」は、どちらも相手の話や事情を理解したことを示す場面で使われますが、意味と実務上の使われ方に少し違いがあります。
| 了解 | 承知 |
|---|---|
| 内容・事情を理解して認める | 事情を知る、依頼・要求を聞き入れる |
| 理解+承認の意味を持つ | 知る+受け入れる意味を持つ |
| 同僚・簡潔な業務連絡などで使いやすい | 上司・取引先への返答でも使いやすい |
| 了解しました・暗黙の了解 | 承知しました・承知しております・承知の上で |
意味だけを簡単に整理すると、
了解=「内容・事情を理解して認める」
承知=「事情を知る・依頼を聞き入れる」
となります。
一方、実際のビジネスでは相手との関係も重要です。
同僚・親しい社内の相手 → 「了解しました」も使いやすい
上司 → 「承知しました」が無難
顧客・取引先 → 「承知しました」「承知いたしました」「かしこまりました」が使いやすい
と覚えておくと実用的でしょう。
ただし、「了解しましたは文法的に間違い」「了解は必ず目下にしか使えない」といった単純な説明は避けた方が正確です。
国立国語研究所が指摘しているように、「了解しました」自体には「しました」による丁寧さがあります。
問題になるのは正誤だけではなく、その相手・場面で、よりふさわしい表現が何かという点です。
迷った場合は、特に社外や目上の相手には「承知しました」を選ぶと、相手による受け取り方の違いを避けやすいでしょう。
参考資料・出典
本記事は、以下の辞書・公的機関等の資料を参照し、内容を整理したうえで作成しています。
-
コトバンク「了解」
(デジタル大辞泉ほか) -
コトバンク「承知」
(デジタル大辞泉・精選版 日本国語大辞典ほか) -
国立国語研究所 ことば研究館「『了解しました。』は敬意表現にならないか」
― 「了解しました」の丁寧さ、敬意表現としての捉え方、現代の用法についての解説 -
福島広域雇用促進支援協議会「正しい敬語をマスターしよう!」
― 就職時の実務的な敬語マナーとして、目上には「承知しました」を推奨する例 -
厚生労働省「第17回厚生科学審議会がん登録部会 議事録」
― 公的な会議における「承知しました」の実際の使用例
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