「学校の規則を守る」「規律ある学校生活を送る」。どちらも集団の中で決まりを守り、秩序を保つことに関係していますが、「規則」と「規律」にはどのような違いがあるのでしょうか。
職場でも、「就業規則を守る」「職場の規律を維持する」といった表現を見かけます。似た意味を持つ言葉ですが、同じ文章で自由に置き換えられるとは限りません。
結論からいうと、「規則」は行動や事務手続きなどの基準として定められた決まり、「規律」は行動の基準となる決まりや、集団などに保たれている一定の秩序を意味します。
例えば、学校で「授業中はスマートフォンを使用しない」と定められていれば、それは規則です。そのような決まりを守り、生徒が落ち着いて授業を受けられる状態については、「規律が保たれている」と表現できます。
ただし、規律自体にも「決まり」という意味があるため、「規則は決まり、規律は秩序」と完全に分離できるわけではありません。
この記事では、「規則」と「規律」の意味や違いを比較表で整理し、学校・職場・企業・スポーツ・日常生活の例文を使って解説します。さらに、「ルール」「校則」「就業規則」「規範」などの関連語との違いや、規則違反と規律違反の使い分けも紹介します。
- 【結論】「規則」は具体的な決まり、「規律」は決まりと、それによって保たれる秩序
- 【徹底比較】「規則」と「規律」の意味・対象・使い方の違い
- 「規則」の意味と正しい使い方
- 「規律」の意味と正しい使い方
- 【実践】学校では「規則」と「規律」をどう使い分ける?
- 【実践】職場では「規則」と「規律」をどう使い分ける?
- 【実践】製造業・品質管理ではどう使い分ける?
- 【実践】スポーツや部活動ではどう使い分ける?
- 「規則違反」と「規律違反」の違い
- 「規則」と「ルール」の違い
- 「規律」と「ルール」の違い
- 「規則」「規律」「規範」「規程」の違い
- 「規則正しい」と「規律正しい」の違い
- 「規則」と「規律」を使い分ける際の4つのポイント
- 規則を守らせることと、規律を維持することは同じ?
- 参考資料
- 「規則」と「規律」に関するよくある質問(FAQ)
- まとめ:「規則」は定められた決まり、「規律」は決まりと秩序に重点がある
【結論】「規則」は具体的な決まり、「規律」は決まりと、それによって保たれる秩序
「規則」と「規律」は、どちらも人の行動に関係する決まりを意味します。しかし、それぞれの言葉には、次のような特徴があります。
- 規則(きそく):行動や事務手続きなどについて、それに従うように定められた決まり。また、物事の秩序。
- 規律(きりつ):人の行動の基準として定められた決まり。また、集団や行動などに見られる一定の秩序。
例えば、会社が始業時刻や休憩時間、休暇の取得方法などについて定めたものは「就業規則」と呼ばれます。
一方、社員が決められた手順を守り、職場全体が秩序正しく業務を行っている状態については、「職場の規律が保たれている」と表現できます。
つまり、規則は「何を守ることになっているのか」、規律は「どのような決まりや秩序の下で行動しているのか」という点に着目すると使い分けやすくなります。
ただし、規則にも秩序という意味があり、規律にも決まりという意味があります。これは基本的な使い分けの目安であり、厳密な定義上の境界ではありません。
【徹底比較】「規則」と「規律」の意味・対象・使い方の違い
| 比較項目 | 規則 | 規律 |
|---|---|---|
| 読み方 | きそく | きりつ |
| 基本的な意味 | 行動や手続きなどの基準として定められた決まり | 人の行動の基準となる決まり、または一定の秩序 |
| 意味の重点 | 定められた内容・決まりそのもの | 行動の基準や集団に保たれる秩序 |
| よく使う表現 | 就業規則・校内規則・規則違反 | 職場の規律・規律正しい生活・規律の維持 |
| 具体的な条文 | 条文や文書として定められる場合が多い | 必ずしも個別の条文だけを指すわけではない |
| 秩序との関係 | 規則にも秩序という意味がある | 一定の秩序を表す用法が一般的 |
| 代表的な例文 | 会社の規則に従う。 | 職場の規律を維持する。 |
例えば、会社の規則に「作業前に設備を点検する」と定められている場合、その内容は具体的な規則です。
そして、すべての作業者が必要な点検を適切に行い、安全で秩序ある職場環境が保たれていれば、規律が保たれていると表現できます。
反対に、規則が詳しく定められていても、誰も守っていないのであれば、「規則は存在するが、職場の規律が乱れている」という状況も考えられます。
「規則」の意味と正しい使い方
規則とは行動や手続きの基準となる決まり
規則は、行動や事務手続きなどが、それに従って行われるように定めた決まりを意味します。
例えば、会社では、始業時刻や休憩時間、欠勤する場合の連絡方法などについて、規則が設けられることがあります。
学校でも、登下校や校内での行動などについて、一定の決まりが定められている場合があります。
このように、規則は「どのような行動をするべきか」「どのような手順に従うべきか」という内容を示す際によく使われます。
規則を使う代表的な例文
- 学校の規則を守る。
- 新しい規則を制定する。
- 会社の就業規則を確認する。
- 施設の利用規則に従って行動する。
- 規則に違反した場合の対応を定める。
- 業務内容の変更に合わせて規則を見直す。
- 規則の内容について、従業員へ周知する。
- 決められた規則に従って書類を提出する。
規則は必ず文書に書かれている?
規則は、文書などによって具体的に定められている場合が多い言葉です。
例えば、学校の校則や施設の利用規則、会社の就業規則などが挙げられます。
ただし、一般的な日本語としての規則には、物事の秩序という意味もあります。そのため、規則という言葉が、必ず文書化された条文だけを意味するわけではありません。
一方、法律や会社の正式な文書では、「規則」という名称が付いている場合、具体的に定められた文書や制度を指していることがあります。
「規則正しい」という表現
規則には、物事の秩序という意味もあるため、「規則正しい生活」という表現が使われます。
例えば、「毎日同じ時刻に起床し、規則正しい生活を送る」という文章です。
ここでは、誰かが制定した規則を守ることだけでなく、生活の時間や行動が一定の秩序を保っていることを表しています。
そのため、「規則は決まりだけを表し、秩序には使えない」と覚えるのは正確ではありません。
「規律」の意味と正しい使い方
規律とは行動の基準となる決まりや一定の秩序
規律は、人の行動の基準となる決まりや、一定の秩序を意味します。
特に、学校や職場、組織などで、構成員が一定の決まりや行動基準に従い、秩序ある状態を保っていることを説明する場合によく使われます。
例えば、学校で生徒が授業の時間を守り、落ち着いて活動している場合には、「学校の規律が保たれている」という表現ができます。
また、集団の決まりを無視する人が増え、落ち着いた行動が保たれなくなった場合には、「規律が乱れている」と表現できます。
規律を使う代表的な例文
- 職場の規律を維持する。
- 規律正しい生活を心がける。
- 学校全体の規律を保つ。
- 組織内で規律の乱れが見られた。
- 全員が規律を守って行動する。
- 安全な作業環境を維持するため、職場の規律を徹底する。
- チームの規律を大切にする。
- 組織の規律を維持するため、行動基準を確認する。
「規律を守る」とはどういう意味?
規律を守るとは、行動の基準となる決まりに従い、秩序を乱さないように行動することです。
例えば、学校で時間や集団行動に関する決まりを守ることは、規律を守る行動といえます。
会社では、定められた安全手順や業務上の決まりに従い、組織の秩序を保つことなどが考えられます。
ただし、規律という言葉だけで、具体的にどのような行為が求められているかが決まるわけではありません。
正式な職場の決まりなどについては、就業規則や個別の規程、作業手順書などを確認する必要があります。
「規律が乱れる」とはどんな状態?
「規律が乱れる」は、それまで保たれていた秩序が崩れ、決まりや行動基準に従った行動ができていない状態を表します。
例えば、作業者が必要な安全手順を守らず、職場内で危険な行動が繰り返されている場合には、「安全管理上の規律が乱れている」と説明できることがあります。
ただし、特定の出来事が規律の乱れに当たるかどうかは、その組織の決まりや具体的な状況を踏まえて判断する必要があります。
【実践】学校では「規則」と「規律」をどう使い分ける?
学校で定められた決まりは「規則」
学校では、登下校や授業、校内での行動などについて、さまざまな決まりが設けられています。
例えば、「授業中は許可なく教室を出ない」「指定された時間までに登校する」といった決まりです。
これらは、学校で定められた規則と表現できます。
なお、学校内で定められた具体的な決まりについては、「校則」という名称が使われる場合もあります。
落ち着いた学校生活が保たれている状態は「規律」
一方、生徒が決められた時間を守り、集団として秩序ある行動を取っている状態については、「規律」という言葉が使えます。
例えば、次のような文章です。
「全員が時間を守り、規律ある学校生活を送っている。」
この場合、一つの具体的な決まりではなく、学校生活全体の秩序について述べています。
校則が多ければ規律が保たれる?
規則の数が多いことと、規律が保たれていることは同じではありません。
例えば、詳細な校則が定められていても、生徒がその内容を理解していなければ、十分に守られない場合があります。
反対に、校則が比較的少なくても、生徒が必要な行動基準を理解し、秩序ある行動を取っている場合も考えられます。
そのため、学校生活について説明するときは、定められた決まりそのものと、実際に保たれている秩序を区別するとわかりやすくなります。
【実践】職場では「規則」と「規律」をどう使い分ける?
就業規則は具体的な労働条件や職場の決まり
企業では、労働時間や休憩、休日、賃金などについて、就業規則を定める場合があります。
就業規則は、労働基準法に関係する正式な文書です。常時10人以上の労働者を使用する事業場では、原則として作成・届出の義務があります。
例えば、「就業規則に定められた始業時刻を守る」という表現ができます。
ここでは、文書として定められた具体的な決まりに従うことを示しています。
職場の規律は組織全体の秩序
一方、職場の規律は、従業員が必要な決まりや行動基準に従い、組織として秩序ある行動を保つことなどを意味します。
例えば、次のように表現できます。
「職場の規律を維持するため、全従業員に安全手順の遵守を求めた。」
ここでは、個別の決まりを守ることを通じて、職場全体の秩序を維持しようとしています。
就業規則と服務規律の関係
会社では、就業規則の中に、従業員が業務を行う際の行動基準を「服務規律」として定める場合があります。
例えば、会社の秘密情報を適切に取り扱うこと、業務上の指示に従うこと、安全上の決まりを守ることなどです。
この場合、規則と規律は対立するものではありません。
就業規則という正式な文書の中に、服務規律に関する決まりが設けられているという関係です。
ただし、実際の服務規律の内容は企業によって異なります。ある会社の服務規律が、そのまま別の会社にも適用されるわけではありません。
規律を守ることと、すべての指示に従うことは同じ?
職場の規律を守ることは、一般に、職場で定められた適切な決まりや行動基準に従うことです。
ただし、規律という言葉が使われているからといって、あらゆる指示が無条件に正当化されるわけではありません。
業務上の指示や服務規律の適用については、労働契約や就業規則、関係法令などを踏まえる必要があります。
【実践】製造業・品質管理ではどう使い分ける?
検査方法や作業方法を定める場合は「規則」
製造現場では、安全や品質を確保するため、作業方法や設備の取り扱いなどについて決まりを設ける場合があります。
例えば、製品の検査を行う順番や、検査結果の記録方法などです。
これらの具体的な決まりを説明する場合には、「規則」や「作業規程」「作業手順」などの表現が使われます。
例えば、「検査に関する規則を改定した」という文章です。
決められた手順が守られている状態は「規律」
一方、作業者が定められた手順を守り、必要な記録を残し、安全で秩序ある作業を行っている状態については、「規律が保たれている」と説明できます。
例えば、「製造現場の規律を維持し、決められた安全手順を守る」という文章です。
ただし、規律が保たれているという印象だけで、品質や安全性が十分に確保されていると判断することはできません。
実際の品質管理では、製品の検査結果や工程の記録、設備の状態なども確認する必要があります。
規則を守っているのに問題が発生した場合
例えば、作業者が定められた規則を守っていたにもかかわらず、設備に不具合が発生した場合を考えてみましょう。
この場合、規則そのものが現場の実情に合っていなかった可能性もあります。
そのため、問題が発生したからといって、必ず作業者の規律が乱れていたと判断することは適切ではありません。
実際の状況を確認し、必要に応じて作業方法や規則を見直すことが重要です。
【実践】スポーツや部活動ではどう使い分ける?
競技の決まりを表す場合
スポーツでは、競技の進め方や反則などについて、具体的な決まりが設けられています。
これらについては、「競技規則」や「ルール」という表現が使われます。
例えば、「競技規則に従って試合を進める」という文章です。
チーム全体の秩序を表す場合
一方、チームの選手が必要な決まりや役割を守り、秩序ある行動を取っている場合には、「チームの規律が保たれている」と表現できます。
例えば、「選手全員が役割を理解し、規律ある行動を取っていた」という文章です。
この場合、一つの競技規則ではなく、チーム全体の行動や秩序に重点があります。
「戦術的な規律」という表現
スポーツでは、「戦術的な規律」という表現が使われる場合もあります。
これは、選手が決められた戦術上の役割や行動方針を守ることについて述べる表現です。
例えば、サッカーで選手がチームの守備方針に従い、それぞれの役割を守って行動する場合などです。
このように、規律は単に生活態度を整えることだけでなく、組織的な行動を保つことにも使われます。
「規則違反」と「規律違反」の違い
規則と規律の違いが、特に重要になるのが「規則違反」と「規律違反」です。
規則違反は具体的な決まりに反すること
規則違反は、定められた規則に反することです。
例えば、施設の利用規則で立ち入りが禁止されている場所に、正当な理由なく立ち入った場合です。
この場合、「施設の利用規則に違反した」と表現できます。
具体的にどの規則に反したのかを明らかにできる点が特徴です。
規律違反は組織の行動基準や秩序に反すること
一方、規律違反は、組織の行動基準や秩序に反する行為について使われる場合があります。
例えば、会社の服務規律で定められた行動基準に違反した場合です。
この場合、「服務規律に違反した」という表現が使えます。
ただし、規律違反という言葉を使う場合でも、具体的にどのような行為が問題となったのかを確認することが重要です。
規律違反なら必ず処分される?
規律違反という言葉が使われたからといって、必ず特定の処分が行われるわけではありません。
職場で懲戒処分などを検討する場合には、就業規則や関係法令、具体的な事実などを踏まえる必要があります。
また、単に上司と意見が異なることなどを、直ちに規律違反とみなせるわけでもありません。
規律を理由に何らかの対応を行う場合には、その根拠となる具体的な決まりや事実を明確にすることが重要です。
「規則」と「ルール」の違い
規則に非常に近い言葉が「ルール」です。
ルールは、英語の「rule」に由来し、日本語では規則や決まりなどを意味します。
そのため、「ルールを守る」と「規則を守る」は、同じ意味で使える場合があります。
ただし、ルールは日常的な集まりやゲーム、家庭内の約束など、比較的幅広い場面で使いやすい言葉です。
一方、「規則」は「就業規則」「競技規則」のように、具体的に定められた正式な決まりの名称として使われることがあります。
例えば、友人同士で決めたゲームの約束については「ゲームのルール」、会社が正式に定めた勤務上の決まりについては「就業規則」という表現が自然です。
詳しくは、関連記事の「規則」と「ルール」の違いをご覧ください。
「規律」と「ルール」の違い
規律とルールも、意味が重なる言葉です。
ルールは、ある行動をするときに守るべき決まりを意味します。
一方、規律は、行動の基準となる決まりに加えて、一定の秩序を表すこともできます。
例えば、「チームのルールを守る」という文章では、決められた約束に従うことに重点があります。
これに対して、「チームの規律を保つ」という文章では、選手や関係者が一定の行動基準に従い、チーム全体の秩序が保たれていることに重点があります。
また、規律には「規律正しい生活」「規律が乱れる」のように、秩序ある状態やその乱れについて述べる使い方があります。
詳しくは、関連記事の「規律」と「ルール」の違いも参考にしてください。
「規則」「規律」「規範」「規程」の違い
規則と規律には、さらに「規範」「規程」という関連語もあります。
| 言葉 | 意味の中心 | 代表的な例文 |
|---|---|---|
| 規則 | 行動や手続きの基準として定められた決まり | 会社の規則を守る。 |
| 規律 | 行動の基準となる決まりや一定の秩序 | 職場の規律を維持する。 |
| 規範 | 判断や行動の基準となる手本・基準 | 社会的な行動規範を身につける。 |
| 規程 | 一定の目的のために定められた規則や、その文書 | 経費精算規程を確認する。 |
規則と規範の違い
規範は、判断や行動の基準となるものを意味します。
例えば、「社会的な行動規範」という表現では、社会生活において、どのような行動が望ましいかという基準を示しています。
一方、規則は、具体的な行動や手続きの基準として定められた決まりを指す場合に使われやすい言葉です。
ただし、規則が行動規範の一部になる場合もあり、両者の意味は重なります。
規則と規程の違い
規程は、一定の目的のために定められた規則や、その文書について使われる言葉です。
例えば、会社で経費を精算する方法について定めた文書を、「経費精算規程」と呼ぶ場合があります。
一方、規則は「就業規則」「競技規則」のように、幅広い決まりについて使われます。
ただし、企業の内部文書や法令などでは、それぞれの名称が正式に定められている場合があります。実際の文書名を確認せず、規則と規程を自由に置き換えることは避けましょう。
「規則正しい」と「規律正しい」の違い
日常生活では、「規則正しい」と「規律正しい」もよく使われます。
どちらも一定の秩序がある状態を表しますが、自然な使い方には違いがあります。
「規則正しい生活」は時間や行動の整った生活
規則正しい生活は、起床・食事・就寝などの時間や、毎日の行動が一定の秩序を保っている生活を表します。
例えば、「毎日決まった時間に起床し、規則正しい生活を送る」という文章です。
ここでは、生活のリズムが整っていることが中心です。
「規律正しい生活」は行動基準を守る生活
規律正しい生活は、一定の行動基準や決まりに従い、秩序ある生活を送ることを表す場合に使われます。
例えば、「集団生活の中で、規律正しい行動を心がける」という文章です。
ここでは、生活の時間が一定であることだけでなく、決められた行動基準に従っていることにも重点があります。
ただし、両方の表現は意味が重なります。決まった時間を守ることが、規律正しい行動の一つになる場合もあります。
「規則」と「規律」を使い分ける際の4つのポイント
1. 具体的な決まりについて述べるなら「規則」
ある行為をする際、具体的に何を守る必要があるのかを説明する場合には、規則が自然です。
例えば、「会議室の利用規則を確認してください」という文章です。
この場合、会議室を使う際に守るべき決まりを確認するよう求めています。
2. 組織全体の秩序について述べるなら「規律」
学校や職場、チームなどの秩序ある状態を説明する場合には、規律が使いやすいでしょう。
例えば、「職場の規律を維持するため、必要な行動基準を確認する」という文章です。
ここでは、個別の決まりだけでなく、組織全体の秩序に重点があります。
3. 「規則を作る」と「規律を保つ」を基本形として覚える
迷ったときは、「規則を作る」「規律を保つ」という表現を覚えておくと便利です。
規則は具体的に定められた決まりなので、「作る」「制定する」「改正する」などの動詞と結び付きやすくなります。
一方、規律は秩序を表す場合があるため、「保つ」「維持する」「乱れる」などの動詞と結び付きやすい言葉です。
ただし、「規律を定める」「規則正しい生活」のような表現もあるため、あくまで使い分けの目安です。
4. 正式な文書では名称を勝手に変更しない
「就業規則」「学校教育法施行規則」「服務規律」など、正式な名称として使われている言葉は、一般的な使い分けだけで言い換えないようにしましょう。
例えば、就業規則を「就業規律」と書き換えると、正式な文書名とは異なる意味で受け取られる可能性があります。
学校や企業、行政機関の正式な文書を扱う場合には、実際に定められている名称や定義を確認することが重要です。
規則を守らせることと、規律を維持することは同じ?
規則を守らせることと、規律を維持することは、密接に関係していますが、完全に同じではありません。
例えば、会社が「作業前には必ず設備を点検する」という規則を設けたとします。
その規則について、従業員が内容を理解しているか確認し、必要な教育を行い、実際に守られているか点検することは、規則の適切な運用に関係します。
そして、従業員が必要な行動基準を守り、職場全体で秩序ある行動が保たれていれば、「規律が維持されている」と表現できます。
ただし、規則を守らせることだけで、必ず組織全体の問題が解決するとは限りません。
規則が現場の実情に合っていない場合や、必要な教育が不足している場合には、規則そのものの見直しが必要になることもあります。
また、規則を守ることが必須である場合と、本人の意思にかかわらず行動を強制する場合とでは、意味が異なります。「必須」と「強制」の詳しい違いについては、関連記事の「必須」と「強制」の違いも参考にしてください。
参考資料
「規則」と「規律」に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 規則と規律は同じ意味ですか?
意味が重なる部分はありますが、重点が異なります。規則は行動や手続きなどの基準となる決まりを表し、規律は人の行動の基準となる決まりに加えて、一定の秩序も意味します。
Q2. 規則と規律の違いを簡単に説明すると?
規則は「具体的に定められた決まり」、規律は「行動の基準となる決まりや、それによって保たれる秩序」と考えるとわかりやすいでしょう。ただし、辞書上の意味は重なっているため、厳密に切り分けられるわけではありません。
Q3. 学校では「規則」と「規律」のどちらを使いますか?
どちらも使います。校内で守るべき具体的な決まりについては規則、学校生活全体の秩序については規律が使いやすいでしょう。例えば、「学校の規則を守る」「学校の規律を保つ」と表現できます。
Q4. 就業規則と服務規律は何が違いますか?
就業規則は、労働時間や賃金などを含む労働条件や職場の決まりについて定める正式な文書です。一方、服務規律は、従業員が職務を行う際に守るべき行動基準などを表し、就業規則の中に定められる場合があります。
Q5. 規則違反と規律違反は同じですか?
意味が重なる場合がありますが、規則違反は具体的に定められた規則に反すること、規律違反は組織の行動基準や秩序に反することについて使われる場合があります。ただし、規律違反についても、どのような行為が問題となったのかを具体的に確認する必要があります。
Q6. 「規律を作る」という表現は間違いですか?
間違いではありません。規律には決まりという意味もあるため、「規律を定める」などの表現が使えます。ただし、具体的な条文や文書を作る場合には、「規則を作る」「規則を制定する」の方が自然な場合があります。
Q7. 「規則が乱れる」と「規律が乱れる」はどう違いますか?
一定の秩序が崩れることを表したい場合には、「規律が乱れる」が自然です。「規則が乱れる」という表現では、何が乱れたのかがわかりにくいことがあります。規則そのものに問題がある場合は、「規則の内容に矛盾がある」「規則が統一されていない」などと具体的に表現できます。
Q8. 規則とルールは同じですか?
意味は非常に近く、どちらも決まりを意味します。ただし、ルールは日常生活やゲームなどで幅広く使いやすい一方、規則は「就業規則」「競技規則」のように、正式な決まりの名称としても使われます。
Q9. 規律が保たれていれば規則は必要ありませんか?
必ずしもそうではありません。組織内で秩序が保たれている場合でも、業務上の手続きや労働条件、安全上の決まりなどを明確に定める必要がある場合があります。また、法令によって作成が求められる正式な文書もあります。
Q10. 「規則正しい生活」と「規律正しい生活」はどちらが正しいですか?
どちらも正しい表現です。一般的に、生活のリズムが整っていることを表す場合には「規則正しい生活」が自然です。一方、決められた行動基準を守り、秩序ある生活を送ることを表す場合には、「規律正しい生活」が使えます。
Q11. 「規律が厳しい」と「規則が厳しい」はどう違いますか?
「規則が厳しい」は、具体的に定められた決まりの内容や、守るための条件が厳しいことを表します。一方、「規律が厳しい」は、組織内で行動基準や秩序が厳格に保たれていることを表す場合に使われます。ただし、両方が当てはまる組織もあります。
Q12. 規則がなければ規律は生まれませんか?
必ずしもそうではありません。規律は一定の秩序を意味するため、すべての行動について詳細な規則が文書化されていなくても、集団の中で秩序が保たれている場合があります。ただし、組織の規模や活動内容によっては、具体的な規則を明確に定めることが重要になる場合もあります。
まとめ:「規則」は定められた決まり、「規律」は決まりと秩序に重点がある
「規則」と「規律」は、どちらも人の行動に関係する決まりを意味しますが、次のような違いがあります。
- 規則:行動や事務手続きなどの基準として定められた決まり。また、物事の秩序。
- 規律:人の行動の基準となる決まり。また、集団などに保たれる一定の秩序。
例えば、学校の校則や会社の就業規則は、具体的に定められた決まりです。
一方、それらの決まりや行動基準に従い、学校や職場で秩序ある状態が保たれていることは、「規律が保たれている」と表現できます。
ただし、規則にも秩序という意味があり、規律にも決まりという意味があります。そのため、両者を完全に分離できるわけではありません。
文章で迷ったときは、具体的な決まりの内容について説明したいなら「規則」、行動の基準や組織全体の秩序について説明したいなら「規律」を基本にすると、自然に使い分けられます。
