会社や学校、自治体、Webサイトなどで、
「キャンペーン実施中」
「アンケート実施中」
「現在、点検を実施中です」
といった表現を目にすることがあります。
意味は何となくわかっていても、
- 「実施中」とは、具体的にどのような状態なのか
- 「実施中」と「開催中」は何が違うのか
- 「実施予定」「実施済み」とはどう使い分けるのか
- 法律や制度なら「実施中」と「施行中」のどちらなのか
- 「現在実施中」は意味が重複しているのか
- 「実施しております」は自然な敬語なのか
- 「実施中です」「実施しています」はどう違うのか
など、細かいところで迷うことがあります。
結論からいうと、「実施中」とは、計画・施策・調査・試験・作業などを、現在実際に行っている途中であることを表す言葉です。
「これから行う」なら「実施予定」、「すでに終わった」なら「実施済み」と表せるため、「実施中」は開始後から終了前までの状態を示すと考えるとわかりやすいでしょう。
この記事では、「実施中」の意味と使い方を基本から整理し、「実施予定・実施済み・開催中・施行中・実行中」との違い、ビジネスメールや案内文での自然な表現まで詳しく解説します。
- 結論:「実施中」とは現在その物事を実際に行っている状態
- 「実施中」はいつからいつまで?
- 「実施予定」とは?
- 「実施中」と「実施予定」の違い
- 「実施済み」とは?
- 「実施中」と「実施済み」の違い
- 「実施中」と「開催中」の違い
- キャンペーンは「実施中」「開催中」どちら?
- 「実施中」と「施行中」の違い
- 「実施中」と「実行中」の違い
- 「実施中」と「進行中」の違い
- 「実施中です」と「実施しています」の違い
- 「現在実施中」は意味が重複しておかしい?
- 「ただいま実施中」は自然?
- 「実施しております」は正しい敬語?
- 「実施いたしております」は使える?
- ビジネスで使える「実施中」の例文
- 案内文で「実施中」を使う場合のポイント
- 「実施中」を使いやすい対象
- 「実施中」が使いにくい対象
- 「実施中」の言い換え
- 「実施中」を英語で表すと?
- 「実施中」に関するよくある質問
- まとめ
- 参考リンク・出典
結論:「実施中」とは現在その物事を実際に行っている状態
「実施中」は、
実施+中
という形でできた表現です。
「実施」は、計画・制度・調査・試験・対策などを実際に行うことを意味します。
「中」は、この場合、ある動作・活動が続いている途中であることを表します。
したがって「実施中」とは、簡単にいうと、
予定されていたことを、今まさに実際に行っている状態
です。
たとえば、
- アンケートを実施中です。
- 現在、設備点検を実施中です。
- 期間限定キャンペーンを実施中です。
- 利用者を対象とした調査を実施中です。
- 社内で新しい制度を試験的に実施中です。
などと使います。
「実施」そのものの意味については、「実施」とは?意味・読み方・使い方をわかりやすく解説|「実行・施行・実践・開催」との違いと例文でも詳しく解説しています。
「実施中」はいつからいつまで?
「実施中」が表すのは、基本的に実施を開始してから、終了するまでの期間です。
時系列で整理すると、
| 状態 | 表現 | 意味 |
|---|---|---|
| 開始前 | 実施予定 | これから実施する予定 |
| 開始後・終了前 | 実施中 | 現在実際に行っている |
| 終了後 | 実施済み | すでに実施を終えている |
たとえば、10月1日から10月31日までアンケートを行う場合、
9月中なら、
「アンケートを実施予定です」
10月中なら、
「アンケートを実施中です」
11月以降なら、
「アンケートは実施済みです」
という使い分けができます。
「実施予定」とは?
「実施予定」とは、今後その物事を実際に行う予定があることです。
まだ開始していない点が「実施中」との大きな違いです。
たとえば、
- 来月、社員研修を実施予定です。
- 来週、システムの動作確認を実施予定です。
- 今年度中に利用者アンケートを実施予定です。
などと使います。
ただし、「予定」はあくまで予定なので、必ず実施されるとは限りません。
変更・延期・中止になる可能性がある場合にも「実施予定」と表現できます。
「実施中」と「実施予定」の違い
違いは非常に明確です。
| 表現 | 状態 |
|---|---|
| 実施予定 | まだ始まっていない |
| 実施中 | すでに始まっており、まだ終わっていない |
たとえば、
「来月からキャンペーンを実施予定です」
なら、まだキャンペーンは始まっていません。
一方、
「現在キャンペーンを実施中です」
なら、すでにキャンペーンが始まっています。
「実施済み」とは?
「実施済み」とは、その物事をすでに実施し終えていることです。
「済み」には、「すでに完了している」という意味があります。
そのため、
- 点検実施済み
- 研修実施済み
- 調査実施済み
- 検査実施済み
- 対策実施済み
などと表現できます。
社内の管理表などでは、
| 項目 | 状況 |
|---|---|
| A部署 | 実施予定 |
| B部署 | 実施中 |
| C部署 | 実施済み |
のように進行状況を整理することもできます。
「実施中」と「実施済み」の違い
簡単にいうと、
実施中=まだ続いている
実施済み=すでに終わっている
という違いです。
たとえば設備点検であれば、作業員が現在点検している途中なら「点検実施中」です。
点検がすべて終了していれば「点検実施済み」となります。
「実施中」と「開催中」の違い
「実施中」と似た表現に、「開催中」があります。
どちらも「現在行われている」という意味を持ちますが、使える対象が異なります。
「開催」は、主に会・催し物・イベントなどを開いて行うことです。
そのため、
- 展示会を開催中
- セールを開催中
- イベントを開催中
- 企画展を開催中
- 大会を開催中
といった表現が自然です。
一方、「実施」はもっと広い対象に使えます。
- アンケートを実施中
- 検査を実施中
- 交通規制を実施中
- 研修を実施中
- キャンペーンを実施中
- 安全対策を実施中
などです。
| 言葉 | 主に使う対象 | 例 |
|---|---|---|
| 実施中 | 計画・施策・調査・検査・試験・対策など幅広い | アンケート実施中 |
| 開催中 | 会・イベント・催し物 | 展示会開催中 |
キャンペーンは「実施中」「開催中」どちら?
キャンペーンについては、「実施中」「開催中」のどちらも使われることがあります。
ただし、ニュアンスは少し異なります。
キャンペーンを一つの施策として捉えるなら、
「キャンペーン実施中」
が自然です。
イベント的・催事的な印象を強く出したい場合には、
「キャンペーン開催中」
という表現も使えます。
たとえば、企業の販売促進施策について説明する社内文書なら「実施中」、店舗の広告・バナーなどでは「開催中」と表現されることもあります。
どちらか一方だけが必ず正しいというわけではなく、その企画を「施策」と見るか「催し」と見るかによって選び分けるとよいでしょう。
「実施中」と「施行中」の違い
特に注意したいのが、
実施中
と
施行中
です。
「施行」は一般に、規則・制度などを実際に行う意味がありますが、特に法律の分野では法令の効力を発生させることを表します。
そのため、法律・条例などについては、
「法律を実施中です」
よりも、
「法律が施行されている」
と表現するほうが適切です。
たとえば、
- 新しい法律は4月1日から施行される。
- 現在施行中の条例を確認する。
- 改正法はすでに施行されている。
などと使います。
一方、法律に基づいて行う具体的な施策・調査・検査などなら、
- 実態調査を実施中
- 支援事業を実施中
- 安全対策を実施中
と表現できます。
「実施」と「施行」の違いについては、「施行」と「実施」の違いとは?意味・使い分けを法律・制度・イベントの例文で徹底解説も参考にしてください。
「実施中」と「実行中」の違い
「実行中」も似ています。
「実行」は、考えたり計画したりしたことを実際の行動に移すことです。
そのため、
- 計画を実行中
- 作戦を実行中
- プログラムを実行中
- 命令を実行中
などと使われます。
一方「実施」は、あらかじめ計画された調査・試験・制度・行事・施策などを行う場合に使いやすい言葉です。
たとえば、
「アンケートを実施中」
は自然ですが、
「アンケートを実行中」
は通常あまり使いません。
一方、コンピューターでは、
「プログラムを実行中」
が自然であり、「プログラムを実施中」とは通常言いません。
詳しい違いは、「実施」と「実行」の違いは?意味・使い分けを例文でわかりやすく解説も参考になります。
「実施中」と「進行中」の違い
「進行中」とは、物事が現在進んでいる途中であることです。
「実施中」よりも対象が広く、必ずしも誰かが計画して行っているものとは限りません。
たとえば、
- プロジェクトが進行中です。
- 交渉が進行中です。
- 工事が進行中です。
などと使えます。
一方、
「社員アンケートを実施中です」
なら、アンケートという具体的な取り組みを現在行っていることを表します。
整理すると、
実施中=具体的な取り組みを現在行っている
進行中=物事が現在進んでいる
という違いです。
「実施中です」と「実施しています」の違い
どちらも自然な表現です。
意味も非常に近いですが、少し印象が異なります。
| 表現 | 印象 |
|---|---|
| 実施中です | 現在の状態を簡潔に示す |
| 実施しています | 現在行っている動作・取り組みを説明する |
たとえばWebサイトのお知らせなら、
「現在、利用者アンケートを実施中です。」
とすると、現在の状況が一目でわかります。
一方、文章の中では、
「当社では、サービス改善のため利用者アンケートを実施しています。」
のように書くと自然です。
「現在実施中」は意味が重複しておかしい?
「現在実施中」という表現を見ると、
「『中』にすでに現在という意味があるのだから、『現在』は重複ではないか」
と感じることがあります。
確かに意味としては、
実施中=現在実施している
なので、「現在」を省いても意味は通じます。
しかし、
「現在実施中です」
は日本語として不自然な表現ではありません。
「現在」を付けることで、今この時点で行われていることを強調できます。
特に案内・広告・Webサイト・掲示物では、
- 現在キャンペーン実施中
- 現在アンケート実施中
- 現在点検実施中
のような表現が使えます。
ただし、文章を簡潔にしたい場合は、
「アンケート実施中です」
だけでも十分です。
「ただいま実施中」は自然?
「ただいま実施中」も意味は通じます。
特に店舗・サービスの案内などでは、
「ただいまキャンペーン実施中です」
のような表現が使えます。
ただし、ビジネス文書・行政文書・報告書などでは、「ただいま」よりも、
「現在、○○を実施しています」
のほうが落ち着いた表現になります。
「実施しております」は正しい敬語?
はい。自然な表現です。
「しております」は、「している」の謙譲的・丁寧な表現として使われます。
たとえば、
- 現在、利用者アンケートを実施しております。
- 当社では定期的に安全点検を実施しております。
- サービス向上を目的としたキャンペーンを実施しております。
などと使えます。
顧客・取引先などに自社の取り組みを説明するときにも使いやすい表現です。
「実施いたしております」は使える?
「実施いたしております」という言い方を目にすることもありますが、少し丁寧さが重なって重く感じられる場合があります。
通常は、
「実施しております」
または、
「実施いたします」
で十分です。
たとえば現在行っていることを伝えるなら、
「現在、アンケートを実施しております。」
これから行うことを伝えるなら、
「来月、アンケートを実施いたします。」
とすると自然です。
ビジネスで使える「実施中」の例文
アンケート
「現在、サービス改善を目的とした利用者アンケートを実施中です。」
「ただいま社員を対象とした意識調査を実施しております。」
点検・検査
「現在、設備の定期点検を実施中のため、一部の機器をご利用いただけません。」
「対象製品について追加検査を実施しております。」
キャンペーン
「現在、新規会員向けキャンペーンを実施中です。」
「期間限定の割引キャンペーンを実施しております。」
社内施策
「業務効率化を目的とした実証テストを実施中です。」
「一部部署で新制度を試験的に実施しています。」
調査
「現在、原因究明のための調査を実施中です。」
「利用実態を把握するため、全国調査を実施しております。」
案内文で「実施中」を使う場合のポイント
「実施中」は便利な言葉ですが、何を実施しているのかだけでなく、必要に応じて期間・対象・目的を一緒に書くと、よりわかりやすくなります。
たとえば、
「アンケート実施中です」
だけでは、いつまでなのかわかりません。
そこで、
「10月31日まで、利用者アンケートを実施中です。」
とすれば期間が明確になります。
さらに、
「サービス改善を目的として、10月31日まで利用者アンケートを実施中です。」
と書けば目的まで伝わります。
「実施中」を使いやすい対象
「実施中」は幅広く使えます。
- アンケート
- 調査
- 試験
- 検査
- 点検
- 研修
- キャンペーン
- 交通規制
- 安全対策
- 実証実験
- 訓練
- 事業
- 制度
- 施策
などです。
共通しているのは、計画・目的などに基づいて実際に行うものである点です。
「実施中」が使いにくい対象
一方、対象によっては別の言葉のほうが自然です。
| 対象 | 自然な表現 |
|---|---|
| 法律 | 施行されている |
| 展示会・イベント | 開催中 |
| 会議 | 会議中・開催中 |
| 工事 | 工事中・施工中 |
| コンピュータープログラム | 実行中 |
| 交渉 | 交渉中・進行中 |
もちろん文脈によって「イベントを実施する」「工事を実施する」と言える場合もありますが、より自然で具体的な言葉がある場合には、それを選ぶと伝わりやすくなります。
「実施中」の言い換え
文脈によっては、次のように言い換えられます。
| 言い換え | 向いている場面 |
|---|---|
| 実施しています | 一般的な説明 |
| 行っています | やわらかく伝えたい場合 |
| 実行中です | 計画・処理・プログラムなど |
| 開催中です | イベント・催し物 |
| 進行中です | プロジェクト・交渉など |
| 取り組んでいます | 活動・改善施策など |
| 実施しております | 丁寧なビジネス表現 |
「実施中」を英語で表すと?
「実施中」は、文脈によって英語表現が変わります。
一語で必ず同じ英語に置き換えられるわけではありません。
たとえば、
- 調査を実施中 → a survey is being conducted
- キャンペーン実施中 → a campaign is underway
- 点検を実施中 → an inspection is being carried out
- 計画を実施中 → a plan is being implemented
など、対象によって使い分けます。
日本語の「実施」は幅広い対象に使えるため、英語では「何を実施しているのか」を基準に表現を選ぶことが重要です。
「実施中」に関するよくある質問
Q1.「実施中」とは簡単にいうと何ですか?
計画・調査・試験・施策などを、現在実際に行っている途中という意味です。
Q2.「実施中」はまだ終わっていないという意味ですか?
基本的にはそのとおりです。
開始はしていますが、終了前の状態を表します。
Q3.「実施予定」と「実施中」の違いは?
「実施予定」はまだ開始前、「実施中」はすでに開始して現在も続いている状態です。
Q4.「実施中」と「実施済み」の違いは?
「実施中」はまだ続いている状態、「実施済み」はすでに終了した状態です。
Q5.「実施中」と「開催中」は同じですか?
完全には同じではありません。
「実施中」は調査・試験・施策など幅広く使えます。「開催中」は主にイベント・展示会・大会など、会や催し物について使います。
Q6.キャンペーンは「実施中」と「開催中」のどちらですか?
どちらも使われます。
施策として表現するなら「実施中」、イベント・催事のように見せるなら「開催中」がなじみやすいでしょう。
Q7.法律は「実施中」といいますか?
法律については一般に「施行されている」「施行中」などと表現します。
法律に基づく具体的な事業・調査・施策については「実施中」と言えます。
Q8.「現在実施中」は重複表現ですか?
意味は一部重なりますが、不自然な日本語ではありません。
「現在」を付けることで、「今この時点で」という意味を強調できます。
Q9.「実施中です」と「実施しています」はどちらが正しいですか?
どちらも正しい表現です。
「実施中です」は状態を簡潔に示し、「実施しています」は実際に行っていることを文章として説明する印象があります。
Q10.「実施しております」は正しいですか?
はい。ビジネスメール・案内文などでも使える丁寧な表現です。
Q11.「実施中」と「実行中」の違いは?
「実施中」は調査・試験・施策・制度など、あらかじめ計画された事柄に使いやすい表現です。
「実行中」は計画・命令・プログラムなどを実際の行動・処理に移している場合に使いやすい言葉です。
Q12.「ただいま実施中」は自然ですか?
自然です。
特に広告・店舗案内などでは使えます。ビジネス文書では「現在、実施しております」などのほうが落ち着いた表現になります。
まとめ
「実施中」とは、計画・施策・調査・試験・作業などを、現在実際に行っている途中であることを意味します。
時系列で整理すると、
- 実施予定:これから行う
- 実施中:現在行っている
- 実施済み:すでに終わっている
という違いがあります。
また、似た表現との違いは、
- 実施中:調査・試験・施策・対策などを現在行っている
- 開催中:イベント・展示会・大会などを現在開いている
- 施行中:法律・規則などが効力を持って実際に行われている
- 実行中:計画・命令・処理などを現在実際に行っている
- 進行中:物事が現在進んでいる途中
と整理できます。
「実施中」は非常に幅広く使える便利な表現ですが、イベントなら「開催中」、法律なら「施行」、コンピュータープログラムなら「実行中」のように、対象に応じた言葉を選ぶと、より自然でわかりやすい文章になります。
