「主語と述語」の違いとは?意味・見つけ方を例文でわかりやすく解説|主述のねじれ・練習問題

「主語と述語の違いがよくわからない」「文章が長くなると、どれが主語なのか迷う」「主述のねじれとは、どういうこと?」と感じたことはありませんか。

主語と述語は、小学校で学ぶ基本的な文法ですが、国語のテストや作文、仕事のメールなどでも役立つ大切な知識です。特に、日本語では主語が省かれたり、言葉の順序が入れ替わったりするため、「文の最初が主語、最後が述語」と覚えるだけでは判断できないことがあります。

この記事では、主語と述語それぞれの意味・違い・見つけ方を出発点に、「は・が・も」の扱い、主語の省略、主部と述部、複雑な文の主述関係、主述のねじれの直し方まで解説します。最後には解答と理由を付けた20問の練習問題も用意しました。

  1. 【結論】主語と述語の違いは「何について」「どうなのか」
  2. 主語とは?意味と役割を例文で確認
    1. 主語は、だれ・何について述べているかを示す
    2. 主語の例文を5つ確認する
    3. 「私」が主語になるとは限らない
  3. 述語とは?「どうする・どんなだ・何だ」を表す言葉
    1. 述語は文の中心になる情報を伝える
    2. 述語の基本的な型を一覧で整理
    3. 「本を」「公園で」は通常、述語ではない
  4. 主語と述語の見つけ方|迷ったときの4ステップ
    1. ステップ1:文全体を読んで、何が起きたかを考える
    2. ステップ2:述語の候補を探す
    3. ステップ3:述語に「だれが・何が」を問いかける
    4. ステップ4:残りの文節は別の働きか確認する
  5. 主語と述語の3つの基本パターン
    1. パターン1:「何が・だれが」+「どうする」
    2. パターン2:「何が・だれが」+「どんなだ」
    3. パターン3:「何が・だれが」+「何だ」
  6. 「は・が・も」が付けば必ず主語?助詞だけで決めない
    1. 「が」が付いている文節は、主語を探す重要な手がかり
    2. 「は」「も」が付く主語もある
    3. 「は」があっても、主語ではない場合がある
    4. 話題を示す「は」と、文法上の主語は完全には同じではない
  7. 主語がない文は間違い?日本語でよくある省略
    1. 「行ってきます」には明示された主語がない
    2. 命令・依頼・会話でも主語が省かれる
    3. 主語を補ったほうがよい場面
  8. 述語は文末にあるとは限らない|倒置と省略
    1. 倒置文では述語が前に出ることがある
    2. 会話では述語が省略されることもある
    3. 一つの述語と、いくつかの文節からなる述部
  9. 主語と主部・述語と述部の違い
    1. 「主語」は1文節、「主部」は複数文節で考える
    2. 「述語」は基本1文節、「述部」は複数文節
  10. 主語と述語の関係が複数ある文の見つけ方
    1. 一つの文の中に、別の文のようなまとまりが入る
    2. 主語候補が二つあっても、文の中心の述語から考える
    3. 「そして」「しかし」でつながる文では、前後を分ける
  11. 「主述のねじれ」とは?意味と正しい直し方
    1. 主述のねじれは、主語と述語が自然につながっていないこと
    2. 直し方1:主語をそのままにして述語を合わせる
    3. 直し方2:述語に合わせて主語を変える
    4. 長い文章ほど「主語→述語」を確認する
  12. 主語と述語を意識すると作文・ビジネス文書が読みやすくなる
    1. 長い一文は、複数の文に分けてよい
    2. 主語の省略は「読み手が迷わないか」で判断する
    3. 推敲するときのチェックリスト
  13. 主語と述語で間違えやすい7つのポイント
  14. 主語と述語の練習問題20問|基礎・応用・文章の直し方
    1. 基礎問題(第1~8問)
    2. 基礎問題の解答・解説
    3. 応用問題(第9~16問)
    4. 応用問題の解答・解説
    5. 文章の直し方(第17~20問)
    6. 文章の直し方の解答例・解説
  15. 主語と述語に関するよくある質問(FAQ)
    1. 主語とは簡単に言うと何ですか?
    2. 述語とは簡単に言うと何ですか?
    3. 主語と述語の一番の違いは何ですか?
    4. 主語と述語はどうやって見分けますか?
    5. 主語は文の最初にありますか?
    6. 述語は必ず文末にありますか?
    7. 「は」が付けば必ず主語ですか?
    8. 「も」が付く文節も主語になりますか?
    9. 主語がない文章は間違いですか?
    10. 主語は人以外でもよいのですか?
    11. 述語は動詞だけですか?
    12. 主語と主部の違いは何ですか?
    13. 述語と述部の違いは何ですか?
    14. 主語が二つある文はありますか?
    15. 主述のねじれとは何ですか?
    16. 主語と述語は英語のSとVと同じですか?
  16. まとめ|主語と述語は「何が・どうなのか」の対応で考える
  17. 参考リンク|国語辞典・国語学習教材など

【結論】主語と述語の違いは「何について」「どうなのか」

主語は、述語が表す動作や状態などの主体を示す文の成分、述語は、その主体について「どうする・どんなだ・何だ」などを述べる文の成分です。

例えば「子猫が眠る」なら、「子猫が」が主語、「眠る」が述語です。「何が眠るの?」と考えると、その組み合わせがつかめます。

比較項目 主語 述語
主な働き 動作・状態などの主体を示す 動作・性質・状態・判断などを述べる
探すときの問い だれが・何が どうする・どんなだ・何だ・ある/いる
例「鳥が鳴く」 鳥が 鳴く
例「海は広い」 海は 広い
例「姉は大学生だ」 姉は 大学生だ
省略 日本語では省略されることがある 会話などで省略されることがある

国語の基本的な練習では、まず述語を探し、そこから「だれが・何が」と問いかけて主語を見つけると整理しやすくなります。ただし、文の内容や文脈の確認も必要です。

主語とは?意味と役割を例文で確認

主語は、だれ・何について述べているかを示す

主語(しゅご)は文の成分の一つで、述語が表す動作・作用や性質・状態の主体などを示します。「何が」「だれが」に当たる部分を手がかりに考えるとわかりやすいでしょう。

「妹が笑った」の場合、「笑った」という動作をするのは「妹が」です。「木が高い」では、「高い」という性質を持つのは「木が」です。主語は必ずしも人を指すものではありません。

主語の例文を5つ確認する

例文 主語 その理由
子犬が眠った。 子犬が 眠ったのは子犬
父は料理をする。 父は 料理をするのは父
花も咲いた。 花も 咲いたのは花
山が高い。 山が 高い性質を持つのは山
兄は研究者だ。 兄は 研究者であるのは兄

「が」以外の「は」「も」が付いた文節も、学校文法では主語として扱われることがあります。一方、「は」が付いていればすべて主語というわけでもありません。この違いは後で詳しく説明します。

「私」が主語になるとは限らない

例えば「私の/弟が/走った。」では、「私の」は「弟が」を詳しくする修飾語であり、主語は「弟が」です。人を指す語が登場しても、それだけで主語にはなりません。文中で何の働きをしているかを確かめましょう。

述語とは?「どうする・どんなだ・何だ」を表す言葉

述語は文の中心になる情報を伝える

述語(じゅつご)は、主語について「どうする」「どんなだ」「何だ」などを述べる文の成分です。多くの平叙文では文末に現れますが、倒置や省略などの例外もあります。

「弟は歩く」なら「歩く」が述語、「空が青い」なら「青い」が述語です。述語は動詞だけでなく、形容詞や形容動詞、名詞に助動詞などが付いた表現でも表せます。

述語の基本的な型を一覧で整理

述語の型 例文 述語
どうする(動作) 友達が歌う。 歌う
どんなだ(性質・状態) 道が狭い。 狭い
何だ(判断・所属) 母は看護師だ。 看護師だ
ある・いる(存在) 部屋に机がある。 ある
ない(不在など) 庭に人がいない。 いない

「どうする」だけで述語を探すと、「高い」「学生だ」などを見落とします。文章が述べている内容に応じて、いくつかの問いを使い分けることが大切です。

「本を」「公園で」は通常、述語ではない

「弟が/公園で/本を/読んだ。」で「何を読んだ?」「どこで読んだ?」に答えるのは「本を」「公園で」です。これらは学校文法では修飾語に当たり、文の中心となる述語は「読んだ」です。詳しい違いは、「修飾語」とは?意味・見分け方で説明しています。

主語と述語の見つけ方|迷ったときの4ステップ

ステップ1:文全体を読んで、何が起きたかを考える

いきなり「が」や「は」を探すよりも、まず文章の意味をつかみましょう。例えば「昨日、教室で生徒たちが合唱した。」は「生徒たちが合唱した」という出来事を伝える文です。

ステップ2:述語の候補を探す

単純な文では、文末の「合唱した」が述語の候補です。「どうする・どんなだ・何だ・いる/ある」など、文全体が何を述べているかを考えて確認します。文末だけで自動的に決めないことがポイントです。

ステップ3:述語に「だれが・何が」を問いかける

「だれが合唱した?」と問いかけると、「生徒たちが」と答えられます。これが主語の候補です。文節どうしの組み合わせを確認します。

ステップ4:残りの文節は別の働きか確認する

「昨日」は時、「教室で」は場所の情報を加えています。これらは主語ではありません。文節に区切って考えると、主語・述語以外の働きも整理しやすくなります。

文節 働き 判定の手がかり
昨日 修飾語 いつ合唱した?
教室で 修飾語 どこで合唱した?
生徒たちが 主語 だれが合唱した?
合唱した 述語 どうした?

文節の区切り方から復習したい場合は、「文節」とは?区切り方・数え方を参照してください。

主語と述語の3つの基本パターン

パターン1:「何が・だれが」+「どうする」

「鳥が飛ぶ」「選手が走った」「祖父は新聞を読む」など、主体の動作を述べる文です。述語には動詞が使われることが多く、基本を学ぶときにわかりやすい型です。

パターン2:「何が・だれが」+「どんなだ」

「夕焼けが美しい」「道が静かだ」「窓が明るい」など、性質や状態を表す文です。「すること」が書かれていなくても、「美しい」「静かだ」などが述語になります。

パターン3:「何が・だれが」+「何だ」

「彼は大学生だ」「これは祖母の作品だ」など、主語の正体・所属・判断を述べる文です。「だ」「です」が付いた表現も述語として扱われます。

学校の学習資料では、これらに加えて「ある・いる・ない」など、存在や不在を述べる型も紹介されています。文章の意味に応じて柔軟に判断してください。

「は・が・も」が付けば必ず主語?助詞だけで決めない

「が」が付いている文節は、主語を探す重要な手がかり

「小鳥がさえずった」「葉が落ちた」では、「小鳥が」「葉が」が主語です。「が」が付く文節は主語の候補になりますが、複雑な文では主文の主語なのか、文の内側にある節の主語なのかまで確認する必要があります。

「は」「も」が付く主語もある

「兄は泳ぐ」「雨も降った」では、学校文法で「兄は」「雨も」を主語として整理できます。主語を「が」だけで探すと、これらを見落としてしまいます。

「は」があっても、主語ではない場合がある

「運動会では、生徒たちが走った。」を考えましょう。「運動会では」は場面を示す修飾的な部分で、「だれが走った?」に答えるのは「生徒たちが」です。文の中に「は」があっても、それを機械的に主語と判断しないことが大切です。

話題を示す「は」と、文法上の主語は完全には同じではない

日本語の「は」は、文の話題を提示する働きも持っています。例えば「その映画については、私が説明します。」では、話題は「その映画については」で、説明する主体は「私が」です。国語の初歩的な問題では「は・が・も」を手がかりにできますが、実際の日本語の構造はそれだけでは説明しきれません。

「私は猫が好きだ」のように、文法上の捉え方に議論がある表現もあります。本記事は学校文法の基礎を中心にし、複数の分析があり得る例を練習問題の正解判定には使用しません。

主語がない文は間違い?日本語でよくある省略

「行ってきます」には明示された主語がない

玄関で「行ってきます」と言ったとき、主語の「私は」は書かれていません。しかし、話し手が出かけることは場面からわかります。主語の省略は日本語では珍しくなく、文としておかしいわけではありません。

命令・依頼・会話でも主語が省かれる

「窓を閉めてください」「もう食べましたか」「大丈夫です」などでは、話し相手や前後の文脈によって、誰について述べているかが伝わります。無理に「あなたは」「私は」を補わなくても自然です。

主語を補ったほうがよい場面

複数の人物が登場する文章では、主語の省略が誤解につながることがあります。例えば「兄が弟に会った。その後、駅へ向かった。」だけでは、どちらが駅へ向かったのか曖昧です。「その後、兄は駅へ向かった。」と明示すれば、意味がはっきりします。

主語を省けば必ず文章がよくなるわけでも、主語を毎回書けばよいわけでもありません。誰の動作か迷うときに補うのが実用的な判断基準です。

述語は文末にあるとは限らない|倒置と省略

倒置文では述語が前に出ることがある

通常の語順「この水は冷たい。」を「冷たいね、この水は。」とすれば、述語に当たる「冷たいね」が文の前に現れます。倒置とは、言葉の順序を通常と変えて印象を強めるなどの表現です。「最後の文節が絶対に述語」という覚え方は避けましょう。

会話では述語が省略されることもある

「明日の集合時間は?」という質問では、「何時ですか」などに当たる述語が省略されていると考えられます。短い会話文を無理に普通の文と同じように分解せず、省略されている情報を文脈から補って読みます。

一つの述語と、いくつかの文節からなる述部

「姉が/帰って/きた。」では、「帰って/きた」の2文節がまとまって動作を表します。学校文法では、このような複数文節のまとまりを述部として説明することがあります。基本的な述語の判定と、文節がまとまって働く場合の判定を区別すると混乱しません。

主語と主部・述語と述部の違い

「主語」は1文節、「主部」は複数文節で考える

中学校の文法では、「犬が/鳴いた。」の「犬が」は一文節の主語です。一方、「小さな/犬が/鳴いた。」の「小さな/犬が」は、複数の文節がまとまって主語に相当する働きをする主部と捉えられます。

「犬が」が主語であることと、「小さな/犬が」が主部となることは矛盾しません。問題が「主語」を尋ねているのか、「主部」を尋ねているのかを確認しましょう。

「述語」は基本1文節、「述部」は複数文節

「父は/帰った。」なら「帰った」が述語です。「父は/帰って/きた。」では「帰って/きた」というまとまりで帰宅を表し、述部として扱えます。文節どうしが補い合う関係まで問われる場合は、より丁寧に区別します。

用語 基本的な捉え方 例
主語 「何が・だれが」に当たる1文節 犬が
主部 主語に相当する働きをする連文節 小さな/犬が
述語 文の内容の中心を述べる1文節 帰った
述部 述語に相当する働きをする連文節 帰って/きた

連文節や文節の基本から理解したい人は、先ほど紹介した文節の解説記事も参考にしてください。

主語と述語の関係が複数ある文の見つけ方

一つの文の中に、別の文のようなまとまりが入る

「母が焼いたクッキーを、弟が食べた。」は、一見すると「母が」と「弟が」という主語の候補が二つあります。文全体として中心になるのは「弟が―食べた」です。一方、「母が―焼いた」は、「クッキー」を詳しく説明する部分の内側にある主述関係です。

注目する範囲 主語に当たる部分 述語に当たる部分 役割
文全体 弟が 食べた 中心となる主述関係
「母が焼いた」の内部 母が 焼いた 「クッキー」を説明する内部の関係

主語候補が二つあっても、文の中心の述語から考える

「私が描いた絵を、先生が褒めた。」でも同じです。中心の出来事は「先生が褒めた」ことなので、文全体の主語は「先生が」、述語は「褒めた」。内側の「私が描いた」は「絵」を詳しくしています。

「そして」「しかし」でつながる文では、前後を分ける

「父は車を洗い、母は庭を掃除した。」には、「父は―洗い」と「母は―掃除した」という二つの対応があります。このような文では、述べていることを前後のまとまりに分けて考えると整理できます。

ただし、接続のしかたや節の種類によって学校文法での設問の答え方は変わります。テストでは「文全体の主語」「下線部を含む節の主語」など、どの範囲を問われているかを確かめましょう。

「主述のねじれ」とは?意味と正しい直し方

主述のねじれは、主語と述語が自然につながっていないこと

主述のねじれとは、文章の途中で話の中心がずれるなどして、主語に対する述語が適切に対応していない状態を指す言い方です。学校の作文だけでなく、報告書やメール、ブログ記事でも起こります。

例えば「私の目標は、毎日運動したいです。」は、「私の目標は」という主語に「したいです」が直接続くため、文章全体の組み立てが不自然です。「何がどうなのか」を改めて考えると直せます。

直し方1:主語をそのままにして述語を合わせる

ねじれた文 自然な直し方 ポイント
私の目標は、毎日運動したいです。 私の目標は、毎日運動することです。 「目標は」に「ことです」を対応させる
この映画の魅力は、映像が美しいです。 この映画の魅力は、映像が美しいことです。 「魅力は」に名詞相当の表現を対応させる
私が好きな教科は、数学が好きです。 私が好きな教科は、数学です。 「教科は」に「数学です」を対応させる

直し方2:述語に合わせて主語を変える

ねじれた文 別の直し方 ポイント
私の目標は、毎日運動したいです。 私は、毎日運動したいです。 「したい」の主体を主語にする
この映画の魅力は、映像が美しいです。 この映画は、映像が美しいです。 「映画は」という話題に組み替える
私が好きな教科は、数学が好きです。 私は、数学が好きです。 「好き」なのは誰かを明示する

長い文章ほど「主語→述語」を確認する

「この取り組みの目的は、地域の人々が協力することで、住民同士の交流を深めていきたいと考えています。」のような文では、「目的は」と始めながら、途中で「考えています」という人の意思を表す述語に変わっています。

この場合、「この取り組みの目的は、地域の人々が協力し、住民同士の交流を深めることです。」とすれば、文の骨組みが明瞭になります。書き終えたら、主語と述語だけを取り出して読んでみると、ねじれを見つけやすくなります。

主語と述語を意識すると作文・ビジネス文書が読みやすくなる

長い一文は、複数の文に分けてよい

情報を一文に詰め込みすぎると、主語と述語が遠く離れます。例えば「今回の調査では、複数の部署に確認を行い、その結果をまとめるために時間がかかり、来週に報告します。」という文は、主語がはっきりしません。

「今回の調査では、複数の部署に確認しました。結果の取りまとめには時間がかかるため、来週報告します。」と分ければ、情報の順番がわかりやすくなります。必要に応じて「担当者が」など主体も補うと、さらに明確になります。

主語の省略は「読み手が迷わないか」で判断する

短い会話や日常的な文章では省略が自然です。一方、複数の担当者が関わる連絡文で「確認しました」とだけ書くと、誰が確認したか曖昧になることもあります。責任の所在を伝える必要がある場合は、主体を明示した方がよいでしょう。

推敲するときのチェックリスト

  • 文全体で「何について、どうなのか」がつながっているか。
  • 一文の途中で「私」「目的」「理由」など、話の中心が入れ替わっていないか。
  • 主語を省いたことで、誰の動作かわからなくなっていないか。
  • 述語が文末にない場合、倒置や会話上の省略として自然か。
  • 長すぎる一文を二つに分けると、読みやすくならないか。

文化庁の国語施策資料でも、情報を正確に伝える工夫として主語と述語の的確な対応が挙げられています。文法の学習は、実際の文章をわかりやすくすることにもつながります。

主語と述語で間違えやすい7つのポイント

間違いやすい考え方 正しく理解するポイント
文の先頭は必ず主語 時間・場所・修飾語が先に来ることもある
文の最後は必ず述語 倒置文や省略文では当てはまらない
「が」がある部分を全部、文全体の主語にする 節の内側にある主語のこともある
「は」があれば必ず主語 「は」は話題提示などにも使われる
主語のない文は間違い 日本語では自然な省略がよくある
述語は必ず動詞 形容詞・形容動詞・名詞述語もある
主語と主部は同じ範囲 一文節と連文節の違いに注意する

初級問題では簡単な「だれが―どうする」の型から始め、慣れてきたら倒置・省略・複数の節を含む文へ進むと、誤解なく理解を深められます。

主語と述語の練習問題20問|基礎・応用・文章の直し方

ここまでの内容を、実際の問題で確認しましょう。第1~8問は主語と述語の判定、第9~16問は応用、第17~20問は主述のねじれの修正です。先に問題を解いてから、解答・解説を確認してください。

基礎問題(第1~8問)

  1. ①「花が咲いた。」の主語と述語は?
  2. ②「犬は走る。」の主語と述語は?
  3. ③「空が明るい。」の主語と述語は?
  4. ④「父は教師だ。」の主語と述語は?
  5. ⑤「庭に猫がいる。」の主語と述語は?
  6. ⑥「妹も笑った。」の主語と述語は?
  7. ⑦「昨日、姉が本を買った。」の主語と述語は?
  8. ⑧「大きな鳥が空を飛んだ。」の主語と述語は?

基礎問題の解答・解説

問 主語 述語 理由
1 花が 咲いた 「何が咲いた?」と考える。
2 犬は 走る 「は」が付く「犬は」も主語。
3 空が 明るい 性質を表す形容詞も述語になる。
4 父は 教師だ 「何だ」に当たる表現も述語。
5 猫が いる 「庭に」は場所を表し、主語ではない。
6 妹も 笑った 「も」が付いても主語になれる。
7 姉が 買った 「昨日」は時間、「本を」は対象を示す。
8 鳥が 飛んだ 「大きな」は「鳥が」を詳しくする修飾語。

応用問題(第9~16問)

  1. ⑨「運動会では、生徒たちが歌った。」で主語はどれ?
  2. ⑩「父も遠くの山を見た。」で主語と述語はどれ?
  3. ⑪「冷たいね、この水は。」で主語と述語はどれ?
  4. ⑫「早く出発しよう。」に、書かれた主語はある?述語は?
  5. ⑬「母が焼いたクッキーを、弟が食べた。」の文全体の主語と述語は?
  6. ⑭「私が描いた絵を、先生が褒めた。」の内側の主述関係は?
  7. ⑮「小さな犬が鳴いた。」の主語と主部を、それぞれ答えよう。
  8. ⑯「姉が帰ってきた。」で「述部」として働くまとまりは?

応用問題の解答・解説

問 答え 解説
9 生徒たちが 「運動会では」は場面を示す表現。
10 主語「父も」/述語「見た」 「遠くの山を」は見る対象を詳しくする。
11 主語「この水は」/述語「冷たいね」 倒置によって述語が先に出ている。
12 明示された主語はない/述語「出発しよう」 誘いかける場面では主語が省略される。
13 主語「弟が」/述語「食べた」 「母が焼いた」は「クッキー」を詳しくする部分。
14 「私が―描いた」 「絵」を説明する節の内部の主述関係。文全体は「先生が―褒めた」。
15 主語「犬が」/主部「小さな/犬が」 主語は一文節。主部は複数文節のまとまり。
16 「帰って/きた」 二つの文節が補助の関係で述語に相当する働きをする。

文章の直し方(第17~20問)

  1. ⑰「私の趣味は、毎朝走っています。」を自然な文に直そう。
  2. ⑱「この映画の魅力は、映像が美しいです。」を自然な文に直そう。
  3. ⑲「私が好きな教科は、数学が好きです。」を自然な文に直そう。
  4. ⑳「今回の目標は、期限を守りたいです。」を自然な文に直そう。

文章の直し方の解答例・解説

問 修正例 解説
17 私の趣味は、毎朝走ることです。 「趣味は」に「ことです」を対応させる。「私は毎朝走っています」も文として自然。
18 この映画の魅力は、映像が美しいことです。 「魅力は」に対する述語を名詞相当の表現で結ぶ。
19 私が好きな教科は、数学です。 「教科は―数学です」と対応させる。「私は数学が好きです」も可。
20 今回の目標は、期限を守ることです。 「目標は―ことです」とそろえる。「私は期限を守りたいです」も可。

文章を直す問題には複数の自然な答えがあり得ます。もとの意味を保ち、主語と述語の対応が自然になることが大切です。

主語と述語に関するよくある質問(FAQ)

主語とは簡単に言うと何ですか?

述語で述べる動作や性質などの主体を示す文の成分です。「鳥が飛ぶ」の「鳥が」が例です。

述語とは簡単に言うと何ですか?

「どうする・どんなだ・何だ・ある/いる」など、文の中心となる内容を表す文の成分です。

主語と述語の一番の違いは何ですか?

主語は「何が・だれが」、述語はその主体について「どうする・どんなだ・何だ」などを述べる点です。

主語と述語はどうやって見分けますか?

単純な文なら、まず文末付近の述語を探し、「だれが・何が」と問いかける方法が役立ちます。倒置や省略にも注意します。

主語は文の最初にありますか?

必ずしも最初ではありません。「昨日、公園で妹が走った」では主語は途中の「妹が」です。

述語は必ず文末にありますか?

多くの文では文末にありますが、「冷たいね、この水は」のような倒置文では前に現れます。

「は」が付けば必ず主語ですか?

いいえ。「は」は話題を示す働きもあります。「運動会では、生徒たちが歌った」の「運動会では」は主語ではありません。

「も」が付く文節も主語になりますか?

なります。「花も咲いた」の「花も」は、学校文法では主語です。

主語がない文章は間違いですか?

いいえ。「行ってきます」など、前後の文脈で主体がわかる場合は日本語で自然に省略されます。

主語は人以外でもよいのですか?

はい。「雨が降る」「海が広い」など、人以外の物事も主語になります。

述語は動詞だけですか?

いいえ。「空が青い」の「青い」や「姉は学生だ」の「学生だ」も述語です。

主語と主部の違いは何ですか?

学校文法では、主語は一文節、主部は二文節以上のまとまりで主体を表す場合に用いられます。

述語と述部の違いは何ですか?

述語は基本的に一文節を指し、述部は「帰って/きた」など複数文節のまとまりを指す場合があります。

主語が二つある文はありますか?

複数の節がある文では、それぞれに主述関係が含まれることがあります。「母が焼いたクッキーを弟が食べた」が一例です。

主述のねじれとは何ですか?

「私の夢は、医者になりたいです」のように、主語と述語の対応が不自然になっている状態です。「私の夢は医者になることです」などと直します。

主語と述語は英語のSとVと同じですか?

似た面はありますが、日本語の学校文法の主語・述語を英語のS(主語)・V(動詞)と完全に同じものとして扱うことはできません。日本語の述語は動詞以外でも表せます。

まとめ|主語と述語は「何が・どうなのか」の対応で考える

主語は述語が表す動作・性質などの主体を示し、述語はその主体についてどうなのかを述べる部分です。最初は「だれが・何が―どうする・どんなだ・何だ」の関係をつかむと理解しやすくなります。

ただし、主語が省略された文、「は」で話題を示す文、倒置文、複数の節がある文などは、単純な位置や助詞だけでは判断できません。文全体の意味を読み、主語と述語を組にして確かめることが、見分け方の基本です。

作文やメールを見直すときにも、「何について述べ始め、最後に何を述べているか」を確認してみてください。主述のねじれを防ぎ、伝えたい内容を読み手に届けやすくなります。

参考リンク|国語辞典・国語学習教材など

意味や学校文法の整理にあたって、以下の辞典・教育資料を参考にしました。授業やテストでは、使用している教科書・教材の分類や設問の指定を優先してください。

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