「動詞」とは?国語での意味・見分け方・活用形を例文で解説|5種類の活用と練習問題

国語の授業で「動詞の活用の種類を答えなさい」と言われたとき、「『書く』は五段活用なのに『見る』は上一段活用?」「『動詞は5種類』と『活用形は6種類』はどう違うの?」と迷ったことはありませんか。

動詞は身近な言葉ですが、テストでは動詞を見分けることと活用の種類・活用形を判断することが別々に問われます。「語尾が『る』だから同じ活用」と覚えてしまうと、「切る」と「着る」のような問題で間違えがちです。

この記事では、中学校の現代語の学校文法を基本として、動詞の意味・特徴・代表例から、五段活用・上一段活用・下一段活用・カ行変格活用・サ行変格活用の見分け方まで、順番に解説します。さらに、6つの活用形を一覧表で比較し、音便・自動詞と他動詞・補助動詞などの疑問も整理しました。最後には解答と理由付きの練習問題20問を用意しています。

  1. 【結論】動詞とは?意味を簡単に説明
  2. 動詞の3つの特徴|品詞を判断する基本
    1. 特徴1:動作だけでなく、存在や状態も表す
    2. 特徴2:「〜ない」「〜ます」「〜た」などにつながると形が変わる
    3. 特徴3:言い切りの形はウ段の音で終わる
  3. 動詞の一覧と例文|意味から代表的な言葉を覚える
  4. 「活用の種類」と「活用形」は何が違う?
    1. 活用の種類は「変化のしかたによるグループ」
    2. 活用形は「その文で使われている形」
  5. 動詞の活用の種類は5種類|特徴と代表例
    1. 1.五段活用|ア・イ・ウ・エ・オの段にわたって変化する
    2. 2.上一段活用|活用語尾にイ段の音が現れる
    3. 3.下一段活用|活用語尾にエ段の音が現れる
    4. 4.カ行変格活用(カ変)|「来る」の特別な活用
    5. 5.サ行変格活用(サ変)|「する」や「〜する」の活用
  6. 五段・上一段・下一段・カ変・サ変の見分け方は4ステップ
    1. ステップ1:活用している語を基本形に戻す
    2. ステップ2:「来る」「する」などの変格活用か確かめる
    3. ステップ3:変格活用以外は「ない」を付ける
    4. ステップ4:直前の音がア段・イ段・エ段のどれか調べる
  7. 動詞の6つの活用形とは?「書く」で一気に理解
    1. 未然形|「ない」「う」などにつながる形
    2. 連用形|「ます」「た」などにつながる形
    3. 終止形|文を言い切る形
    4. 連体形|名詞などの体言を詳しくする形
    5. 仮定形|「ば」に続く形
    6. 命令形|相手に動作を求める形
  8. 動詞5種類の活用表を一覧で比較
    1. 活用表の読み方は「縦=活用形」「横=活用の種類」
  9. 「読んだ」「書いた」「待った」はなぜ連用形?音便の仕組み
    1. 音便とは発音しやすい形に音が変わること
    2. 「話した」のように目立つ音便が起こらない語もある
  10. 動詞を文章から見つける手順|基本形・品詞・活用を分けて考える
    1. 手順1:文章を文節・単語に分ける
    2. 手順2:動詞の基本形を考える
    3. 手順3:活用する自立語かを確認する
    4. 手順4:「活用の種類」「活用形」のどちらを聞かれているか確認する
  11. 動詞と形容詞・形容動詞・名詞の違い
    1. 「速く走る」の「速く」は動詞ではない
    2. 「勉強する」は動詞として扱うが、「勉強」は名詞でも使う
    3. 「走る」と「走り」は、文脈により動詞・名詞の違いがある
  12. 「動詞」と「述語」の違い|品詞と文の成分を混同しない
  13. 自動詞と他動詞の違い|「開く」と「開ける」で考える
    1. 自動詞は動作・変化がその主体について述べられる
    2. 他動詞は何かに働きかける動作を表す
  14. 本動詞・補助動詞・複合動詞の違い
    1. 本動詞はそれ自体で中心となる意味を表す
    2. 補助動詞は前の語に補助的な意味を添える
    3. 複合動詞は一つの語として成り立つ
  15. 動詞の例文12選|活用の違いを文の中で確かめる
  16. よくある間違い7つ|動詞の活用で失点しないために
    1. 1.「る」で終わる動詞は全部一段活用だと思う
    2. 2.「動詞の活用の種類は6種類」と答える
    3. 3.「書け」はいつでも命令形だと思う
    4. 4.「読んだ」の「読ん」を別の活用形だと考える
    5. 5.「来る」は漢字が同じだから活用しないと思う
    6. 6.「形容詞の連用形」も動詞だと思う
    7. 7.主語・述語を品詞名と混同する
  17. 練習問題20問|動詞の種類・活用形・関連知識を確認
    1. 問題A:活用の種類を答える(1〜8)
    2. 問題B:括弧内の動詞部分の活用形を答える(9〜16)
    3. 問題C:間違えやすい知識を確認(17〜20)
  18. 練習問題の解答・解説
    1. 問題Aの解答|活用の種類
    2. 問題Bの解答|活用形
    3. 問題Cの解答|応用
  19. 動詞に関するよくある質問(FAQ)
    1. Q1.動詞とは小学生にもわかるように言うと?
    2. Q2.動詞の例を10個挙げると?
    3. Q3.動詞の活用は5種類ですか、6種類ですか?
    4. Q4.五段活用の見分け方は?
    5. Q5.上一段活用と下一段活用は何が違いますか?
    6. Q6.「見る」と「切る」はなぜ活用が違う?
    7. Q7.「来る」の活用の種類は?
    8. Q8.「勉強する」は何活用ですか?
    9. Q9.「読んだ」の「読ん」は何形ですか?
    10. Q10.「書け」は仮定形と命令形のどちら?
    11. Q11.動詞は必ず動きを表しますか?
    12. Q12.動詞と述語は同じ意味ですか?
    13. Q13.「速く走る」の「速く」は動詞ですか?
    14. Q14.自動詞と他動詞は「を」で見分けられますか?
    15. Q15.補助動詞とは何ですか?
    16. Q16.動詞の活用を覚える近道は?
    17. Q17.古文の動詞も5種類の活用ですか?
  20. まとめ|動詞は「基本形→活用の種類→活用形」の順に考えよう
  21. 参考リンク

【結論】動詞とは?意味を簡単に説明

動詞(どうし)とは、動作・作用・状態・存在などを表す、活用する自立語です。国語の10品詞の一つで、形容詞・形容動詞とともに「用言」と呼ばれます。

例えば「鳥が飛ぶ」の「飛ぶ」、「風が吹く」の「吹く」、「机がある」の「ある」は、どれも動詞です。動作を表すものだけでなく、存在などを表す動詞もあります。

確認項目 動詞の基本
読み方 どうし
品詞の分類 自立語・用言・活用する語
主な意味 動作・作用・状態・存在など
言い切りの形 現代語ではウ段の音で終わる(書く・見る・する等)
主な働き 述語になる/名詞を修飾する/ほかの語を詳しくする
活用の種類 5種類(五段・上一段・下一段・カ変・サ変)
活用形 6種類(未然・連用・終止・連体・仮定・命令)
この記事の対象 中学校で学ぶ現代日本語の学校文法(古文・英語の活用は対象外)

まず覚えたいのは、「どのグループの動詞か」を表す5種類と、「どんな形で使われているか」を表す6種類は別物だということです。

動詞の3つの特徴|品詞を判断する基本

特徴1:動作だけでなく、存在や状態も表す

「走る」「描く」「泳ぐ」は人や物の動作を表します。一方、「ある」「いる」「できる」のように、存在・状態・可能などを表す動詞もあります。「体を動かす言葉だけが動詞」という理解では不十分です。

例えば「庭に木がある」の「ある」も動詞です。意味と文法上の性質を合わせて確かめましょう。

特徴2:「〜ない」「〜ます」「〜た」などにつながると形が変わる

「読む」は「読まない」「読みます」「読んだ」と形を変えます。これを活用(かつよう)といいます。「読む」の形が変わっても、動詞という品詞が名詞に変わるわけではありません。

なお、「読んだ」は動詞「読む」の連用形が音便で「読ん」となり、後ろに助動詞「だ」(「た」の濁音形)が付いたものです。「読んだ」全体が一語の動詞という意味ではありません。

特徴3:言い切りの形はウ段の音で終わる

現代語の動詞の基本形は「書く」「読む」「見る」「食べる」「来る」「する」など、末尾がウ段の音です。「る」もウ段の音なので、一段活用の動詞も含みます。

ただし、語尾がウ段だから動詞と確定できるわけではありません。「春」「夜」などは名詞です。活用するかどうか、文中でどう働くかまで確認します。

動詞の一覧と例文|意味から代表的な言葉を覚える

動詞を覚えるときは、さまざまな意味の動詞に触れ、基本形と文章中の形を結び付けると理解しやすくなります。

意味の目安 代表的な動詞 オリジナル例文
移動 歩く・走る・飛ぶ・進む 子犬が坂道を走る。
読む・書く 読む・書く・調べる・記す 辞書で意味を調べる。
飲食 食べる・飲む・味わう 朝食の果物を食べる。
見聞き 見る・聞く・眺める 窓から山を眺める。
変化 増える・減る・変わる・育つ 庭の草が伸びる。
作業・制作 作る・運ぶ・組み立てる 木の棚を組み立てる。
存在・状態 ある・いる・できる・優れる 机の上に資料がある。
思考・感情に関係 考える・思う・悩む・喜ぶ 新しい方法を考える。
変格活用の代表 来る・する・勉強する 明日、友達が遊びに来る。

「考える」「眺める」「食べる」のように「る」で終わっていても、必ずしも同じ活用ではありません。次に、動詞の活用という仕組みを整理します。

「活用の種類」と「活用形」は何が違う?

活用の種類は「変化のしかたによるグループ」

動詞の活用の種類は、動詞がどのパターンで形を変えるかによる分類です。現代語の学校文法では、五段・上一段・下一段・カ行変格・サ行変格の5種類です。

例えば「書く」は「書か・書き・書く・書け・書こ」と、語尾にさまざまな段の音が現れるため五段活用です。「見る」は「見ない・見ます・見れば」のように変化する上一段活用です。

活用形は「その文で使われている形」

一方、活用形は「書かない」の「書か」は未然形、「書きます」の「書き」は連用形、というように、文中でどの形になっているかを示します。こちらは未然形・連用形・終止形・連体形・仮定形・命令形の6種類です。

比較 活用の種類 活用形
何を分類する? 動詞の変化パターン 文中での具体的な形
種類の数 5種類 6種類
例「読まない」 「読む」はマ行五段活用 「読ま」は未然形
例「食べます」 「食べる」は下一段活用 「食べ」は連用形
覚え方 動詞の所属グループ 現在の使われ方

同じ「読む」でも「読まない・読みます・読む・読めば」など複数の活用形が存在しますが、「読む」という動詞の活用の種類はずっと五段活用のままです。

動詞の活用の種類は5種類|特徴と代表例

活用の種類 代表例 「ない」を付けた形 見分ける目安
五段活用 書く・読む・帰る 書かない・読まない・帰らない 基本的に「ない」の直前がア段
上一段活用 見る・起きる・借りる 見ない・起きない・借りない 「ない」の直前がイ段
下一段活用 食べる・寝る・受ける 食べない・寝ない・受けない 「ない」の直前がエ段
カ行変格活用 来る 来(こ)ない 「来る」特有の変化
サ行変格活用 する・勉強する しない・勉強しない 「する」など特有の変化

1.五段活用|ア・イ・ウ・エ・オの段にわたって変化する

「書く」は「書かない・書きます・書く・書けば・書こう」と変わります。変化する部分が「か・き・く・け・こ」と五つの段に及ぶことが、五段活用という名前の由来です。

「読む」「遊ぶ」「話す」「待つ」「帰る」なども五段活用です。特に「帰る」「切る」「走る」は語尾が「る」でも五段活用なので覚えておきましょう。

2.上一段活用|活用語尾にイ段の音が現れる

「起きる」は「起きない・起きます・起きる・起きれば・起きろ」のように使われます。学校での判定では、特に「起きない」の「ない」の直前が「き」(イ段)であることが目印です。

「見る」「着る」「借りる」「信じる」も代表的な上一段活用です。「見る」の「見」はそれだけで一音ですが、活用の種類は上一段活用と考えます。

3.下一段活用|活用語尾にエ段の音が現れる

「食べる」は「食べない・食べます・食べる・食べれば・食べろ」と活用します。「食べない」の「ない」の直前の「べ」がエ段なので、下一段活用です。

ほかに「寝る」「受ける」「教える」「変える」「見せる」などがあります。ただし、「変える」は下一段活用でも、同音の「帰る」は五段活用です。

4.カ行変格活用(カ変)|「来る」の特別な活用

「来る」は「こない・きます・くる・くれば・こい」のように、カ行で特別な変化をします。「来る」という漢字は変わらないように見えても、読み方がこ・き・く・くれ・こいと変わる点に注意しましょう。

例えば「友達が来ない」は「こない」、「友達が来ます」は「きます」です。漢字だけで活用を判断せず、読み方も確かめます。

5.サ行変格活用(サ変)|「する」や「〜する」の活用

「する」は「しない・します・する・すれば・しろ(せよ)」のように活用します。「勉強する」「運動する」「説明する」なども、現代の学校文法ではサ行変格活用として扱います。

ただし、「走る」「切る」などは、語尾が「る」でもサ変にはなりません。変格活用かどうかは、基本形が「来る」「する」などであることを先に確認しましょう。

五段・上一段・下一段・カ変・サ変の見分け方は4ステップ

ステップ1:活用している語を基本形に戻す

例えば「食べました」なら動詞の基本形は「食べる」、「読んだ」なら「読む」です。最初に動詞の基本形を決めないと、別の品詞や助動詞を一緒に数えてしまいます。

ステップ2:「来る」「する」などの変格活用か確かめる

「来る」ならカ変、「する」「勉強する」などならサ変です。先に確認すれば、「来ない」の直前がオ段だから何活用かと迷う必要はありません。

ステップ3:変格活用以外は「ない」を付ける

「切る→切らない」「着る→着ない」「食べる→食べない」のように、打ち消しの「ない」を付けます。このとき大切なのは、「ない」の直前の最後に現れる音を確かめることです。

ステップ4:直前の音がア段・イ段・エ段のどれか調べる

動詞 「ない」を付ける 直前の音 判定
切る 切らない ら=ア段 ラ行五段
着る 着ない き=イ段 カ行上一段
帰る 帰らない ら=ア段 ラ行五段
変える 変えない え=エ段 下一段
泳ぐ 泳がない が=ア段 ガ行五段
起きる 起きない き=イ段 カ行上一段

この方法は多くの一般的な動詞で使えます。ただし、「ある」の打ち消しは通常「あらない」ではなく「ない」のように、機械的に当てはめにくい語もあります。「ない」を付ける方法は万能ではないため、例外は教科書の活用表と照らして確認しましょう。

動詞の6つの活用形とは?「書く」で一気に理解

活用形は、動詞がどのような言葉に続くか、文中でどう使われるかによって決まります。ここでは「書く」を例に、基本となる6つの活用形を確認します。

活用形 「書く」の形 後ろに続く語・用法 例
未然形 書か/書こ ない・う など 書かない/書こう
連用形 書き/書い ます・た など(音便を含む) 書きます/書いた
終止形 書く 文を言い切る 手紙を書く。
連体形 書く 名詞などに続く 書く人
仮定形 書け ば に続く 書けば
命令形 書け 命令して言い切る 書け。

未然形|「ない」「う」などにつながる形

「読まない」の「読ま」、「読もう」の「読も」は未然形です。「ない」と「う」で、同じ未然形でも実際の音が異なることがあります。「未然形=必ず一つの形」とは限りません。

連用形|「ます」「た」などにつながる形

「読みます」の「読み」は連用形です。「読んだ」の「読ん」も、連用形が音便によって変わったものです。音便が起こっても連用形という分類は変わりません。

終止形|文を言い切る形

「子猫が遊ぶ。」の「遊ぶ」は終止形です。基本形と同じ形なので、国語辞典に載っている見出しの形としても覚えやすいでしょう。

連体形|名詞などの体言を詳しくする形

「遊ぶ子猫」の「遊ぶ」は連体形です。「遊ぶ。」と形は同じですが、後ろに「子猫」という名詞があることで連体形だと分かります。終止形との区別では文脈を見ます。

仮定形|「ば」に続く形

「急げば間に合う」の「急げ」は仮定形です。「急げ」のあとに「ば」が続くため、命令形ではありません。条件を述べる文かどうかも手掛かりになります。

命令形|相手に動作を求める形

「急げ。」「読め。」「見ろ。」などは命令形です。例えば「読め」は、「読めば」の「読め」(仮定形)と見た目が同じですが、文中での使われ方が異なります。

動詞5種類の活用表を一覧で比較

5種類の動詞を同じ活用形で並べると、どの部分が変わるのかが分かりやすくなります。ここでは「書く・見る・食べる・来る・する」を代表にします。

活用形 書く(五段) 見る(上一段) 食べる(下一段) 来る(カ変) する(サ変)
未然形 書か・書こ 見 食べ こ し(主な形)
連用形 書き・書い(音便) 見 食べ き し
終止形 書く 見る 食べる くる する
連体形 書く 見る 食べる くる する
仮定形 書け 見れ 食べれ くれ すれ
命令形 書け 見ろ・見よ 食べろ・食べよ こい しろ・せよ

「来る」は読み方で示しています。例えば「こ」は「来ない」、「き」は「来ます」で使われます。また、サ変「する」の未然形には「し」以外にも、接続する語によって「さ」「せ」の形があります。表は基本をつかむための代表形であり、すべての派生形を網羅するものではありません。

活用表の読み方は「縦=活用形」「横=活用の種類」

上の表を縦に見ると、未然形・連用形・終止形など6つの活用形が並んでいます。横に見ると、五段・上一段・下一段・カ変・サ変という5つの活用の種類が並びます。

例えば「見れば」は、動詞「見る」の活用の種類が上一段、使われている「見れ」の活用形が仮定形です。二つの問いに対して別々に答えられるようにしましょう。

「読んだ」「書いた」「待った」はなぜ連用形?音便の仕組み

音便とは発音しやすい形に音が変わること

五段活用の動詞は、連用形が「た・て」などに続くとき、発音しやすい形に変わることがあります。これを音便(おんびん)と呼びます。動詞では主にイ音便・撥音便・促音便を学びます。

種類 基本形 「た・だ」に続いた形 覚える点
イ音便 書く 書いた 「書き」→「書い」
イ音便 泳ぐ 泳いだ 後ろは「だ」になる
撥音便 読む 読んだ 「読み」→「読ん」
撥音便 遊ぶ 遊んだ 後ろは「だ」になる
促音便 待つ 待った 「待ち」→「待っ」
促音便 帰る 帰った 「帰り」→「帰っ」

「読んだ」の「読ん」は撥音便を起こした連用形、「待った」の「待っ」は促音便を起こした連用形です。「〜んだ」「〜った」という見た目だけで別の活用形と答えないようにしましょう。

「話した」のように目立つ音便が起こらない語もある

五段活用だからといって、すべての動詞が同じ音便になるわけではありません。「話す→話した」のように、連用形「話し」がそのまま続く場合もあります。「行く→行った」のように一般的なカ行五段の形から外れる語もあるため、頻出例を文と一緒に覚えましょう。

動詞を文章から見つける手順|基本形・品詞・活用を分けて考える

手順1:文章を文節・単語に分ける

例えば「弟は本を読んだ。」は「弟は/本を/読んだ。」と文節に分かれます。「読んだ」の中には、動詞「読む」の活用した形「読ん」と助動詞「た」の濁音形「だ」が含まれています。

まずどこまでが調べる単語かを確認することが、品詞判定の第一歩です。

手順2:動詞の基本形を考える

「書きます→書く」「起きた→起きる」「来ました→来る」「勉強した→勉強する」のように、言い切りの形に戻します。意味から推測するだけでなく、活用がつながるかを確かめましょう。

手順3:活用する自立語かを確認する

「短く走る」の「短く」は、動詞「走る」を詳しくしていますが、それ自体の品詞は形容詞「短い」の連用形です。「後ろの動詞を修飾するから動詞」という判断はできません。

手順4:「活用の種類」「活用形」のどちらを聞かれているか確認する

「書く」の活用の種類を聞かれたら五段活用、「書かない」の「書か」の活用形を聞かれたら未然形です。問題文の「種類」「形」の2文字に注目するだけでも取り違えが減ります。

動詞と形容詞・形容動詞・名詞の違い

品詞 代表例 言い切りの形 活用
動詞 走る・探す・いる 基本的にウ段 する
形容詞 高い・美しい・寒い 基本的に「い」 する
形容動詞 静かだ・親切だ 基本的に「だ」 する
名詞 学校・花・時間 活用する言い切りの形はない しない

「速く走る」の「速く」は動詞ではない

「速く」は形容詞「速い」の連用形で、「走る」が動詞です。動詞を詳しくする役割を持つことと、品詞が動詞であることは別です。形容詞の活用を詳しく知りたい場合は、「形容詞」とは?意味・活用形・見分け方をご覧ください。

「勉強する」は動詞として扱うが、「勉強」は名詞でも使う

「毎朝勉強する」の「勉強する」はサ変の動詞です。一方、「勉強が好きだ」の「勉強」は名詞です。同じ漢字が含まれていても、文の中での単語の区切り方と働きが違います。

「走る」と「走り」は、文脈により動詞・名詞の違いがある

「毎日走ります」の「走り」は動詞「走る」の連用形です。しかし「走りが軽い」の「走り」は、動詞からできた名詞として使われています。最後の文字だけでなく、助詞とのつながりや活用できるかを確認しましょう。

動詞が日本語の10品詞のどこに位置するかを整理したい場合は、「品詞」とは?10種類の一覧と見分け方も参考になります。

「動詞」と「述語」の違い|品詞と文の成分を混同しない

「動詞」は単語の品詞、「述語」は文章の中での働き(文の成分)です。「鳥が飛ぶ」の「飛ぶ」は動詞であり、同時に文の述語でもあります。

しかし「空が青い」の「青い」は形容詞ですが、文の述語です。「述語=動詞」ではありません。逆に「走る人」の「走る」は動詞ですが、文中では名詞「人」を修飾しています。

例文 注目語 品詞 文の中での働き
鳥が飛ぶ。 飛ぶ 動詞 述語
空が青い。 青い 形容詞 述語
飛ぶ鳥を見る。 飛ぶ 動詞 名詞を詳しくする連体修飾
私が読んだ本。 読んだ 動詞+助動詞 本を詳しくする表現

文の成分と品詞の関係は、「主語と述語」の違い・見つけ方でも詳しく解説しています。

自動詞と他動詞の違い|「開く」と「開ける」で考える

自動詞は動作・変化がその主体について述べられる

「ドアが開く」「花が咲く」の「開く」「咲く」は自動詞です。動作や変化が主体に生じることを表し、通常、動作の対象を示す「〜を」という目的語を必要としません。

他動詞は何かに働きかける動作を表す

「ドアを開ける」「花を植える」の「開ける」「植える」は他動詞です。何に対して動作をするかが関係します。例えば「窓が閉まる/窓を閉める」のように対で覚えると分かりやすくなります。

自動詞の例 他動詞の例 違い
窓が開く 窓を開ける 窓に変化が起こる/誰かが窓を動かす
花が育つ 花を育てる 花が成長する/誰かが育てる
明かりが消える 明かりを消す 明かりの状態/誰かの操作

ただし、「を」があるから必ず他動詞とは限りません。「道を歩く」の「道を」は移動する経路を示しています。対象と経路を区別し、動詞の意味と結び付けて考えましょう。

本動詞・補助動詞・複合動詞の違い

本動詞はそれ自体で中心となる意味を表す

「景色を見る」の「見る」は、目で見るという意味を持つ本動詞です。「友人がいる」の「いる」も、存在を表す動詞として使われています。

補助動詞は前の語に補助的な意味を添える

「試しに読んでみる」の「みる」は、「見る」という本来の意味が薄れ、試行の意味を添えています。また「本を読んでいる」の「いる」は、動作の進行・状態などを表す補助動詞です。

学校文法では「読んで/みる」「読んで/いる」と、補助の関係にある文節として区切ります。動詞を一語ずつ判断する問題では、どこまでが動詞かを確かめる必要があります。

複合動詞は一つの語として成り立つ

「降り積もる」「走り出す」は、複数の要素が結び付いた複合動詞です。「降り/積もる」と機械的に二つの文節に分けるわけではありません。

補助動詞と複合動詞の違いは、文章中で単語や文節を区切る問題と関係します。意味上のまとまり、使い方、教科書の分類を合わせて確認しましょう。

動詞の例文12選|活用の違いを文の中で確かめる

例文 注目する動詞 学習ポイント
朝のうちに庭を掃く。 掃く 五段・終止形
明日は資料を書こう。 書こ 五段・未然形
駅まで友達と歩きます。 歩き 五段・連用形
説明を聞けば納得できる。 聞け 五段・仮定形
困ったときは、すぐに知らせろ。 知らせろ 下一段・命令形
明日は早く起きる。 起きる 上一段・終止形
朝食を食べない日もある。 食べ 下一段・未然形
来週、講師が来ます。 来(き) カ変・連用形
最後に内容を確認する。 確認する サ変・終止形
昨日、新しい本を読んだ。 読ん 五段・連用形の撥音便
季節が変わるころに旅をする。 変わる 五段・連体形
友人に手伝ってもらった。 もらっ 補助動詞として使われる例

「終止形か連体形か」は、単語だけ切り出して判断できない場合があります。「歩く。」と「歩く人」を比べ、文での使われ方を確かめましょう。

よくある間違い7つ|動詞の活用で失点しないために

1.「る」で終わる動詞は全部一段活用だと思う

「着る」は上一段ですが、「切る」は五段です。「ない」を付けると「着ない/切らない」になり、違いが分かります。

2.「動詞の活用の種類は6種類」と答える

活用の種類は5種類、活用形は6種類です。テストの設問が何を聞いているのか必ず確かめます。

3.「書け」はいつでも命令形だと思う

「書け。」なら命令形ですが、「書けば」の「書け」は仮定形です。「ば」が続くか、命令として言い切るかが違いです。

4.「読んだ」の「読ん」を別の活用形だと考える

「読ん」は動詞「読む」の連用形が撥音便になったものです。後ろの助動詞「だ」まで含めて一つの動詞だと判断しないようにします。

5.「来る」は漢字が同じだから活用しないと思う

「来ない(こない)」「来ます(きます)」「来る(くる)」のように読み方が変わります。カ変はひらがなの読みを意識して判断します。

6.「形容詞の連用形」も動詞だと思う

「早く帰る」の「早く」は形容詞「早い」の連用形です。動詞「帰る」に関係していても品詞は変わりません。

7.主語・述語を品詞名と混同する

動詞は品詞で、述語は文の成分です。「花が咲く」の「咲く」は動詞であり述語でもありますが、「花が美しい」の「美しい」は形容詞であり述語です。

練習問題20問|動詞の種類・活用形・関連知識を確認

まずは自分で解き、次の解答欄で理由を確認してください。特に「活用の種類」と「活用形」の違いを意識しましょう。

問題A:活用の種類を答える(1〜8)

  1. 「手紙を書く」の「書く」は何活用ですか。
  2. 「家に帰る」の「帰る」は何活用ですか。
  3. 「紙を切る」の「切る」は何活用ですか。
  4. 「制服を着る」の「着る」は何活用ですか。
  5. 「朝早く起きる」の「起きる」は何活用ですか。
  6. 「果物を食べる」の「食べる」は何活用ですか。
  7. 「友達が来る」の「来る」は何活用ですか。
  8. 「毎日運動する」の「運動する」は何活用ですか。

問題B:括弧内の動詞部分の活用形を答える(9〜16)

  1. 「書かない」の「書か」は何形ですか。
  2. 「書こう」の「書こ」は何形ですか。
  3. 「読みます」の「読み」は何形ですか。
  4. 「泳いだ」の「泳い」は何形ですか。
  5. 「鳥が飛ぶ。」の「飛ぶ」は何形ですか。
  6. 「飛ぶ鳥」の「飛ぶ」は何形ですか。
  7. 「読めば」の「読め」は何形ですか。
  8. 「読め。」の「読め」は何形ですか。

問題C:間違えやすい知識を確認(17〜20)

  1. 「書く」の活用の種類は5種類のうちどれですか。また「書いた」の「書い」は何形ですか。
  2. 「窓が開く」と「窓を開ける」では、自動詞はどちらですか。
  3. 「本を読んでいる」で補助動詞として使われているのは何ですか。
  4. 「速く歩く」の「速く」と「歩く」の品詞をそれぞれ答えてください。

練習問題の解答・解説

問題Aの解答|活用の種類

番号 答え 理由
1 カ行五段活用 書かない。「か」はア段。
2 ラ行五段活用 帰らない。「ら」はア段。
3 ラ行五段活用 切らない。「ら」はア段。
4 カ行上一段活用 着ない。「き」はイ段。
5 カ行上一段活用 起きない。「き」はイ段。
6 バ行下一段活用 食べない。「べ」はエ段。
7 カ行変格活用 「来る」は特別な変格活用。
8 サ行変格活用 「運動する」は「する」を含むサ変動詞。

問題Bの解答|活用形

番号 答え 理由
9 未然形 「ない」に続く。
10 未然形 意志を表す「う」に続く。
11 連用形 「ます」に続く。
12 連用形 イ音便「泳い」となり「だ」に続く。
13 終止形 文を言い切っている。
14 連体形 後ろの名詞「鳥」を修飾する。
15 仮定形 「ば」に続く。
16 命令形 相手に命令して言い切る。

問題Cの解答|応用

  1. カ行五段活用、連用形。「書く」は五段活用。「書い」は「書き」がイ音便になった連用形です。
  2. 「窓が開く」。「開く」が自動詞、「開ける」が他動詞です。「開ける」は動作の対象「窓」に働きかけます。
  3. 「いる」。「読んでいる」の「いる」は、読書という動作の進行・状態を補助的に表します。
  4. 「速く」は形容詞、「歩く」は動詞。「速く」は形容詞「速い」の連用形で、動詞「歩く」を修飾しています。

間違えた問題は、基本形・活用の種類・活用形を一行に並べて復習すると、どこで判断を誤ったか分かりやすくなります。

動詞に関するよくある質問(FAQ)

Q1.動詞とは小学生にもわかるように言うと?

「走る」「書く」「食べる」など、何かをしたり変化したりすることを表す言葉です。「ある」「いる」のように存在を表す動詞もあります。

Q2.動詞の例を10個挙げると?

歩く・読む・書く・見る・食べる・飲む・考える・来る・する・ある、などです。どれも活用する自立語です。

Q3.動詞の活用は5種類ですか、6種類ですか?

活用の「種類」は5種類、活用「形」は6種類です。五段・上一段・下一段・カ変・サ変が5種類、未然・連用・終止・連体・仮定・命令が6種類です。

Q4.五段活用の見分け方は?

「来る」「する」などの変格活用を除き、「ない」を付けて直前がア段になることが基本的な手掛かりです。「切らない」「読まない」などを確かめます。

Q5.上一段活用と下一段活用は何が違いますか?

「ない」の直前がイ段なら上一段、エ段なら下一段です。「起きない」は上一段、「食べない」は下一段です。

Q6.「見る」と「切る」はなぜ活用が違う?

「見ない」はイ段の「み」が残るため上一段、「切らない」はア段の「ら」に変わるため五段です。語尾が「る」かどうかだけでは決まりません。

Q7.「来る」の活用の種類は?

カ行変格活用です。「来ない(こない)」「来ます(きます)」「来る(くる)」の読み方を確かめると特別な変化が分かります。

Q8.「勉強する」は何活用ですか?

学校文法ではサ行変格活用です。「勉強しない・勉強します・勉強する」のように変化します。

Q9.「読んだ」の「読ん」は何形ですか?

連用形です。「読む」の連用形が撥音便になり「読ん」となっています。後ろの「だ」は助動詞「た」の濁音形です。

Q10.「書け」は仮定形と命令形のどちら?

文脈で異なります。「書けば」の「書け」は仮定形、「ここに書け。」の「書け」は命令形です。

Q11.動詞は必ず動きを表しますか?

いいえ。「ある」「いる」「できる」のように存在や状態などを表す動詞もあります。

Q12.動詞と述語は同じ意味ですか?

異なります。動詞は単語の品詞、述語は文の中での働きです。動詞だけでなく形容詞なども述語になります。

Q13.「速く走る」の「速く」は動詞ですか?

いいえ。「速く」は形容詞「速い」の連用形です。「走る」が動詞です。

Q14.自動詞と他動詞は「を」で見分けられますか?

対象を示す「を」は手掛かりになりますが、例外があります。「道を歩く」では「を」が経路を表すため、「歩く」は自動詞です。

Q15.補助動詞とは何ですか?

「読んでみる」の「みる」、「読んでいる」の「いる」のように、前の動詞などに試行・進行などの補助的な意味を添える動詞です。

Q16.動詞の活用を覚える近道は?

まず基本形に戻し、「ない」「ます」「た」「ば」などを付け、変化を口に出して確かめると整理しやすくなります。種類を判定する問題と活用形を判定する問題を分けて練習しましょう。

Q17.古文の動詞も5種類の活用ですか?

いいえ。この記事の5種類は現代語の学校文法です。古文には四段活用・上二段活用など、現代語とは異なる分類があります。

まとめ|動詞は「基本形→活用の種類→活用形」の順に考えよう

動詞は、動作・作用・状態・存在などを表す、活用する自立語です。現代語の学校文法では、活用の種類は五段・上一段・下一段・カ変・サ変の5種類、活用形は未然・連用・終止・連体・仮定・命令の6種類です。

テストで迷ったときは、①調べる動詞を基本形に戻す → ②どの活用の種類か調べる → ③文中での活用形を判断するという順番に整理してみてください。「切る」と「着る」、「書けば」と「書け。」、「書きます」と「書いた」のような例を比べると理解が深まります。

暗記だけで済ませず、「なぜその答えになるのか」を説明できるようになることが、初めて見る動詞にも対応するための近道です。

参考リンク

本文は現代の学校文法の基本的な分類に基づいています。次の辞書・教育教材を参考に、語義、活用の種類、活用形、音便などを確認しました。

タイトルとURLをコピーしました