「予測」と「予報」の違いとは?意味・使い分けを天気・気温・地震・ビジネスの例文で徹底解説

「明日の天気を予測する」「明日の天気を予報する」。どちらも未来の天気について述べる言葉ですが、「予測」と「予報」にはどのような違いがあるのでしょうか。

天気については「天気予報」が一般的なのに、売上については「売上予測」、人口については「人口予測」と表現するのはなぜなのでしょうか。また、「予測値」と「予報値」、「予測精度」と「予報精度」には違いがあるのでしょうか。

結論からいうと、予測は物事の成り行きや結果を前もって推し量ること、予報は将来起こることなどについて前もって知らせることです。

例えば、気象データを分析して明日の気温を見積もることは「予測」です。その結果を天気に関する情報として人々に知らせる場合には、「予報」という言葉が使われます。

ただし、両者は完全に分離できる言葉ではありません。気象分野には「数値予報」のように、将来の大気の状態を予測する技術そのものを表す言葉もあります。

この記事では、「予測」と「予報」の意味や違いを比較表で整理し、天気・気温・降水確率・地震・ビジネスなどの具体例で解説します。さらに、「予想」「推測」「観測」との違いや、実際のデータ分析で迷いやすい表現も紹介します。

  1. 【結論】「予測」は将来を推し量ること、「予報」は前もって知らせること
  2. 【徹底比較】「予測」と「予報」の意味・目的・使い方の違い
  3. 「予測」の意味と正しい使い方
    1. 予測とは物事の成り行きや結果を前もって推し量ること
    2. 予測を使う代表的な例文
    3. 「予測値」とは何か
    4. 「予測精度」とは何か
  4. 「予報」の意味と正しい使い方
    1. 予報とは将来のことなどを前もって知らせること
    2. 予報を使う代表的な例文
    3. 「天気予報」とは何か
    4. 「週間予報」と「季節予報」
  5. 【実践】天気予報では「予測」と「予報」をどう使い分ける?
    1. ケース1:明日の最高気温を計算する場合
    2. ケース2:明日の最高気温を一般に知らせる場合
    3. ケース3:予測結果を予報に利用する場合
  6. 「数値予報」と「天気予報」の違い
    1. 数値予報は将来の大気の状態を計算する技術
    2. 天気予報は予測資料などを利用して作成される
    3. 「予報モデル」という言葉もある
  7. 「予測値」と「予報値」はどう違う?
    1. 予測値は幅広い分野で使われる
    2. 予報値は主に予報に関係する数値として使われる
  8. 地震では「予測」と「予報」をどう使い分ける?
    1. 将来の地震について見積もる場合
    2. 「緊急地震速報(予報)」とは何か
    3. 地震の予測と予報を混同しない
  9. ビジネスでは「予測」と「予報」のどちらを使う?
    1. 売上や需要には「予測」が一般的
    2. 社内で予測結果を発表する場合
    3. 農業や物流では両方が関係する
  10. 「予測」「予報」「予想」「推測」「観測」の違い
    1. 予測と予想の違い
    2. 予測と推測の違い
    3. 観測と予測の違い
  11. 「予測が外れる」と「予報が外れる」の違い
    1. 予測が外れる場合
    2. 予報が外れる場合
  12. 予測や予報を利用するときの3つの注意点
    1. 1. 何を予測しているのかを確認する
    2. 2. 予測には不確実性がある
    3. 3. 専門分野では正式な用語を確認する
  13. 「予測」と「予報」に関するよくある質問(FAQ)
    1. Q1. 予測と予報は同じ意味ですか?
    2. Q2. 天気は「予測」と「予報」のどちらを使いますか?
    3. Q3. 「天気予測」という言葉は間違いですか?
    4. Q4. 「数値予報」は予測ではないのですか?
    5. Q5. 売上については「予測」と「予報」のどちらを使いますか?
    6. Q6. 「予測値」と「予報値」は同じですか?
    7. Q7. 「予報」と「予想」は何が違いますか?
    8. Q8. 予報は必ず公表されるものですか?
    9. Q9. 緊急地震速報は地震の発生を予測しているのですか?
    10. Q10. 予測結果を予報として発表するという表現は正しいですか?
  14. まとめ:「予測」は将来を見積もること、「予報」は前もって知らせること
  15. 参考資料

【結論】「予測」は将来を推し量ること、「予報」は前もって知らせること

「予測」と「予報」の基本的な違いは、物事の成り行きを前もって見積もることに重点があるのか、それを知らせることに重点があるのかという点です。

  • 予測(よそく):物事の成り行きや結果を、前もって推し量ること。また、その内容。
  • 予報(よほう):前もって知らせること。また、その知らせ。特に、将来の天気などを予測して知らせること。

例えば、現在の気温、気圧、風向、風速などのデータから、明日の最高気温が28度になると見積もった場合、その行為は予測です。

その結果を天気予報として発表し、人々に知らせる場合には「予報」という言葉が使われます。

この違いを理解するには、「予測した結果を予報として伝える」という文章を覚えておくと便利です。

ただし、予報という言葉は、知らせる行為だけに限定されるわけではありません。気象分野では、将来の大気の状態を計算する技術を「数値予報」と呼び、予報の作成に用いる予測結果を「予報値」と呼ぶ場合もあります。

そのため、専門的な文章では、一般的な意味に加えて、それぞれの分野で使われている用語も確認する必要があります。

【徹底比較】「予測」と「予報」の意味・目的・使い方の違い

比較項目 予測 予報
読み方 よそく よほう
基本的な意味 物事の成り行きや結果を前もって推し量る 将来のことなどを前もって知らせる
意味の重点 将来の状態や結果を見積もること 予測したことなどを知らせること
代表的な対象 気温・売上・需要・人口・故障など 天気・気温・降水・波浪など
代表的な表現 売上予測・需要予測・人口予測 天気予報・週間予報・季節予報
作成方法 データ分析・数理モデル・専門的判断など 予測資料や観測情報などを利用して作成する
一般的なビジネス文書 幅広い対象に使われる 天気など、特定の分野で使われることが多い
例文 過去のデータから翌月の需要を予測した。 気象庁が明日の天気を予報した。

例えば、企業が過去の販売実績から翌月の売上を見積もる場合には、「売上予測」が自然です。

一方、気象庁などが明日の天気について知らせる場合には、「天気予報」という表現が一般的です。

なお、予報が必ずしも高度な計算に基づいているとは限らず、予測も必ず公表されるわけではありません。予測の結果を社内だけで利用する場合もあります。

「予測」の意味と正しい使い方

予測とは物事の成り行きや結果を前もって推し量ること

予測とは、物事が今後どのように進むのか、どのような結果になるのかを前もって推し量ることです。

例えば、過去の販売データを分析し、翌月の商品需要を見積もる場合には、「需要を予測する」と表現できます。

また、現在の気象情報から明日の最高気温を見積もる場合には、「明日の最高気温を予測する」という表現が自然です。

予測には、統計分析や数理モデルによる計算、過去の経験に基づく判断など、さまざまな方法があります。

ただし、「予測」という言葉を使ったからといって、必ず科学的に十分な根拠があるとは限りません。予測の信頼性は、用いたデータや方法、対象とする現象などによって異なります。

予測を使う代表的な例文

  • 過去の販売実績から翌月の売上を予測する。
  • 気象データを分析し、明日の最高気温を予測した。
  • 設備の稼働状況から故障の発生時期を予測する。
  • 人口の将来予測に基づき、施設の整備計画を立てる。
  • 新商品の需要を予測し、生産数量を決定する。
  • 市場の変化を予測して、今後の経営方針を検討する。
  • 予測結果と実際の数値を比較し、分析方法を見直した。

「予測値」とは何か

予測値とは、予測によって見積もられた数値のことです。

例えば、来月の売上について、過去の販売実績から500万円と見積もった場合、その500万円が売上の予測値です。

一方、実際に来月の売上が確定して480万円だった場合には、予測値と実績値に差が生じたことになります。

予測値は、必ずしも実際の結果と一致するわけではありません。そのため、業務に利用する場合は、予測の前提条件や誤差なども確認することが重要です。

「予測精度」とは何か

予測精度とは、予測した結果が実際の結果にどの程度近いかなど、予測の正確さを評価する際に使われる言葉です。

例えば、ある店舗の翌日の売上を予測し、その予測値と実際の売上を比較することで、予測の性能を評価できます。

ただし、予測精度を評価する方法は一つではありません。予測値と実績値の差を調べる方法のほか、誤差の平均や割合などを使う場合もあります。

また、過去のデータに対する予測精度が高くても、将来の予測が必ず正確になるとは限りません。

「予報」の意味と正しい使い方

予報とは将来のことなどを前もって知らせること

予報とは、前もって知らせること、また、その知らせを意味します。

現在では、特に天気などの自然現象について、将来の状態を予測して知らせる場合によく使われます。

例えば、翌日の天気や気温について発表する場合には、「明日の天気を予報する」という表現が使えます。

ただし、予報は天気だけに使う言葉ではありません。気象や海洋などに関する情報でも使用されます。

予報を使う代表的な例文

  • 気象庁が明日の天気を予報した。
  • 週間予報を確認して旅行の予定を立てる。
  • 天気予報によると、明日は雨が降る見込みです。
  • 季節予報を参考に、農作業の予定を検討する。
  • 波浪予報を確認して船舶の運航計画を立てる。
  • 予報された気温と実際の気温を比較した。
  • 最新の観測情報を利用して予報を更新する。

「天気予報」とは何か

天気予報は、将来の天気について、あらかじめ知らせるものです。

例えば、明日の天気が晴れなのか雨なのか、最高気温や最低気温がどの程度になるのかといった情報が発表されます。

気象庁では、地上や海上、上空などで得られた観測データを利用し、数値予報モデルなどによって将来の大気の状態を計算しています。

そうして得られた予測資料などを活用し、天気予報を作成しています。

つまり、天気予報の作成には、観測と予測が密接に関係しています。

「週間予報」と「季節予報」

天気予報には、対象とする期間に応じて、さまざまな種類があります。

例えば、週間天気予報は、向こう1週間の天気や気温などの情報を知らせるものです。

また、季節予報では、1か月や3か月といった比較的長い期間の気温や降水量などについて、平年との比較や確率などを用いて知らせる場合があります。

長期間の予測では、期間が長くなるほど不確実性が大きくなるため、毎日の天気を詳細に当てるのではなく、一定期間の平均的な傾向を示す方法などが使われます。

【実践】天気予報では「予測」と「予報」をどう使い分ける?

ケース1:明日の最高気温を計算する場合

現在の気温や気圧、風などの情報を利用して、明日の最高気温を計算するとします。

この場合、次のように表現できます。

「最新の気象データから、明日の最高気温を28度と予測した。」

この文章では、データなどを基に、将来の気温を見積もることが中心です。

ケース2:明日の最高気温を一般に知らせる場合

一方、明日の最高気温が28度になるという情報を天気予報として発表する場合は、次のように書けます。

「明日の最高気温は28度になると予報された。」

ここでは、将来の気温についての情報が発表されたことに重点があります。

ただし、「28度と予測された」という表現が誤りになるわけではありません。公表された内容が予測結果であることを説明する場合にも使えます。

ケース3:予測結果を予報に利用する場合

予測と予報の関係を一つの文章で表すと、次のようになります。

「最新の観測データを基に明日の気温を予測し、その結果を天気予報に利用した。」

この文章では、観測、予測、予報という三つの行為が登場しています。

観測によって実際の情報を得て、予測によって将来の状態を見積もり、その結果を利用して予報を作成するという流れです。

ただし、実際の天気予報では、複数の予測資料や観測情報、予報官による判断など、さまざまな情報が利用されます。

「数値予報」と「天気予報」の違い

予測と予報の違いを考えるとき、特に理解しておきたいのが「数値予報」です。

数値予報は将来の大気の状態を計算する技術

数値予報とは、現在までの観測情報を基に、物理学の方程式などを使って将来の大気や海洋の状態をコンピューターで計算する技術です。

例えば、気温や気圧、風などの情報を利用し、それらが今後どのように変化するかを計算します。

このように、「数値予報」という言葉には、将来の状態を予測する技術そのものが含まれています。

そのため、予報という言葉が使われているからといって、必ずしも情報を一般に知らせる行為だけを意味するわけではありません。

天気予報は予測資料などを利用して作成される

一方、一般に利用されている天気予報は、数値予報による計算結果などを基にして作成されます。

例えば、数値予報で将来の大気の状態を計算しても、その計算結果をそのまま一般向けの天気予報として発表するとは限りません。

実際には、降水量や気温などの予測資料を作成したり、観測結果と比較したりするなどの過程があります。

そのため、数値予報と天気予報は密接に関係していますが、完全に同じ意味ではありません。

「予報モデル」という言葉もある

気象分野では、将来の大気や海洋の状態を計算するためのプログラムを「数値予報モデル」と呼びます。

例えば、ある時点の大気の状態を初期値として入力し、時間の経過に伴う変化を計算する仕組みです。

このように、専門分野では「予報」が予測技術に関係する言葉としても使われます。

予測と予報を使い分ける際には、一般的な辞書の意味だけでなく、専門分野における用語の使われ方も考慮しましょう。

「予測値」と「予報値」はどう違う?

予測値と予報値は、どちらも将来の状態などについて見積もられた数値を表す場合があります。

ただし、一般的な文章と気象分野の専門的な文章では、使われ方が異なることがあります。

予測値は幅広い分野で使われる

予測値は、予測によって見積もられた数値を幅広く表す言葉です。

例えば、売上予測値、需要予測値、人口予測値などがあります。

気象分野でも、将来の気温や降水量について見積もられた数値を予測値と呼ぶことがあります。

予報値は主に予報に関係する数値として使われる

一方、予報値は、特に気象分野などで、数値予報モデルなどによって計算された値や、予報に用いられる値を表す場合に使われます。

例えば、数値予報モデルで計算された将来の気温などについて、「予報値」という言葉が使われることがあります。

ただし、予報値という言葉が、一般向けに発表された天気予報の数値だけを意味するわけではありません。

専門的な資料では、どのモデルの、どの時刻を対象とした値なのかなどを確認することが重要です。

地震では「予測」と「予報」をどう使い分ける?

将来の地震について見積もる場合

地震についても、将来の発生可能性などを見積もることを予測と表現できます。

例えば、過去の地震活動や地質学的な情報などを基に、長期的な地震の発生可能性を評価する取り組みがあります。

ただし、長期的な発生可能性の評価と、特定の日時や場所、規模を事前に言い当てることは異なります。

現在の科学的知見では、特定の日時・場所・規模を十分な精度で事前に特定することは困難です。

「緊急地震速報(予報)」とは何か

地震に関係する情報には、「緊急地震速報(予報)」という名称もあります。

緊急地震速報は、地震が発生した直後に、震源に近い地震計で捉えた観測データを解析し、各地での強い揺れの到達時刻や震度などを予想して知らせる仕組みです。

ここで重要なのは、地震の発生そのものを事前に予測しているわけではないことです。

すでに発生した地震の観測情報を利用し、まだ強い揺れが到達していない地域などに対して、揺れの到達を前もって知らせることを目的としています。

なお、震源に近い地域では、緊急地震速報が強い揺れの到達に間に合わない場合もあります。また、短時間の観測データを基にするため、予測された震度などには誤差が生じることがあります。

地震の予測と予報を混同しない

例えば、「来月、特定の場所で大地震が発生すると予測した」という情報と、「地震発生後に強い揺れの到達を予報した」という情報は、まったく異なる内容です。

前者は将来の地震発生そのものについての予測ですが、後者はすでに発生した地震について、これから到達する揺れを知らせるものです。

地震に関する情報を理解するときは、何を予測しているのか、いつの時点で発表された情報なのかを確認することが重要です。

ビジネスでは「予測」と「予報」のどちらを使う?

売上や需要には「予測」が一般的

企業の売上や商品の需要を見積もる場合には、「予測」が一般的です。

例えば、次のような表現があります。

  • 過去の販売実績から翌月の売上を予測する。
  • 顧客の注文履歴から需要を予測する。
  • 新商品の販売数量について予測を行う。
  • 市場の変化を予測し、生産計画を見直す。

これらの文章では、将来の売上や需要を見積もることが中心です。

「売上予報」という表現でも意味を推測できる場合はありますが、一般的なビジネス文書では「売上予測」が自然です。

社内で予測結果を発表する場合

企業が翌月の売上を予測し、その結果を社内で発表する場合でも、通常は「売上予測を発表した」「売上見通しを共有した」と表現します。

予測した結果を人に知らせるからといって、あらゆる場面で「予報」を使うわけではありません。

一般的なビジネス文書では、売上や需要などの予測結果を伝える場合も、「予測」という言葉が使われます。

農業や物流では両方が関係する

農業や物流など、天候の影響を受けやすい業務では、予測と予報の両方が登場します。

例えば、農業では、気温や降水量などの予報を参考に、収穫量や出荷時期などを予測することがあります。

また、物流では、天気予報で大雪が見込まれる場合に、交通への影響や配送の遅延などを予測することがあります。

このように、気象に関する予報を材料として、業務上の予測を行う場合もあります。

「予測」「予報」「予想」「推測」「観測」の違い

予測と予報には、似た言葉として「予想」「推測」「観測」があります。それぞれの違いを整理しておくと、状況に合った表現を選びやすくなります。

言葉 意味の重点 代表的な例文
予測 今後の成り行きや結果を前もって推し量る 来月の売上を予測する。
予報 将来のことなどを前もって知らせる 明日の天気を予報する。
予想 成り行きや結果について前もって見当をつける 試合の結果を予想する。
推測 得られた情報などを基に、事情や状態などを推し量る 残された情報から原因を推測する。
観測 実際の現象や状態を調べて捉える 観測装置で気温を記録する。

予測と予想の違い

予想は、物事の成り行きや結果について、あらかじめ見当をつけることです。

一方、予測は、成り行きや結果を前もって推し量ることを意味し、データや情報などを利用して将来を見積もる場合によく使われます。

例えば、「明日の試合結果を予想する」と「過去の対戦データから試合結果を予測する」という表現ができます。

ただし、予想と予測は意味が重なる言葉です。予想には根拠がなく、予測には必ず科学的な根拠があるという厳密な区別ではありません。

詳しくは、関連記事の「予想」と「予測」の違いをご覧ください。

予測と推測の違い

推測は、得られた情報などを基に、物事の事情や状態、結果などを推し量ることです。

例えば、機械が故障した際に、残された記録から故障の原因を考える場合には、「原因を推測する」が自然です。

一方、機械の稼働データから、将来いつ頃故障する可能性があるかを見積もる場合には、「故障時期を予測する」と表現できます。

推測は現在や過去の不明な事実を推し量る場合にも使えるのに対し、予測は主に将来の成り行きや結果を見積もる場合に使われます。

ただし、両者は完全に区別されるわけではありません。

詳しくは、関連記事の「予測」と「推測」の違いも参考にしてください。

観測と予測の違い

観測は、実際に起きている現象や状態などを調べ、情報を得ることです。

例えば、温度計や気象観測装置を使って現在の気温を測定する場合は、観測という言葉が使われます。

一方、現在の気温などのデータを利用し、翌日の気温を見積もることは予測です。

天気予報の作成では、観測によって実際の情報を得て、その情報を予測に利用します。

観測と予測は異なる行為ですが、科学研究や気象業務では密接に関係しています。

詳しくは、関連記事の「観測」と「予測」の違いをご覧ください。

「予測が外れる」と「予報が外れる」の違い

予測と予報には、どちらも「外れる」という表現を使えます。

ただし、何について述べているのかによって、意味が異なります。

予測が外れる場合

予測が外れるとは、前もって見積もった成り行きや結果が、実際の結果と一致しなかったことです。

例えば、翌月の売上を500万円と予測していたにもかかわらず、実際の売上が400万円だった場合です。

この場合、「売上予測が外れた」と表現できます。

予報が外れる場合

予報が外れるとは、発表された予報の内容と実際の状況が異なった場合などに使われます。

例えば、天気予報では晴れと発表されていたのに、実際には雨が降った場合、「天気予報が外れた」と表現できます。

ただし、予報の評価方法は、その予報が何を対象にしているかによって異なります。

例えば、降水確率30%という予報は、「絶対に雨が降らない」という意味ではありません。そのため、実際に雨が降ったという一回の結果だけで、確率予報の精度を十分に評価できるわけではありません。

予測や予報を利用するときの3つの注意点

1. 何を予測しているのかを確認する

予測や予報を利用するときは、対象となっている内容を明確にしましょう。

例えば、天気について「雨が降ると予測されている」という文章でも、どの地域で、何時頃、どの程度の雨が予測されているのかによって、必要な対応は異なります。

また、気温の予測についても、最高気温なのか最低気温なのか、ある時刻の気温なのかを確認する必要があります。

2. 予測には不確実性がある

予測は、前もって見積もることなので、必ず実際の結果と一致するわけではありません。

例えば、天気予報では、観測データの不確かさや予測モデルの限界などによって、予測結果に誤差が生じる場合があります。

また、売上予測では、市場の動向や顧客の行動、競合他社の動きなどによって、実際の結果が予測値と異なることがあります。

重要な意思決定に予測結果を利用する場合には、予測の前提条件や不確実性も考慮することが大切です。

3. 専門分野では正式な用語を確認する

気象分野では、「数値予報」「週間予報」「季節予報」「予報値」など、専門的な意味を持つ言葉が使われています。

そのため、一般的な辞書の意味だけで、すべての用語を説明できるわけではありません。

また、災害や防災に関する情報では、発表されている情報の正式名称や対象地域、発表時刻なども重要です。

公式な情報を引用する場合には、発表元が使用している用語を確認し、意味を変えずに伝えるようにしましょう。

「予測」と「予報」に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 予測と予報は同じ意味ですか?

意味が重なる部分はありますが、重点が異なります。予測は、物事の成り行きや結果を前もって推し量ることです。一方、予報は、将来のことなどを前もって知らせることを意味します。天気予報では、予測した結果などを利用して情報を発表します。

Q2. 天気は「予測」と「予報」のどちらを使いますか?

どちらも使えます。将来の天気を見積もることを強調したい場合には「天気を予測する」、天気について前もって知らせる場合には「天気を予報する」が自然です。ただし、日常生活では「天気予報」という表現が一般的です。

Q3. 「天気予測」という言葉は間違いですか?

間違いではありません。将来の天気を見積もることを説明する場合には、「天気予測」という表現も使えます。ただし、一般向けに発表される天気に関する情報については、「天気予報」が広く使われています。

Q4. 「数値予報」は予測ではないのですか?

数値予報は、観測情報などを基に、物理学の方程式を使って将来の大気や海洋の状態を計算する技術です。将来の状態を予測するための技術なので、予測の一種といえます。気象分野では「数値予報」という専門用語が定着しています。

Q5. 売上については「予測」と「予報」のどちらを使いますか?

一般的には「売上予測」が自然です。過去の販売実績などから将来の売上を見積もる場合に使います。予測結果を社内で発表する場合も、「売上予測を発表する」「売上見通しを共有する」といった表現が一般的です。

Q6. 「予測値」と「予報値」は同じですか?

意味が重なる場合があります。予測値は、予測によって見積もられた数値を幅広く表す言葉です。一方、予報値は、気象分野などで数値予報モデルによって計算された値や、予報に関係する値について使われます。専門的な文章では、それぞれの定義を確認する必要があります。

Q7. 「予報」と「予想」は何が違いますか?

予想は、物事の成り行きや結果について、前もって見当をつけることです。一方、予報は、将来のことなどを前もって知らせることを意味します。例えば、「明日の天気を予想する」と「明日の天気を予報する」は、前者が見当をつけること、後者が知らせることに重点があります。

Q8. 予報は必ず公表されるものですか?

予報には、前もって知らせるという意味があります。ただし、気象分野では、予報という言葉が将来の大気の状態を計算する技術や、その計算結果に関係する専門用語として使われる場合もあります。そのため、予報という言葉が含まれていても、必ず一般向けに公表された情報だけを指すわけではありません。

Q9. 緊急地震速報は地震の発生を予測しているのですか?

いいえ。緊急地震速報は、地震が発生した直後の観測データを解析し、各地での強い揺れの到達時刻や震度などを予想して知らせる仕組みです。地震の発生そのものを事前に予測するものではありません。

Q10. 予測結果を予報として発表するという表現は正しいですか?

正しい表現です。例えば、気象データなどから将来の天気を予測し、その結果を利用して天気予報を作成・発表する場合に使えます。ただし、実際の予報作成には複数の情報が利用される場合があるため、予測結果がそのまま予報になるとは限りません。

まとめ:「予測」は将来を見積もること、「予報」は前もって知らせること

「予測」と「予報」は、どちらも将来の出来事などに関係する言葉ですが、次のような違いがあります。

  • 予測:物事の成り行きや結果を、前もって推し量ること。
  • 予報:将来のことなどを前もって知らせること。特に、天気などを予測して知らせる場合によく使われる。

例えば、過去の販売実績から翌月の売上を見積もる場合には「売上予測」、明日の天気を知らせる場合には「天気予報」が一般的です。

また、気象分野では、観測データを利用して将来の大気の状態を予測し、その結果などを基に天気予報を作成します。

ただし、「数値予報」のように、予報が予測技術そのものの名称に含まれる場合もあります。そのため、予測と予報を完全に分離できるわけではありません。

言葉選びに迷ったときは、今後の成り行きや結果を見積もることを説明したいのか、それとも将来のことなどを前もって知らせることを説明したいのかを考えてみてください。

参考資料

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