「欠勤」と「休職」の違いとは?給与・社会保険・傷病手当金・復職の条件を解説

「体調不良で欠勤する」「病気の療養のため休職する」など、「欠勤」と「休職」は、どちらも会社を休む場面で使われる言葉です。

しかし、単に休む日数が短いか長いかという違いだけではありません。会社の制度上の扱いや、休むために必要な手続きなどにも違いがあります。

結論からいうと、「欠勤」は本来出勤する予定の日に仕事を休むこと、「休職」は雇用関係を維持したまま、一定期間、就労義務を免除する制度です。

例えば、発熱のため月曜日と火曜日の2日間、会社を休む場合は「欠勤」と表現できます。一方、病気の治療に長期間かかるため、会社の休職制度を利用して3か月間休む場合は「休職」です。

ただし、「3日以内なら欠勤、4日以上なら休職」というような、すべての会社に共通する日数の決まりはありません。休職制度の内容は企業によって異なります。

この記事では、「欠勤」と「休職」の意味や違いを比較表で整理し、給与、社会保険、傷病手当金、診断書、復職、休職期間満了後の扱いなどを具体例とともに詳しく解説します。

  1. 「欠勤」と「休職」の違い【結論】
  2. 【徹底比較】「欠勤」と「休職」の違いを比較表で整理
  3. 「欠勤」とは?意味と正しい使い方
    1. 欠勤は、本来出勤する日に仕事を休むこと
    2. 欠勤は必ずしも無断欠勤を意味しない
    3. 欠勤が続いた場合に休職へ移行することがある
    4. 「欠勤」の例文
  4. 「休職」とは?意味と正しい使い方
    1. 休職は、雇用関係を維持したまま仕事を休む制度
    2. すべての企業に休職制度があるわけではない
    3. 休職中は仕事を休んでいても、社員としての身分が続く場合が多い
    4. 「休職」の例文
  5. 「欠勤」と「休職」の決定的な違い
    1. 違い1:仕事を休む状態か、制度による就労義務の免除か
    2. 違い2:休む期間だけでは区別できない
    3. 違い3:休職では復職に関する手続きが定められている場合がある
  6. 【重要】欠勤中・休職中の給与はどうなる?
    1. 欠勤した日の給与は支払われない場合がある
    2. 休職中の給与は、会社の規程などによって異なる
    3. 給与が支払われない場合は、傷病手当金の対象となることがある
  7. 傷病手当金は欠勤中でも休職中でも受け取れる?
    1. 傷病手当金を受けるための主な4つの条件
    2. 連続3日間の待期期間とは?
    3. 傷病手当金はいくら受け取れる?
    4. 傷病手当金は最長で通算1年6か月
  8. 休職中の社会保険料はどうなる?
    1. 休職中でも社会保険料が発生する場合がある
    2. 給与がない場合の本人負担分の支払い方法を確認する
    3. 育児休業などの保険料免除とは区別する
  9. 【実践】欠勤から休職、復職までの一般的な流れ
    1. ステップ1:病気やけがなどで欠勤する
    2. ステップ2:長期間の療養が必要になった場合は休職制度を確認する
    3. ステップ3:休職中の給与・社会保険・傷病手当金を確認する
    4. ステップ4:復職に向けた手続きを進める
    5. ステップ5:復職後の業務や勤務条件を確認する
  10. 休職期間が満了しても復職できない場合は?
    1. 休職期間満了後の扱いは就業規則などによる
    2. 元の職務に戻れない場合でも、別の職務を検討することがある
    3. 業務上の病気やけがの場合は別の法律上の保護が関係する
  11. 【実践】場面別に「欠勤」と「休職」を使い分ける
    1. 場面1:発熱のため2日間休む場合
    2. 場面2:骨折により長期間の療養が必要な場合
    3. 場面3:家庭の事情でしばらく会社を休む場合
    4. 場面4:業務上の事故によって仕事を休む場合
    5. 場面5:休職後に職場へ戻る場合
  12. 「欠勤」「休職」と似た言葉の違い
    1. 「有給休暇」との違い
    2. 「病気休暇」との違い
    3. 「休業」との違い
    4. 「休業手当」と「傷病手当金」の違い
    5. 「復職」と「再就職」の違い
  13. 欠勤・休職をする際の5つの確認ポイント
    1. 1. 会社の就業規則を確認する
    2. 2. 給与と社会保険料の扱いを確認する
    3. 3. 傷病手当金や労災保険の対象になるか確認する
    4. 4. 復職の手続きを確認する
    5. 5. 会社からの正式な通知や手続きを確認する
  14. 「欠勤」と「休職」の3秒判定
  15. よくある間違いと注意点
    1. 「欠勤が一定の日数を超えれば必ず休職になる」は誤り
    2. 「休職中は必ず給与が支払われる」は誤り
    3. 「休職中は社会保険料が免除される」は誤り
    4. 「傷病手当金は休職していないと受けられない」は誤り
    5. 「休職期間が終われば必ず復職できる」とは限らない
  16. 「欠勤」と「休職」の例文12選
    1. 「欠勤」を使った例文
    2. 「休職」を使った例文
  17. FAQ|「欠勤」と「休職」のよくある質問
    1. Q1. 「欠勤」と「休職」は同じ意味ですか?
    2. Q2. 何日欠勤したら休職になりますか?
    3. Q3. 欠勤中や休職中は給与が支払われますか?
    4. Q4. 休職中も社会保険料を支払う必要がありますか?
    5. Q5. 欠勤中でも傷病手当金を受け取れますか?
    6. Q6. 休職するには診断書が必要ですか?
    7. Q7. 休職期間の終了後は、必ず元の仕事に戻れますか?
    8. Q8. 休職期間が満了しても復職できない場合、退職になりますか?
    9. Q9. 業務上の病気やけがによって休む場合も、休職と呼びますか?
  18. まとめ|欠勤は仕事を休むこと、休職は一定期間の就労を免除する制度
  19. 参考資料・出典

「欠勤」と「休職」の違い【結論】

「欠勤」と「休職」を使い分ける際には、仕事を休んでいるという事実を表すのか、会社の制度に基づいて一定期間の就労を免除されているのかに注目するとわかりやすくなります。

  • 欠勤:本来働く予定の日に出勤せず、仕事を休むこと。
  • 休職:病気やけがなどの事情により、雇用関係を維持したまま、一定期間働く義務を免除する制度。

例えば、従業員が病気になり、医師からしばらく安静にするよう指示されたとします。

最初の数日間について、会社の勤怠管理上、欠勤として扱われることがあります。

その後、長期間の療養が必要になり、会社の就業規則で定められた条件を満たした場合は、休職制度に移行することがあります。

このように、同じ病気によって仕事を休んでいる場合でも、欠勤と休職の両方の期間が生じることがあります。

欠勤は仕事を休んだ状態を表す言葉、休職は一定の条件の下で就労を免除する制度を表す言葉だと理解しておきましょう。

【徹底比較】「欠勤」と「休職」の違いを比較表で整理

比較項目 欠勤 休職
読み方 けっきん きゅうしょく
基本的な意味 本来の出勤日に仕事を休むこと 雇用関係を維持したまま一定期間の就労を免除する制度
主な理由 体調不良、私用、家庭の事情など 長期療養など、会社の制度で定めた事情
期間 1日から長期間まであり得る 就業規則などで定められた期間
法律上の位置づけ 予定された労働日に就労しない状態 主に就業規則や労働契約などに基づく制度
給与 一般に働いていない時間の賃金が支払われない場合がある 有給・無給の扱いは会社の規程などによる
社会保険 加入資格が続く限り、原則として保険料が発生する 加入資格が続く限り、原則として保険料が発生する
傷病手当金 条件を満たせば対象になる 条件を満たせば対象になる
復帰時の扱い 通常の勤怠管理や会社の指示などに従う 就業規則などに基づく復職手続きが必要な場合がある
共通点 病気やけがなどのために仕事を休む場合に使われ、雇用関係が継続していることがある

なお、欠勤が有給か無給か、どのような場合に休職制度を利用できるかなどは、就業規則や労働契約の内容によって異なります。法律上の休暇制度と、会社独自の休職制度を混同しないことが重要です。

「欠勤」とは?意味と正しい使い方

欠勤は、本来出勤する日に仕事を休むこと

「欠勤」は、出勤することになっている日に、仕事を休むことです。

例えば、月曜日から金曜日まで働く従業員が、水曜日に体調不良で仕事を休んだ場合、「水曜日は欠勤した」と表現できます。

また、家庭の事情などで休暇を取得せずに仕事を休んだ場合にも使われます。

ただし、年次有給休暇や、会社が認める特別休暇などを取得した場合は、一般的な勤怠管理では欠勤と区別して扱われます。

欠勤は必ずしも無断欠勤を意味しない

「欠勤」と聞くと、会社に連絡せず勝手に仕事を休むことを想像する人もいるかもしれません。

しかし、欠勤と無断欠勤は同じ意味ではありません。

例えば、発熱のため出勤できず、始業前に上司へ連絡した場合でも、勤怠上は欠勤として扱われることがあります。

一方、無断欠勤は、必要な連絡を行わずに仕事を休むことを指します。

欠勤の理由や連絡状況に応じて、適切な表現を選びましょう。

欠勤が続いた場合に休職へ移行することがある

病気やけがなどによる欠勤が長期間続いた場合、会社の休職制度を利用できることがあります。

例えば、就業規則に「業務外の傷病による欠勤が一定期間を超え、なお療養が必要な場合には休職とする」といった規定が設けられている場合です。

ただし、欠勤が一定の日数に達すれば、法律上、自動的に休職へ移行するという共通の仕組みがあるわけではありません。

実際の取り扱いは、会社の就業規則や労働契約などによって異なります。

「欠勤」の例文

  • 体調不良のため、今日は欠勤します。
  • 病院を受診するため、欠勤することになった。
  • 家庭の事情により、昨日は欠勤した。
  • 欠勤が長引く見込みのため、上司に相談した。
  • 欠勤期間中の給与について、就業規則を確認した。

「休職」とは?意味と正しい使い方

休職は、雇用関係を維持したまま仕事を休む制度

「休職」は、病気やけがなどの事情によって一定期間働くことが難しい場合に、雇用関係を維持したまま就労義務を免除する制度です。

厚生労働省のモデル就業規則では、業務外の傷病などによって長期間働くことができない場合の休職について、規定例が示されています。

例えば、医師から長期間の療養が必要と判断された従業員について、就業規則の条件に基づいて3か月間の休職を認める場合があります。

この場合、休職期間中は仕事を休んでいても、雇用関係が直ちに終了するわけではありません。

すべての企業に休職制度があるわけではない

休職制度について、労働基準法などによって、すべての企業に一律の設置が義務づけられているわけではありません。

そのため、休職制度の有無や対象となる事情、休職できる期間などは、会社によって異なります。

例えば、勤続年数によって休職期間が異なる企業や、休職に当たって医師の診断書の提出を求める企業があります。

また、休職期間を延長できるかどうかについても、会社の規程などによって異なります。

休職中は仕事を休んでいても、社員としての身分が続く場合が多い

一般的な休職制度では、従業員としての身分を維持したまま、一定期間の就労を免除します。

例えば、業務外の病気によって休職している場合、仕事を休んでいても、引き続きその企業に雇用されている状態です。

ただし、休職期間中の給与や社会保険料の負担方法、復職に必要な手続きなどは、確認しておく必要があります。

「休職」の例文

  • 病気の療養のため、3か月間休職することになった。
  • 休職制度について、人事担当者から説明を受けた。
  • 医師の診断書を提出し、休職を申請した。
  • 休職期間中の給与と社会保険料について確認した。
  • 体調が回復したため、復職に向けて会社と相談した。

「欠勤」と「休職」の決定的な違い

違い1:仕事を休む状態か、制度による就労義務の免除か

欠勤は、本来出勤する日に仕事を休むことを表す言葉です。

一方、休職は、就業規則などに基づき、一定期間の就労義務を免除する制度を意味します。

例えば、発熱のため1日仕事を休む場合は、一般的に欠勤と表現できます。

一方、長期間の療養が必要になり、会社の制度に基づいて仕事を休む場合は、休職です。

違い2:休む期間だけでは区別できない

欠勤は短期間、休職は長期間というイメージがありますが、休む日数だけで厳密に区別されるわけではありません。

例えば、10日間仕事を休んだ場合でも、会社の休職制度に移行していなければ、欠勤として扱われることがあります。

一方、会社の規程に基づき、一定期間の休職を認められた場合は、実際の期間や状況に応じて休職として扱われます。

違い3:休職では復職に関する手続きが定められている場合がある

欠勤の場合、体調などが回復し、会社の手続きに従って通常の勤務に戻ることがあります。

一方、休職では、休職に至った事情が解消されたかどうかを確認し、復職の可否を判断する手続きが定められている場合があります。

例えば、医師の診断書の提出や、産業医との面談などが必要になる場合です。

ただし、復職の判断方法や手続きは、会社の就業規則や具体的な事情によって異なります。

【重要】欠勤中・休職中の給与はどうなる?

欠勤した日の給与は支払われない場合がある

労働契約では、一般的に、労務を提供していない時間については賃金が発生しないという考え方があります。

そのため、欠勤した日について、会社が給与から一定額を控除する場合があります。

ただし、欠勤中の給与の扱いは、労働契約や就業規則、賃金規程などによって異なります。

例えば、病気休暇などの制度によって、一定期間は給与が支払われる企業もあります。

休職中の給与は、会社の規程などによって異なる

休職については、すべての企業に共通する有給の制度が法律で定められているわけではありません。

そのため、休職期間中の給与が支払われるかどうかは、会社の就業規則や労働契約などによって異なります。

例えば、休職期間中は無給とする企業もあれば、一定の期間について給与や手当を支給する企業もあります。

休職を検討する場合は、休職期間中の収入がどうなるのかを確認することが重要です。

給与が支払われない場合は、傷病手当金の対象となることがある

業務外の病気やけがの療養のために仕事を休み、十分な給与が支払われない場合は、健康保険の傷病手当金を受けられることがあります。

ただし、傷病手当金には所定の支給条件があります。

また、業務上の事故や通勤途中の事故などによって仕事を休む場合は、原則として労災保険の給付が関係します。

傷病手当金は欠勤中でも休職中でも受け取れる?

傷病手当金は、業務外の病気やけがのために仕事ができず、十分な給与を受けられない場合に、健康保険から支給される制度です。

重要なのは、欠勤中か休職中かという会社内の呼び方だけで、支給の可否が決まるわけではないという点です。

傷病手当金を受けるための主な4つの条件

協会けんぽでは、傷病手当金の支給について、主に次の条件を示しています。

  1. 業務外の病気やけがの療養のために仕事を休んでいること。
  2. 療養のため、これまで従事していた仕事に就くことができないこと。
  3. 連続する3日間の待期期間を含め、4日以上仕事に就けなかったこと。
  4. 休んだ期間について、十分な給与の支払いを受けていないこと。

これらの条件を満たす場合は、会社の制度上、欠勤として扱われていても、休職として扱われていても、傷病手当金の対象になり得ます。

ただし、加入している健康保険の制度や、実際の療養状況などを確認する必要があります。

連続3日間の待期期間とは?

傷病手当金では、仕事を休み始めた日から連続する3日間を待期期間とし、原則として4日目以降の仕事に就けなかった日が支給対象となります。

待期期間には、有給休暇を取得した日や土日・祝日などの公休日も含めることができます。

例えば、金曜日から日曜日まで連続して療養し、月曜日も仕事に就けなかった場合、条件を満たせば月曜日が支給対象となることがあります。

一方、2日間休んだ後に仕事に戻り、再び休んだ場合は、最初の2日間だけでは連続3日間の待期期間は完成しません。

傷病手当金はいくら受け取れる?

協会けんぽの場合、傷病手当金の1日当たりの支給額は、原則として、支給開始日以前の直近12か月間の標準報酬月額の平均額を30日で割り、その3分の2に相当する金額を基に計算します。

ただし、被保険者期間が12か月に満たない場合などには、別の計算方法が適用されます。

また、休んだ期間について給与が一部支払われている場合は、その金額に応じて傷病手当金が減額されることがあります。

傷病手当金は最長で通算1年6か月

協会けんぽの傷病手当金は、同一の傷病について、支給を開始した日から通算して1年6か月が支給期間の上限です。

ただし、休職期間と傷病手当金の支給期間は、同じ制度ではありません。

例えば、会社の休職期間が6か月だったとしても、傷病手当金の支給条件や支給期間は健康保険の制度に従って判断されます。

休職期間の満了と傷病手当金の支給終了が、必ず同じ時期になるわけではありません。

休職中の社会保険料はどうなる?

休職中でも社会保険料が発生する場合がある

休職中に給与が支払われなくなっても、健康保険や厚生年金保険の被保険者資格が続いている場合には、原則として保険料が発生します。

例えば、業務外の病気による一時的な休職で、雇用関係が継続している場合です。

この場合、給与が0円になったからといって、自動的に社会保険料も0円になるわけではありません。

なお、長期にわたる休職などで実質的な使用関係が消滅したと認められる場合は、資格の扱いが異なる可能性があります。

給与がない場合の本人負担分の支払い方法を確認する

通常、健康保険料や厚生年金保険料の本人負担分は、給与から控除されます。

しかし、休職中に給与が支払われない場合には、給与から控除できないことがあります。

そのため、会社から別途振り込みを求められるなど、本人負担分の支払い方法について案内される場合があります。

休職する前に、給与や社会保険料の扱いを人事担当者などに確認しておくとよいでしょう。

育児休業などの保険料免除とは区別する

産前産後休業や育児休業などでは、一定の条件の下で、健康保険料や厚生年金保険料が免除される制度があります。

しかし、業務外の病気やけがによる一般的な休職について、同じ免除制度が自動的に適用されるわけではありません。

「休職中だから社会保険料が免除される」と考えるのは適切ではありません。

【実践】欠勤から休職、復職までの一般的な流れ

ステップ1:病気やけがなどで欠勤する

まず、病気やけがなどによって仕事に就くことが難しくなった場合は、会社が定める方法で連絡を行います。

例えば、始業前に上司へ連絡し、出勤できないことや、現時点で見込まれる欠勤期間などを伝えます。

ただし、具体的な病状について、どこまで会社へ説明する必要があるのかは、状況や会社の制度などによって異なります。

ステップ2:長期間の療養が必要になった場合は休職制度を確認する

欠勤が長引く見込みになった場合は、会社の休職制度を利用できるか確認しましょう。

就業規則に休職制度が設けられている場合は、対象となる条件や休職期間、必要な書類などを確認します。

例えば、医師の診断書の提出を求められる場合があります。

ステップ3:休職中の給与・社会保険・傷病手当金を確認する

休職が認められた場合は、休職期間中の収入や社会保険料の負担などを確認します。

業務外の病気やけがによる休職の場合は、傷病手当金の支給条件を満たすかどうかを確認することも重要です。

また、会社独自の病気休暇制度や補償制度などがある場合には、その内容も確認しましょう。

ステップ4:復職に向けた手続きを進める

体調などが回復し、仕事に戻ることができる状態になった場合は、就業規則などに定められた復職手続きを確認します。

会社によっては、医師の診断書や産業医の意見などを踏まえて、復職の可否を検討する場合があります。

また、元の業務に戻ることが難しい場合は、業務内容や勤務条件などについて調整が必要になることもあります。

ステップ5:復職後の業務や勤務条件を確認する

復職後は、仕事の内容や勤務時間、必要な配慮などについて確認します。

例えば、長期間休職していた場合、業務の進め方や使用するシステムが変更されている可能性があります。

必要に応じて、業務に関する情報を確認し、段階的に仕事へ戻るための方法を会社と相談することが考えられます。

職場での確認の仕方については、「確認」と「検証」の違いも参考になります。

休職期間が満了しても復職できない場合は?

休職期間満了後の扱いは就業規則などによる

休職期間の満了時点でも仕事に復帰することが難しい場合、会社の就業規則などに従って、退職や解雇などの問題が生じることがあります。

厚生労働省のモデル就業規則にも、休職期間が満了しても傷病が治癒せず、就業が困難な場合の取り扱いについて規定例があります。

ただし、会社の規程に休職期間満了による退職が定められていれば、どのような場合でも自動的に有効となるわけではありません。

実際の労働契約の内容や、仕事に就く能力、会社の対応など、個別の事情によって判断されます。

元の職務に戻れない場合でも、別の職務を検討することがある

休職前に担当していた仕事にすぐ戻れない場合でも、別の業務を担当できる可能性があります。

例えば、身体的な負担の大きい作業が難しくなった場合に、別の職務について検討する場合です。

ただし、会社がどこまで業務の変更や配置転換などを検討する必要があるかは、労働契約の内容や具体的な事情によって異なります。

業務上の病気やけがの場合は別の法律上の保護が関係する

仕事が原因となる病気やけがによって休業している場合には、業務外の病気やけがによる一般的な休職とは異なる法律上のルールが関係します。

例えば、労働基準法第19条では、業務上の負傷や疾病によって療養のため休業する期間と、その後30日間について、一定の例外を除き解雇を制限しています。

そのため、業務上の病気やけがによる休業と、業務外の病気やけがによる休職は区別して考える必要があります。

【実践】場面別に「欠勤」と「休職」を使い分ける

場面1:発熱のため2日間休む場合

発熱のため、月曜日と火曜日に出勤できなかった場合は、「欠勤した」という表現が自然です。

ただし、年次有給休暇や会社の病気休暇制度を利用した場合は、勤怠上の扱いが異なることがあります。

勤務先の制度に従い、必要な手続きを行いましょう。

場面2:骨折により長期間の療養が必要な場合

業務外のけがによって長期間の療養が必要になり、会社の休職制度を利用する場合は、「休職する」と表現できます。

例えば、「骨折の治療に専念するため、2か月間休職することになった」という文章です。

ただし、休職制度の対象となるかどうかや、休職期間は、会社の就業規則などによって異なります。

場面3:家庭の事情でしばらく会社を休む場合

家庭の事情によって会社を休む場合は、その内容や期間、利用する制度によって表現が異なります。

例えば、1日だけ仕事を休む場合は、欠勤と表現することがあります。

一方、会社の規程で認められた事情に該当し、一定期間の就労を免除される場合は、休職と表現することがあります。

また、介護休業など、法律に基づく別の制度を利用できる場合もあります。

場面4:業務上の事故によって仕事を休む場合

仕事中の事故によってけがをし、療養のために仕事を休む場合は、労災保険や労働基準法上の休業補償などが関係します。

会社の勤怠管理上、どのような名称で扱われるかは、会社の制度などによって異なります。

ただし、業務上の病気やけがによる休業は、単なる自己都合の欠勤や、業務外の病気による一般的な休職と同じものとして扱わないことが重要です。

場面5:休職後に職場へ戻る場合

休職期間が終了し、仕事に戻る場合は、「復職する」と表現できます。

例えば、「療養のため3か月間休職していた従業員が、来月から復職する」という文章です。

ただし、実際の復職については、会社の就業規則や、就労できる状態かどうかなどを確認する必要があります。

「欠勤」「休職」と似た言葉の違い

「有給休暇」との違い

年次有給休暇は、一定の条件を満たした労働者に法律で認められる、有給の休暇です。

一方、欠勤は、本来出勤する日に仕事を休むことです。

例えば、年次有給休暇を取得した日は、通常、勤怠管理上の欠勤とは区別して扱われます。

また、休職は、会社の制度に基づき、一定期間の就労を免除する制度です。

「病気休暇」との違い

病気休暇は、病気やけがによって仕事を休む場合に利用できる休暇制度です。

企業が独自に病気休暇制度を設けている場合があります。

一方、休職は、一般的に一定期間の就労を免除する制度であり、長期間の療養が必要な場合などに利用されます。

病気休暇の有給・無給の扱いや取得条件などは、会社の規程によって異なります。

「休業」との違い

休業は、仕事や営業などを一定期間休むことです。

例えば、会社の都合によって従業員が休む場合や、病気の療養のため仕事を休む場合などに使われます。

一方、休職は、雇用関係を維持しながら一定期間の就労を免除する制度を指します。

休業という言葉のほうが広い意味で使われる場合があるため、何を理由として仕事を休んでいるのかを確認しましょう。

「休業手当」と「傷病手当金」の違い

休業手当は、使用者の責めに帰すべき事由によって休業する場合に、労働基準法に基づいて使用者が支払う手当です。

一方、傷病手当金は、業務外の病気やけがによって仕事に就けず、十分な給与を受けられない場合に、健康保険から支給される制度です。

名前は似ていますが、支給する主体も、対象となる事情も異なります。

「復職」と「再就職」の違い

復職は、休職などによって仕事を離れていた人が、再び職務に戻ることです。

一方、再就職は、退職などによって以前の職を離れた人が、再び職に就くことです。

例えば、病気による休職から元の会社に戻る場合は、復職が自然です。

一方、以前の会社を退職し、別の会社に就職する場合は、再就職と表現します。

欠勤・休職をする際の5つの確認ポイント

1. 会社の就業規則を確認する

欠勤や休職については、まず会社の就業規則や労働契約を確認しましょう。

例えば、休職制度があるかどうか、休職できる条件は何か、休職期間はどのくらいかなどを確認することが重要です。

2. 給与と社会保険料の扱いを確認する

欠勤中や休職中の給与については、会社の規程などによって異なります。

また、給与が支払われない場合でも、社会保険の加入資格が続いていれば、原則として保険料が発生します。

必要に応じて、人事担当者や給与担当者に確認しましょう。

3. 傷病手当金や労災保険の対象になるか確認する

業務外の病気やけがによって仕事を休む場合は、傷病手当金の支給条件を確認しましょう。

一方、仕事中の事故や業務が原因となる病気、通勤災害などの場合は、労災保険の給付が関係します。

原因によって利用できる制度が異なるため、必要に応じて加入している健康保険の保険者や労働基準監督署などに問い合わせましょう。

4. 復職の手続きを確認する

休職制度を利用する場合は、復職するときに必要な手続きを確認しておきましょう。

例えば、医師の診断書や産業医の面談などが必要になる場合があります。

復職後に担当する業務や勤務時間などについても、必要に応じて相談することが考えられます。

相談後に必要な行動を整理する際には、「対応」と「対処」の違いも参考になります。

5. 会社からの正式な通知や手続きを確認する

休職の開始や延長、復職などについては、会社から正式な通知や説明が行われる場合があります。

その際には、休職期間や給与の扱い、必要な手続きなどが自分の理解と一致しているか確認しましょう。

また、会社の内部手続きとして、休職申請の承認などが必要になる場合があります。

「承認」と「了承」の使い分けについては、「承認」と「了承」の違いも参考になります。

「欠勤」と「休職」の3秒判定

伝えたい内容 使いやすい言葉
体調不良のため、本来出勤する日に仕事を休む 欠勤
家庭の事情で1日仕事を休む 欠勤・各種休暇など、利用する制度に応じた表現
会社の制度に基づき、長期間の療養のため仕事を休む 休職
雇用関係を維持したまま、一定期間の就労義務を免除される 休職
年次有給休暇の残日数を使って休む 有給休暇
会社独自の病気休暇制度を利用する 病気休暇
休職期間を終えて仕事に戻る 復職
以前の会社を辞めた後、別の会社に就職する 再就職

出勤する予定の日に仕事を休む状態なら「欠勤」、会社の制度に基づいて一定期間の就労を免除されるなら「休職」が基本的な使い分けです。

よくある間違いと注意点

「欠勤が一定の日数を超えれば必ず休職になる」は誤り

休職制度は、すべての企業に設置が義務づけられているわけではありません。

そのため、欠勤が何日続けば休職になるかについても、法律で一律に定められているわけではありません。

休職制度の有無や条件などは、会社の就業規則などを確認しましょう。

「休職中は必ず給与が支払われる」は誤り

休職中の給与については、会社の規程などによって異なります。

例えば、休職期間中を無給とする企業もあります。

ただし、業務外の病気やけがによって仕事に就けず、所定の条件を満たす場合は、健康保険の傷病手当金を受けられることがあります。

「休職中は社会保険料が免除される」は誤り

業務外の病気などによる一般的な休職では、雇用関係が続き、健康保険や厚生年金保険の被保険者資格が維持されている場合、原則として保険料が発生します。

育児休業などの保険料免除制度と混同しないようにしましょう。

「傷病手当金は休職していないと受けられない」は誤り

傷病手当金の支給条件は、業務外の病気やけがによって仕事に就けないことや、連続3日間の待期期間があることなどです。

会社の勤怠管理上、休職ではなく欠勤として扱われていても、所定の条件を満たせば支給対象になることがあります。

「休職期間が終われば必ず復職できる」とは限らない

復職の可否については、会社の就業規則や、従業員が仕事に就ける状態かどうかなどを踏まえて判断されます。

ただし、休職期間満了時に復職できないという理由だけで、すべての退職や解雇が当然に認められるわけではありません。具体的な事情に応じた判断が必要です。

「欠勤」と「休職」の例文12選

「欠勤」を使った例文

  1. 体調不良のため、本日は欠勤します。
  2. 病院を受診するため、昨日は欠勤した。
  3. 家庭の事情により、やむを得ず欠勤することになった。
  4. 欠勤が長引く見込みのため、上司に相談した。
  5. 欠勤期間中の給与について、就業規則を確認した。
  6. 傷病手当金の申請に必要な欠勤期間を確認した。

「休職」を使った例文

  1. 病気の療養のため、3か月間休職することになった。
  2. 休職制度について、人事担当者から説明を受けた。
  3. 医師の診断書を提出し、休職を申請した。
  4. 休職期間中の給与と社会保険料について確認した。
  5. 体調が回復したため、復職に向けて会社と相談した。
  6. 休職期間の満了が近づいているため、今後の手続きを確認した。

FAQ|「欠勤」と「休職」のよくある質問

Q1. 「欠勤」と「休職」は同じ意味ですか?

同じ意味ではありません。欠勤は、本来出勤する日に仕事を休むことです。一方、休職は、雇用関係を維持したまま、会社の制度などに基づいて一定期間の就労を免除する制度です。

Q2. 何日欠勤したら休職になりますか?

すべての企業に共通する日数の決まりはありません。休職制度の有無や、休職に移行する条件、休職期間などは、会社の就業規則や労働契約などによって異なります。

Q3. 欠勤中や休職中は給与が支払われますか?

給与の扱いは、会社の就業規則や労働契約などによって異なります。例えば、欠勤した日の給与が控除される場合や、休職期間中を無給とする企業があります。業務外の病気やけがによって仕事に就けない場合は、健康保険の傷病手当金の対象になることもあります。

Q4. 休職中も社会保険料を支払う必要がありますか?

雇用関係が続き、健康保険や厚生年金保険の被保険者資格が維持されている場合は、原則として保険料が発生します。給与が支払われない場合の本人負担分の支払い方法については、会社に確認しましょう。

Q5. 欠勤中でも傷病手当金を受け取れますか?

受け取れる場合があります。傷病手当金は、欠勤中か休職中かという名称だけで支給の可否が決まるわけではありません。業務外の病気やけがによって仕事に就けないこと、連続する3日間の待期期間があることなど、所定の条件を満たす必要があります。

Q6. 休職するには診断書が必要ですか?

会社の就業規則や休職制度によって異なります。病気やけがを理由とする休職では、医師の診断書などの提出が必要になる場合があります。具体的な手続きについては、人事担当者などに確認しましょう。

Q7. 休職期間の終了後は、必ず元の仕事に戻れますか?

必ずしもそうではありません。復職の可否や、復職後の業務などについては、就業規則や労働契約、従業員が仕事に就ける状態かどうかなどを踏まえて判断されます。元の職務に戻ることが難しい場合は、別の業務を検討することもあります。

Q8. 休職期間が満了しても復職できない場合、退職になりますか?

会社の就業規則などによっては、休職期間満了時に復職できない場合の退職などについて定められていることがあります。ただし、具体的な退職や解雇の有効性は、労働契約の内容や個別の事情などによって判断されます。

Q9. 業務上の病気やけがによって休む場合も、休職と呼びますか?

会社の勤怠管理や制度上の名称によって異なります。ただし、業務上の病気やけがによる休業では、労災保険や労働基準法上の休業補償、解雇制限などが関係するため、業務外の病気による一般的な休職とは区別して考える必要があります。

まとめ|欠勤は仕事を休むこと、休職は一定期間の就労を免除する制度

「欠勤」と「休職」は、どちらも仕事を休む場面で使われますが、基本的な意味が異なります。

  • 欠勤:本来出勤する日に仕事を休むこと。
  • 休職:雇用関係を維持したまま、一定期間の就労を免除する制度。
  • 共通点:病気やけがなどによって仕事を休む場合に使われ、雇用関係が継続していることがある。

病気やけがなどによって仕事を休む場合、まず欠勤として扱われ、その後、会社の休職制度に移行することもあります。

ただし、休職制度は、すべての企業に共通する法定制度ではありません。対象となる条件や期間、給与、復職手続きなどは、会社の就業規則などによって異なります。

また、業務外の病気やけがによって仕事に就けない場合には、欠勤中か休職中かにかかわらず、所定の条件を満たせば傷病手当金の対象になることがあります。

欠勤や休職をする際には、会社の制度や給与の扱い、社会保険料、傷病手当金、復職に必要な手続きなどを確認し、状況に合った対応を考えましょう。

参考資料・出典

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