「こちらの質問は任意回答です」「必須回答の項目を入力してください」。アンケートや申込フォーム、社内調査などでは、「任意回答」と「必須回答」という言葉が使われます。
どちらも質問への回答に関する言葉ですが、回答者に求められる対応には大きな違いがあります。
例えば、アンケートで「サービスについて、ご意見があればお聞かせください」という質問が任意回答に設定されていれば、答えずに提出することもできます。一方、メールアドレスの入力欄が必須回答に設定されているフォームでは、通常、その欄に必要な情報を入力しなければ送信できません。
ただし、アンケート全体への参加が任意であることと、アンケート内に必須回答の質問があることは矛盾しません。また、「任意回答」と「自由回答」は、同じ意味ではありません。
「任意回答」は、答えるかどうかを回答者が選べること。「必須回答」は、フォームの提出などに当たって、その質問に答えることが求められることです。
この記事では、両者の意味と違いを比較表で整理し、アンケート、Googleフォーム、社内調査、イベントの申込フォームなどの具体例を交えて解説します。さらに、「自由回答」「回答必須」「任意記入」との違い、質問の設定方法、未回答の取り扱い、回答率を計算するときの注意点も紹介します。
- 結論|「任意回答」は答えなくてもよい、「必須回答」は答える必要がある
- 【徹底比較】「任意回答」と「必須回答」の違いを一覧表で解説
- 「任意回答」とは?意味・特徴・正しい使い方
- 「必須回答」とは?意味・特徴・正しい使い方
- 「アンケートへの参加は任意」と「質問への回答は任意」の違い
- 「任意回答」と「自由回答」の違いとは?
- 回答形式と回答の必要性は、別々に設定できる
- Googleフォームでは「任意回答」と「必須回答」をどう設定する?
- 必須回答なのに、答えたくない質問がある場合は?
- 「必須回答」と「強制回答」は同じ意味?
- 「任意記入」と「任意回答」はどう違う?
- 社内アンケートでは、どの項目を必須回答にする?
- イベントの申込フォームでは、どう使い分ける?
- 品質管理・製造業の調査票では、どう使い分ける?
- 任意回答の項目が多いと、回答率はどうなる?
- 必須回答にすれば、正確な回答が集まる?
- 「回答必須」と「必須回答」は同じ意味?
- 「回答」と「解答」は、アンケートではどちらを使う?
- 「任意回答」と「必須回答」の例文を場面別に比較
- 【実践】任意回答と必須回答を使い分ける3つの判断基準
- ビジネスメール・アンケート案内文での使い分け
- 任意回答と必須回答を設定する際によくある5つの間違い
- 参考リンク
- FAQ|「任意回答」と「必須回答」に関するよくある質問
- Q1. 「任意回答」とは、簡単に言うと何ですか?
- Q2. 「必須回答」とは、簡単に言うと何ですか?
- Q3. 「任意回答」と「必須回答」の違いは何ですか?
- Q4. 「任意回答」と「自由回答」は同じ意味ですか?
- Q5. 任意回答の項目は、空欄のままでもよいですか?
- Q6. 必須回答の質問に答えたくない場合は、どうすればよいですか?
- Q7. アンケートへの参加が任意でも、必須回答の項目を設けられますか?
- Q8. Googleフォームでは、必須回答と任意回答をどう設定しますか?
- Q9. 自由記述欄を必須回答にしてもよいですか?
- Q10. 「回答必須」と「必須回答」は、どちらが正しいですか?
- Q11. 必須回答に設定すれば、必ず正確な回答が得られますか?
- Q12. 任意回答の質問について、回答率を計算するときは何に注意すればよいですか?
- まとめ|任意回答は答えるかどうかを選べる、必須回答は提出に当たって回答が必要
結論|「任意回答」は答えなくてもよい、「必須回答」は答える必要がある
任意回答と必須回答の最も大きな違いは、質問に答えるかどうかを回答者が選べるかという点です。
- 任意回答(にんいかいとう):回答するかどうかを本人が選べること。回答を省略しても差し支えない質問や項目を表す。
- 必須回答(ひっすかいとう):アンケートや申込フォームなどの提出に当たって、回答が求められること。未回答では送信できない設定になっている場合もある。
例えば、セミナーの申込フォームに「参加者氏名」と「講師への質問」という二つの項目があるとします。
参加者の氏名が必須回答で、講師への質問が任意回答に設定されていれば、氏名は入力する必要がありますが、質問がなければ講師への質問欄を空欄にしたまま提出できます。
ただし、任意回答だからといって、回答すること自体に制限があるわけではありません。回答したい人は、必要に応じて記入できます。
また、必須回答についても、具体的にどのような内容を記入する必要があるかは、質問やフォームの設計によって異なります。
【徹底比較】「任意回答」と「必須回答」の違いを一覧表で解説
| 比較項目 | 任意回答 | 必須回答 |
|---|---|---|
| 読み方 | にんいかいとう | ひっすかいとう |
| 基本的な意味 | 回答するかどうかを本人が選べる | 回答することが求められる |
| 未回答の取り扱い | 原則として省略できる | 通常は回答しなければ提出が完了しない |
| 回答するかの選択 | 回答者に委ねられる | フォームの提出などに当たって回答が必要 |
| 主な使用場面 | 自由意見、補足情報、追加の質問など | 申込者氏名、必要な連絡先、申込内容など |
| 回答形式 | 選択式にも記述式にもできる | 選択式にも記述式にもできる |
| Googleフォーム | 質問の「必須」をオフにする | 質問の「必須」をオンにする |
| 代表的な表現 | 回答は任意です。未記入でも提出できます。 | 必須項目をご入力ください。 |
重要なのは、任意回答と必須回答が、質問の内容ではなく、回答の必要性を表す言葉だという点です。
例えば、住所の入力が任意になっている場合もあれば、イベントの申込条件によって必須になっている場合もあります。同じ項目でも、フォームの目的によって設定が異なるのです。
「任意回答」とは?意味・特徴・正しい使い方
任意回答は、答えるかどうかを自由に選べること
「任意回答」は、アンケートやフォームなどで、特定の質問に答えるかどうかを本人が選べることを意味します。
例えば、次のような表現があります。
- 自由意見欄は任意回答です。
- 追加の質問については、任意回答としています。
- 任意回答の項目は、未記入でも提出できます。
- 差し支えない範囲で、任意回答の設問にもご協力ください。
これらに共通するのは、回答しないという選択肢が認められている点です。
任意回答は、質問を読まずに飛ばすという意味ではない
任意回答の質問であっても、アンケート全体の趣旨や質問の内容を確認してから、答えるかどうかを判断する場合があります。
例えば、商品を購入した理由について任意回答の質問が用意されている場合、購入理由を伝えたい人は回答し、特に伝えたい内容がない人は省略できます。
任意回答とは、あくまでも回答するかどうかの選択を本人に委ねる仕組みです。
任意回答でも、回答内容に制限が設けられる場合がある
例えば、自由意見欄が任意回答であっても、最大文字数が設定されている場合があります。
また、任意回答の選択式の質問では、用意された選択肢の中から一つだけ選ぶ形式になっていることもあります。
そのため、「任意回答」とは、必ずしも好きな文章を自由に記入できるという意味ではありません。
「必須回答」とは?意味・特徴・正しい使い方
必須回答は、質問に答えることが求められること
「必須回答」は、アンケートや申込フォームなどの提出に当たって、質問に答える必要があることを意味します。
例えば、次のような表現があります。
- 氏名は必須回答です。
- 必須回答の項目には、印を付けています。
- すべての必須項目を入力してから送信してください。
- 申込内容の確認に必要な項目は、必須回答としています。
必須回答でも、必ず長い文章を書く必要があるわけではない
例えば、イベントへの参加可否について、「参加する」「参加しない」のどちらかを選択する質問が必須回答に設定されている場合があります。
この場合、用意された選択肢から一つを選ぶだけで、必要な回答が完了します。
一方、住所や連絡事項などを記述式で入力する項目が必須になっている場合もあります。
必須回答にする理由は、フォームの目的によって異なる
例えば、イベントの申込フォームでは、参加者の氏名や連絡先が必要になる場合があります。
一方、匿名の満足度調査では、氏名を尋ねる必要がない場合もあります。
必須回答の項目を増やせばよいというわけではなく、フォームの目的に応じて、本当に必要な情報を見極めることが大切です。
「アンケートへの参加は任意」と「質問への回答は任意」の違い
アンケートの案内では、「参加は任意です」という表現と、「回答は任意です」という表現が使われます。
似ていますが、どこに対して任意という条件が付いているかが異なります。
アンケートへの参加が任意なら、提出するかどうかを選べる
例えば、従業員向けのアンケートについて、「このアンケートへの参加は任意です」と案内されている場合には、そもそもアンケートに参加するかどうかを本人が選べます。
質問への回答が任意なら、その質問を飛ばせる
一方、「問5への回答は任意です」と記載されている場合には、問5については、回答せずに先へ進めます。
ただし、それだけで、アンケート全体への参加まで任意だと判断することはできません。
参加が任意でも、フォーム内に必須回答の項目を設けられる
例えば、任意参加のイベント申込フォームでも、申し込むことを選んだ人には、連絡先や参加人数などを入力してもらう必要がある場合があります。
この場合、「申し込むかどうかは任意」「申し込む場合の必要項目は必須」という二つの条件が存在します。
案内文では、それぞれの条件を分けて説明すると、回答者が誤解しにくくなります。
「任意回答」と「自由回答」の違いとは?
任意回答と特に混同されやすい言葉に「自由回答」があります。
任意回答は、答える必要があるかどうかを表す
例えば、好きな商品を選ぶ質問について、答えなくてもよい場合には、選択式であっても任意回答です。
自由回答は、どのような形式で答えるかを表す
一方、自由回答は、あらかじめ用意された選択肢だけに限定せず、回答者が自分の言葉で答えを記入する形式です。
例えば、「今回のイベントについて、ご意見をお聞かせください」という質問に、文章で答える場合です。
自由回答でも、必須回答に設定できる
例えば、研修終了後のアンケートで、「今回学んだことを具体的に記入してください」という自由記述欄を必須回答にする場合があります。
この場合、回答形式は自由回答ですが、回答することは必須です。
逆に、選択肢から答える質問でも、回答しなくてよいなら任意回答になります。
「任意」と「自由」の基本的な意味や、アンケートでの使い分けについては、「任意」と「自由」の違いを解説した記事も参考になります。
回答形式と回答の必要性は、別々に設定できる
アンケートを作成するときには、質問の形式と、回答を必須にするかどうかを別々に考える必要があります。
| 回答形式 | 任意回答の場合 | 必須回答の場合 |
|---|---|---|
| 単一選択式 | 選ばなくても次へ進める | 通常は選択しないと提出できない |
| 複数選択式 | 何も選ばずに進める | 設定された条件を満たす選択が必要 |
| 短い記述式 | 空欄のままでもよい | 必要な文字などの入力が求められる |
| 長い記述式 | 書きたい人だけ意見を記入する | 文章などの記入が求められる |
| 日付入力 | 必要な人だけ日付を入力する | 提出に当たって日付の入力が求められる |
例えば、自由意見欄を必須回答にすることも、満足度を5段階で選ぶ質問を任意回答にすることも可能です。
したがって、「自由に書ける項目だから任意回答」「選択式だから必須回答」と判断しないようにしましょう。
Googleフォームでは「任意回答」と「必須回答」をどう設定する?
Googleフォームでは、質問ごとに回答を必須にするかどうかを設定できます。
必須回答にしたい場合
例えば、イベントの申込フォームで氏名の入力を必須にしたい場合には、質問を作成した後、質問の「必須」をオンにします。
この設定によって、通常、その項目に回答しなければフォームを送信できなくなります。
任意回答にしたい場合
一方、追加の連絡事項など、回答しなくてもよい質問については、「必須」をオフにします。
例えば、「当日の運営について、ご要望があればご記入ください」という自由意見欄です。
記述式か選択式かは、別に決める
Googleフォームでは、記述式、段落、ラジオボタン、チェックボックスなど、質問の形式を選択できます。
例えば、参加可否を尋ねる場合には選択式、詳しい意見を集めたい場合には記述式など、質問の目的に合う形式を選びましょう。
回答形式を選ぶことと、必須・任意を設定することは別の操作です。
必須回答なのに、答えたくない質問がある場合は?
必須回答の項目であっても、回答者がその内容を伝えたくない場合があります。
例えば、個人的な事情や、質問の内容がよく分からない場合などです。
まず、回答が求められている理由を確認する
例えば、商品を配送するための住所や、申込内容を確認するための連絡先などは、手続きを進めるうえで必要になる場合があります。
一方、回答者が必要性を理解しにくい質問については、調査の目的や利用方法を確認すると判断しやすくなります。
「回答しない」「該当しない」という選択肢がある場合もある
例えば、必須回答の質問でも、「回答しない」「分からない」「該当しない」という選択肢が設けられている場合があります。
そのような場合には、自分の状況に合う選択肢を選ぶことができます。
選択肢がない場合は、主催者や管理者に確認する
例えば、どうしても回答できない質問が必須になっている場合には、フォームの管理者へ問い合わせる方法があります。
無理に事実と異なる内容を入力するのではなく、必要に応じて、回答を省略できるか、別の方法で提出できるかを確認しましょう。
「必須回答」と「強制回答」は同じ意味?
必須回答と似た表現に「強制回答」があります。
必須回答は、フォームの提出条件として回答が必要なこと
例えば、イベントへの参加を希望する人に、申込フォームの氏名欄へ入力してもらう場合です。
申し込むことを選んだ人に対して、必要な項目の入力を求めています。
強制回答は、回答の意思にかかわらず答えさせる意味合いがある
一方、「強制」という言葉には、本人の意思にかかわらず、ある行為を無理に行わせる意味があります。
そのため、単にフォームの送信に必要な入力項目を設定しているだけなら、「必須回答」という表現の方が適切な場合が多いでしょう。
必須項目があることと、アンケート全体への参加を強制することは別
例えば、任意参加のアンケートで、一部の質問が必須回答になっている場合があります。
この場合、アンケートへの参加自体を強制しているわけではありません。
「必須」と「強制」の意味の違いについては、「必須」と「強制」の違いを解説した記事をご覧ください。
「任意記入」と「任意回答」はどう違う?
申込書やアンケートでは、「任意記入」という言葉も使われます。
任意記入は、書くかどうかを本人が選べること
例えば、紙の申込書にある「備考欄は任意記入です」という文章です。
必要なことがある場合にだけ、記入することを意味します。
任意回答は、記述式以外の質問にも使用できる
例えば、選択式のアンケートで「以下のサービスのうち、利用したことがあるものを選んでください」という質問が任意になっている場合にも、「任意回答」という表現を使用できます。
そのため、任意回答の方が、回答形式を限定しない幅広い言葉です。
入力形式に合わせて使い分ける
例えば、氏名や連絡事項を文字で入力する項目については、「任意記入」という表現が自然な場合があります。
一方、選択式と記述式が混在するアンケート全体については、「任意回答」という表現が使いやすいでしょう。
社内アンケートでは、どの項目を必須回答にする?
社内アンケートを作成する場合には、回答者の負担や、調査目的に必要な情報を考慮することが重要です。
集計に不可欠な項目は、必須回答を検討する
例えば、複数の部署に対して業務の改善状況を調べる場合、回答者が所属する部署を把握することが必要になる場合があります。
ただし、調査を匿名で実施する場合や、少人数の部署で個人が特定されるおそれがある場合には、部署名を尋ねる必要性について慎重に検討しましょう。
補足意見は、任意回答にする方法がある
例えば、「現在の業務で改善してほしい点があればご記入ください」という質問です。
全員が具体的な改善案を持っているとは限らないため、任意回答にすることが考えられます。
答えやすい質問の順番も重要
例えば、最初から長い文章を書かなければならない質問が続くと、回答者に負担がかかる場合があります。
基本的な選択式の質問から始め、必要に応じて任意回答の自由意見欄を設けるなど、回答者が取り組みやすい構成を検討しましょう。
イベントの申込フォームでは、どう使い分ける?
イベントの申込フォームでも、任意回答と必須回答を適切に設定することが重要です。
参加手続きに必要な情報は、必須回答を検討する
例えば、参加者の氏名や、申込内容を確認するための連絡先などです。
ただし、どの情報が必要かは、イベントの開催方法や申込手続きによって異なります。
追加の要望や質問は、任意回答にする方法がある
例えば、「主催者への質問があればご記入ください」という欄です。
特に質問がない人は空欄のまま提出できるため、任意回答が適しています。
必要な情報だけを集める
例えば、オンラインで開催するイベントで、参加者へ郵送物を送る予定もない場合には、詳細な住所を求める必要がないかもしれません。
フォームの目的を整理し、必要性の低い項目を削除したり、任意回答にしたりすることで、回答者の負担を減らせる場合があります。
品質管理・製造業の調査票では、どう使い分ける?
製造業や品質管理でも、点検表や社内調査票などを作成する際に、必須項目と任意項目を区別する場合があります。
必要な点検結果は、必須回答にする
例えば、製造設備の点検について、点検結果を確実に記録する必要がある場合には、必要な項目を必須にする方法があります。
ただし、設備や工程によって、適用されない点検項目がある場合もあります。
そのような場合には、単に未入力を禁止するのではなく、「該当なし」などを正確に記録できる仕組みが必要です。
補足事項は、任意記入にする場合がある
例えば、通常の点検項目に加えて、気付いたことを自由に記入する備考欄を設ける場合があります。
この場合、特記事項がないときには空欄にできるように、任意記入にすることが考えられます。
記録の重要性に応じて設定する
例えば、品質や安全に関する重要な点検項目まで任意回答にすると、必要な記録が残らない場合があります。
一方、必要性の低い項目まで必須にすると、入力作業が複雑になったり、形式的な記入が増えたりするおそれがあります。
調査票や点検表の目的に合わせて、必須項目と任意項目を決めましょう。
任意回答の項目が多いと、回答率はどうなる?
アンケートを集計する際には、任意回答の項目について、回答が集まらない場合があることを考慮する必要があります。
全体の回答者数と、質問ごとの回答者数は異なる
例えば、100人がアンケートを提出したとしても、任意回答の自由意見欄に記入した人は30人だけという場合があります。
この場合、アンケート全体の提出数は100件ですが、その自由意見欄の回答数は30件です。
未回答を「意見がない」と決めつけない
例えば、自由意見欄が空欄だった人については、特に意見がなかった場合もあれば、意見はあるものの記入する時間がなかった場合も考えられます。
また、質問の意味が分かりにくかったり、回答しにくい内容だったりする可能性もあります。
そのため、未回答であることを、その質問に対する特定の意思表示として扱わないようにしましょう。
集計では、何人が回答したのかを明記する
例えば、「自由意見欄に記入した30人のうち、15人が設備の改善を求めていた」という結果が得られた場合を考えてみましょう。
この場合、自由意見欄に記入した人の半数が設備の改善を求めていたと説明できます。
しかし、アンケート全体の回答者100人の半数が改善を求めていたわけではありません。
割合を示す際には、分母となる人数を明確にすることが重要です。
必須回答にすれば、正確な回答が集まる?
必須回答に設定すると、フォームの仕組み上、空欄での提出を防げる場合があります。
ただし、それだけで正確な回答が得られるとは限りません。
回答者が内容を理解できていない場合がある
例えば、専門用語が多い質問については、回答者が意味を十分に理解できないまま選択してしまう可能性があります。
この場合、必須回答にする前に、質問の分かりやすさを見直すことが重要です。
該当する選択肢がない場合がある
例えば、「利用しているサービスを一つ選んでください」という必須回答の質問で、回答者がどのサービスも利用していない場合を考えてみましょう。
「利用していない」という選択肢がなければ、実際の状況に合った回答ができません。
必須回答でも、適切な選択肢を用意する
例えば、質問の内容に応じて、「利用していない」「該当なし」「分からない」「回答を控える」といった選択肢を検討するとよいでしょう。
ただし、どのような選択肢が必要かは、アンケートの目的や対象者によって異なります。
「回答必須」と「必須回答」は同じ意味?
フォームの案内では、「回答必須」という表現も使われます。
「回答必須」は、回答が必要であることを示す
例えば、「この質問は回答必須です」という文章です。
その質問に答えなければならないことが伝わります。
「必須回答」は、回答が必要な質問や項目を表す
一方、「必須回答の項目をご確認ください」という文章では、回答が必要な項目を指しています。
フォームでは「必須項目」もよく使われる
例えば、「必須項目をすべて入力してください」という文章です。
この表現は、氏名や連絡先、選択式の質問など、さまざまな入力欄について使用できます。
「回答」と「解答」は、アンケートではどちらを使う?
任意回答や必須回答について説明する際には、「回答」と「解答」の漢字の違いにも注意しましょう。
回答は、質問や調査などに答えること
例えば、「アンケートに回答する」「問い合わせに回答する」という表現です。
相手からの質問や調査などに対して、必要な答えを示しています。
解答は、問題を解いて答えを出すこと
一方、「解答」は、試験や計算問題などを解いて答えを出す場合に使われます。
例えば、「数学の問題に解答する」「解答用紙に記入する」という表現です。
アンケートでは「回答」が基本
アンケートでは、用意された質問に答えるため、「任意回答」「必須回答」という表記が自然です。
ただし、アンケートの中にクイズや知識を確認する問題が含まれている場合には、その問題について「解答」という表現が使われることもあります。
詳しくは、「回答」と「解答」の違いを解説した記事をご覧ください。
「任意回答」と「必須回答」の例文を場面別に比較
| 場面 | 任意回答を使った例文 | 必須回答を使った例文 |
|---|---|---|
| 商品アンケート | 自由意見欄は任意回答です。 | 利用した商品の種類は必須回答です。 |
| イベント申込 | 主催者への質問は任意回答です。 | 参加者氏名は必須回答です。 |
| 社内調査 | 追加の改善提案は任意回答とします。 | 調査の目的上必要な項目は必須回答とします。 |
| 研修アンケート | 講師へのメッセージは任意回答です。 | 研修の理解度に関する質問は必須回答です。 |
| 問い合わせフォーム | 補足情報の入力は任意です。 | 問い合わせ内容の入力は必須です。 |
| 品質管理 | 特記事項があれば、任意で記入してください。 | 点検結果の記録は必須です。 |
ただし、上記は一般的な使い方を示した例文です。実際にどの項目を任意にし、どの項目を必須にするかは、フォームの目的や必要な情報に応じて決めましょう。
【実践】任意回答と必須回答を使い分ける3つの判断基準
1. 未回答でも提出できるなら「任意回答」
例えば、アンケートの自由意見欄や追加の質問など、回答を省略しても提出できる項目については、「任意回答」が自然です。
- こちらの質問への回答は任意です。
- 自由意見欄は、未記入でも提出できます。
- 差し支えない範囲でご回答ください。
2. 提出に当たって回答が必要なら「必須回答」
例えば、申込手続きに必要な氏名や連絡先などについては、必須回答にする場合があります。
- 氏名は必須回答です。
- 必須項目をご入力ください。
- すべての必須回答項目を確認してください。
3. 参加自体が任意かどうかも、別に明示する
例えば、社内アンケートについて、「アンケートへの参加は任意です。ただし、提出する場合には、必須項目への回答が必要です」と案内できます。
このように書けば、アンケートへの参加の必要性と、各質問への回答の必要性を区別して伝えられます。
ビジネスメール・アンケート案内文での使い分け
例文1:任意回答のアンケートを案内する場合
件名:業務改善アンケートへのご協力のお願い
関係者各位
お疲れさまです。
今後の業務改善に向けて、社内アンケートを実施いたします。
今回のアンケートへの参加は任意です。また、自由意見欄についても任意回答としております。
差し支えない範囲で、皆さまのご意見をお聞かせいただけますと幸いです。
アンケートの詳細につきましては、添付資料をご確認ください。
ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
この例文では、アンケートへの参加自体と、自由意見欄への回答が任意であることを、それぞれ明確にしています。
例文2:必須回答の項目を案内する場合
件名:イベント参加申込フォームのご案内
〇〇様
このたびは、弊社イベントへお申し込みいただき、ありがとうございます。
参加申込フォームでは、氏名および連絡先を必須回答としております。
一方、主催者へのご質問や追加のご要望につきましては、任意回答となっております。
必要事項をご入力のうえ、フォームをご送信ください。
何卒よろしくお願い申し上げます。
この例文では、必須回答と任意回答の項目を具体的に示し、申込者が迷わず入力できるようにしています。
例文3:アンケートの必須項目を見直す場合
件名:アンケートの回答項目の見直しについて
〇〇部長
お疲れさまです。
現在作成中のアンケートについて、回答項目の見直しを進めております。
今回の見直しでは、調査の目的に必要な項目を必須回答とし、追加の意見や補足情報については任意回答とする予定です。
また、回答者が判断しやすいように、必須項目には明確な表示を設けます。
見直し後の案につきましては、添付資料をご確認ください。
よろしくお願いいたします。
この例文では、アンケートの設計方針として、必須回答と任意回答の使い分けを説明しています。
任意回答と必須回答を設定する際によくある5つの間違い
1. 任意回答と自由回答を同じ意味で使う
任意回答は、答えるかどうかを本人が選べることです。一方、自由回答は、用意された選択肢に限定されず、自分の言葉で答える形式です。
自由回答の質問を必須にすることも、選択式の質問を任意にすることもできます。
2. 必須回答なら、どんな質問でも必ず答えてもらえると考える
必須回答に設定しても、回答者がその内容を理解できない場合や、該当する選択肢がない場合があります。
また、質問に答えたくないために、フォームの提出自体をやめる人がいる可能性もあります。
そのため、必須回答の項目は、必要性や回答のしやすさを十分に検討しましょう。
3. アンケートが任意参加なら、すべての質問も任意だと考える
アンケート全体への参加と、個々の質問への回答は、別の条件として設定できます。
任意参加のアンケートでも、提出に当たって必須回答の質問が用意されている場合があります。
4. 任意回答の未回答者は、その質問について意見がないと考える
任意回答の項目が空欄だった場合でも、単に時間がなかったり、回答しにくかったりした可能性があります。
そのため、未回答を特定の意見や意思表示として扱わないようにしましょう。
5. 必須項目を増やせば、アンケートの質が必ず高まると考える
例えば、調査目的に必要のない情報まで必須回答にすると、回答者の負担が増える場合があります。
また、回答者が無理に選択肢を選ぶことで、実際の状況を正確に反映しない回答が集まるおそれもあります。
必要な項目だけを必須にし、必要に応じて任意回答や「該当なし」などの選択肢を設けることが重要です。
参考リンク
- Google ドキュメント エディタ ヘルプ|フォームの質問の形式を選択する
- Google ドキュメント エディタ ヘルプ|フォームを編集する
- Microsoft サポート|Microsoft Forms を使用してフォームを作成する
FAQ|「任意回答」と「必須回答」に関するよくある質問
Q1. 「任意回答」とは、簡単に言うと何ですか?
回答するかどうかを本人が選べることです。例えば、アンケートの自由意見欄が任意回答に設定されている場合には、何も記入せずに提出することもできます。
Q2. 「必須回答」とは、簡単に言うと何ですか?
アンケートや申込フォームなどの提出に当たって、その質問に答えることが求められることです。フォームによっては、必須項目が未回答の場合に送信できない設定になっています。
Q3. 「任意回答」と「必須回答」の違いは何ですか?
任意回答は、答えるかどうかを本人が選べます。一方、必須回答は、フォームを提出する際などに回答が求められます。両者の違いは、質問に答える必要があるかどうかです。
Q4. 「任意回答」と「自由回答」は同じ意味ですか?
いいえ。任意回答は、答えるかどうかを選べることです。一方、自由回答は、用意された選択肢だけに限定されず、自分の言葉で答える形式です。自由回答の質問を必須回答にすることもできます。
Q5. 任意回答の項目は、空欄のままでもよいですか?
通常は問題ありません。任意回答は、回答を省略できる質問や項目を意味します。ただし、フォームの案内や具体的な設定を確認しましょう。
Q6. 必須回答の質問に答えたくない場合は、どうすればよいですか?
「回答を控える」「該当なし」などの選択肢がある場合には、その利用を検討できます。適切な選択肢がない場合には、必要に応じてフォームの管理者へ問い合わせましょう。
Q7. アンケートへの参加が任意でも、必須回答の項目を設けられますか?
はい。アンケートへの参加を本人が選べることと、参加を選んだ場合に必要な項目へ回答することは、別の条件です。任意参加のアンケートでも、提出に必要な項目を必須に設定できます。
Q8. Googleフォームでは、必須回答と任意回答をどう設定しますか?
質問ごとの「必須」をオンにすると必須回答、オフにすると任意回答として設定できます。記述式や選択式などの回答形式とは別に決められます。
Q9. 自由記述欄を必須回答にしてもよいですか?
はい。自由記述欄であっても、調査の目的上、回答が必要な場合には必須に設定できます。ただし、回答者が答えられない場合も想定し、質問の分かりやすさや、必要に応じた選択肢の用意について検討するとよいでしょう。
Q10. 「回答必須」と「必須回答」は、どちらが正しいですか?
どちらも使用できます。「回答必須」は回答が必要なことを示す表現で、「必須回答」は回答が必要な質問や項目を表す場合に使われます。フォームでは「必須項目」という表現も一般的です。
Q11. 必須回答に設定すれば、必ず正確な回答が得られますか?
必ずしもそうではありません。質問の意味が分かりにくかったり、適切な選択肢がなかったりすると、正確な回答が難しくなる場合があります。必須設定に加えて、質問内容や回答形式を適切に設計することが重要です。
Q12. 任意回答の質問について、回答率を計算するときは何に注意すればよいですか?
アンケート全体を提出した人数と、その質問に実際に回答した人数を区別することが重要です。例えば、100人がアンケートを提出し、任意回答の項目に30人が答えた場合には、その質問の回答数が30件であることを明示すると、結果を正確に伝えやすくなります。
まとめ|任意回答は答えるかどうかを選べる、必須回答は提出に当たって回答が必要
「任意回答」と「必須回答」は、どちらもアンケートや申込フォームなどで使用されますが、回答者に求められる対応が異なります。
- 任意回答:回答するかどうかを本人が選べること。自由意見欄や追加の質問など、回答を省略できる項目に使われる。
- 必須回答:フォームの提出などに当たって、回答が求められること。氏名や連絡先など、手続きに必要な項目に使われる場合がある。
例えば、イベントの申込フォームで氏名が必須回答、主催者への質問が任意回答に設定されていれば、氏名は入力する必要がありますが、質問欄は空欄でも提出できます。
また、アンケートへの参加が任意であることと、その中に必須回答の項目があることは矛盾しません。
ただし、「任意回答」と「自由回答」は同じ意味ではありません。任意回答は回答の必要性、自由回答は回答の形式を表す言葉です。
フォームを作成する場合には、調査の目的に必要な項目を見極め、回答者が答えられない場合や、該当する選択肢がない場合も考慮することが重要です。
答えなくてもよい項目なら「任意回答」、提出に当たって回答が必要な項目なら「必須回答」と理解すると、アンケート、Googleフォーム、申込フォーム、社内調査などでも自然に使い分けられるでしょう。
