仕事をしていると、
- 新商品の企画を行う
- 事業計画を立案する
- イベントを企画する
- 改善策を立案する
- 企画立案を担当する
といった表現をよく目にします。
「企画」と「立案」はどちらも、何かを実行する前に計画を考えることを表すため、意味の違いが分かりにくい言葉です。
特に、
- 企画と立案は同じ意味なのか
- 「企画する」と「立案する」はどう使い分けるのか
- 商品やイベントなら「企画」で、行政なら「立案」なのか
- 「企画立案」と並べて使うのは意味が重複していないのか
- 計画・構想・提案・起案とは何が違うのか
と疑問に思うことがあります。
結論から言えば、「企画」は、何かを実現するためにアイデア・目的・内容・仕組みなどを考えて計画することを広く表す言葉です。
一方、「立案」は、目的を実現するための具体的な案・計画・方策などを組み立てることに重点がある言葉です。
簡単に整理すると、
- 企画=「何をするか」「どんなものを実現するか」を考える
- 立案=「それをどう実現するか」を案として具体化する
という違いを意識すると分かりやすくなります。
ただし、実際の日本語では両者の意味は大きく重なっており、「企画」と「立案」を明確に切り分けられないケースも少なくありません。
そのため、「企画立案」のように二つを続けて使う表現も広く用いられています。
この記事では、「企画」と「立案」の基本的な意味から、計画・構想・提案・起案との違い、会社・行政・イベント・商品開発などでの具体的な使い分けまで詳しく解説します。
- 結論:「企画」はアイデアや全体像、「立案」は具体的な案を組み立てること
- 「企画」とは?
- 「企画」は計画そのものを指すこともある
- 「立案」とは?
- 最大の違いは「発想」と「具体化」
- ただし「企画=アイデアだけ」ではない
- 「企画」と「立案」は完全に分けられる?
- 「企画立案」とは?
- 「企画立案」は意味の重複ではない?
- 「企画」と「計画」の違い
- 「立案」と「計画」の違い
- 「企画」と「構想」の違い
- 構想→企画→立案→実行で考える
- 「企画」と「提案」の違い
- 「立案」と「起案」の違い
- 「立案」と「策定」の違い
- 「企画」と「方針」の違い
- 会社では「企画」と「立案」をどう使う?
- 商品開発では「企画」がよく使われる
- 政策では「立案」がよく使われる
- 「政策企画」は間違い?
- イベントでは「企画」が自然
- 広告では「企画」がよく使われる
- 「企画部」と「企画担当」の仕事
- 「企画書」と「計画書」の違い
- 企画書は「採用してもらう」ことを意識する場合がある
- 「企画力」と「立案力」の違い
- 企画力があっても立案力が弱い場合
- 立案力があっても企画力が弱い場合
- 企画から立案までの流れ
- 企画で最初に考えること
- 立案で考えること
- 「良い企画」と「良い立案」は違う
- 「企画倒れ」とは?
- 「企画」と「立案」を使った自然な例文
- 「立案する企画」は自然?
- 「企画を企画する」は?
- 「企画を立案する」は自然
- 「計画を企画する」は?
- 「事業を企画する」と「事業計画を立案する」の違い
- 「改善を企画する」と「改善策を立案する」の違い
- 「新商品を立案する」は間違い?
- 「イベントを立案する」は間違い?
- 「政策を企画する」と「政策を立案する」
- 場面別の使い分け一覧
- 3秒で見分ける方法
- 「企画」と「立案」に上下関係はある?
- 企画と立案のどちらが先?
- 企画段階でも具体的な計画を作ることがある
- 職務経歴書では「企画」「立案」をどう書く?
- 求人の「企画立案業務」とは?
- 「企画」と「立案」を使い分けるコツ
- よくある質問
- まとめ
- 参考資料
結論:「企画」はアイデアや全体像、「立案」は具体的な案を組み立てること
まず、「企画」と「立案」の違いを表で確認しましょう。
| 項目 | 企画 | 立案 |
|---|---|---|
| 読み方 | きかく | りつあん |
| 基本的な意味 | あることを行うために計画を立てること、その計画 | 案・計画・草案などを作ること |
| 重視する点 | 目的・アイデア・内容・全体像 | 具体的な案・方法・計画 |
| 使われやすい場面 | 商品、イベント、番組、サービス、事業 | 政策、計画、施策、対策、制度、改善案 |
| 成果物 | 企画そのもの、企画書など | 計画案、政策案、改善案など |
| 言葉の印象 | 創造的・発想的 | 計画的・実務的 |
たとえば、新しい地域イベントを開催するとします。
最初に、
- 地域の子ども向けイベントにする
- 地元企業にも参加してもらう
- 食・遊び・体験をテーマにする
など、イベントの目的・内容を考えるのが「企画」です。
その後、
- 開催日はいつにするか
- 予算はいくら必要か
- 会場をどこにするか
- 誰が何を担当するか
- どのような手順で準備するか
と具体的な計画を作ることを「立案」と表現できます。
「企画」とは?
「企画」は「きかく」と読みます。
ある物事を実現するために計画を考えること、またはその計画そのものを意味します。
企画には、単なる作業予定だけではなく、
- 何を実現したいのか
- 誰を対象にするのか
- どのような価値を提供するのか
- 何を特徴にするのか
- どのような内容にするのか
といった発想・構想の要素が含まれやすいのが特徴です。
「企画」の例文
- 若者向けの新商品を企画する。
- 地域交流イベントを企画する。
- テレビの特別番組を企画する。
- 新しいサービスを企画する。
- 販売促進キャンペーンを企画する。
- 社員研修の企画を担当する。
「何をやるのか」という部分を考える場面で非常に使いやすい言葉です。
「企画」は計画そのものを指すこともある
「企画」は「計画を立てること」という行為だけでなく、その計画・アイデアそのものを指す場合があります。
たとえば、
「この企画は面白い。」
という場合は、企画という行為が面白いのではなく、考え出された内容・計画が面白いという意味です。
また、
「企画が通った。」
といえば、提案した内容が社内などで認められたことを表します。
「立案」とは?
「立案」は「りつあん」と読みます。
「立案」の意味や使い方をさらに詳しく知りたい方は、1153.html「立案とは?」もご覧ください。
案を立てること、計画を立てること、草案などを作ることを意味します。
「企画」と非常に近い言葉ですが、「立案」は特に、
考えを一定の案・計画として具体的な形にまとめる
というニュアンスを持ちます。
そのため、
- 計画を立案する
- 政策を立案する
- 対策を立案する
- 改善案を立案する
- 事業計画を立案する
などの形でよく使われます。
「立案」の例文
- 新たな経営計画を立案する。
- 再発防止策を立案する。
- 地域振興政策を立案する。
- 営業戦略を立案する。
- 災害時の対応計画を立案する。
- プロジェクトの実施計画を立案する。
これらはいずれも、目的や問題に対して具体的な案を作っている点が共通しています。
最大の違いは「発想」と「具体化」
二つを区別する際に便利なのが、
企画=発想・全体像
立案=具体化・計画化
という考え方です。
たとえば、
「高齢者が気軽に参加できる地域交流イベントを開催しよう」
というアイデアを考えるのが企画です。
そこから、
- 毎月第2日曜日に開催する
- 参加費は無料にする
- 定員は30人とする
- 自治会館を使用する
- 運営担当者を5人配置する
と具体的に決める作業は立案に近くなります。
ただし「企画=アイデアだけ」ではない
注意したいのは、企画を単なる思いつきと考えないことです。
実際のビジネスでは、企画の段階で、
- 目的
- ターゲット
- 予算
- 実施方法
- スケジュール
- 期待される効果
まで詳細に考えることもあります。
つまり、実務では「企画」と「立案」の範囲が大きく重なることがあります。
「企画」と「立案」は完全に分けられる?
完全には分けられません。
辞書でも、「企画」は計画を立てること、「立案」は案・計画を立てることと説明されており、意味が非常に近い言葉です。
そのため、
「新規事業を企画する」
と、
「新規事業を立案する」
のどちらも意味は通じます。
ただし、前者は新しい事業そのものの発想や全体設計、後者は具体的な事業案・計画の作成という印象がやや強くなります。
「企画立案」とは?
「企画」と「立案」は意味が近いにもかかわらず、
企画立案
という形で二つを続けて使うことがあります。
これは不自然ではありません。
「企画立案」は、
アイデア・目的を考える段階から、それを具体的な計画へまとめる段階まで
を一続きの業務として表す言葉です。
企画立案の例
たとえば新商品なら、
- 市場の課題を調べる
- 商品のアイデアを考える
- ターゲットを決める
- 商品の特徴を決める
- 価格を考える
- 開発スケジュールを作る
- 販売方法を決める
といった一連の活動を「企画立案」と呼ぶことができます。
「企画立案」は意味の重複ではない?
意味が重なる部分はあります。
しかし、
「企画」だけではアイデア・構想側の意味に取られる場合があり、
「立案」だけでは具体的な計画作成側の意味に取られる場合があります。
そのため、両方をまとめて、
「考えて、案としてまとめる」
という一連の仕事を表すために「企画立案」という表現が使われます。
経済産業省などの公的な資料でも、「企画立案」という表現は実際に使われています。
「企画」と「計画」の違い
「企画」とよく似ている言葉が「計画」です。
計画は、目的を実現するために、あらかじめ方法・順序などを考えることです。
簡単に整理すると、
- 企画=何をするか・どんな価値を作るか
- 計画=いつ・どのような方法・順序で進めるか
という違いを意識できます。
例
企画:
「新入社員同士の交流を深めるため、1泊2日の研修を実施する。」
計画:
「4月10日から11日に実施し、1日目は講義、2日目はグループワークを行う。」
企画が「何を行うのか」を決め、計画が「どのように実行するのか」を具体化しています。
「立案」と「計画」の違い
「立案」は、計画を作る行為です。
一方、「計画」は、その結果として出来上がった内容そのものを指すことがあります。
たとえば、
「事業計画を立案する。」
という文章では、
- 立案=計画を作る行為
- 事業計画=作られるもの
という関係です。
「企画」と「構想」の違い
「構想」は、これから行おうとすることについて、内容・規模・実現方法などの骨組みを考えることです。
一般に、企画より前の段階や、より大きな全体像について使われることがあります。
たとえば、
「新工場建設の構想をまとめる。」
↓
「具体的な建設プロジェクトを企画する。」
↓
「事業計画を立案する。」
と段階的に整理することもできます。
ただし、実際の組織では用語の使い方が異なるため、必ずこの順序になるわけではありません。
構想→企画→立案→実行で考える
違いを理解するため、次のような流れをイメージすると分かりやすいでしょう。
構想
「将来、地域全体を観光で活性化したい。」
↓
企画
「地元の食と歴史を楽しめる観光イベントを開催しよう。」
↓
立案
「開催時期、会場、予算、担当者、広報方法などを計画する。」
↓
実行
「実際にイベントを開催する。」
このように考えると、それぞれの役割をイメージしやすくなります。
「企画」と「提案」の違い
「提案」は、自分の考え・案を相手に示すことです。
つまり、企画を作っただけではまだ提案していない場合があります。
たとえば、
「新商品を企画する。」
↓
「企画書を作成する。」
↓
「上司に企画を提案する。」
という流れです。
「企画」は考える・計画すること、「提案」はその考えを相手に示して採用などを求めることです。
「提案」と関連する言葉については、「提案」と「提言」の違いは?意味・使い分けを例文でわかりやすく解説も参考にしてください。
「立案」と「起案」の違い
「立案」と混同しやすい言葉が「起案」です。
立案は、案・計画を考えて作ることです。
起案は、特に行政・会社などで、決裁・承認を受けるための文書案を作成することを指す場合があります。
たとえば、
「新制度の内容を立案する。」
↓
「その内容について決裁を受けるため起案する。」
という流れになる場合があります。
詳しくは、「起案」と「立案」の違いは?意味・使い分けを企画・稟議の例文で解説をご覧ください。
「立案」と「策定」の違い
「策定」も計画に関係する言葉です。
策定は、政策・計画・方針などを十分検討したうえで定めることを表します。
一方、立案は案を作る段階です。
たとえば、
「基本計画を立案する。」
という段階では、まだ案として検討中の場合があります。
その後、関係者との協議・審査などを経て、
「基本計画を策定する。」
と表現することができます。
「企画」と「方針」の違い
「方針」は、物事を進める際の基本的な方向性です。
企画は、その方向性に基づいて具体的な取り組みを考えるものです。
たとえば会社の方針が、
「若年層の顧客を増やす」
であれば、その方針に基づいて、
「20代向けの低価格新商品を企画する」
といった活動が行われます。
方針と戦略・計画との関係については、「方針」と「戦略」の違いは?意味・使い分け・「戦術」「計画」との関係までわかりやすく解説も参考になります。
会社では「企画」と「立案」をどう使う?
会社では、両方ともよく使います。
ただし「企画」は、
- 商品
- サービス
- キャンペーン
- イベント
- 新規事業
など、何か新しいものを生み出す場面で特に使われます。
一方「立案」は、
- 事業計画
- 営業計画
- 改善策
- 経営戦略
- 予算案
など、一定の案・計画を組み立てる場面で使われやすいでしょう。
商品開発では「企画」がよく使われる
商品開発では、
「新商品の企画」
という表現が非常によく使われます。
商品企画では、
- 誰に売るのか
- どんな悩みを解決するのか
- どんな機能を持たせるのか
- 価格帯をどうするのか
- 競合商品との差をどう作るのか
などを考えます。
「新商品を立案する」と言っても意味は理解できますが、「新商品を企画する」のほうが自然です。
政策では「立案」がよく使われる
行政・政治の分野では、
「政策立案」
という表現がよく使われます。
社会的な課題に対して、
- どのような制度を作るか
- どのような対策を行うか
- どの程度予算を使うか
- どのような対象を支援するか
といった案を具体化していくためです。
「政策企画」は間違い?
間違いではありません。
行政機関には「企画課」「政策企画課」などの名称もあります。
政策の方向性・新規事業などを考える仕事を「企画」と表現することもあります。
一方、具体的な政策案を作る行為については「政策立案」が非常によく使われます。
イベントでは「企画」が自然
イベントについては、
「イベントを企画する」
が一般的です。
たとえば、
- テーマ
- 対象者
- コンテンツ
- 出演者
- 会場
などを考えます。
そして実際の開催に向けた細かな計画を作ることを「実施計画を立案する」と表現できます。
広告では「企画」がよく使われる
広告分野でも、
- 広告企画
- キャンペーン企画
- 販促企画
という言葉が一般的です。
広告でどのようなメッセージを発信するか、誰に届けるか、どの媒体を使うかなどの全体設計を考えます。
「企画部」と「企画担当」の仕事
会社には「経営企画部」「商品企画部」「営業企画部」などがあります。
企画部門の仕事は会社によって異なりますが、
- 情報収集
- 市場分析
- 課題発見
- アイデア作成
- 計画作成
- 社内調整
- 提案
- 実行支援
など、企画だけでなく立案・提案・実行まで担当することがあります。
そのため、実際の職場では「企画担当だから企画だけをする」というわけではありません。
「企画書」と「計画書」の違い
企画書は、ある企画について、
- 目的
- 背景
- 内容
- 対象
- メリット
- 実施方法
などをまとめた文書です。
一方、計画書は、実施することがある程度決まった後に、
- スケジュール
- 担当者
- 予算
- 手順
- 目標数値
などをより具体的に示す場合があります。
ただし、会社によって文書名称は異なります。
企画書は「採用してもらう」ことを意識する場合がある
企画書は、まだ実施が決まっていない段階で作られることもあります。
そのため、
「この企画にはこのようなメリットがあります」
と説明し、上司・経営者・顧客などに採用してもらう目的を持つ場合があります。
この点では「提案書」に近い性格を持つことがあります。
「企画力」と「立案力」の違い
人の能力を表す場合にも、ニュアンスが変わります。
企画力
新しいアイデアを考え、価値のある企画としてまとめる力。
たとえば、
- 顧客ニーズを見つける
- 新しいサービスを考える
- 魅力的なイベントを作る
などです。
立案力
目的達成のため、実現可能な計画・方法・対策などを組み立てる力。
たとえば、
- 問題を整理する
- 実施手順を決める
- 必要な資源を考える
- リスクを想定する
などです。
企画力があっても立案力が弱い場合
斬新なアイデアをたくさん思いついても、
- 予算
- 人員
- 期間
- 実施方法
を具体化できなければ、実現まで進まないことがあります。
この場合、企画力は高いものの、立案・計画化の部分に課題があると考えることができます。
立案力があっても企画力が弱い場合
反対に、与えられた目的に対して非常に精密な計画を作れるものの、新しいアイデア・価値を生み出すことが苦手な場合もあります。
このように考えると、「企画」と「立案」を別の能力として捉える意味も分かりやすくなります。
企画から立案までの流れ
一般的には、次のような流れで進められます。
- 課題を見つける
- 目的を決める
- アイデアを考える
- 企画として整理する
- 実現方法を検討する
- 具体的な計画を立案する
- 関係者に提案する
- 承認を得る
- 実行する
- 結果を評価する
実務では順番が前後したり、一部を同時に進めたりすることもあります。
企画で最初に考えること
企画を作る際には、いきなり細かいスケジュールを作るより、まず、
- なぜやるのか
- 誰のためにやるのか
- 何を実現するのか
- どのような価値があるのか
を整理するとよいでしょう。
ここが曖昧なまま立案すると、計画は詳細でも目的が分からない企画になってしまうことがあります。
立案で考えること
立案では、企画を実現できる形へ落とし込みます。
たとえば、
- 具体的な方法
- 日程
- 担当者
- 予算
- 必要な設備
- 関係部署
- リスク
- 評価方法
などを検討します。
「良い企画」と「良い立案」は違う
良い企画とは、魅力的で意味のあるアイデア・計画であることが重要です。
一方、良い立案では、
- 実現可能か
- 具体的か
- 費用は妥当か
- 誰が実施するか明確か
- リスク対策があるか
といった実行可能性が重要になります。
「面白い企画だが実現できない」というケースがあるのは、この二つの観点が異なるからです。
「企画倒れ」とは?
「企画倒れ」という言葉があります。
計画したものの、実際には実現しなかったり、期待した結果を出せなかったりすることです。
企画自体は魅力的でも、
- 予算不足
- 人員不足
- 実施方法の検討不足
- 需要の読み違い
などによって失敗することがあります。
その意味でも、企画を具体的な実施計画へ落とし込む「立案」は重要です。
「企画」と「立案」を使った自然な例文
企画の例
- 新しい健康サービスを企画しています。
- 創立50周年イベントを企画する。
- 若者向けの商品企画を担当する。
- 地域活性化イベントを企画した。
立案の例
- 事業計画を立案する。
- 事故の再発防止策を立案する。
- 来年度の営業戦略を立案する。
- 新制度の実施計画を立案した。
両方を使う例
「新商品の企画から販売計画の立案まで担当する。」
「イベントの企画を行い、具体的な運営計画を立案する。」
「新規事業の企画立案を行う。」
「立案する企画」は自然?
文脈によっては使えますが、やや意味が重なる場合があります。
たとえば、
「新しい企画を立案する。」
は辞書的にも成立する表現です。
ここでは「企画という案を作る」という意味になります。
ただし、文章を簡潔にしたい場合は、
「新しい企画を考える。」
「新企画を作成する。」
などと言い換えることもできます。
「企画を企画する」は?
文法的に完全な誤りとは言えませんが、同じ語が重なるため通常は避けます。
「新企画を考える」
「イベントを企画する」
などにすると自然です。
「企画を立案する」は自然
「企画を立案する」は広く使われる表現です。
企画という案を具体的に作る意味として理解できます。
ただし、文章によっては「企画する」だけでも十分です。
読み手に何を強調したいかで選びましょう。
「計画を企画する」は?
一般的には少し不自然です。
計画については、
- 計画を立てる
- 計画を立案する
- 計画を策定する
などのほうが自然です。
「事業を企画する」と「事業計画を立案する」の違い
事業を企画する
どのような事業を行うか考えます。
例:
「地域農産物を販売するオンライン事業を企画する。」
事業計画を立案する
その事業をどのように実施・運営するか具体化します。
例:
「初年度の売上目標・予算・販売方法を含む事業計画を立案する。」
「改善を企画する」と「改善策を立案する」の違い
「改善を企画する」でも意味は通じますが、一般的には、
改善策を立案する
のほうが自然です。
改善の場合、すでに問題・目的がある程度決まっており、その解決方法を考えることが中心だからです。
「新商品を立案する」は間違い?
意味は理解できますが、通常は、
「新商品を企画する」
のほうが自然です。
一方、
「新商品の開発計画を立案する」
なら非常に自然です。
「イベントを立案する」は間違い?
完全な誤りではありませんが、一般には「イベントを企画する」が自然です。
「イベントの実施計画を立案する」
とすると、「立案」の意味がより明確になります。
「政策を企画する」と「政策を立案する」
行政では両方使われる可能性があります。
ただし、具体的な政策内容・制度設計を作るという意味では「政策立案」が非常によく使われます。
「政策企画」は、より上流の方向性・新しい政策テーマなどを考える意味で使われることがあります。
場面別の使い分け一覧
| 場面 | 使いやすい言葉 |
|---|---|
| 新商品を考える | 企画 |
| イベント内容を考える | 企画 |
| テレビ番組を考える | 企画 |
| 新サービスを考える | 企画 |
| 具体的な事業計画を作る | 立案 |
| 政策案を作る | 立案 |
| 改善策を考える | 立案 |
| 再発防止策を作る | 立案 |
| アイデアから計画化まで行う | 企画立案 |
3秒で見分ける方法
「企画」と「立案」のどちらを使うか迷ったら、次の質問をしてみてください。
Q1. 「何をやるか」を考えている?
→ 企画
Q2. すでに目的が決まり、「どうやるか」を具体的な案にしている?
→ 立案
Q3. 商品・イベント・サービスそのものを考える?
→ 企画が使いやすい
Q4. 政策・対策・事業計画などの具体案を作る?
→ 立案が使いやすい
Q5. 最初のアイデアから具体的な計画作成まで全部含む?
→ 企画立案
「企画」と「立案」に上下関係はある?
基本的に上下関係を表す言葉ではありません。
「企画のほうが立案より上」「立案のほうが企画より高度」といった決まりはありません。
業務の段階・目的によって使い分ける言葉です。
企画と立案のどちらが先?
一般的なイメージでは、
企画 → 立案
と考えることができます。
まず何をするかを考え、次に具体的な案へ落とし込むからです。
ただし、「企画」という言葉自体に計画を立てる意味があるため、実際には明確な前後関係がない場合もあります。
企画段階でも具体的な計画を作ることがある
会社では、企画会議へ提出する段階ですでに、
- 予算
- 期間
- 担当
- 収益予測
- リスク
などを細かく求められることがあります。
この場合、企画の中に立案作業も含まれています。
職務経歴書では「企画」「立案」をどう書く?
職務経歴書では、自分がどこまで担当したのか分かるようにするとよいでしょう。
たとえば、
「新商品の企画を担当」
だけでは、アイデア出しだけなのか、商品設計・計画作成まで行ったのか分かりにくい場合があります。
その場合は、
「市場調査、新商品の企画立案、販売計画作成まで担当」
とすると仕事の範囲が分かりやすくなります。
求人の「企画立案業務」とは?
求人票で「企画立案」と書かれている場合、単なるアイデア出しだけではなく、
- 市場・課題の調査
- アイデア作成
- 企画書作成
- 実施計画作成
- 関係部署との調整
など幅広い仕事を想定している可能性があります。
実際の仕事内容は企業によって違うため、募集要項を確認することが重要です。
「企画」と「立案」を使い分けるコツ
完全に意味を分離しようとすると、かえって不自然になることがあります。
重要なのは、その文章で何を伝えたいかです。
新しい内容・価値・アイデアを強調したい
→ 企画
具体的な案・方策・計画を作ることを強調したい
→ 立案
両方をまとめて表したい
→ 企画立案
と整理すれば、多くの場面で自然に使い分けられます。
よくある質問
Q1. 「企画」とは簡単に言うと何ですか?
何かを実現するために、目的・内容・アイデアなどを考えて計画することです。
Q2. 「立案」とは簡単に言うと何ですか?
目的を実現するための具体的な案・計画・方法などを考えて形にすることです。
Q3. 企画と立案は同じ意味ですか?
意味はかなり重なっていますが、完全に同じではありません。
企画は目的・アイデア・全体像、立案は具体的な案・計画化に重点を置くと理解すると分かりやすいでしょう。
Q4. 「企画立案」は意味が重複していませんか?
意味が重なる部分はありますが、一般的に使われる表現です。
アイデアを考えるところから具体的な計画を作るところまで、一連の作業として表せます。
Q5. 「新商品を企画する」と「新商品を立案する」はどちらが自然ですか?
一般的には「新商品を企画する」が自然です。
「新商品の開発計画を立案する」であれば「立案」も自然です。
Q6. イベントは「企画」と「立案」のどちらですか?
イベントそのものを考えるなら「企画する」が一般的です。
具体的な実施計画を作るなら「立案する」と表現できます。
Q7. 政策は「企画」と「立案」のどちらですか?
どちらも使われますが、具体的な政策案を作ることについては「政策立案」がよく使われます。
Q8. 「企画」と「計画」の違いは?
企画は何を行うか・どんな価値を生み出すかを考える意味が強く、計画は実現のための方法・順序・時期などを決める意味が強い言葉です。
Q9. 「立案」と「起案」の違いは?
立案は案・計画を作ること、起案は特に組織で承認・決裁を受けるための文書案を作ることを指す場合があります。
Q10. 「企画」と「提案」の違いは?
企画は計画を考えること、提案はその考え・案を相手へ示すことです。
Q11. 「企画」と「構想」の違いは?
構想は大きな骨組み・全体像を考える意味が強く、企画はその構想をより具体的な取り組みとして考える場合に使われます。
Q12. 迷ったら「企画」と「立案」のどちらを使えばよいですか?
「何をやるか」を考えることに重点があれば「企画」、「どう実現するか」を具体的な案としてまとめることに重点があれば「立案」と考えると分かりやすいでしょう。
まとめ
「企画」と「立案」はどちらも、物事を実行する前に計画を考えることを表すため、意味が非常に近い言葉です。
ただし、中心となるニュアンスには違いがあります。
| 言葉 | 中心的な意味 | 簡単な覚え方 |
|---|---|---|
| 企画 | 目的・内容・アイデア・全体像を考えて計画する | 「何をするか」を考える |
| 立案 | 具体的な案・方法・計画を組み立てる | 「どう実現するか」を案にする |
たとえば新しいイベントなら、
企画:
「地域の親子が参加できる体験イベントを開催しよう。」
立案:
「開催日は10月10日、会場は市民会館、定員50組、予算50万円、広報はSNSと広報紙を利用する。」
という違いをイメージできます。
ただし、実際の仕事では企画段階から予算・日程まで詳しく考えることも多く、企画と立案の境界は必ずしも明確ではありません。
だからこそ、
「企画立案」
という表現も広く使われています。
また、
- 商品・サービス・イベントを考える → 企画
- 政策・改善策・事業計画を具体化する → 立案
- 承認を受ける文書を作る → 起案
- 考えた内容を相手に示す → 提案
- 大きな骨組みを考える → 構想
と整理すると、それぞれの違いを理解しやすくなります。
使い分けに迷った場合は、
「新しい内容・アイデアそのものを考えているのか、それとも、そのアイデアを実現する具体的な案を組み立てているのか」
を考えてみてください。
前者なら「企画」、後者なら「立案」がより自然です。
参考資料
- コトバンク「企画」 ― あることを行うために計画を立てること、またその計画という基本的な意味を確認
- コトバンク「立案」 ― 計画・案・草案を作るという「立案」の基本的な意味を確認
- コトバンク「計画」 ― 物事を行うため、あらかじめ方法や順序などを考えるという「計画」の意味を確認
- コトバンク「構想」 ― 物事の内容・規模・実現方法などを考え、骨組みをまとめるという「構想」の意味を確認
- 経済産業省「事業計画策定ガイドライン」 ― 公的な事業計画資料で「企画立案」という表現が実際に使用されている例を確認
