「審議会に諮問する」
「大臣から諮問を受ける」
「諮問に対して答申を行う」
ニュースや官公庁の文書で目にすることがある「諮問」という言葉。
日常会話ではあまり使わないため、
- 「諮問」とは簡単にいうと何?
- 読み方は「しもん」で合っている?
- 誰が誰に諮問するの?
- 「諮問」と「答申」はどう違う?
- 「審議」とは何が違う?
- 「相談」「意見聴取」との違いは?
- 諮問されたら、必ずその意見に従うの?
など、分かりにくい部分が少なくありません。
結論からいうと、「諮問」とは、ある問題について判断・決定する際の参考とするため、有識者や審議会などの一定の機関に意見を求めることです。
行政では特に、
「大臣などが審議会へ諮問する」
という形でよく使われます。
そして、諮問を受けた審議会などが内容を調査・審議し、その結果として意見をまとめて返すことを「答申」と呼びます。
そのため、行政における典型的な流れは、
諮問 → 調査・審議 → 答申
と覚えると分かりやすいでしょう。
この記事では、「諮問」の意味・読み方・使い方をはじめ、「答申」「審議」「相談」「意見聴取」「質問」との違い、「諮問機関」「諮問委員会」「諮問事項」などの関連語まで詳しく解説します。
- 結論:「諮問」とは専門家や機関に意見を求めること
- 「諮問」の読み方は「しもん」
- 「諮問」をもっと簡単な言葉にすると?
- 「諮問する」とは?
- 「諮問を受ける」とは?
- 諮問は誰が誰に行う?
- なぜ「諮問」をするの?
- 「諮問」と「答申」の違い
- 「諮問→審議→答申」の流れ
- 「諮問」と「審議」の違い
- 「諮問」と「相談」の違い
- 「諮問」と「意見聴取」の違い
- 「諮問」と「質問」の違い
- 「諮問」と「照会」の違い
- 「諮問」と「協議」の違い
- 「諮問」と「提言」の違い
- 「諮問」と「意見具申」の違い
- 「諮問機関」とは?
- 諮問機関は何をする?
- 「諮問委員会」とは?
- 「審議会」と「諮問機関」は同じ?
- 実際の行政ではどう使われる?
- 「諮問第○号」とは?
- 諮問された後はどうなる?
- 「諮問事項」とは?
- 「諮問内容」とは?
- 「諮問理由」とは?
- 「諮問文」とは?
- 「諮問書」とは?
- 「諮問案」とは?
- 「諮問に応じる」とは?
- 「諮問に対する答申」とは?
- 答申には必ず従わなければならない?
- 「諮問する」ということは決定を任せること?
- 「諮問」は必ず法律に基づく?
- 「諮問」は会社でも使える?
- 「指名・報酬諮問委員会」とは?
- 会社の会議で「諮問する」は大げさ?
- 「諮問」を使った行政の例文
- 会社・ビジネスで使える「諮問」の例文
- 「諮問を行う」は正しい?
- 「諮問を受けて」は正しい?
- 「諮問に付す」とは?
- 「諮る」と「諮問する」の違い
- 「審議会に諮る」と「審議会に諮問する」の違い
- 「諮問」の類語・言い換え
- 「諮詢」と「諮問」の違い
- 「諮問」の反対語は?
- 「諮問」の英語は?
- 「諮問」を使うときの注意点
- 「諮問・審議・答申」を一度に覚える例
- よくある質問(FAQ)
- Q1.「諮問」の読み方は?
- Q2.「諮問」とは簡単にいうと何ですか?
- Q3.「諮問する」とは?
- Q4.「諮問を受ける」とは?
- Q5.「諮問」と「答申」の違いは?
- Q6.「諮問」と「審議」の違いは?
- Q7.「諮問」と「相談」の違いは?
- Q8.「諮問」と「意見聴取」の違いは?
- Q9.「諮問」と「質問」は同じですか?
- Q10.「諮問」と「照会」の違いは?
- Q11.「諮問機関」とは?
- Q12.「諮問委員会」とは?
- Q13.諮問されたら必ず答申しますか?
- Q14.答申には必ず従わなければならない?
- Q15.諮問すれば審議会が最終決定するの?
- Q16.会社でも「諮問」を使いますか?
- Q17.上司に相談することを「諮問する」と言える?
- Q18.「諮問事項」とは?
- Q19.「諮問第○号」とは?
- Q20.「諮問」の類語は?
- まとめ
- 参考リンク
結論:「諮問」とは専門家や機関に意見を求めること
まず、「諮問」の基本を整理すると次のようになります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 読み方 | しもん |
| 基本的な意味 | 有識者や一定の機関に意見を求めること |
| 目的 | 判断・制度設計などの参考となる専門的な意見を得る |
| よく使われる場面 | 行政、審議会、委員会、専門家会議など |
| 代表表現 | 審議会に諮問する、諮問を受ける、諮問事項 |
| 対になることが多い言葉 | 答申 |
最も簡単にいうと、
「諮問=重要なことを決める前に、専門家などへ正式に意見を求めること」
です。
「諮問」の読み方は「しもん」
「諮問」は、
しもん
と読みます。
「諮」という漢字には、
はかる・意見を求める
という意味があります。
「問」は、相手に問いかけることです。
そのため「諮問」は、文字どおり、
「相手に問い、意見を求める」
という意味を持つ言葉です。
「諮問」をもっと簡単な言葉にすると?
「諮問」はやや硬い行政用語なので、簡単に言い換えるなら、
- 専門家に意見を聞く
- 委員会に意見を求める
- 専門機関へ検討を依頼する
- 専門的な判断を求める
- 審議を求める
などが近いでしょう。
たとえば、
「法務大臣が法制審議会に諮問する」
なら、簡単にいえば、
「法務大臣が、ある法制度について法制審議会に専門的な意見を求める」
ということです。
「諮問する」とは?
「諮問」は、
「諮問する」
という形でよく使われます。
たとえば、
- 審議会に諮問する
- 専門委員会に諮問する
- 有識者会議へ諮問する
- 重要事項について諮問する
などです。
「諮問する側」は、自分だけで結論を出すのではなく、専門家・機関などの意見を得て、それを今後の判断材料にします。
「諮問を受ける」とは?
意見を求められる側から見ると、
「諮問を受ける」
と表現します。
たとえば、
「審議会は大臣から諮問を受けた。」
という文章です。
その後、審議会では諮問された事項について調査・審議を行い、意見をまとめます。
諮問は誰が誰に行う?
行政では、一般に、
- 大臣
- 行政庁
- 地方公共団体の長
- その他の行政機関
などが、
- 審議会
- 調査会
- 専門委員会
- 有識者で構成される機関
などへ意見を求める場面で「諮問」が使われます。
ただし、具体的な諮問権者・諮問先・手続きは、それぞれの法律・政令・条例・規則などによって異なります。
なぜ「諮問」をするの?
重要な政策・法律・制度などについては、専門的な知識や多角的な検討が必要になる場合があります。
そこで、行政機関だけで直ちに決定するのではなく、専門家・学識経験者などで構成される審議会へ意見を求めます。
諮問には、たとえば、
- 専門知識を政策判断へ反映する
- 複数の立場から問題を検討する
- 論点を整理する
- 制度改正の方向性を検討する
- 判断材料となる意見を得る
といった役割があります。
「諮問」と「答申」の違い
「諮問」と最も一緒に使われるのが「答申」です。
両者の関係は非常にシンプルです。
諮問=意見を求める
答申=求められた意見をまとめて返す
という違いです。
| 比較項目 | 諮問 | 答申 |
|---|---|---|
| 意味 | 意見を求めること | 求められた意見をまとめて提出すること |
| 方向 | 行政庁など → 審議会 | 審議会 → 行政庁など |
| 時期 | 審議の前 | 審議の後 |
| 例 | 大臣が審議会に諮問する | 審議会が大臣へ答申する |
簡単に図式化すると、
大臣など →「これについて意見を聞かせてください」→ 審議会
これが「諮問」です。
そして、
審議会 →「検討した結果、こう考えます」→ 大臣など
これが「答申」です。
詳しい違いはこちらの記事でも解説しています。
「諮問」と「答申」の違いとは?意味・使い分け・審議会での流れを例文で解説
「諮問→審議→答申」の流れ
行政では、次のような流れが代表的です。
- 行政機関などが審議会へ諮問する
- 審議会が諮問事項を確認する
- 委員が調査・審議する
- 必要に応じて部会・専門委員会などで検討する
- 審議結果を取りまとめる
- 行政機関などへ答申する
- 答申を参考に政策・制度などを検討する
つまり、
諮問=スタート
審議=検討の過程
答申=審議結果をまとめた回答
と考えると非常に分かりやすいでしょう。
「諮問」と「審議」の違い
「審議」は、ある問題について詳しく検討・議論することです。
諮問とは役割が異なります。
諮問=検討してほしいと求めること
審議=求められた問題について実際に検討・議論すること
です。
たとえば、法制審議会へ制度改正について諮問された場合、審議会・部会では、その諮問内容について具体的な審議を行います。
その結果をまとめたものが答申になります。
詳しくはこちらの記事でも整理しています。
「諮問」と「審議」の違いとは?意味・使い分けと「諮問→審議→答申」の流れを徹底解説
「諮問」と「相談」の違い
「相談」は、問題を解決するために相手の意見を聞いたり、一緒に話し合ったりすることです。
日常生活から仕事まで幅広く使います。
一方、「諮問」は非常に制度的・公式な言葉です。
| 言葉 | 特徴 |
|---|---|
| 諮問 | 一定の機関・専門家などへ正式に意見を求める |
| 相談 | 相手に意見・助言を求めたり、一緒に考えたりする |
たとえば、
「上司に仕事の進め方を相談する」
は自然です。
これを、
「上司に仕事の進め方を諮問する」
とすると、通常の職場ではかなり大げさです。
「諮問」と「相談」の詳しい違いはこちらの記事も参考にしてください。
「諮問」と「相談」の違いとは?意味・使い分けを行政・審議会・会社・日常会話の例文で徹底解説
「諮問」と「意見聴取」の違い
「意見聴取」は、文字どおり相手から意見を聞くことです。
「諮問」と似ていますが、「意見聴取」のほうが意味が広く、必ずしも諮問機関による正式な審議・答申を前提としません。
たとえば、
- 関係者から意見聴取する
- 専門家から意見聴取する
- 住民から意見聴取する
などと使えます。
一方、諮問は審議会などの機関に対し、一定の問題について正式に意見を求める場面で特によく使われます。
「諮問」と「質問」の違い
「質問」は、分からないこと・知りたいことを相手に尋ねることです。
「諮問」は単純な情報確認ではありません。
たとえば、
「会議の日程を質問する」
とはいいますが、
「会議の日程を諮問する」
とは通常いいません。
諮問では、
ある重要な問題について、専門的・組織的な意見を求める
ことが中心です。
「諮問」と「照会」の違い
「照会」は、不明な点について相手へ問い合わせて確認することです。
たとえば、
- 取引先へ契約内容を照会する
- 役所へ手続きについて照会する
- 関係部署へ事実関係を照会する
などです。
「諮問」は意見・判断を求めるのに対し、「照会」は情報・事実などを問い合わせて確認する意味が強くなります。
「諮問」と「協議」の違い
「協議」は、複数の関係者が集まり、相談・話し合いを行うことです。
諮問では、
「諮問する側」と「諮問を受ける側」
という方向性があります。
一方、協議は関係者同士が話し合って調整するニュアンスが強い言葉です。
「諮問」と「提言」の違い
「提言」は、自分から意見・考えを示すことです。
諮問が「意見を求める側の行為」であるのに対し、提言は「意見を示す側の行為」です。
審議会などが諮問を受けなくても、自ら意見を示せる制度になっている場合もあります。
「諮問」と「意見具申」の違い
「意見具申」は、上位の機関・人物などに対して意見を申し述べることです。
これも「諮問」とは方向が逆です。
諮問は、
「上位側などが意見を求める」
行為。
意見具申は、
「意見を持つ側が、自ら意見を申し述べる」
行為です。
「諮問機関」とは?
「諮問機関」は、行政庁などから諮問を受けて調査・審議し、意見を述べる機関です。
代表的なものとして、
- 審議会
- 調査会
- 委員会
などがあります。
ただし、すべての「委員会」が諮問機関というわけではありません。
具体的な役割は、それぞれの設置根拠となる法律・政令・条例などによって決まります。
諮問機関は何をする?
一般的には、
- 諮問事項を確認する
- 資料を調査する
- 専門家から意見を聞く
- 委員同士で審議する
- 論点を整理する
- 意見を取りまとめる
- 答申・報告などを行う
といった活動を行います。
「諮問委員会」とは?
「諮問委員会」は、一定の事項について意見を求めるために設けられる委員会を指します。
英語の「advisory committee」に近い意味で使われることもあります。
ただし、法令上の正式名称として「○○諮問委員会」となっている場合もあれば、一般的な説明として使われる場合もあるため、個々の制度を確認する必要があります。
「審議会」と「諮問機関」は同じ?
重なることは多いですが、言葉の意味は完全には同じではありません。
「審議会」は機関の名称・種類を示す言葉です。
「諮問機関」は、諮問に応じて意見を示すという機能に着目した呼び方です。
審議会の多くが諮問機関としての役割を持ちますが、具体的な権限は設置法令によって異なります。
実際の行政ではどう使われる?
行政では現在も「諮問」が正式な手続き用語として使われています。
たとえば法制審議会は、法務大臣の諮問に応じ、民事法・刑事法など法務に関する基本的事項を調査審議する機関です。
実際の会議でも、
「諮問第○号」
という番号が付けられ、審議会で検討されています。
「諮問第○号」とは?
法制審議会などでは、個々の諮問について、
「諮問第127号」
「諮問第130号」
などのように番号が付けられています。
これは、どの諮問事項について審議しているのかを明確に識別するためのものです。
諮問された後はどうなる?
制度によりますが、一般的には、
- 諮問が行われる
- 審議会で議題として取り扱う
- 必要に応じて専門部会へ付託する
- 専門的な調査・審議を行う
- 部会が結果を取りまとめる
- 審議会全体で確認する
- 答申として諮問者へ提出する
といった流れになります。
法制審議会でも、諮問を専門部会へ付託し、部会で審議した後、総会へ報告する形が実際に見られます。
「諮問事項」とは?
「諮問事項」は、意見を求められている具体的な問題・テーマです。
たとえば、
「制度の見直しについて意見を求める」
という諮問なら、その制度の見直しに関する具体的な論点が諮問事項になります。
「諮問内容」とは?
「諮問内容」は、諮問によって何について検討・意見を求めているのか、その具体的な内容です。
たとえば、
「今回の諮問内容について事務局から説明があった。」
と使えます。
「諮問理由」とは?
「諮問理由」は、その問題についてなぜ審議会などへ意見を求める必要があるのかという理由です。
制度改正の背景・社会状況の変化・現行制度の問題などが説明されることがあります。
「諮問文」とは?
「諮問文」は、諮問の内容を文書として示したものです。
「どの問題について調査審議してほしいのか」
が示されます。
行政機関のWebサイトでは、実際の諮問文が公開されている場合もあります。
「諮問書」とは?
「諮問書」は、意見を求める内容を記載した正式な文書を指す場合があります。
ただし、制度によって文書名称が「諮問」「諮問書」など異なるため、正式な手続きでは各制度の用語に従いましょう。
「諮問案」とは?
正式な諮問を行う前の案を「諮問案」と呼ぶ場合があります。
たとえば、
「審議会に提出する諮問案について協議する」
といった使い方です。
「諮問に応じる」とは?
「諮問に応じる」は、意見を求められたことに対応し、調査・審議などを行うことです。
たとえば、
「審議会は大臣の諮問に応じて調査審議する」
という形で使われます。
「諮問に対する答申」とは?
諮問されたテーマについて審議会が検討し、その結果を意見としてまとめたものが、
「諮問に対する答申」
です。
行政機関の資料でも、
「諮問第○号に対する答申」
という名称がよく使われています。
答申には必ず従わなければならない?
ここは注意が必要です。
一般に、審議会による答申は、行政機関などが政策・制度を検討する際の重要な意見・判断材料として扱われます。
ただし、答申の法的な位置付けや拘束力は、個々の制度・法令によって異なります。
そのため、
「答申が出た=その内容がそのまま法律になる」
というわけではありません。
たとえば法制度の見直しであれば、答申を踏まえて法案作成が進められ、その後に国会での審議など別の手続きが必要になる場合があります。
「諮問する」ということは決定を任せること?
必ずしもそうではありません。
諮問は基本的に、
「意見を求める」
行為です。
諮問を受けた機関が、その行政機関に代わって最終決定を行うとは限りません。
最終的な決定主体が誰なのかは、制度・法令によって異なります。
「諮問」は必ず法律に基づく?
法律・政令・条例などに基づいて設置された審議会への諮問もあります。
一方、行政機関などが政策上の必要から有識者会議などを設け、意見を求める場合もあります。
そのため、「諮問」という言葉だけを見て、すべて同一の法的性質を持つと考えることはできません。
「諮問」は会社でも使える?
日本語として使うことはできます。
企業でも、経営者が専門家・外部委員会などへ正式に意見を求める場面なら「諮問」という言葉が使われることがあります。
たとえば、
- 経営諮問委員会
- 報酬諮問委員会
- 指名諮問委員会
などです。
ただし、普通の上司・同僚へ意見を聞く程度なら、「相談」「意見を聞く」のほうが自然です。
「指名・報酬諮問委員会」とは?
企業によっては、取締役などの指名・報酬について客観性・透明性を高める目的で、取締役会の諮問機関として委員会を設置する場合があります。
この場合、取締役会などが委員会へ意見を求め、委員会が検討結果を答申するという形が取られます。
具体的な権限・構成は企業ごとに異なります。
会社の会議で「諮問する」は大げさ?
通常の業務相談なら、やや大げさです。
たとえば、
「新商品の名前について部長に諮問した」
より、
「新商品の名前について部長に相談した」
のほうが自然でしょう。
「諮問」は、正式な委員会・専門機関へ組織的に意見を求める場合に向いています。
「諮問」を使った行政の例文
- 大臣は制度改正について審議会に諮問した。
- 審議会は諮問事項について調査審議を開始した。
- 諮問を受けた部会で専門的な検討が行われた。
- 審議会は諮問に対する答申を取りまとめた。
- 新たな諮問について事務局から趣旨説明があった。
- 諮問事項を専門部会に付託することが決定された。
- 答申を踏まえ、制度改正の検討を進める。
- 諮問文は審議会のWebサイトで公開された。
会社・ビジネスで使える「諮問」の例文
- 取締役会は役員報酬について諮問委員会へ諮問した。
- 委員会は取締役会からの諮問事項について審議した。
- 経営上の重要事項について外部専門家へ諮問する。
- 諮問委員会から答申を受け、最終判断を行った。
- 今回の諮問内容について委員へ資料を配布した。
- 取締役会の諮問機関として委員会を設置する。
「諮問を行う」は正しい?
はい。
「諮問する」と同じ方向の意味で、
「審議会に対して諮問を行う」
と表現できます。
公的・正式な文章ではよく使われる形です。
「諮問を受けて」は正しい?
はい。
たとえば、
「大臣からの諮問を受けて、審議会で検討を開始した。」
という文章は自然です。
「諮問に付す」とは?
「付す(ふす)」は、ある手続き・機関などへ回す意味があります。
そのため、
「審議会の諮問に付す」
のような硬い表現が使われる場合があります。
一般向けの文章なら、
「審議会に諮問する」
のほうが分かりやすいでしょう。
「諮る」と「諮問する」の違い
「諮る(はかる)」は、相手へ相談し、意見を求めることです。
「諮問する」は、その中でも特に有識者・一定の機関などへ意見を求める正式な表現です。
たとえば、
「会議に諮る」
という表現はあります。
一方、
「審議会に諮問する」
は行政手続・公式な委員会などで使われやすい表現です。
「審議会に諮る」と「審議会に諮問する」の違い
どちらも意味は近いですが、「諮問する」のほうが正式な手続きとして意見を求めるニュアンスが明確です。
「諮る」はより幅広く、会議などへ議題を出して意見を求める場合にも使えます。
「諮問」の類語・言い換え
| 言葉 | 主な意味 |
|---|---|
| 相談 | 問題について意見を聞き、一緒に考える |
| 意見聴取 | 相手から意見を聞く |
| 照会 | 不明な事柄を問い合わせて確認する |
| 質問 | 分からないことを尋ねる |
| 協議 | 関係者同士で話し合う |
| 諮る | 相手へ相談して意見を求める |
| 諮詢 | 参考のため他の機関などへ意見を問い求める |
「諮詢」と「諮問」の違い
「諮詢(しじゅん)」は、参考とするために他の機関などへ意見を問い求めることです。
意味は「諮問」と非常に近く、辞書でも諮問と同義・類義の言葉として説明されています。
ただし現在の行政・一般文章では「諮問」のほうを目にする機会が多いでしょう。
「諮問」の反対語は?
「諮問」に一対一で対応する明確な反対語はありません。
ただし、手続き上で対になることが多い言葉は、
「答申」
です。
ただし、
- 諮問=質問側
- 答申=回答側
という関係であり、辞書上の反対語というより、手続き上の対になる言葉と考えるのが適切です。
「諮問」の英語は?
「諮問」は文脈によって、
- consultation
- inquiry
- referral
- request for advice
などで表現されることがあります。
英語の「consultation」には、相談・協議・諮問などの意味があります。
ただし、行政制度上の正式名称を英訳する場合は、各機関が公表している公式英訳を確認することが重要です。
「諮問」を使うときの注意点
1.普通の質問には使わない
単に分からないことを聞くなら「質問」「問い合わせ」が自然です。
2.普通の相談にはやや硬い
上司・友人などへ意見を聞く場合には「相談」のほうが自然です。
3.答申と方向を逆にしない
意見を求めるのが「諮問」、審議結果を返すのが「答申」です。
4.諮問と審議を区別する
諮問は「検討を求めること」、審議は「実際に検討すること」です。
5.答申の法的効果は制度ごとに確認する
すべての答申が同じ法的拘束力を持つわけではありません。
「諮問・審議・答申」を一度に覚える例
たとえば、ある法律制度を見直す場合を考えてみます。
① 大臣が審議会へ意見を求める
→ 諮問
② 審議会が問題点・制度案などを検討する
→ 審議
③ 審議会が検討結果を大臣へ提出する
→ 答申
この3段階を覚えておけば、「諮問」の意味が非常に理解しやすくなります。
よくある質問(FAQ)
Q1.「諮問」の読み方は?
「しもん」と読みます。
Q2.「諮問」とは簡単にいうと何ですか?
重要な問題などについて、有識者・審議会などへ意見を求めることです。
Q3.「諮問する」とは?
専門家・一定の機関などに、ある問題について意見を求めることです。
Q4.「諮問を受ける」とは?
行政機関などから、ある問題について意見を求められることです。
Q5.「諮問」と「答申」の違いは?
「諮問」は意見を求めること、「答申」は求められた意見を審議してまとめ、返すことです。
Q6.「諮問」と「審議」の違いは?
「諮問」は検討してほしいと求めること、「審議」は実際に問題を検討・議論することです。
Q7.「諮問」と「相談」の違いは?
「相談」は日常的・一般的な意見交換にも使います。
「諮問」は審議会・専門機関などへ正式に意見を求める場面で使われやすい言葉です。
Q8.「諮問」と「意見聴取」の違いは?
「意見聴取」は広く意見を聞くことです。
「諮問」は一定の機関などへ正式な意見を求める意味が強くなります。
Q9.「諮問」と「質問」は同じですか?
同じではありません。
「質問」は分からないことを尋ねること、「諮問」は判断材料となる意見を求めることです。
Q10.「諮問」と「照会」の違いは?
「照会」は情報・事実などを問い合わせて確認すること、「諮問」は意見・判断を求めることです。
Q11.「諮問機関」とは?
行政庁などから諮問を受け、調査・審議を行い、意見を答申する役割を持つ機関です。
Q12.「諮問委員会」とは?
一定の事項について専門的な意見などを求めるために設けられる委員会です。
Q13.諮問されたら必ず答申しますか?
具体的な手続きは制度によりますが、行政の審議会では、諮問事項を調査審議し、結果を答申としてまとめる仕組みが多く見られます。
Q14.答申には必ず従わなければならない?
答申の法的な位置付け・拘束力は制度ごとに異なります。
そのため、一律に「必ず従わなければならない」とはいえません。
Q15.諮問すれば審議会が最終決定するの?
必ずしもそうではありません。
諮問機関は意見を示し、最終的な決定は別の行政機関などが行う制度もあります。
Q16.会社でも「諮問」を使いますか?
はい。
経営諮問委員会、指名・報酬諮問委員会など、正式な委員会に意見を求める場面で使われます。
Q17.上司に相談することを「諮問する」と言える?
意味が全く通じないわけではありませんが、通常の職場では「相談する」のほうが自然です。
Q18.「諮問事項」とは?
諮問によって意見・審議を求められている具体的な問題・テーマです。
Q19.「諮問第○号」とは?
個々の諮問案件を識別するために付けられた番号です。
法制審議会などで実際に使われています。
Q20.「諮問」の類語は?
「相談」「意見聴取」「諮る」「諮詢」「照会」などがありますが、それぞれ意味・使われる場面が異なります。
まとめ
「諮問」とは、ある問題について判断・決定する際の参考とするため、有識者・審議会などへ意見を求めることです。
ポイントをまとめると次のようになります。
- 「諮問」の読み方は「しもん」
- 意味は「有識者や一定の機関に意見を求めること」
- 行政・審議会などでよく使われる
- 「諮問する」は意見を求める側の行為
- 「諮問を受ける」は意見を求められる側の表現
- 「答申」は、諮問に対して審議結果・意見をまとめて返すこと
- 「審議」は、諮問された事項を実際に検討・議論すること
- 典型的な流れは「諮問→審議→答申」
- 「相談」は日常的・一般的な意見交換にも使える
- 「意見聴取」は広く人から意見を聞くこと
- 「質問」は分からないことを尋ねることであり、諮問とは異なる
- 審議会の答申の法的な位置付けは制度によって異なる
- 会社でも正式な諮問委員会などに対して使われることがある
最も簡単に覚えるなら、
「諮問=重要なことを決める前に、専門家・審議会へ正式に意見を聞くこと」
と考えるとよいでしょう。
意見を求めるのが「諮問」、その問題について検討するのが「審議」、検討した結果を返すのが「答申」と覚えれば、行政ニュースや官公庁の文書も理解しやすくなります。
