「各所掌」とは?意味・読み方をわかりやすく解説|「所掌・各所掌事務・各担当」との違い

行政文書や会社の資料、会議録などを読んでいると、

「各所掌」

という表現を目にすることがあります。

たとえば、

  • 各所掌において対応する
  • 各所掌事務について検討する
  • 各所掌分野の課題を整理する
  • 各所掌ごとに取りまとめる

といった使われ方です。

しかし、「所掌」という言葉自体が日常生活ではあまり使われないうえ、「各」が付くことで、

  • 「各所掌」とはどういう意味なのか
  • 読み方は「かくしょしょう」でよいのか
  • 「各所掌」は一つの熟語なのか
  • 「各所掌」と「所掌」は何が違うのか
  • 「各所掌事務」とは何を指すのか
  • 「各担当」「各部署」「各所管」とどう違うのか
  • 会社でも「各所掌」を使ってよいのか
  • もっとわかりやすく言い換えるなら何と言えばよいのか

などがわかりにくいでしょう。

結論からいうと、「各所掌」は、一般には、

「それぞれの所掌」「それぞれが担当・管轄している事務や分野」

という意味で理解できます。

ただし、「各所掌」という一まとまりの一般語があるというより、「各(それぞれの)」と「所掌」を組み合わせた表現と考えるほうが正確です。

公的な資料では特に、

「各所掌事務」

「各所掌分野」

のように、後ろに「事務」「分野」などを伴って使われる例があります。

この記事では、「各所掌」の意味・読み方を基本から整理し、「所掌」「所掌事務」「各担当」「所管」との違い、行政・会社での自然な使い方や言い換えまで詳しく解説します。

  1. 結論|「各所掌」は「それぞれの所掌・担当分野」という意味
  2. 「各所掌」の読み方
  3. そもそも「所掌」とは?
  4. 「各」は何を意味している?
  5. 「各所掌」は「各所+掌」ではない
  6. 「各所掌」は一つの正式な専門用語?
  7. 「各所掌事務」とは?
  8. 公的な文書でも「各所掌事務」は使われている
  9. 「各所掌分野」とは?
  10. 「各所掌」と「所掌」の違い
  11. 「各所掌」と「各担当」の違い
  12. 「各所掌」と「各部署」の違い
  13. 「各所掌」と「各所管」の違い
  14. 「各所掌」と「分掌」の違い
  15. 「各所掌」と「各所」の違い
  16. 「各所掌において」とはどういう意味?
  17. 「各所掌で対応する」とは?
  18. 「各所掌ごとに」は重複表現?
  19. 「各所掌に係る」とは?
  20. 「各所掌事務に係る」とは?
  21. 「各所掌の範囲」とは?
  22. 「各所掌」は行政で使う言葉?
  23. 会社でも「各所掌」を使ってよい?
  24. 「各所掌」をわかりやすく言い換えると?
  25. 「各所掌」の自然な例文
    1. 行政・組織での例文
    2. 会社で使う場合の例文
  26. 「各所掌」を使うと文章がわかりにくくなる例
  27. 「各所掌」と書けば担当部署までわかる?
  28. 「各所掌」の主語は人?部署?仕事?
  29. 「各所掌」と「各々の所掌」は同じ?
  30. 「各所掌」と「各自の所掌」は違う?
  31. 「各所掌」で迷ったときの読み換え方
  32. 「各所掌」を使うべき場面・言い換えたほうがよい場面
    1. そのまま使いやすい場面
    2. 言い換えたほうがわかりやすい場面
  33. 「各所掌」に関するよくある質問
    1. Q1.「各所掌」とは簡単にいうと何ですか?
    2. Q2.「各所掌」の読み方は?
    3. Q3.「各所掌」は一つの熟語ですか?
    4. Q4.「各所掌」の「各」はどういう意味?
    5. Q5.「各所掌」と「各所」は同じ?
    6. Q6.「各所掌事務」とは?
    7. Q7.「各所掌分野」とは?
    8. Q8.「各所掌において」とは?
    9. Q9.「各所掌で対応する」とは?
    10. Q10.「各所掌」は会社でも使えますか?
    11. Q11.「各所掌」と「各担当」は同じ?
    12. Q12.「各所掌」と「各所管」は同じ?
    13. Q13.「各所掌ごとに」はおかしい?
    14. Q14.「各所掌に係る」はどういう意味?
    15. Q15.「各所掌」と書けば担当者もわかりますか?
    16. Q16.「各所掌」の一番わかりやすい言い換えは?
  34. まとめ
  35. 参考リンク・出典

結論|「各所掌」は「それぞれの所掌・担当分野」という意味

「各所掌」は、

各(かく)+所掌(しょしょう)

に分けて考えるとわかりやすくなります。

「各」は、名詞の前に付いて、

「それぞれの」「一つ一つの」

という意味を表します。

「所掌」は、行政機関などが受け持っている事務・職務を表す言葉です。

したがって、

各所掌=それぞれの所掌、それぞれが受け持っている事務・分野

と理解できます。

表現 意味
所掌 ある機関・部署などが受け持つ事務・職務
各所掌 それぞれの所掌・それぞれが受け持つ分野
各所掌事務 それぞれに割り当てられた事務
各所掌分野 それぞれが担当・所掌する分野

非常に簡単に言い換えるなら、文脈によって、

「それぞれの担当」

「各担当分野」

「各部署が受け持つ業務」

などと考えると理解しやすいでしょう。

「各所掌」の読み方

「各所掌」は、通常、

かくしょしょう

と読みます。

それぞれの漢字は、

各=かく

所掌=しょしょう

です。

「所掌」の「掌」は「しょう」と読みます。

「しょてのひら」「しょしょうじょう」などではありません。

ただし、「各所掌」は辞書で一つの独立した熟語として扱われることの多い言葉ではなく、「各」と「所掌」を組み合わせた表現です。

そのため、まず「所掌」の意味を理解することが重要です。

そもそも「所掌」とは?

「所掌」は、

所掌(しょしょう)

と読みます。

辞書では、法令によって、ある事務が特定の機関の職務に属するものと定められていることなどを意味します。

特に、

  • 国の行政機関
  • 地方公共団体
  • 官公庁
  • 委員会
  • 組織の部局

などが「何を受け持っているのか」を表す際によく使われます。

たとえば、

「この課は人事に関する事務を所掌する。」

なら、

「この課は人事に関する事務を受け持っている」

という意味です。

「所掌」そのものについては、「所掌」とは?意味・読み方・使い方をわかりやすく解説|「所管・担当・管轄・分掌」との違いと例文で詳しく解説しています。

「各」は何を意味している?

「各」は、主に漢語の名詞の前に付いて、

「それぞれの」「一つ一つの」

という意味を加えます。

たとえば、

  • 各国=それぞれの国
  • 各社=それぞれの会社
  • 各部署=それぞれの部署
  • 各部門=それぞれの部門
  • 各担当=それぞれの担当

です。

同じように、

各所掌=それぞれの所掌

という構造になっています。

つまり、「各所掌」という言葉の「各所」を、

「各所=いろいろな場所」

と区切るのではありません。

各+所掌

と分けるのがポイントです。

「各所掌」は「各所+掌」ではない

漢字だけを見ると、

「各所掌」

を

「各所」+「掌」

のように見てしまう人もいるかもしれません。

しかし、この表現では、

「各」+「所掌」

です。

「各所(かくしょ)」は、

「あちらこちら」「それぞれの場所」

という別の言葉です。

たとえば、

「全国各所でイベントが行われる」

なら、「各所」は「いろいろな場所」です。

一方、

「各所掌事務」

なら、

「各+所掌事務」

と考えます。

読み方も意味もまったく異なるので注意してください。

「各所掌」は一つの正式な専門用語?

「所掌」は辞書にも載っている語ですが、「各所掌」は通常、独立した一語の専門用語というより、文脈の中で「各」を付けた表現です。

実際の公的資料では、

  • 各所掌事務
  • 各所掌分野
  • 各部局の所掌事務

などの形が確認できます。

そのため、「各所掌」という表現を見つけたときは、

「各所掌」という特別な制度名がある

と考えるのではなく、

「それぞれの所掌について述べている」

と捉えるのが基本です。

「各所掌事務」とは?

行政文書などでは「各所掌」よりも、

各所掌事務

という形で意味が明確になることがあります。

「所掌事務」とは、その機関・部局などが受け持っている事務です。

したがって、

各所掌事務=それぞれに割り当てられている所掌事務

という意味になります。

たとえば、複数の部門A・B・Cがあり、

  • A部門=人事
  • B部門=会計
  • C部門=広報

を担当しているとします。

この場合、それぞれに割り当てられている人事・会計・広報の事務をまとめて、文脈上「各所掌事務」と表すことができます。

「所掌事務」の詳しい意味については、「所掌事務」とは?意味・読み方をわかりやすく解説|「所管事務・分掌事務・担当業務」との違いと例文も参考にしてください。

公的な文書でも「各所掌事務」は使われている

「各所掌事務」は、単なる造語ではなく、公的な資料などでも実際に使われています。

たとえば、消費者委員会関係の資料では、消費者行政に関する複数の「所掌事務」について述べる中で、

「各所掌事務」

という表現が使われています。

また、日本学術振興会が公開している大学関係資料にも、複数の役員等が受け持つ事務について「各所掌事務」という表現が見られます。

つまり、

各所掌事務=それぞれの担当範囲・担当事務

という意味で、行政・大学などの組織文書に使われる表現です。

「各所掌分野」とは?

「各所掌分野」という表現もあります。

これは、

それぞれが所掌する分野

という意味です。

たとえば複数の行政機関が、

  • 環境
  • 産業
  • 福祉
  • 教育

など異なる分野を受け持っている場合、その一つ一つを「各所掌分野」と表すことがあります。

わかりやすく言い換えるなら、

「それぞれの担当分野」

です。

「各所掌」と「所掌」の違い

違いは「複数を一つ一つ見るかどうか」です。

比較 所掌 各所掌
意味 受け持つ事務・職務 それぞれの所掌
数の意識 必ずしも複数ではない 複数の所掌を一つ一つ意識する
例 総務課の所掌 各所掌について確認する
わかりやすい表現 担当業務 それぞれの担当業務

たとえば、

「総務課の所掌を確認する」

なら、総務課一つの担当範囲を確認しています。

一方、複数の部門について、

「各所掌について確認する」

なら、それぞれが受け持つ範囲について確認していると理解できます。

「各所掌」と「各担当」の違い

一般企業では、「各所掌」よりも「各担当」のほうがわかりやすいことがあります。

各所掌は、事務・職務の分担範囲に重点があります。

各担当は、実際に担当している人・部署・業務などを幅広く表せます。

たとえば、

「各所掌で内容を確認してください。」

よりも、社内の一般的な連絡なら、

「各担当で内容を確認してください。」

「各担当部署で内容を確認してください。」

のほうが読み手に伝わりやすい場合があります。

比較 各所掌 各担当
文章の硬さ 硬い 一般的
行政文書 使われやすい 使える
会社の日常会話 やや硬い 使いやすい
意味の重点 受け持つ職務・事務 担当者・担当部署・担当業務

「各所掌」と「各部署」の違い

「各部署」は組織そのものを指します。

「各所掌」は、その組織などが受け持つ仕事・事務の範囲に重点があります。

たとえば、

「各部署へ通知した」

なら、総務部・営業部・経理部など、それぞれの部署へ通知したという意味です。

一方、

「各所掌に応じて対応する」

なら、それぞれが受け持っている仕事・職務の範囲に応じて対応するという意味になります。

つまり、

各部署=組織

各所掌=その組織などが受け持つ仕事

という違いがあります。

「各所掌」と「各所管」の違い

「所掌」と近い言葉に「所管」があります。

両者は行政文書などでよく使われますが、完全に同じではありません。

一般に、

所掌=その機関・部署に割り当てられている事務・職務

所管=ある事務・事項などを受け持って管理すること

という違いを意識するとわかりやすいでしょう。

したがって、

「各所掌事務」

なら、それぞれに割り当てられた事務。

「各所管部署」

なら、それぞれの案件を受け持つ部署。

というように、表現する対象が異なる場合があります。

「所管」と「所掌」の違いについては、「所管」と「所掌」の違いとは?意味・使い分けを行政・官公庁・会社の具体例で徹底解説も参考になります。

「各所掌」と「分掌」の違い

「分掌(ぶんしょう)」も、組織の仕事を分ける場面で使われます。

「分掌」は、仕事を分けて受け持つことです。

たとえば、ある部門全体の仕事を、

  • A課
  • B課
  • C課

に分けて担当させる場合、その仕事の分け方を「分掌」と表すことがあります。

一方、「所掌」は、それぞれの機関・部署が実際に受け持つ事務です。

簡単に整理すると、

分掌=仕事を分けて受け持つこと

所掌=割り当てられた仕事を受け持つこと・その範囲

と考えるとよいでしょう。

「各所掌」と「各所」の違い

非常に似て見えますが、意味はまったく異なります。

各所(かくしょ)は、

「いろいろな場所」「それぞれの場所」

を意味します。

たとえば、

「全国各所で桜が開花した。」

なら、日本のさまざまな場所で桜が咲いたという意味です。

一方、

各所掌(かくしょしょう)

は、「各+所掌」で、それぞれの担当事務・分野という意味になります。

表現 読み 意味
各所 かくしょ さまざまな場所
各所掌 かくしょしょう それぞれの所掌・担当範囲

漢字が続いているため、文章を読む際には区切る位置に注意してください。

「各所掌において」とはどういう意味?

「各所掌において」は、文脈によりますが、

「それぞれが受け持つ事務・分野において」

という意味になります。

たとえば、

「各所掌において課題を整理する。」

なら、

「それぞれの担当分野で課題を整理する。」

と考えられます。

ただし、「各所掌」だけでは何の所掌なのかが読み手にわかりにくい場合があります。

一般向けの文章なら、

「各担当分野において」

「各部署の所掌事務について」

などと具体的に書くほうが読みやすい場合があります。

「各所掌で対応する」とは?

組織内の文章などで、

「各所掌で対応する」

と書かれている場合、一般には、

それぞれの担当範囲に応じて対応する

という意味です。

つまり、すべてを一つの部署で処理するのではなく、

  • 人事関係は人事担当
  • 予算関係は会計担当
  • 広報関係は広報担当

というように、それぞれの所掌に応じた部門が処理するというイメージです。

「各所掌ごとに」は重複表現?

「各」には「それぞれ」という意味があり、「ごとに」にも一つ一つ区切る意味があるため、

「各所掌ごとに」

は少し意味が重なって見えることがあります。

ただし、直ちに誤文というわけではありません。

文章をすっきりさせたいなら、

  • 各所掌について
  • 所掌ごとに
  • 各担当分野について
  • 担当分野ごとに

などにするとわかりやすくなります。

たとえば、

△「各所掌ごとに課題を整理する。」

よりも、

○「所掌ごとに課題を整理する。」

○「各所掌について課題を整理する。」

のほうが簡潔です。

「各所掌に係る」とは?

行政文書では「係る(かかる)」という硬い表現もよく使われます。

「各所掌に係る事項」

なら、

「それぞれの所掌に関係する事項」

という意味です。

一般向けに言い換えるなら、

「各担当分野に関する事項」

とするとわかりやすくなります。

「各所掌事務に係る」とは?

「各所掌事務に係る○○」という表現も、公的な文章で使われます。

意味は、

「それぞれの担当事務に関係する○○」

です。

たとえば、

「各所掌事務に係る課題」

なら、

「それぞれの担当事務に関する課題」

と読み換えることができます。

「各所掌の範囲」とは?

「各所掌の範囲」は、複数の部署・機関などがそれぞれどこまでの事務を受け持つのか、その範囲を意味します。

たとえば、共同で事業を進める際に、

「各所掌の範囲を明確にする」

と書かれていれば、

「誰がどこまで担当するのかを明確にする」

という意味です。

会社の一般的な文書なら、

「各部署の担当範囲を明確にする」

のほうがわかりやすいでしょう。

「各所掌」は行政で使う言葉?

「所掌」という言葉自体が、特に行政・官公庁との相性が強い言葉です。

法令や官公庁のWebサイトでは、

  • ○○局の所掌事務
  • ○○課の所掌事務
  • 所掌に属する事務

といった表現が数多く使われています。

人事院も国家公務員倫理審査会について「主な所掌事務」を掲載しており、文部科学省も各課が受け持つ職務を「所掌事務」として公開しています。

そのため、「各所掌」「各所掌事務」も、行政・官公庁・大学などの硬い組織文書で目にする機会が多くなります。

会社でも「各所掌」を使ってよい?

使えないわけではありません。

特に、社内規程で、

  • 所掌業務
  • 所掌事項
  • 所掌範囲
  • 職務分掌

などの用語を正式に使っている会社なら、「各所掌」という表現が出てくることも考えられます。

実際、企業の公開資料でも「各所掌事務」という表現が用いられる例があります。

ただし、一般社員向けのお知らせなどでは、

「各所掌で対応してください。」

より、

「各担当部署で対応してください。」

のほうが意味を直感的に理解できます。

正式な社内用語でない限り、読み手に合わせた言い換えも検討するとよいでしょう。

「各所掌」をわかりやすく言い換えると?

文章によって、次のように言い換えられます。

元の表現 わかりやすい言い換え
各所掌 それぞれの担当
各所掌事務 それぞれの担当業務
各所掌分野 各担当分野
各所掌において それぞれの担当分野で
各所掌で対応する 各担当部署で対応する
各所掌に係る事項 各担当分野に関する事項
各所掌の範囲 それぞれの担当範囲

一般向け文章では、無理に「所掌」を残す必要はありません。

専門的な正確さが必要な行政・規程文書なら「所掌」、わかりやすさを優先する案内文なら「担当」とするなど、読み手によって選ぶとよいでしょう。

「各所掌」の自然な例文

行政・組織での例文

  • 各所掌事務に係る課題を整理する。
  • 各所掌分野について担当者から報告を受ける。
  • 各所掌の範囲を確認したうえで、関係部署と調整する。
  • 各所掌に応じて必要な措置を講じる。

会社で使う場合の例文

  • 各所掌に関する進捗状況を取りまとめる。
  • 各所掌事務について責任者を明確にする。
  • 各所掌の担当者間で情報を共有する。

ただし、会社では、

「各担当業務について進捗状況を取りまとめる。」

「各担当部署で情報を共有する。」

としたほうが自然な場合もあります。

「各所掌」を使うと文章がわかりにくくなる例

専門用語は、正しくても読み手が理解できなければ伝わりません。

たとえば、

「本件については各所掌において適切に対応すること。」

という文章では、

  • 「各所掌」が誰なのか
  • 具体的にどの部署なのか
  • 何をすればよいのか

が曖昧になる場合があります。

必要なら、

「本件については、人事関係は総務課、予算関係は会計課など、各担当部署で対応してください。」

のように具体化するとわかりやすくなります。

「各所掌」と書けば担当部署までわかる?

必ずしもわかりません。

「各所掌」は担当範囲を表していても、具体的な部署名まで示しているとは限らないからです。

実務で、

「どこへ問い合わせればよいのか」

を伝える必要がある場合は、

  • 担当部署名
  • 担当課名
  • 担当者
  • 連絡先

などを明示したほうが親切です。

「各所掌」の主語は人?部署?仕事?

「所掌」は、基本的に受け持つ事務・職務との関係を表す言葉です。

そのため、「各所掌」という表現だけでは、

「各人」

そのものを意味しているとは限りません。

文脈によって、

  • 各部署の所掌
  • 各担当者の所掌
  • 各機関の所掌
  • 各役員の所掌

などを指す可能性があります。

誰の所掌なのかが明確でない場合は、

「各部署の所掌」

「各部門の所掌事務」

など、主体を補うと意味が明確になります。

「各所掌」と「各々の所掌」は同じ?

基本的な意味は近いです。

各所掌

は簡潔で硬い文章向きです。

各々の所掌

は、「それぞれの所掌」であることをより明示しています。

ただし、一般的な文章なら、

「それぞれの担当範囲」

のほうが自然な場合もあります。

「各所掌」と「各自の所掌」は違う?

「各自」は、それぞれの人を指します。

そのため、

「各自の所掌」

とすれば、各人に割り当てられた職務範囲という意味が比較的明確になります。

一方、「各所掌」は、各人に限らず、部署・機関・役員など複数の主体の所掌について使える表現です。

つまり、

各自の所掌=一人一人の所掌

各所掌=文脈上、それぞれの所掌

という違いがあります。

「各所掌」で迷ったときの読み換え方

文章中で「各所掌」の意味がわからない場合は、まず、

「各所掌」→「それぞれの担当範囲」

と置き換えてみてください。

たとえば、

「各所掌に応じた対応を行う。」

↓

「それぞれの担当範囲に応じた対応を行う。」

となります。

これで意味が通れば、多くの場合はその理解で問題ありません。

さらに後ろに「事務」があるなら、

「各所掌事務」

↓

「それぞれの担当事務」

と読み換えます。

「各所掌」を使うべき場面・言い換えたほうがよい場面

そのまま使いやすい場面

  • 行政文書
  • 法令・規程に関連する文書
  • 所掌という用語が組織内で定義されている場合
  • 専門職・行政職向けの資料
  • 各部局の職務分担について説明する場合

言い換えたほうがわかりやすい場面

  • 一般消費者向けのお知らせ
  • 新入社員向けの案内
  • 社外向けメール
  • 日常会話
  • 専門用語を知らない人が読む文章

このような場合は、

  • 各担当
  • 各担当部署
  • それぞれの担当範囲
  • 各部門の担当業務

などへ置き換えると伝わりやすくなります。

「各所掌」に関するよくある質問

Q1.「各所掌」とは簡単にいうと何ですか?

「それぞれの所掌」、つまりそれぞれが受け持っている事務・担当分野という意味です。

Q2.「各所掌」の読み方は?

「かくしょしょう」と読みます。

Q3.「各所掌」は一つの熟語ですか?

一般には、「各所掌」という一つの独立した辞書語というより、「各」+「所掌」と考えるのがわかりやすいでしょう。

Q4.「各所掌」の「各」はどういう意味?

「それぞれの」「一つ一つの」という意味です。

「各部署」「各社」「各国」の「各」と同じ使い方です。

Q5.「各所掌」と「各所」は同じ?

違います。

「各所」はさまざまな場所、「各所掌」はそれぞれの所掌・担当範囲という意味です。

Q6.「各所掌事務」とは?

それぞれの機関・部署などに割り当てられている事務を意味します。

Q7.「各所掌分野」とは?

それぞれが担当・所掌する分野という意味です。

簡単にいえば「各担当分野」です。

Q8.「各所掌において」とは?

「それぞれの担当分野において」「それぞれが受け持つ範囲で」という意味です。

Q9.「各所掌で対応する」とは?

それぞれの担当範囲に応じて、該当する部署・担当などが対応するという意味です。

Q10.「各所掌」は会社でも使えますか?

使えます。

ただし、一般企業の日常的な文章では「各担当」「各担当部署」のほうが伝わりやすい場合があります。

Q11.「各所掌」と「各担当」は同じ?

近い場面はありますが、完全に同じではありません。

「所掌」は正式に受け持つ事務・職務の範囲を意識した硬い表現です。「担当」はより広く日常的に使えます。

Q12.「各所掌」と「各所管」は同じ?

同じではありません。

「所掌」と「所管」自体に意味の違いがあり、対象となる事務・組織によって使い分けられます。

Q13.「各所掌ごとに」はおかしい?

意味は通じますが、「各」と「ごとに」の意味が少し重なるため、「各所掌について」「所掌ごとに」とするとすっきりします。

Q14.「各所掌に係る」はどういう意味?

「それぞれの所掌に関する」という意味です。

「各担当分野に関する」と言い換えるとわかりやすくなります。

Q15.「各所掌」と書けば担当者もわかりますか?

必ずしもわかりません。

「所掌」は担当範囲を示しても、具体的な担当者名を示す言葉ではありません。

Q16.「各所掌」の一番わかりやすい言い換えは?

文脈にもよりますが、

「それぞれの担当範囲」

が最も意味をつかみやすい言い換えです。

まとめ

「各所掌」は、一般に、

「それぞれの所掌」「それぞれが受け持っている事務・担当分野」

という意味で使われます。

読み方は、

「かくしょしょう」

です。

重要なのは、「各所掌」を一つの特殊な熟語と考えるのではなく、

各=それぞれの

所掌=受け持つ事務・職務

と分けて理解することです。

また、実際の行政・組織文書では、

  • 各所掌事務
  • 各所掌分野
  • 各所掌に係る事項
  • 各所掌に応じて

などの形で使われることがあります。

似た言葉も整理すると、

  • 所掌:受け持つ事務・職務
  • 各所掌:それぞれの所掌
  • 所掌事務:その機関などが受け持つ事務
  • 各所掌事務:それぞれに割り当てられた所掌事務
  • 各担当:それぞれの担当。より一般的な表現
  • 各部署:それぞれの組織・部署

となります。

行政文書や社内規程など、所掌が正式な用語として使われている文章では「各所掌」でも問題ありません。

一方、一般向けの文章では、

「各担当部署」

「各担当分野」

「それぞれの担当範囲」

と置き換えると、読み手に意味が伝わりやすくなります。

「各所掌」という表現を見かけて意味に迷ったら、まず、

「それぞれの担当範囲」

と読み換えてみると理解しやすいでしょう。

参考リンク・出典

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