「照査」とは?意味・読み方をわかりやすく解説|検査・確認との違い、照査技術者・照査報告書の役割

設計図面や技術資料、品質管理の記録などを扱っていると、「照査」という言葉を目にすることがあります。

たとえば、次のような表現です。

  • 設計図書の照査を行う。
  • 照査技術者が設計成果を確認する。
  • 照査結果を報告書にまとめる。
  • 計算書と図面の整合性を照査する。
  • 照査が完了してから次の工程へ進む。

しかし、普段あまり使わない言葉のため、「照査とは何をすることなのか」「検査や確認と何が違うのか」と疑問に思う人もいるでしょう。

また、建設・設計業務では「照査技術者」「照査者」「照査報告書」「照査項目チェックリスト」などの専門用語も登場します。

結論からいうと、「照査(しょうさ)」とは、資料や内容などを照らし合わせて調べ、誤りや不整合がないか確かめることです。

特に設計業務では、設計条件・計算書・図面・数量などを確認し、成果物が必要な条件を満たしているか、内容に矛盾がないかを調べるために行われます。

この記事では、「照査」の意味・読み方・使い方から、検査・確認・照合・承認との違い、設計照査の具体的な進め方、照査技術者の役割、照査報告書の書き方、英語表現まで詳しく解説します。

  1. 結論:「照査」とは照らし合わせて調べること
    1. 「照査」の基本情報
  2. 「照査」の漢字の意味と使い方
    1. 「照査する」の使い方
  3. 「照査」と「確認」「照合」「検査」「精査」の違い
    1. 照査と確認の違い
    2. 照査と照合の違い
    3. 照査と検査の違い
    4. 照査と精査の違い
    5. 照査と承認の違い
  4. 設計照査とは?実際には何をするのか
    1. 設計照査の主な対象
    2. 設計照査では「整合性」が重要
  5. 照査の進め方|基本的な5つの手順
    1. 手順1:照査の目的と対象を決める
    2. 手順2:必要な資料を準備する
    3. 手順3:チェック項目に沿って照査する
    4. 手順4:指摘事項の修正を確認する
    5. 手順5:照査結果を報告する
  6. 照査項目チェックリストには何を書く?
  7. 照査技術者とは?どんな役割がある?
    1. 照査技術者の主な仕事
    2. 照査技術者と管理技術者の違い
    3. 照査技術者には資格が必要?
    4. 照査技術者と照査者は同じ?
  8. 照査報告書とは?目的と記載内容
    1. 照査報告書の記載項目の例
    2. 照査報告書の簡単な記入例
  9. 「照査済み」「照査印」「再照査」とは?
    1. 照査済みの意味
    2. 照査印とは?
    3. 再照査とは?
  10. 照査は品質管理でも使う?
  11. 「照査」は英語で何という?
    1. 設計照査はdesign review?
    2. 照査とverificationの関係
    3. 英語の例文
  12. 「照査」を使ったビジネス・技術文書の例文
    1. 設計業務での例文
    2. 品質管理での例文
    3. 照査を依頼するメールの例文
  13. 照査でよくある間違いと注意点
    1. 1.資料を読んだだけで照査完了とする
    2. 2.照査の根拠を残さない
    3. 3.古い版の図面を使用する
    4. 4.照査済みを承認済みと混同する
    5. 5.すべての業務に同じ照査チェックリストを使う
  14. よくある質問(FAQ)
    1. Q1.「照査」とは簡単にいうと何ですか?
    2. Q2.「照査」の読み方は?
    3. Q3.「照査」と「確認」は同じですか?
    4. Q4.「照査」と「検査」の違いは何ですか?
    5. Q5.「照査」と「照合」の違いは?
    6. Q6.「照査」と「承認」はどう違いますか?
    7. Q7.「設計照査」とは何ですか?
    8. Q8.照査技術者とは何ですか?
    9. Q9.照査技術者には必ず技術士の資格が必要ですか?
    10. Q10.照査技術者と管理技術者は同じですか?
    11. Q11.照査技術者と担当技術者は同じ人でもよいですか?
    12. Q12.照査報告書とは何ですか?
    13. Q13.照査報告書には何を書きますか?
    14. Q14.照査項目チェックリストとは何ですか?
    15. Q15.「照査済み」は「承認済み」という意味ですか?
    16. Q16.「照査印」とは何ですか?
    17. Q17.照査で問題が見つかった場合はどうしますか?
    18. Q18.照査は品質管理でも使いますか?
    19. Q19.「照査」は英語で何といいますか?
    20. Q20.「照査」と「照会」の違いは何ですか?
  15. まとめ:「照査」は資料や基準を照らし合わせて調べること
  16. 参考リンク・出典

結論:「照査」とは照らし合わせて調べること

「照査」は、「しょうさ」と読みます。

小学館『デジタル大辞泉』では、「照査」は照らし合わせて調べることを意味する言葉として説明されています。

つまり、単に資料を読むだけでなく、何らかの情報や基準と突き合わせ、正しいかどうかを調べることです。

たとえば、設計図面に記載された寸法と、計算書に記載された寸法が一致しているか確認する場合には、「図面と計算書を照査する」と表現できます。

また、仕様書に定められた条件が設計成果に適切に反映されているかを確認する場合も、照査に該当します。

簡単に覚えるなら、次のように考えるとよいでしょう。

照査=資料・条件・基準などを照らし合わせ、内容の正しさや整合性を確かめること。

「照査」の基本情報

項目 内容
読み方 しょうさ
基本的な意味 照らし合わせて調べること
主な使用場面 設計・建設・技術資料・品質管理など
確認するもの 設計条件、図面、計算書、仕様書、記録など
目的 誤りや矛盾、不整合、確認不足などを見つけること
担当者の呼び方 照査者・照査技術者など
結果の記録 照査記録・照査報告書など
英語表現 review、verification、checkなど(文脈による)

ただし、照査で確認する項目や手続きは、業務の種類によって異なります。

設計業務における正式な照査では、適用される仕様書や照査要領に従う必要があります。

「照査」の漢字の意味と使い方

「照査」という言葉は、「照」と「査」の2文字で構成されています。

  • 照:照らす、照らし合わせる、比べて確かめるなどの意味を持つ。
  • 査:調べる、内容を確かめるなどの意味を持つ。

この2文字が組み合わさることで、照らし合わせながら調べるという意味になります。

なお、「照査」と「照会」は読み方が似ていますが、異なる言葉です。

「照会」は問い合わせて確認することですが、「照査」は内容を照らし合わせて調べることです。

「照査する」の使い方

「照査」は名詞としても、「照査する」という動詞の形でも使えます。

たとえば、次のような文章です。

  • 提出された設計図書を照査する。
  • 計算結果と図面の記載内容を照査する。
  • 仕様書との整合性を照査する。
  • 照査の結果、数量の不一致が見つかった。
  • 修正後の成果物について再照査を行う。

一般的な社内文書では「確認する」「チェックする」のほうが自然な場合もありますが、専門的な設計業務や品質管理の文脈では「照査」が使われます。

「照査」と「確認」「照合」「検査」「精査」の違い

「照査」に似た言葉には、確認・照合・検査・精査などがあります。

それぞれ意味が重なる部分はありますが、重点が異なります。

言葉 意味の中心 具体例
照査 照らし合わせて調べる 図面と計算書の整合性を調べる
確認 正しいか、確かであるかを確かめる 提出書類がそろっているか確認する
照合 複数の情報を突き合わせる 台帳と申請書の番号を照合する
検査 基準などに照らして調べる 完成品が規格を満たすか検査する
精査 細かい部分まで詳しく調べる 見積書の内訳を精査する
承認 内容を認める 責任者が設計変更を承認する

照査と確認の違い

「確認」は、何かが正しいか、確かであるかを調べる幅広い言葉です。

一方、「照査」は、資料や基準などと照らし合わせて調べる意味合いが強い言葉です。

たとえば、「図面が提出されているか確認する」は、提出の有無を確かめています。

これに対し、「図面と設計条件の整合性を照査する」は、図面の内容を設計条件と比較し、適切かどうかを調べています。

ただし、実際の業務では「確認」が照査を含む広い意味で使われることもあります。

照査と照合の違い

「照合」は、2つ以上の資料や情報を突き合わせることです。

たとえば、図面の部材番号と部品表の番号が一致するかを調べる場合です。

一方、照査では、単に情報が一致しているかだけでなく、設計条件や技術的な妥当性などを含めて確認することがあります。

つまり、照合は照査の一部として行われる場合があります。

照査と検査の違い

「検査」は、対象が一定の基準や要求事項を満たしているか調べることを指します。

たとえば、完成した製品の寸法や性能を測定し、規格に適合しているか調べる場合です。

一方、設計照査では、製品を作る前の設計図や計算書などについて、内容の正しさや整合性を調べることがあります。

ただし、「照査は設計だけ」「検査は完成品だけ」と機械的に区別するのは正確ではありません。

検査の対象や実施時期は業務によって異なり、設計成果物に対する検査もあります。

照査と精査の違い

「精査」は、細かい部分まで詳しく調べることです。

たとえば、見積書の金額や契約条件を詳細に調べる場合などに使います。

「照査」は、照らし合わせて調べることに重点があるため、精査と完全な同義語ではありません。

ただし、照査の過程で細かい部分を精査する場合もあります。

照査と承認の違い

照査と承認の違いは、特に設計図書や品質記録の管理で重要です。

照査は内容を調べる行為、承認は内容を認める判断です。

そのため、照査を終えたからといって、正式な承認が完了したとは限りません。

この違いについては、既存記事「照査」と「承認」の違いとは?意味・役割・使い分けで詳しく解説しています。

設計照査とは?実際には何をするのか

「設計照査」とは、設計成果物について、設計条件や要求事項との整合性、計算結果、図面などの内容を調べることです。

設計業務では、図面や計算書などの成果物を作成します。

しかし、作成した資料に寸法の誤りや条件の反映漏れ、資料間の不一致などがあると、その後の施工や製作に影響する可能性があります。

そこで、成果物を適切に確認するために照査を行います。

設計照査の主な対象

設計照査では、業務に応じて次のような項目を確認することがあります。

  • 設計条件が正しく設定されているか。
  • 適用する基準や仕様書が適切か。
  • 使用した数値や単位に誤りがないか。
  • 計算式や計算結果に問題がないか。
  • 図面と計算書の内容が一致しているか。
  • 図面間で寸法や記号が一致しているか。
  • 材料や数量の記載に不整合がないか。
  • 関係する法令や技術基準への適合を確認しているか。
  • 成果物に必要な項目がそろっているか。

ただし、これらは一般的な例です。

実際の照査項目は、道路、橋梁、河川構造物、建築物などの対象や、契約で定められた仕様書によって異なります。

設計照査では「整合性」が重要

設計成果物には、互いに関係する資料が複数存在します。

たとえば、計算書では部材の厚さを20ミリメートルとしているのに、図面には別の寸法が記載されていたとします。

この場合、個々の資料だけを読んでも、両者の矛盾に気付けない可能性があります。

そのため、図面・計算書・仕様書などを突き合わせる照査が重要です。

照査の進め方|基本的な5つの手順

照査の具体的な進め方は業務によって異なりますが、一般的には次の流れで整理できます。

  1. 照査の目的と対象を決める。
  2. 照査に必要な資料・基準を準備する。
  3. チェック項目に沿って内容を調べる。
  4. 不整合や指摘事項を記録し、修正を確認する。
  5. 結果を取りまとめ、必要な報告を行う。

手順1:照査の目的と対象を決める

まず、何を確認するための照査なのかを明確にします。

設計条件の妥当性、計算結果の正確性、図面同士の整合性など、照査の対象を整理します。

対象が曖昧なままでは、必要な確認が漏れる可能性があります。

手順2:必要な資料を準備する

設計図面、計算書、仕様書、設計条件、適用基準などを準備します。

資料が最新版かどうかも重要です。

古い図面と新しい計算書を比較すると、改訂による変更なのか、実際の不整合なのかを正しく判断できない場合があります。

手順3:チェック項目に沿って照査する

あらかじめ定めた項目に沿って、設計成果物を確認します。

このとき、単に「問題なし」とするのではなく、何を根拠に確認したかを記録できるようにすると、後から説明しやすくなります。

手順4:指摘事項の修正を確認する

照査で問題が見つかった場合は、その内容を作成担当者などに伝えます。

修正が行われたら、必要に応じて修正後の内容を再確認します。

修正したことだけでなく、指摘された問題が解消されたかを確かめることが重要です。

手順5:照査結果を報告する

照査結果を照査記録や照査報告書などにまとめます。

正式な報告の形式や提出先、記名方法などは、業務に適用される仕様書などに従います。

照査項目チェックリストには何を書く?

照査項目チェックリストは、確認すべき事項を一覧にまとめたものです。

確認漏れを防ぎ、照査結果を記録するために利用されます。

たとえば、一般的な設計資料については、次のような項目が考えられます。

確認項目 確認する内容の例
設計条件 要求事項と設計条件が一致しているか
適用基準 必要な技術基準や仕様書が適切に適用されているか
計算書 入力値・計算式・単位・結果に問題がないか
図面 寸法・記号・注記・図面相互の整合性
数量 数量計算と図面などの記載が一致しているか
変更履歴 設計変更が関連資料に反映されているか
指摘事項 指摘内容と修正状況が記録されているか

これは理解を助けるための一般的な例であり、特定の公共事業にそのまま使用できる正式様式ではありません。

国土交通省の地方整備局などでは、工種別の詳細設計照査要領や照査項目一覧を公開しています。

実際の業務では、対象工種や契約に合った最新版の資料を使用しましょう。

照査技術者とは?どんな役割がある?

「照査技術者」とは、設計業務などで照査を担当する技術者のことです。

国土交通省の設計業務等共通仕様書では、適用される業務について、照査技術者の配置や照査の実施、結果の報告などが定められています。

一般に、設計成果物の品質を確保するうえで重要な役割を担います。

照査技術者の主な仕事

業務の仕様により異なりますが、次のような役割が考えられます。

  • 照査の計画を作成する。
  • 照査の対象や項目を明確にする。
  • 業務の節目で設計成果を確認する。
  • 成果物について必要な照査を実施する。
  • 照査で発見した問題点を整理する。
  • 照査結果を報告書に取りまとめる。

特に、国土交通省の土木設計業務等共通仕様書では、適用対象となる照査技術者について、照査計画の作成、成果の照査、照査報告書の取りまとめなどを定めています。

照査技術者と管理技術者の違い

照査技術者と管理技術者は、同じ役割ではありません。

大まかに整理すると、次のようになります。

項目 照査技術者 管理技術者
役割の中心 成果物の照査 業務全体の管理
主な関心 設計内容の妥当性・整合性 業務の進行・成果の管理
実務上の例 設計成果物の照査、照査報告書の取りまとめ 業務計画・調整・成果物管理など

ただし、役割の詳細や兼務の可否は、適用される契約図書や仕様書などによって異なります。

照査技術者には資格が必要?

照査技術者の資格要件は、業務によって異なります。

たとえば、公共土木設計業務の仕様書では、対象となる業務や分野に応じて、技術士、RCCM、その他認められた技術者資格や経験などについて条件が設けられる場合があります。

ただし、すべての業務で必ず同じ資格が必要になるわけではありません。

必要な資格、担当者の配置、兼務制限などは、契約で適用される仕様書や特記仕様書を確認してください。

照査技術者と照査者は同じ?

「照査者」は、照査を行う人を表す一般的な呼び方です。

一方、「照査技術者」は、設計業務などにおいて、仕様書上の役割として使われる場合があります。

そのため、一般企業の社内文書にある「照査者」と、公共設計業務の契約で指定される「照査技術者」を、常に同じものとして扱うことはできません。

照査報告書とは?目的と記載内容

「照査報告書」とは、照査を実施した内容や結果を取りまとめた報告書です。

照査で何を確認し、どのような指摘や修正があったのかを記録する役割があります。

国土交通省の設計業務等共通仕様書でも、対象業務における照査報告書の作成・提出について定めています。

照査報告書の記載項目の例

一般的には、次のような項目が考えられます。

  • 業務名・対象成果物
  • 照査を実施した日付
  • 照査担当者
  • 照査した資料・図面の名称や版
  • 照査の項目・方法
  • 確認結果
  • 指摘事項の内容
  • 修正・再確認の結果
  • 必要な報告・確認の記録

ただし、正式な照査報告書の様式や記載項目は、業務に適用される仕様書などによって定められます。

独自に作成した書式が、そのまま公共事業の正式な提出書類として認められるとは限りません。

照査報告書の簡単な記入例

理解を助けるために、架空の例を紹介します。

項目 記入例
対象資料 設備配置図 Rev.2
照査内容 配置寸法と設備仕様の整合性
照査結果 一部不整合あり
指摘事項 図面上の寸法と仕様書の数値が不一致
是正内容 該当寸法を修正
再照査 修正後の整合性を確認

このように、結果だけでなく、どの資料をどのように確認したかを残すことが重要です。

「照査済み」「照査印」「再照査」とは?

照査済みの意味

「照査済み」は、所定の照査を実施したことを表します。

ただし、照査済みという表示だけで、すべての工程や承認が完了したとは限りません。

その資料が正式に使用できる状態かどうかは、必要な承認や発行手続きなども確認しましょう。

照査印とは?

「照査印」は、照査を実施したことを示すため、所定の欄などに押す印を指すことがあります。

ただし、必ず押印しなければならないとは限りません。

電子承認や電子記録を使用する職場もあり、証跡の残し方は規程や仕様書などによって異なります。

再照査とは?

「再照査」は、一度照査した内容について、改めて照査することです。

たとえば、図面や計算書を修正した場合に、関連する部分の整合性を確認することなどが考えられます。

変更された箇所だけでなく、その変更によって影響を受ける資料や項目も確認する必要がある場合があります。

照査は品質管理でも使う?

「照査」は設計・建設分野で目にすることが多い言葉ですが、資料や技術的な内容を照らし合わせて確認する場面でも使われます。

たとえば、製造業では次のような場面が考えられます。

  • 製品仕様書と検査基準書の記載内容を突き合わせる。
  • 試験方法が指定された基準に沿っているか確認する。
  • 技術報告書の数値と元の試験記録を照らし合わせる。
  • 図面変更の内容が関連資料に反映されているか調べる。

ただし、品質管理のすべての確認作業を「照査」と呼ぶわけではありません。

職場によっては「レビュー」「確認」「検証」「検査」など別の用語を正式に使用している場合もあります。

たとえば、製品の寸法を測定して合否判定する作業なら、「検査」のほうが適切な場合があります。

一方、図面と検査基準書の内容に矛盾がないか確認する作業なら、「照査」という表現が適することがあります。

「照査」は英語で何という?

「照査」を英語で表現する場合、review、verification、checkなどが使われます。

ただし、日本語の「照査」と完全に一対一で対応する英単語が常にあるわけではありません。

何を確認するのかによって、適切な表現が異なります。

英語表現 意味の中心 使う場面の例
review 内容を検討・評価する 設計レビュー、文書レビュー
verification 要求事項などを満たすか確かめる 設計の検証、仕様への適合確認
check 確認・点検する 資料の簡易的な確認
cross-check 別の情報と突き合わせる 数値や資料間の整合性確認
design review 設計内容のレビュー 設計成果物の検討・評価

設計照査はdesign review?

設計照査を英語で説明する際、「design review」が適切な場合があります。

ただし、設計レビューと設計照査の内容は、適用される技術規格や業務上の定義によって異なることがあります。

そのため、正式な仕様書や契約書を翻訳する場合には、単に「照査=design review」と決めつけず、その業務での定義を確認する必要があります。

照査とverificationの関係

「verification」は、要求事項や仕様などへの適合を客観的に確認することを意味する場合があります。

たとえば、設計成果が所定の要求事項を満たしているか調べる場合には、「design verification」という表現が使われることがあります。

ただし、英語のverificationとvalidationは、分野や規格によって区別されます。

業務上の正式な表現では、その分野の定義を優先してください。

英語の例文

例文1:設計図面を確認する

We reviewed the design drawings for consistency.

(設計図面の整合性を照査しました。)

例文2:設計要求事項を確認する

The design was verified against the specified requirements.

(指定された要求事項に照らして設計内容を検証しました。)

例文3:計算書と図面を突き合わせる

Please cross-check the calculations against the drawings.

(計算書と図面を突き合わせて確認してください。)

このように、英語では照査の対象と目的に応じて表現を選びます。

「照査」を使ったビジネス・技術文書の例文

設計業務での例文

  • 設計図書の照査を実施した。
  • 照査技術者が成果物の内容を確認する。
  • 計算書と図面の整合性を照査する。
  • 照査結果を照査報告書にまとめる。
  • 設計条件の変更に伴い、関連資料を再照査する。

品質管理での例文

  • 試験記録と報告書の数値を照査した。
  • 改訂した仕様書について、関連資料との整合性を照査する。
  • 照査の結果、記載内容に不整合が見つかった。
  • 指摘事項の修正後、必要な範囲で再照査を行った。

照査を依頼するメールの例文

件名:設計資料の照査のお願い

〇〇様

お疲れさまです。

新たに作成した設計資料について、照査をお願いいたします。

今回の確認対象は、設計条件と計算書、図面の整合性です。

対象資料は添付の最新版をご参照ください。

お手数をおかけいたしますが、照査の結果、修正が必要な箇所がございましたら、ご指摘いただけますと幸いです。

よろしくお願いいたします。

この例文では、単に「照査をお願いします」とするだけでなく、対象と確認内容を示しています。

実際の業務では、必要に応じて期限や資料の版、照査項目なども明示するとよいでしょう。

照査でよくある間違いと注意点

1.資料を読んだだけで照査完了とする

照査では、照らし合わせて調べることが重要です。

資料に目を通しただけでは、別の資料との不整合や条件の反映漏れに気付けない場合があります。

2.照査の根拠を残さない

後から照査結果を確認する必要が生じたとき、何をどのように調べたかが分からないと、再確認に時間がかかります。

そのため、必要な照査記録やチェック結果を残すことが重要です。

3.古い版の図面を使用する

設計図書が改訂されている場合、異なる版の資料を突き合わせると、実際には存在しない不整合が生じたり、本当の問題を見落としたりする可能性があります。

照査前には、使用する資料の版や更新履歴を確認しましょう。

4.照査済みを承認済みと混同する

照査は内容を調べること、承認は内容を認めることです。

正式な承認が必要な業務では、照査が終わっていても承認手続きが残っている場合があります。

5.すべての業務に同じ照査チェックリストを使う

道路、橋梁、設備、品質管理などでは、必要な確認事項が異なります。

一般的なチェックリストだけでは不足する可能性があるため、対象業務に適したものを使用することが重要です。

よくある質問(FAQ)

Q1.「照査」とは簡単にいうと何ですか?

資料や内容を照らし合わせて調べ、誤りや不整合がないか確かめることです。

Q2.「照査」の読み方は?

「しょうさ」と読みます。

Q3.「照査」と「確認」は同じですか?

意味が重なる部分はありますが、照査は資料や条件などと照らし合わせて調べる意味合いが強い言葉です。確認は、正しいかどうか確かめることを幅広く表します。

Q4.「照査」と「検査」の違いは何ですか?

照査は資料や基準などとの整合性を調べることに重点があり、検査は対象が基準などを満たしているか調べる場合によく使われます。ただし、実際の業務では両者が重なることもあります。

Q5.「照査」と「照合」の違いは?

照合は情報を突き合わせることです。照査は、資料の整合性だけでなく、設計条件や内容の妥当性まで調べる場合があります。

Q6.「照査」と「承認」はどう違いますか?

照査は内容を調べる行為、承認は内容を認める判断です。照査済みであっても承認済みとは限りません。

Q7.「設計照査」とは何ですか?

設計図面、計算書、仕様書などについて、設計条件や要求事項との整合性、記載内容の正しさなどを調べることです。

Q8.照査技術者とは何ですか?

設計業務などで照査を担当する技術者です。役割や資格要件は、適用される仕様書や契約条件などによって異なります。

Q9.照査技術者には必ず技術士の資格が必要ですか?

すべての業務で必ず技術士資格が必要とは限りません。業務によって、技術士、RCCM、その他の資格や経験などについて条件が設けられる場合があります。

Q10.照査技術者と管理技術者は同じですか?

通常は役割が異なります。照査技術者は成果物の照査、管理技術者は業務全体の管理などを担います。具体的な役割や兼務の可否は適用仕様書を確認してください。

Q11.照査技術者と担当技術者は同じ人でもよいですか?

適用される仕様書や契約条件によります。たとえば国土交通省の土木設計業務等共通仕様書では、担当技術者が照査技術者を兼ねることを認めない規定があるため、該当業務の条件を確認する必要があります。

Q12.照査報告書とは何ですか?

照査した内容や結果、指摘事項などを取りまとめた報告書です。正式な様式や提出方法は業務によって異なります。

Q13.照査報告書には何を書きますか?

対象資料、照査項目、確認結果、指摘事項、修正・再確認の結果などを記載することがあります。具体的な項目は適用仕様書に従います。

Q14.照査項目チェックリストとは何ですか?

照査で確認する項目を一覧にしたものです。確認漏れを防ぎ、結果を記録するために使用されます。

Q15.「照査済み」は「承認済み」という意味ですか?

いいえ。照査済みは所定の照査を終えたことを表します。別途承認が必要な場合、その手続きが完了しているとは限りません。

Q16.「照査印」とは何ですか?

照査を実施したことを示すために使われる印を指す場合があります。ただし、電子記録など別の方法で照査の証跡を残す業務もあります。

Q17.照査で問題が見つかった場合はどうしますか?

問題の内容を記録し、関係する担当者へ伝え、必要な修正を行います。その後、必要に応じて再照査して問題が解消されたか確認します。

Q18.照査は品質管理でも使いますか?

使われる場合があります。たとえば、技術資料と元の記録の整合性を確認する場面などです。ただし、職場によって正式な用語が異なります。

Q19.「照査」は英語で何といいますか?

文脈によってreview、verification、check、cross-checkなどを使います。設計業務ではdesign reviewやdesign verificationが適する場合もあります。

Q20.「照査」と「照会」の違いは何ですか?

照査は内容を照らし合わせて調べることです。照会は、相手に問い合わせて情報を確かめることです。読み方も「しょうさ」と「しょうかい」で異なります。

まとめ:「照査」は資料や基準を照らし合わせて調べること

「照査」とは、資料や内容を照らし合わせて調べ、誤りや不整合などがないか確認することです。

特に設計・建設分野では、成果物の品質を確保するために重要な業務として位置づけられています。

この記事のポイントを整理すると、次のとおりです。

  • 「照査」の読み方は「しょうさ」。
  • 意味は、照らし合わせて調べること。
  • 設計業務では図面、計算書、仕様書などの整合性を確認する。
  • 確認・照合・検査・精査などと意味が重なるが、重点が異なる。
  • 照査と承認は別の行為であり、照査済みでも承認済みとは限らない。
  • 照査技術者は、設計成果物の照査を担当する技術者を指す。
  • 照査技術者の資格や配置要件は、適用される仕様書などによって異なる。
  • 照査報告書は、照査内容や結果を記録・報告するために使用される。
  • 照査項目チェックリストは、確認漏れを防ぐために役立つ。
  • 英語表現はreview、verification、checkなどを文脈に応じて使う。

最も簡単に覚えるなら、

照査=「資料や条件を照らし合わせ、内容に問題がないか調べること」

です。

実際の業務では、単にチェックするだけでなく、確認の根拠を残し、必要な指摘や修正が適切に処理されていることまで確かめることが重要です。

参考リンク・出典

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