「失業保険は90日分もらえる」「受給期間は退職した翌日から1年間」など、雇用保険の基本手当について調べていると、「所定給付日数」と「受給期間」という言葉が登場します。
どちらも失業給付を受け取れる日数や期間に関係しますが、同じ意味ではありません。
結論からいうと、「所定給付日数」は基本手当を最大何日分受け取れるか、「受給期間」は基本手当をいつまで受け取れるかを表します。
例えば、所定給付日数が90日で、受給期間が1年間の人は、原則として離職日の翌日から1年間のうち、支給要件を満たした最大90日分の基本手当を受け取れます。
つまり、受給期間が1年間だからといって、365日分の失業給付を受け取れるわけではありません。
一方、所定給付日数が90日残っていても、受給期間の満了日を過ぎると、原則として残りの基本手当は支給されません。
この記事では、所定給付日数と受給期間の違いを比較表で整理し、90日・120日・150日の基準、会社都合退職、受給期間の延長、手続きが遅れた場合の影響、再就職手当との関係まで、具体例を交えて解説します。
- 「所定給付日数」と「受給期間」の違い【結論】
- 【徹底比較】「所定給付日数」と「受給期間」の違いを比較表で整理
- 「所定給付日数」とは?意味と決まり方
- 「受給期間」とは?意味と1年間の数え方
- 【具体例】所定給付日数が90日でも、90日分を受け取れないことがある?
- 所定給付日数と支給残日数はどう違う?
- 【重要】病気やけがで働けない場合は、受給期間を延長できる?
- 待期期間・給付制限・受給期間はどう違う?
- 再就職した場合、残りの所定給付日数はどうなる?
- 【実践】所定給付日数と受給期間を確認する5つのポイント
- 「所定給付日数」「受給期間」と似た言葉の違い
- 「所定給付日数」と「受給期間」の3秒判定
- よくある間違いと注意点
- 「所定給付日数」と「受給期間」の例文12選
- FAQ|「所定給付日数」と「受給期間」のよくある質問
- Q1. 「所定給付日数」と「受給期間」は同じ意味ですか?
- Q2. 失業保険は90日・120日・150日のどれになりますか?
- Q3. 受給期間が1年間なら、1年間ずっと失業保険がもらえますか?
- Q4. 退職後、半年たってからハローワークへ行っても受給できますか?
- Q5. 所定給付日数が90日で、受給期間の残りが30日しかない場合は?
- Q6. 病気やけがで働けない場合は、受給期間を延長できますか?
- Q7. 受給期間を延長すると、所定給付日数も増えますか?
- Q8. 会社都合退職の場合は、所定給付日数が増えますか?
- Q9. 再就職した場合、残りの所定給付日数はどうなりますか?
- Q10. 自分の所定給付日数や受給期間は、どこで確認できますか?
- まとめ|所定給付日数は「何日分」、受給期間は「いつまで」
- 参考資料・出典
「所定給付日数」と「受給期間」の違い【結論】
所定給付日数と受給期間は、どちらも雇用保険の基本手当に関する用語ですが、それぞれ異なる役割があります。
- 所定給付日数:一つの受給資格に基づき、基本手当を最大何日分受け取れるかを定めた日数。
- 受給期間:基本手当を受け取ることができる期限を定めた期間。
例えば、一般的な自己都合退職で、雇用保険の被保険者であった期間が5年間の人は、所定給付日数が原則90日です。
一方、その人の受給期間は、原則として離職日の翌日から1年間です。
基本手当は、この1年間のうち、ハローワークで受給手続きを行った後、失業していると認定された日について、90日分を限度として支給されます。
「何日分もらえるか」と「いつまでに受け取らなければならないか」を分けて考えることが、二つの制度を理解するポイントです。
【徹底比較】「所定給付日数」と「受給期間」の違いを比較表で整理
| 比較項目 | 所定給付日数 | 受給期間 |
|---|---|---|
| 読み方 | しょていきゅうふにっすう | じゅきゅうきかん |
| 基本的な意味 | 基本手当を最大何日分受け取れるか | 基本手当をいつまで受け取れるか |
| 決まり方 | 離職理由、年齢、被保険者であった期間など | 原則として離職日の翌日を起点に決まる |
| 一般的な離職者 | 原則90日・120日・150日 | 原則1年間 |
| 特定受給資格者など | 条件によって手厚くなる場合がある | 原則1年間。ただし所定給付日数が330日・360日の場合は例外がある |
| 病気・けがなどによる延長 | 受給期間を延長しただけでは増えない | 所定の条件を満たせば延長できる |
| 手続きが遅れた場合 | 本来の日数があっても、全日数を受給できないことがある | 原則として自動的には延びない |
| 再就職した場合 | 支給残日数が再就職手当の判定に関係する | 再就職手当の支給残日数などの判定に関係する |
所定給付日数が多くても、受給期間が残っていなければ、基本手当をすべて受け取れるとは限りません。
「所定給付日数」とは?意味と決まり方
所定給付日数は、基本手当を受け取れる最大日数
所定給付日数とは、雇用保険の基本手当について、一つの受給資格に基づいて支給を受けられる日数を定めたものです。
例えば、所定給付日数が90日の場合は、原則として最大90日分の基本手当を受け取ることができます。
ただし、所定給付日数が90日だからといって、退職後すぐに90日分がまとめて振り込まれるわけではありません。
ハローワークで受給手続きを行い、指定された日に失業の認定を受けながら、支給要件を満たす日について給付を受けます。
所定給付日数は、離職理由や加入期間などによって決まる
所定給付日数は、主に次の事情によって決まります。
- 離職時の年齢
- 雇用保険の被保険者であった期間
- 自己都合退職や倒産・解雇などの離職理由
- 就職困難者に該当するかどうか
例えば、一般的な自己都合退職と、倒産による離職では、同じ年齢や加入期間でも所定給付日数が異なる場合があります。
また、所定給付日数は、単に最後の会社で働いた年数だけによって決まるとは限りません。
過去の雇用保険の加入期間が通算される場合や、以前の受給状況によって通算されない場合があります。
一般的な離職者の所定給付日数
一般的な自己都合退職などに該当する人については、被保険者であった期間に応じて、次のように定められています。
| 雇用保険の被保険者であった期間 | 所定給付日数 |
|---|---|
| 10年未満 | 90日 |
| 10年以上20年未満 | 120日 |
| 20年以上 | 150日 |
この表は、一般の離職者についての基準です。基本手当の受給資格を満たすことが前提となります。
例えば、離職前の雇用保険の被保険者期間が3か月しかない人について、90日分の基本手当が必ず支給されるという意味ではありません。
会社都合退職などでは、所定給付日数が多くなる場合がある
倒産や解雇などによって離職し、特定受給資格者に該当する場合は、一般的な離職者よりも所定給付日数が多くなることがあります。
例えば、45歳以上60歳未満で、雇用保険の被保険者であった期間が20年以上の特定受給資格者については、所定給付日数が330日となります。
ただし、会社都合退職という名称だけで、所定給付日数が自動的に決まるわけではありません。
実際の離職理由や被保険者であった期間などを踏まえ、ハローワークが判断します。
「所定給付日数」の例文
- 雇用保険の加入期間に応じて、所定給付日数が決まる。
- 私の所定給付日数は90日だった。
- 離職理由によって、所定給付日数が異なる場合がある。
- 基本手当の支給残日数を、所定給付日数から確認した。
- 再就職手当の申請に当たり、所定給付日数と支給残日数を確認した。
「受給期間」とは?意味と1年間の数え方
受給期間は、基本手当を受け取れる期限
受給期間とは、雇用保険の基本手当について、支給を受けることができる期間です。
原則として、離職日の翌日から1年間と定められています。
例えば、9月30日に退職した場合、原則として翌年9月30日までが受給期間です。
この期間内であっても、ハローワークで受給手続きを行っていない期間について、基本手当をさかのぼって受け取れるわけではありません。
受給期間が1年間でも、365日分もらえるわけではない
受給期間が1年間という説明を聞くと、1年間ずっと失業給付が支給されると思う人もいるかもしれません。
しかし、基本手当が実際に支給される日数は、所定給付日数によって決まります。
例えば、所定給付日数が90日なら、受給期間が1年間であっても、原則として最大90日分です。
また、再就職した場合や、受給期間の満了日が到来した場合などは、所定給付日数をすべて使い切る前に、基本手当の支給が終了することがあります。
所定給付日数が330日・360日の場合には例外がある
受給期間は原則1年間ですが、所定給付日数が特に多い人については例外があります。
| 所定給付日数 | 原則となる受給期間 |
|---|---|
| 330日 | 1年と30日 |
| 360日 | 1年と60日 |
| 上記以外 | 原則1年間 |
このような例外があるのは、所定給付日数が多い人について、基本手当を受けられる期間を確保するためです。
「受給期間」の例文
- 基本手当の受給期間は、原則として離職日の翌日から1年間だ。
- 手続きが遅れたため、受給期間の満了日が近づいている。
- 病気によって求職活動ができず、受給期間の延長を申し出た。
- 雇用保険受給資格者証で、受給期間満了年月日を確認した。
- 所定給付日数が残っていても、受給期間が満了すると原則として受け取れない。
【具体例】所定給付日数が90日でも、90日分を受け取れないことがある?
ケース1:退職後、早めに手続きを行った場合
例えば、所定給付日数が90日、受給期間が1年間の人が、退職後すぐにハローワークで受給手続きを行ったとします。
その後、待期期間や必要に応じた給付制限が終了し、所定の失業認定を受けながら求職活動を続けた場合です。
受給期間内に90日分の支給対象日があれば、原則として所定給付日数の90日分を受け取ることができます。
ケース2:退職後、10か月以上たってから手続きを行った場合
一方、退職後しばらく休養し、10か月以上たってからハローワークへ行く場合を考えます。
基本手当の受給期間は、原則として離職日の翌日から1年間です。
そのため、手続きを行った時点で受給期間が残りわずかしかなければ、待期期間や給付制限が終わった後、90日分を受け取る前に満了日を迎える可能性があります。
この場合、本来の所定給付日数が90日であっても、残りの分を受け取れないことがあります。
ケース3:90日分のうち60日分を受け取った場合
所定給付日数90日の人が、既に60日分の基本手当を受け取った場合、単純に計算すると残りは30日分です。
ただし、受給期間の満了日までに30日以上の余裕があるとは限りません。
例えば、受給期間の満了日まであと10日しかない場合、原則として、残る30日分のすべてを受け取ることはできません。
所定給付日数と支給残日数はどう違う?
所定給付日数と似た言葉に、「支給残日数」があります。
所定給付日数は、一つの受給資格に基づいて受けられる最大日数です。
一方、支給残日数は、まだ支給されていない基本手当の日数を指します。
例えば、所定給付日数120日の人が28日分の基本手当を受け取った場合、単純な差引きでは92日分が残ります。
ただし、受給期間の満了日が近い場合などには、実際に支給可能な残日数が少なくなることがあります。
雇用保険受給資格者証には、所定給付日数や受給期間満了年月日などが記載されます。具体的な残日数については、証書の記載やハローワークの案内を確認しましょう。
【重要】病気やけがで働けない場合は、受給期間を延長できる?
30日以上続けて働けない場合は、延長の対象になることがある
雇用保険の基本手当は、働く意思と能力があり、求職活動を行っているにもかかわらず就職できない場合などに支給されます。
そのため、病気やけがなどによって長期間働けない場合は、通常の基本手当を受けられないことがあります。
このような場合、所定の条件を満たせば、基本手当の受給期間を延長できます。
例えば、病気やけが、妊娠、出産、育児などによって30日以上続けて働けなくなった場合です。
受給期間は、原則として最長4年間まで延長できる
通常の受給期間が1年間の人については、所定の条件を満たす場合、働けない日数に応じて受給期間を延長できます。
延長できる期間は最長3年間で、当初の1年間と合わせて最長4年間です。
ただし、所定給付日数が330日・360日の人については、通常の受給期間や延長期間の上限が異なります。
また、延長できるかどうかは、実際に働けなかった期間や延長の理由などによって判断されます。
受給期間を延長しても、所定給付日数は増えない
ここで注意したいのは、受給期間の延長と所定給付日数の増加は、別の問題だという点です。
例えば、所定給付日数が90日の人が、病気によって受給期間を延長できたとしても、そのことだけで所定給付日数が180日や360日になるわけではありません。
受給期間の延長は、基本手当を受け取れる期限を延ばす制度です。
したがって、受給期間が延びることと、支給される基本手当の日数が増えることは区別する必要があります。
延長の申し出は早めに行う
受給期間の延長については、30日以上続けて働けなくなった日の翌日以降、早めに申し出ることが原則です。
延長後の受給期間の最後の日まで申請できる場合がありますが、手続きが遅れると、所定給付日数のすべてを受給できなくなる可能性があります。
療養などによってすぐに求職活動を行えない場合は、早めにハローワークへ相談しましょう。
待期期間・給付制限・受給期間はどう違う?
失業保険について調べる際には、所定給付日数や受給期間だけでなく、「待期期間」と「給付制限」という言葉も登場します。
それぞれ異なる制度なので、混同しないようにしましょう。
| 用語 | 意味 | 代表的な期間・日数 |
|---|---|---|
| 所定給付日数 | 基本手当を最大何日分受け取れるか | 一般の離職者は原則90日・120日・150日 |
| 受給期間 | 基本手当を受け取れる期限 | 原則として離職日の翌日から1年間 |
| 待期期間 | 受給資格決定後、失業している日が通算7日に達するまでの期間 | 原則7日間 |
| 給付制限 | 所定の離職理由などによって、基本手当の支給が制限される期間 | 2025年4月1日以降の正当な理由のない自己都合退職は原則1か月 |
例えば、自己都合退職した人がハローワークで受給手続きを行うと、原則として7日間の待期期間があります。
さらに、正当な理由のない自己都合退職では、離職日などに応じて給付制限が設けられます。
待期期間や給付制限がある間も、受給期間の時計は原則として進み続けます。
そのため、退職後の手続きが遅れると、所定給付日数が残っていても、受給期間の満了によって基本手当を受け取れなくなる場合があります。
再就職した場合、残りの所定給付日数はどうなる?
再就職すると、原則として基本手当の支給は終了する
基本手当は、原則として失業している状態にある人を対象とする給付です。
そのため、再就職した場合は、通常、その後の日について基本手当が支給されなくなります。
例えば、所定給付日数90日の人が30日分を受け取った後、再就職した場合です。
この場合、残りの60日分が必ず基本手当として支給されるわけではありません。
一定の条件を満たせば、再就職手当を受け取れる場合がある
基本手当の支給残日数がある状態で、安定した職業に早期に就いた場合などには、所定の条件を満たせば再就職手当を受け取れることがあります。
例えば、再就職手当には、就職日の前日までに失業の認定を受けた後の支給残日数が、原則として所定給付日数の3分の1以上あることなどの条件があります。
また、1年を超えて勤務することが確実であると認められることなども必要です。
給付制限がある人については、就職先が決まった経緯などによって、追加の条件が適用される場合があります。
支給残日数は、受給期間の残り日数にも左右される
再就職手当の判定で使われる支給残日数は、単純に所定給付日数から受給済みの日数を差し引けば、必ず確定するというわけではありません。
例えば、所定給付日数が90日で、まだ60日分が残っている場合でも、受給期間の満了日まで20日しか残っていなければ、その満了日までの日数も関係します。
再就職手当の受給を検討する場合は、所定給付日数と受給期間満了日を、両方確認することが重要です。
【実践】所定給付日数と受給期間を確認する5つのポイント
1. 離職理由を確認する
所定給付日数は、自己都合退職か、倒産・解雇などによる離職かによって異なる場合があります。
会社から交付された離職票の内容を確認し、実際の離職理由と異なると考える場合は、ハローワークへ説明しましょう。
離職票の記載を確かめる際には、「確認」と「検証」の違いも参考になります。
2. 雇用保険の被保険者であった期間を確認する
所定給付日数は、被保険者であった期間によって異なります。
例えば、一般の離職者では、10年未満、10年以上20年未満、20年以上という区分が重要です。
転職経験がある場合は、以前の加入期間が通算される可能性もあるため、ハローワークで確認しましょう。
3. 受給期間満了年月日を確認する
基本手当の受給資格が決定すると、雇用保険受給資格者証などに、受給期間の満了年月日が記載されます。
所定給付日数だけでなく、受給期間の満了日も確認しましょう。
特に、退職後しばらくしてからハローワークへ行った場合は、残りの受給期間が短くなっている可能性があります。
4. 病気やけがで働けない場合は延長の条件を確認する
病気やけがなどによって30日以上続けて働けない場合は、所定の条件を満たすことで受給期間を延長できることがあります。
ただし、延長できる理由や期間には条件があります。
また、受給期間を延長しても、所定給付日数そのものが自動的に増えるわけではありません。
受給期間の変更に関する説明を受けた際には、「変更」と「修正」の違いも参考になります。
5. 再就職が決まった場合は、支給残日数を確認する
再就職が決まった場合は、基本手当の支給残日数や受給期間満了日を確認しましょう。
一定の条件を満たせば、再就職手当を受け取れる場合があります。
ただし、再就職手当の支給には、支給残日数のほか、雇用期間や就職先が決まった経緯など、複数の条件があります。
再就職が決まった段階で、ハローワークへ必要な手続きを確認するとよいでしょう。
「所定給付日数」「受給期間」と似た言葉の違い
「支給残日数」との違い
支給残日数は、まだ支給されていない基本手当の日数を表します。
例えば、所定給付日数120日の人が、既に28日分を受給した場合、単純な差引きでは92日分が残ります。
ただし、受給期間の満了日までの残り日数などによって、実際に支給可能な日数は少なくなることがあります。
「基本手当日額」との違い
基本手当日額は、基本手当として1日当たりいくら支給されるかを表す金額です。
一方、所定給付日数は最大何日分受け取れるか、受給期間はいつまで受け取れるかを表します。
例えば、基本手当日額が6,000円で、所定給付日数が90日の場合、90日分をすべて受給すると、単純計算では合計54万円です。
ただし、実際には受給期間や失業認定などの支給要件を満たす必要があります。
「給付制限」との違い
給付制限は、一定の離職理由などに該当する場合に、基本手当の支給が制限される期間です。
例えば、2025年4月1日以降の正当な理由のない自己都合退職では、原則として1か月の給付制限があります。
一方、所定給付日数は最大支給日数、受給期間は受給できる期限です。
給付制限がある間も、原則として受給期間は進みます。
「失業認定日」との違い
失業認定日は、ハローワークが、基本手当の支給対象となる失業の状態にあったかどうかを認定する日です。
原則として4週間に1回、ハローワークが指定します。
所定給付日数や受給期間が残っていても、必要な失業認定を受けていなければ、基本手当が自動的に振り込まれるわけではありません。
「受給期間延長」との違い
受給期間延長は、病気やけが、妊娠、出産、育児などの所定の理由によって長期間働けない場合に、基本手当を受け取れる期限を延ばす制度です。
一方、所定給付日数は、基本手当を最大何日分受け取れるかを定めたものです。
受給期間を延長した場合でも、原則として所定給付日数は変わりません。
「所定給付日数」と「受給期間」の3秒判定
| 伝えたい内容 | 使いやすい言葉 |
|---|---|
| 基本手当を最大90日分受け取れる | 所定給付日数 |
| 基本手当を最大120日分受け取れる | 所定給付日数 |
| 基本手当を最大150日分受け取れる | 所定給付日数 |
| 離職日の翌日から原則1年間が受給期限となる | 受給期間 |
| 病気などで働けず、受給期限を延ばす | 受給期間延長 |
| 受給していない基本手当の日数を確認する | 支給残日数 |
| 1日当たりの基本手当の金額を確認する | 基本手当日額 |
| 失業の状態にあったかどうかをハローワークで認定してもらう | 失業認定 |
「何日分もらえるか」なら所定給付日数、「いつまでにもらう必要があるか」なら受給期間と覚えましょう。
よくある間違いと注意点
「受給期間が1年間なら、365日分の失業給付を受け取れる」は誤り
受給期間は、基本手当を受け取れる期限です。
実際に支給される最大日数は、所定給付日数によって決まります。
例えば、所定給付日数が90日なら、原則として最大90日分です。
「所定給付日数が90日なら、必ず90日分受け取れる」は誤り
所定給付日数が90日でも、受給期間の満了日までに受給手続きを行い、必要な失業認定を受けなければ、90日分をすべて受け取れないことがあります。
例えば、退職後に長期間ハローワークへ行かなかった場合などです。
「受給期間は、ハローワークへ行った日から1年間」は誤り
受給期間は、原則として離職日の翌日から1年間です。
一方、待期期間は、原則としてハローワークで受給資格の決定を受けた日から始まります。
二つの期間の起点を混同しないようにしましょう。
「病気で受給期間を延長すれば、もらえる日数も増える」は誤り
受給期間の延長は、基本手当を受け取れる期限を延ばす制度です。
所定給付日数を自動的に増やす制度ではありません。
「再就職したら、残りの基本手当をすべて受け取れる」は誤り
再就職した場合、通常、その後の日について基本手当は支給されません。
ただし、一定の条件を満たせば、支給残日数などに応じた再就職手当を受け取れることがあります。
「所定給付日数」と「受給期間」の例文12選
「所定給付日数」を使った例文
- 雇用保険の加入期間に応じて、所定給付日数が決まる。
- 私の所定給付日数は90日だった。
- 離職理由によって、所定給付日数が異なる場合がある。
- 所定給付日数120日のうち、既に28日分を受給した。
- 再就職手当の申請に当たり、所定給付日数と支給残日数を確認した。
- 特定受給資格者に該当したため、一般の離職者より所定給付日数が多くなった。
「受給期間」を使った例文
- 基本手当の受給期間は、原則として離職日の翌日から1年間だ。
- 退職後の手続きが遅れ、受給期間の満了日が近づいている。
- 病気によって求職活動ができず、受給期間の延長を申し出た。
- 雇用保険受給資格者証で、受給期間満了年月日を確認した。
- 所定給付日数が残っていても、受給期間が満了すると原則として受け取れない。
- 受給期間の延長について、ハローワークへ相談した。
FAQ|「所定給付日数」と「受給期間」のよくある質問
Q1. 「所定給付日数」と「受給期間」は同じ意味ですか?
同じ意味ではありません。所定給付日数は基本手当を最大何日分受け取れるか、受給期間は基本手当をいつまで受け取れるかを表します。
Q2. 失業保険は90日・120日・150日のどれになりますか?
一般的な離職者の場合は、雇用保険の被保険者であった期間によって、原則として90日・120日・150日と定められています。ただし、特定受給資格者などに該当する場合は、離職理由や年齢、加入期間などによって異なります。
Q3. 受給期間が1年間なら、1年間ずっと失業保険がもらえますか?
いいえ。受給期間は、基本手当を受け取れる期限です。実際に支給される最大日数は所定給付日数によって決まります。
Q4. 退職後、半年たってからハローワークへ行っても受給できますか?
所定の受給資格を満たしていれば、受給できる可能性があります。ただし、受給期間は原則として離職日の翌日から1年間なので、手続きが遅れると、所定給付日数のすべてを受け取れないことがあります。
Q5. 所定給付日数が90日で、受給期間の残りが30日しかない場合は?
原則として、受給期間の満了日を過ぎて基本手当を受け取ることはできません。そのため、所定給付日数が90日残っていても、30日しか受給期間が残っていない場合は、すべてを受け取れない可能性があります。
Q6. 病気やけがで働けない場合は、受給期間を延長できますか?
30日以上続けて働けないなど、所定の条件を満たす場合は、受給期間を延長できることがあります。通常の受給期間が1年間の人は、原則として最長3年間延長でき、合計で最長4年間となります。
Q7. 受給期間を延長すると、所定給付日数も増えますか?
原則として増えません。受給期間の延長は、基本手当を受け取れる期限を延ばす制度であり、所定給付日数を増やす制度ではありません。
Q8. 会社都合退職の場合は、所定給付日数が増えますか?
倒産や解雇などによって離職し、特定受給資格者に該当する場合などには、一般の離職者よりも所定給付日数が多くなることがあります。具体的な日数は、離職時の年齢や被保険者であった期間などによって異なります。
Q9. 再就職した場合、残りの所定給付日数はどうなりますか?
再就職すると、通常、その後の日について基本手当は支給されません。ただし、一定の条件を満たす場合は、再就職手当を受け取れることがあります。
Q10. 自分の所定給付日数や受給期間は、どこで確認できますか?
ハローワークで受給資格の決定を受けた後、雇用保険受給資格者証などで確認できます。所定給付日数や受給期間満了年月日などを確認し、不明な点がある場合はハローワークへ問い合わせましょう。
まとめ|所定給付日数は「何日分」、受給期間は「いつまで」
「所定給付日数」と「受給期間」は、どちらも雇用保険の基本手当に関係する重要な用語ですが、意味は異なります。
- 所定給付日数:基本手当を最大何日分受け取れるかを表す日数。離職理由や年齢、被保険者であった期間などによって決まる。
- 受給期間:基本手当を受け取ることができる期限。原則として離職日の翌日から1年間。
- 重要な注意点:所定給付日数が残っていても、受給期間の満了日を過ぎると、原則として残りの基本手当を受け取れない。
特に、退職してからハローワークで受給手続きを行うまでに時間がかかった場合は、所定給付日数のすべてを受け取れなくなる可能性があります。
一方、病気やけがなどによって30日以上続けて働けない場合は、受給期間を延長できることがあります。ただし、受給期間が延びても、所定給付日数が自動的に増えるわけではありません。
基本手当を受ける予定がある場合は、所定給付日数と受給期間の両方を確認し、早めに必要な手続きを行いましょう。
手続きが遅れた場合や、受給期間の延長などで困った場合は、ハローワークへ相談することが重要です。問題が発生した際の行動の考え方については、「対応」と「対処」の違いも参考になります。
参考資料・出典
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ハローワークインターネットサービス|基本手当について
所定給付日数、受給期間、病気やけがなどによる受給期間延長の基本的な仕組みを確認できます。
-
ハローワークインターネットサービス|基本手当の所定給付日数
一般の離職者、特定受給資格者、特定理由離職者、就職困難者などについて、年齢や被保険者であった期間ごとの所定給付日数を確認できます。
-
ハローワークインターネットサービス|雇用保険の具体的な手続き
受給資格の決定、失業認定、基本手当の振り込みなど、受給までの具体的な流れを確認できます。
-
厚生労働省|Q&A~労働者の皆様へ(基本手当、再就職手当)~
所定給付日数、受給期間、給付制限、受給期間の延長、再就職手当の支給条件などを確認できます。
