仕事をしていると、
- 計画を立案する
- 改善策を提案する
- 新企画を立案する
- 上司に新しい方法を提案する
といった表現をよく目にします。
「立案」と「提案」は、どちらも「案」という漢字が入っているため、同じような意味に感じるかもしれません。
しかし、実際には案に関わる段階が異なります。
「立案」は、計画や案そのものを考えて作ることです。
一方、
「提案」は、考えた案や意見を相手に示し、検討してもらうことです。
つまり、仕事の流れで考えるなら、
立案 → 提案 → 検討 → 承認・実行
という順番になることがあります。
この記事では、「立案」と「提案」の意味や違いを、企画・会議・上司への説明・業務改善・行政などの具体例を使いながら詳しく解説します。
- 結論:「立案」は案を作ること、「提案」は案を相手に示すこと
- 「立案」とは?意味をわかりやすく解説
- 「提案」とは?意味をわかりやすく解説
- 最大の違いは「作る」と「出す」
- 「立案→提案」の流れを具体例で理解する
- 「立案」は一人でもできるが、「提案」は相手を意識する
- 「計画を立案する」は自然だが、「計画を提案する」とは意味が違う
- 企画では「立案」と「提案」の両方を使う
- 会議では「提案」がよく使われる
- 「立案者」と「提案者」の違い
- 立案者と提案者が同じとは限らない
- 「立案」と「起案」の違い
- 「提案」と「提言」の違い
- 「立案」と「企画」の違い
- 「立案」と「計画」の違い
- 「提案」と「提起」の違い
- 「立案」と「策定」の違い
- 「発案」と「立案」はどう違う?
- 「立案」「起案」「提案」を仕事の流れで比較
- 「立案した案を提案する」は重複表現?
- 「新企画を立案する」と「新企画を提案する」の違い
- 「改善策を立案する」と「改善策を提案する」の違い
- 「政策を立案する」と「政策を提案する」の違い
- 営業では「提案」が中心になる
- 立案は必ず正式な計画でなければならない?
- 提案は仕事以外でも使える
- 立案しただけでは採用されたとは限らない
- 提案しただけでも採用されたとは限らない
- 立案と提案の使い分けを具体例で確認
- 「立案」と「提案」を一瞬で見分ける方法
- 「案」という漢字から覚える
- 立案と提案を英語で表すと?
- ビジネス文章での自然な表現
- 「立案力」と「提案力」の違い
- 立案だけ優れていても提案が通るとは限らない
- よくある質問
- まとめ
- 参考資料
結論:「立案」は案を作ること、「提案」は案を相手に示すこと
最初に、「立案」と「提案」の違いを簡単に整理します。
| 項目 | 立案 | 提案 |
|---|---|---|
| 読み方 | りつあん | ていあん |
| 基本的な意味 | 計画や案を考えて作ること | 案や意見を相手に示すこと |
| 注目する段階 | 案を作る段階 | 案を提出・提示する段階 |
| 相手が必要か | 必ずしも必要ではない | 基本的に提案する相手がいる |
| よく使う場面 | 企画、政策、計画、事業設計 | 会議、商談、改善活動、営業 |
| 代表例 | 事業計画を立案する | 事業計画を役員に提案する |
たとえば、新商品の販売企画を考える場合を想像してみましょう。
まず担当者が、
- どの商品を売るか
- 誰を対象にするか
- いくらで販売するか
- どのように宣伝するか
などを考えて計画を作ります。
この段階が「立案」です。
そして、完成した計画を会議で上司や経営陣に示し、
「この企画を実施してはどうでしょうか」
と申し出ます。
こちらが「提案」です。
したがって、最も簡単な覚え方は、
- 案を立てる → 立案
- 案を提出する → 提案
です。
「立案」とは?意味をわかりやすく解説
「立案」は「りつあん」と読みます。
辞書では、工夫して計画を立てること、案を作ること、草案や文案を作成することなどを意味します。
「立案」の「立」は、
- 計画を立てる
- 方針を立てる
- 予定を立てる
という場合の「立てる」と考えると分かりやすいでしょう。
つまり、
「立案」=案を立てること
です。
「立案」の例文
- 新商品の販売計画を立案する。
- 担当部署が業務改善策を立案した。
- 来年度の事業計画を立案する。
- プロジェクトチームが新制度を立案した。
- 防災計画の立案を担当する。
- 地域活性化策を立案する。
- 新たなマーケティング戦略を立案した。
- 社員研修の実施計画を立案する。
いずれも、まだ相手に案を示すことより、案の内容そのものを考え、形にしている段階が中心です。
「提案」とは?意味をわかりやすく解説
「提案」は「ていあん」と読みます。
辞書では、議案や意見を提出すること、また、その議案や意見そのものを意味します。
「提」という漢字には、「差し出す」「持ち出す」といった意味があります。
そのため、
「提案」=案を相手に差し出すこと
と考えると覚えやすくなります。
「提案」の例文
- 会議で新しい販売方法を提案した。
- 顧客に新プランを提案する。
- 上司に業務改善策を提案した。
- 価格の見直しを提案する。
- チームメンバーから新しいアイデアが提案された。
- 取引先に契約内容の変更を提案した。
- 会議で三つの解決策を提案する。
「提案」には、基本的にその案を受け取る相手が存在します。
その相手が、提案を検討したり、採用したり、却下したりします。
最大の違いは「作る」と「出す」
「立案」と「提案」の違いを理解するうえで、最も重要なのがこの点です。
立案=案を作る
提案=案を出す
たとえば、会議に新しい業務改善案を出すとします。
会議前に担当者が、
- 現在の問題点
- 改善方法
- 費用
- 効果
- 実施スケジュール
を考え、改善案をまとめる作業が「立案」です。
そして会議当日、
「この方法に変更してはどうでしょうか」
と参加者に示す行為が「提案」です。
同じ案について、立案と提案の両方が行われることがあります。
「立案→提案」の流れを具体例で理解する
実務では、立案と提案が一連の流れになることがよくあります。
たとえば、社員食堂の利用者を増やす施策を考える場合です。
1. 現状を調査する
利用者数やアンケート結果などを確認します。
2. 改善案を考える
「メニューを増やす」「営業時間を変更する」などの案を検討します。
3. 計画としてまとめる
費用やスケジュールまで含めた実施計画を作ります。
ここまでが立案です。
4. 上司や経営陣に示す
完成した案を会議資料にまとめて説明します。
ここが提案です。
5. 検討・承認する
提案を受けた側が、採用するかどうか判断します。
つまり、
調査 → 立案 → 提案 → 検討 → 決定 → 実施
という流れになります。
「立案」は一人でもできるが、「提案」は相手を意識する
「立案」は、必ずしも相手がいなくても成立します。
自分の中で計画を作れば、「計画を立案した」と言えます。
たとえば、
「来月から始める勉強計画を立案した」
という表現です。
少し硬い言い方ではありますが、意味としては成立します。
一方、「提案」は基本的に、
誰かに対して案を示すこと
です。
そのため、
- 上司に提案する
- 顧客に提案する
- 会議で提案する
- 家族に提案する
など、「提案を受ける相手」が存在します。
「計画を立案する」は自然だが、「計画を提案する」とは意味が違う
「計画」は、「立案」「提案」のどちらとも組み合わせることができます。
ただし、意味は異なります。
計画を立案する
計画そのものを考えて作ることです。
例:
「来年度の販売計画を立案する。」
計画を提案する
すでに考えた計画を相手に提示することです。
例:
「立案した販売計画を役員会で提案する。」
この二文を続けると、両者の違いが非常によく分かります。
企画では「立案」と「提案」の両方を使う
商品企画・イベント企画・新規事業などでは、「立案」と「提案」が連続して行われることがあります。
たとえば、新しいイベントを企画する場合、まず、
- 目的
- 対象者
- 日時
- 会場
- 予算
- 内容
などを考えます。
これが企画の「立案」です。
次に、その内容を社内会議や取引先などに示します。
これが「提案」です。
したがって、
「イベントを立案した」
よりも、
「イベント企画を立案した」
「イベントの実施案を立案した」
などのほうが、より自然になる場合があります。
会議では「提案」がよく使われる
会議では「提案」が非常によく使われます。
たとえば、
- 議題について改善策を提案する
- 新しい運用方法を提案する
- 会議日程の変更を提案する
- 追加予算を提案する
などです。
一方、会議の前に案を考える段階では「立案」が使えます。
たとえば、
「企画部が新制度を立案し、次回の会議で提案する。」
という文章です。
この一文だけでも、
立案=準備段階
提案=提示段階
という違いがよく分かります。
「立案者」と「提案者」の違い
人を表す場合にも違いがあります。
立案者
案を考えて作った人です。
たとえば、
「この制度の立案者は企画部のAさんです。」
といえば、制度の内容を考えた人を指します。
提案者
案を相手に提出・提示した人です。
たとえば、
「会議での提案者は営業部長です。」
といえば、会議で案を提示した人を指します。
場合によっては、立案者と提案者が別の人になることもあります。
たとえば担当者が案を作り、部長が経営会議で提案するケースです。
立案者と提案者が同じとは限らない
これは実務で重要なポイントです。
たとえば、
- 担当社員が企画案を作る
- 課長が内容を確認する
- 部長が役員会で提示する
という流れなら、担当社員が実質的な「立案者」、部長が「提案者」となる場合があります。
つまり、
誰が考えたか
と、
誰が相手に示したか
は別の問題です。
「立案」と「起案」の違い
「立案」と特に混同しやすい言葉が「起案」です。
「起案」は、行政や会社などで、決裁・審議を受けるための文書案を作る意味で使われることがあります。
一方、「立案」は、より広く計画や案を考えることを表せます。
たとえば、
「新事業の計画を立案する」
とした後、その内容を正式な稟議書などにまとめる作業を「起案する」と表現する場合があります。
簡単に整理すると、
- 立案=計画や案そのものを考える
- 起案=決裁などのための案・文書を作成する
という違いです。
さらに詳しく知りたい場合は、「起案」と「立案」の違いは?意味・使い分けを企画・稟議の例文で解説も参考にしてください。
「提案」と「提言」の違い
「提案」に似た言葉として「提言」があります。
「提案」は、具体的な案・意見を相手に示す非常に幅広い言葉です。
一方、「提言」は、社会問題・政策・経営などについて、自分の考えや改善の方向性を示す場合によく使われます。
たとえば、
「会議の日程変更を提案する」
とは言いますが、通常、
「会議の日程変更を提言する」
とはあまり言いません。
一方、
「政府に少子化対策を提言する」
のような表現は自然です。
詳しくは、「提案」と「提言」の違いは?意味・使い分けを例文でわかりやすく解説もあわせてご覧ください。
「立案」と「企画」の違い
「立案」と「企画」も近い言葉です。
「企画」は、何かを実現するために内容や方法を考えること、またはその計画自体を表します。
「立案」は、その企画や計画について具体的な案を作る行為を表す言葉です。
たとえば、
「新商品の企画を担当する」
という場合は、市場調査からコンセプト設定、販売方法など、幅広い仕事を含む可能性があります。
その企画業務の中で、具体的な販売計画を作ることは、
「販売計画を立案する」
と表現できます。
「立案」と「計画」の違い
「立案」は行為、「計画」は内容・予定そのものを表す場合が多いという違いもあります。
たとえば、
「新工場の建設計画を立案する。」
という文章では、
- 建設計画=作られる内容
- 立案=その内容を考えて作る行為
となります。
「立案」という言葉そのものが、完成した計画そのものを指すというより、「案を作る行為」に重点があります。
「提案」と「提起」の違い
「提起」も「提案」と混同しやすい言葉です。
「提起」は、問題・議題・論点などを持ち出して、人々に考えるきっかけを与える意味で使われます。
たとえば、
「環境問題について問題提起する」
という表現です。
一方、「提案」は、その問題への具体的な解決策を示すことができます。
たとえば、
「食品ロスが増えているという問題を提起した。」
「食品ロスを減らすため、販売方法の変更を提案した。」
という使い分けができます。
「立案」と「策定」の違い
「策定」も、計画などを作る場合によく使われます。
「策定」は、政策・計画・方針などを考えて正式に定めるというニュアンスを持ちやすい言葉です。
「立案」は案を作る段階に重点があります。
たとえば、
「基本計画を立案する」
なら、案を考えている段階です。
「基本計画を策定する」
なら、関係者との調整などを経て計画を正式な形としてまとめる意味合いが強くなる場合があります。
「策定」に関連する使い分けについては、「制定」と「策定」の違いは?意味・使い分けを法律・規則・計画の例文で解説も参考になります。
「発案」と「立案」はどう違う?
「発案」は、最初のアイデアを思いつくことを表します。
一方、「立案」は、そのアイデアを具体的な案や計画にするところまで進める意味があります。
たとえば、イベントについて、
「地域の子ども向けイベントを開催してはどうか」
と思いついた段階は「発案」です。
その後、
- 日時
- 会場
- 予算
- 内容
- 人員
まで具体化した計画を作るのが「立案」です。
さらに、その案を自治会などに示すのが「提案」です。
つまり、
発案 → 立案 → 提案
という流れになる場合があります。
「立案」「起案」「提案」を仕事の流れで比較
ビジネスでは、この三つを順番に並べると理解しやすくなります。
| 段階 | 言葉 | 内容 |
|---|---|---|
| 1 | 立案 | 計画・施策の内容を考える |
| 2 | 起案 | 社内決裁用の文書などにまとめる |
| 3 | 提案 | 相手に案を提示する |
ただし、会社によって仕事の進め方や用語は異なります。
「提案書を起案する」という表現もあり得るため、必ずこの順番だけで使われるわけではありません。
それでも、
- 考える=立案
- 文書にする=起案
- 相手に出す=提案
という基本的な違いを押さえておくと理解しやすくなります。
「立案した案を提案する」は重複表現?
意味としては重複ではありません。
「立案した案を提案する」は、
「作った案を相手に示す」
という意味なので、論理的には成立します。
ただし、「案」が続くため文章としては少しくどく感じる場合があります。
その場合は、
- 立案した計画を提案する
- 策定した案を会議で提案する
- 作成した企画を提案する
などとすると読みやすくなります。
「新企画を立案する」と「新企画を提案する」の違い
どちらも正しい表現ですが、意味が異なります。
新企画を立案する
新企画の内容そのものを考えて作ることです。
新企画を提案する
完成した、またはある程度まとまった新企画を、上司・顧客・会議などに示すことです。
同じ「新企画」という名詞でも、「立案」と「提案」で行為の段階が変わります。
「改善策を立案する」と「改善策を提案する」の違い
こちらも同様です。
「改善策を立案する」は、問題を分析し、改善方法を考えてまとめることです。
「改善策を提案する」は、考えた改善方法を上司や関係者に示すことです。
たとえば、
「品質不良を減らすための改善策を立案し、工場長に提案した。」
と書けば、二つの言葉を自然に使い分けられます。
「政策を立案する」と「政策を提案する」の違い
行政・政治の分野でも両方使われます。
「政策立案」は、社会問題の解決などに向けて政策内容を考えることです。
一方、「政策を提案する」は、考えた政策を議会・政府・関係機関などに示すことです。
たとえば、
「専門チームが新たな子育て支援政策を立案した。」
「その政策を政府に提案した。」
という使い方ができます。
営業では「提案」が中心になる
営業では「立案」より「提案」のほうがよく使われます。
たとえば、
- 顧客に新商品を提案する
- 最適なプランを提案する
- コスト削減策を提案する
- 契約条件を提案する
などです。
営業担当者が顧客の課題を分析し、提案内容を考える作業自体は「提案内容を立案する」と表現することもできますが、一般的な会話では「提案を考える」と言うほうが自然な場合もあります。
立案は必ず正式な計画でなければならない?
必ずしも、政府の政策や大規模な事業だけに使う言葉ではありません。
小規模な企画や社内施策にも使えます。
ただし、「立案」は日常会話ではやや硬い言葉です。
例えば友人同士の旅行について、
「旅行プランを立案しよう」
と言っても意味は通じますが、通常は、
「旅行プランを考えよう」
「旅行の計画を立てよう」
のほうが自然です。
「立案」はビジネス・行政・企画などの場面で特に使いやすい言葉です。
提案は仕事以外でも使える
「提案」はビジネスに限りません。
日常生活でも使えます。
たとえば、
- 友人に旅行先を提案する
- 家族に外食を提案する
- 仲間に新しい遊び方を提案する
- 学校行事の内容を提案する
などです。
「立案」よりも「提案」のほうが、日常会話でも使いやすい言葉です。
立案しただけでは採用されたとは限らない
「立案」という言葉は、案を作ったことを意味します。
その案が採用されたことまでは意味しません。
たとえば、
「新制度を立案した」
としても、その制度が実際に導入されたとは限りません。
立案した案が、
- 提案される
- 審議される
- 修正される
- 却下される
可能性もあります。
提案しただけでも採用されたとは限らない
「提案」も同様です。
「提案した」ことと「採用された」ことは別です。
たとえば、
「業務の完全オンライン化を提案した。」
という文章だけでは、その提案が承認されたかどうかは分かりません。
提案の後には、
- 検討
- 審査
- 承認
- 決裁
- 却下
などが行われる可能性があります。
立案と提案の使い分けを具体例で確認
例1:新商品
○「商品開発部が新商品の販売計画を立案した。」
計画を作っているので「立案」です。
○「販売計画を経営会議で提案した。」
相手に案を示しているので「提案」です。
例2:業務改善
○「作業時間を短縮する改善策を立案する。」
改善策を考えています。
○「改善策を工場長に提案する。」
作った案を上司に示しています。
例3:顧客
△「顧客に新プランを立案する。」
意味が分かりにくい表現です。
○「顧客に新プランを提案する。」
顧客に案を示すので「提案」が自然です。
例4:政策
○「専門家チームが政策を立案する。」
政策内容を考えます。
○「専門家チームが政府に政策を提案する。」
政府に案を提示します。
例5:会議
△「会議で新制度を立案する。」
会議そのものが案を作る場なら成立します。
○「会議で新制度を提案する。」
すでに考えた案を出すなら、こちらが自然です。
「立案」と「提案」を一瞬で見分ける方法
迷ったときは、その行為が「相手に見せる前」なのか「相手に見せる段階」なのかを考えてください。
相手に見せる前
内容を考えている段階なら「立案」です。
例:
「新しい採用計画を立案する。」
相手に見せる段階
考えた内容を誰かに示すなら「提案」です。
例:
「新しい採用計画を役員会に提案する。」
つまり、
作成=立案
提示=提案
と覚えるとよいでしょう。
「案」という漢字から覚える
どちらにも「案」があります。
違うのは最初の漢字です。
立案の「立」
「計画を立てる」の「立」です。
→ 案を立てる
提案の「提」
「提出」「提示」などと同じ「提」です。
→ 案を差し出す
この覚え方なら、漢字から意味を判断しやすくなります。
立案と提案を英語で表すと?
英訳は文脈によって変わります。
「立案」は、
- planning
- formulation
- drafting
- developing a plan
などと表現されることがあります。
「提案」は、
- proposal
- suggestion
- propose
- suggest
などが使われます。
日本語の「立案」と「提案」を一対一で英単語に置き換えるのではなく、
「計画を作っているのか」
「相手に案を示しているのか」
という文脈を確認することが重要です。
ビジネス文章での自然な表現
実務で使いやすい表現を整理してみましょう。
立案と組み合わせやすい言葉
- 計画を立案する
- 政策を立案する
- 企画を立案する
- 改善策を立案する
- 戦略を立案する
- 施策を立案する
- 事業案を立案する
提案と組み合わせやすい言葉
- 改善策を提案する
- プランを提案する
- 新商品を提案する
- 方法を提案する
- 価格を提案する
- 条件を提案する
- 企画を提案する
「立案力」と「提案力」の違い
ビジネスでは「立案力」「提案力」という言葉も使われます。
立案力
課題を分析し、実行可能な計画や施策を組み立てる能力です。
必要になるのは、
- 情報収集
- 分析
- 論理的思考
- 計画設計
- リスク検討
などです。
提案力
自分の案を相手に理解・検討してもらえるように示す能力です。
必要になるのは、
- 説明力
- 資料作成力
- 相手のニーズの理解
- 説得力
- プレゼンテーション力
などです。
良い案を立てる力と、その案を相手に伝える力は別の能力だと考えることもできます。
立案だけ優れていても提案が通るとは限らない
どれほど優れた計画を立案しても、相手に内容や利点が伝わらなければ採用されないことがあります。
逆に、説明が上手でも、計画そのものに問題があれば良い提案とは言えません。
実務では、
質の高い立案+分かりやすい提案
の両方が必要です。
立案では「何をするべきか」を深く考え、提案では「なぜそれをするべきか」を相手に分かりやすく伝えることが重要になります。
よくある質問
Q1. 「立案」の読み方は?
「りつあん」と読みます。
案や計画を考えて作ることを意味します。
Q2. 「提案」の読み方は?
「ていあん」と読みます。
案や意見を相手に提出・提示することを意味します。
Q3. 「立案」と「提案」は同じ意味ですか?
同じではありません。
「立案」は案を考えて作ること、「提案」はその案を相手に示すことです。
Q4. どちらが先ですか?
一般的には「立案」が先で「提案」が後になることがあります。
まず案を考えて作り、その案を相手に示すという流れです。
Q5. 「計画を立案する」は正しいですか?
はい。
非常によく使われる表現です。
計画の内容を考えて作ることを意味します。
Q6. 「計画を提案する」も正しいですか?
はい。
作成した計画を相手に示すという意味で使えます。
Q7. 「企画を立案する」と「企画を提案する」はどちらも正しいですか?
どちらも正しいですが、意味が異なります。
企画内容を考えるなら「立案」、企画を上司・顧客などに示すなら「提案」です。
Q8. 「立案」と「起案」はどう違いますか?
「立案」は計画や案を考えることを広く表します。
「起案」は、特に会社や行政などで、決裁などを受けるための文書案を作る意味で使われます。
Q9. 「提案」と「提言」はどう違いますか?
「提案」は具体的な案を相手に示す幅広い言葉です。
「提言」は社会・政策・経営などについて意見や方向性を示す場合によく使われます。
Q10. 「立案者」と「提案者」は同じ人ですか?
同じ場合もありますが、別の場合もあります。
担当者が案を立て、上司が会議でその案を提案することもあります。
Q11. 「立案した」と言えば実行が決まったことになりますか?
いいえ。
立案は案を作った段階です。
その後、提案・検討・承認などを経る場合があります。
Q12. 「提案した」と言えば採用されたことになりますか?
いいえ。
提案は相手に案を示したことを意味するだけで、採用・承認されたかどうかは別です。
まとめ
「立案」と「提案」は、どちらも「案」に関係する言葉ですが、行為の段階が異なります。
| 言葉 | 意味 | 覚え方 |
|---|---|---|
| 立案 | 計画や案を考えて作ること | 案を「立てる」 |
| 提案 | 案や意見を相手に示すこと | 案を「提出する」 |
最も重要なのは、
- 作る段階 → 立案
- 相手に出す段階 → 提案
という違いです。
たとえば、
「企画部が新しい販売計画を立案し、経営会議で提案した。」
という一文なら、二つの言葉を自然に使い分けられます。
また、関連する言葉を並べると、
発案 → 立案 → 起案 → 提案 → 検討 → 承認 → 実施
のような流れで整理できる場合があります。
もちろん、実際の業務では順番や名称が異なることもありますが、言葉の基本的な役割を理解するには便利な考え方です。
迷ったときは、
「今、案を考えているのか。それとも誰かに案を見せているのか」
を確認してください。
案を考えて形にしているなら「立案」、その案を相手に示して検討してもらうなら「提案」です。
