「起票」とは?意味・読み方をわかりやすく解説|伝票の起票・起票日・起票者と「起案」との違い

職場で「伝票を起票してください」「起票日を確認してください」「不具合のチケットを起票しました」と言われて、何をすればよいのか迷ったことはありませんか。

「起票」は、経理や事務の仕事で使われる言葉ですが、最近では社内申請システムやITの課題管理でも目にします。そのため、場面によって何を作るのかが少し違います。

「起票(きひょう)」の基本的な意味は、伝票を新しく作成することです。経理であれば、取引の内容や金額を伝票に記録する作業を指します。また、職場によっては、申請データや作業管理のチケットを新規登録することも「起票」と呼びます。

大切なのは、起票しただけで、承認や決裁、業務の完了まで済んだとは限らないという点です。

この記事では、「起票」の意味と読み方をはじめ、伝票の起票方法、「起票日」「起票者」「起票済み」の意味、ITでの使い方、「起案・仕訳・記帳・記載」との違いを、具体例とともにわかりやすく解説します。

  1. 「起票」とは?読み方と意味をわかりやすく解説
    1. 「起票」の読み方は「きひょう」
    2. 辞書にある「起票」の意味
    3. 「起票する」とは?一言でいうと「新しい記録を作る」こと
  2. 経理で「伝票を起票する」とは?具体例で理解する
    1. 伝票は、取引を整理して記録するためのもの
    2. 入金伝票・出金伝票・振替伝票の違い
    3. 出金伝票を起票する例
    4. 起票するときに確認したい項目
  3. 「起票日」とは?取引日・伝票日付・記帳日との違い
    1. 起票日は、一般に伝票を作成した日を指す
    2. 日付の違いを比較表で確認
    3. 「起票日」と「計上日」は同じ?
  4. 「起票者」とは?作成者・申請者・承認者の違い
    1. 起票者は、伝票や申請データを作成した人
    2. 作成者と承認者は役割が異なる
  5. 「起票済み」とは?起票中・承認済み・処理済みとの違い
  6. ITでいう「チケットを起票する」とは?
    1. 不具合や作業を新しいチケットとして登録すること
    2. チケット起票の具体例
    3. 起票とチケットの完了は別
  7. 起票と「起案」の違いは?
    1. 基本的には「記録を作る」と「案を作る」という重点が違う
    2. 「稟議書を起票する」は間違い?
    3. 起票と起案の比較表
  8. 起票と「仕訳」「記帳」「記入・記載」の違い
    1. 起票と仕訳は、必ずしも別々の操作ではない
    2. 起票と記帳は「伝票」と「帳簿」に注目するとわかりやすい
    3. 起票と記載は「作成」と「書き示す」の違い
  9. 「起票する」の自然な使い方とビジネス例文
    1. 経理・会計で使う例文
    2. 社内申請・ワークフローで使う例文
    3. IT・品質管理で使う例文
    4. メールで「起票しました」と伝える例文
  10. 起票で間違えやすいポイントと実務上の注意
    1. 起票しただけで業務が完了したと思わない
    2. 日付を入力するときは、起票日と取引日を区別する
    3. 同じ取引・同じ不具合を二重に起票しない
    4. 誤って起票したときは履歴を残せる方法で修正する
  11. 「起票」に関するよくある質問(FAQ)
    1. Q1.「起票」とは簡単にいうと何ですか?
    2. Q2.「起票」は何と読みますか?
    3. Q3.「起票する」と「伝票を作成する」は同じ意味ですか?
    4. Q4.「起票日」は取引日と同じですか?
    5. Q5.「起票者」とは誰のことですか?
    6. Q6.「起票済み」なら承認も終わっていますか?
    7. Q7.「起票」と「起案」の違いは何ですか?
    8. Q8.「起票」と「仕訳」はどう違いますか?
    9. Q9.「伝票を切る」と「伝票を起票する」は同じですか?
    10. Q10.「チケットを起票する」とは何ですか?
    11. Q11.起票した伝票は取り消せますか?
    12. Q12.起票者と承認者は同じ人でもよいですか?
  12. まとめ:「起票」は伝票や業務上の記録を新しく作ること
  13. 参考リンク

「起票」とは?読み方と意味をわかりやすく解説

「起票」の読み方は「きひょう」

「起票」は「きひょう」と読みます。「起」は新たに起こすこと、「票」は伝票などの書類を表す漢字です。

「きぴょう」「おこしひょう」などとは読まず、仕事では「伝票をきひょうする」「きひょうしゃを確認する」のように使います。

辞書にある「起票」の意味

小学館『デジタル大辞泉』や『精選版 日本国語大辞典』では、「起票」は、伝票を起こすこと、つまり新しく伝票を書くこととして説明されています。また、関東信越税理士会の税務会計用語集でも、伝票を作成する行為とされています。

したがって、言葉の中心となる意味は、単に「文字を記入すること」ではなく、一件の取引などを記録するための伝票を作ることです。

例えば、会社が現金で事務用品を購入したとき、その支出を会社の伝票に記録することを「起票」といいます。

「起票する」とは?一言でいうと「新しい記録を作る」こと

「起票する」は「起票」に「する」を付けた表現です。主語となる担当者が、伝票や業務上の記録を新たに作ることを表します。

  • 「領収書をもとに出金伝票を起票する」=支出を記録する伝票を作る。
  • 「経費精算の申請を起票する」=申請システムに新しい申請データを登録する。
  • 「不具合のチケットを起票する」=課題管理ツールに新しい不具合の記録を作る。

ただし、後の二つは業務システムなどで広がった用法です。辞書の基本義は伝票作成であることを押さえ、その場で何を「起票」するのかを確認すると誤解がありません。

経理で「伝票を起票する」とは?具体例で理解する

伝票は、取引を整理して記録するためのもの

会社では、物品の購入、代金の受け取り、請求、経費の支払いなど、さまざまな取引が発生します。それぞれの取引について、日付・金額・内容・勘定科目などを整理して記録するために伝票を使用することがあります。

その伝票を新たに作る作業が「起票」です。紙の伝票に手書きする場合だけでなく、会計ソフトへ必要事項を入力して電子伝票を作成する場合にも使われます。

ただし、会計ソフトによっては「起票」という名称を使わず、「仕訳を登録する」「伝票を入力する」などと表示するものもあります。画面の項目名が違っても、伝票を新しく作るという考え方は共通しています。

入金伝票・出金伝票・振替伝票の違い

簿記で用いられる代表的な伝票には、次のような種類があります。

伝票の種類 主な用途 取引例
入金伝票 現金を受け取った取引を記録する 売上代金を現金で受け取った
出金伝票 現金を支払った取引を記録する 備品代を現金で支払った
振替伝票 現金の入出金以外の取引などを記録する 商品を掛けで仕入れた

これは「三伝票制」と呼ばれる方式を想定した区分です。実際の会社では振替伝票にまとめる方式や、システムが自動的に仕訳を生成する方式もあり、すべての職場でこの三種類を使うとは限りません。

出金伝票を起票する例

例えば、10月28日に会社の事務用品を現金5,000円で購入し、10月29日に担当者が伝票を作成したとします。伝票の情報は、次のように整理できます。

記載項目 記入例
伝票の種類 出金伝票
取引日 2026年10月28日
起票日 2026年10月29日
内容・摘要 事務用品を現金で購入
金額 5,000円
勘定科目の例 消耗品費
添付・確認する資料 領収書など

この例の仕訳は、単純化すれば「借方:消耗品費5,000円/貸方:現金5,000円」と考えられます。ただし、実務上の勘定科目や消費税の処理は、取引内容や会社の会計処理方法によって異なります。

このように、元になる領収書を確認し、正しい伝票の種類・金額・内容を入力して記録を作成することが、経理における起票の具体的な仕事です。

起票するときに確認したい項目

伝票の様式は会社によって違いますが、次の点を押さえると記入漏れを防ぎやすくなります。

  1. 何の取引か:購入・支払・入金など、取引の内容を確認します。
  2. いつの取引か:領収書や請求書に記載された日付と、実際の取引日を照合します。
  3. 金額は正しいか:金額、税込・税抜の扱い、端数などを確認します。
  4. 誰との取引か:支払先・取引先などの必要な情報を記録します。
  5. 根拠資料はあるか:領収書、請求書、発注書などの必要な資料を添付・保存します。
  6. 同じ取引を重複していないか:既存の伝票や自動取込データとの二重計上に注意します。

特に会計ソフトでは、銀行明細や経費精算データから自動的に取引が登録されることもあります。手動で起票する前に、同じ取引がすでに登録されていないかを確認しましょう。

「起票日」とは?取引日・伝票日付・記帳日との違い

起票日は、一般に伝票を作成した日を指す

「起票日(きひょうび)」は、一般に伝票や申請データを作成した日を指します。

例えば、10月28日に事務用品を購入し、翌29日に伝票を入力した場合、作成した日という意味での起票日は10月29日です。この場合、実際の購入日とは1日ずれています。

ただし、会社の帳票やシステムによって「起票日」の欄がどの日時を示すかは異なることがあります。「入力日」「申請日」「伝票日付」などが別の項目として設けられている場合もあるため、実際の運用ルールを確認することが必要です。

日付の違いを比較表で確認

用語 主な意味 注意点
取引日 実際に商品を購入したり、サービスを受けたりした日など 取引の内容によって判断する
起票日 伝票・申請データを作成した日 システム上の項目定義を確認する
伝票日付 伝票に設定・表示される日付 取引日と一致する場合も、異なる場合もある
記帳日 帳簿に記録した日という意味で使われる日付 システムごとに名称や管理方法が異なる
承認日 承認者が申請や伝票を認めた日 作成日・取引日と同じとは限らない

例えば、会計ソフトによっては、金融機関の取引日と別の日付を伝票日付として指定できるものがあります。つまり、起票日・取引日・伝票日付が常に同じになるとは限りません。

ただし、日付を自由に変えてよいという意味ではありません。会計上の計上時期や税務処理は取引の実態とルールに従って判断するため、作成日だけを理由に処理日付を決めないようにしましょう。

「起票日」と「計上日」は同じ?

「計上日」は、取引を会計上いつの期間に記録するかを示す日付として使われることがあります。一方、「起票日」は、伝票を作る作業の日時を指す言葉です。

例えば、月末に発生した費用の伝票を翌月初めに作成した場合、起票日が翌月であっても、会計上どの月に費用を計上するかは取引内容や会計方針によって決まります。

日付に迷うときは、過去の似た取引や社内の経理マニュアルを確認し、必要に応じて経理担当者に尋ねると安心です。

「起票者」とは?作成者・申請者・承認者の違い

起票者は、伝票や申請データを作成した人

「起票者(きひょうしゃ)」とは、起票を行った担当者のことです。

紙の伝票では、起票者欄に氏名や印を記すことがあります。電子システムでは、ログインしたユーザーが作成者として自動的に記録されることもあります。

ただし、「起票者」は必ずしも「その支出を実際に行った人」とは限りません。例えば営業担当者が経費の領収書を提出し、経理担当者が伝票を作成する場合、支出した人と起票者が異なることがあります。

作成者と承認者は役割が異なる

立場 主な役割 例
起票者 新しい伝票・申請・記録を作成する 経理担当者が支払伝票を作る
申請者 承認や処理を求めて申請する 営業担当者が経費精算を申請する
確認者 内容・証拠書類・金額などを確認する 上司が領収書の内容を点検する
承認者 定められた権限に基づいて申請などを認める 部門長が経費を承認する

小規模な組織では、起票者と申請者が同じ人になることもあります。逆に、入力担当と申請担当が分かれる場合もあります。

「誰が起票したか」と「誰が承認したか」は、記録の責任や手続きの段階を確かめるために、それぞれ重要な情報です。

「起票済み」とは?起票中・承認済み・処理済みとの違い

業務システムには「起票中」「起票済み」「承認待ち」「処理済み」などの表示がありますが、これらは必ずしも同じ段階を表しません。

表示の例 一般的に考えられる状態
起票中・下書き 新しい伝票や申請の内容を入力・準備している
起票済み 新しい伝票や申請データの作成・登録が済んでいる
承認待ち 承認権限を持つ人の確認・判断を待っている
承認済み 設定された承認手続きが済んでいる
処理済み・完了 対象の業務処理が完了した状態を示す場合がある

この表は一般的なイメージです。実際のシステムによって、起票時点で申請が自動送信されるものや、作成後に「申請」ボタンを押す必要があるものがあります。

そのため、「起票済み=承認済み」「起票済み=支払い済み」と考えるのは危険です。手続きを進める前に、申請・承認・計上・支払など、どの段階が終わったのかを確かめましょう。

ITでいう「チケットを起票する」とは?

不具合や作業を新しいチケットとして登録すること

ITの仕事では「不具合のチケットを起票してください」「調査依頼を起票しました」という表現を使うことがあります。

この場合の「起票」は、経理の伝票作成ではなく、課題管理ツールに新しい作業や問題の記録を作ることです。

例えば、システムの画面で保存ボタンを押しても反応しない問題が見つかった場合、その不具合を担当者が調査できるようにチケットを作成します。

Redmine(レッドマイン)などの課題管理ツールでは、作業内容を「チケット」として登録し、担当者・期限・進捗状況などを管理できます。

チケット起票の具体例

登録項目 入力例
件名 商品登録画面で保存ボタンを押しても完了しない
発生状況 商品名と価格を入力し、保存を押すとエラーメッセージが表示される
期待する動作 入力した商品情報が保存され、一覧画面に表示される
担当者 システム開発担当者
優先度 影響範囲を踏まえて設定する
添付資料 エラー画面の画像、発生時の操作手順など

「画面がおかしい」という短い報告だけでは、担当者が状況を再現しにくいことがあります。何をしたときに、どのような結果になり、本来どう動くべきなのかを具体的に書くと、調査につながりやすくなります。

起票とチケットの完了は別

チケットを起票した段階では、まだ修正作業を始めていない場合があります。

「起票」→「担当者の割り当て」→「調査・修正」→「動作確認」→「完了」といった流れで進むこともありますが、実際の状態名はツールやチームの運用によって異なります。

したがって、「チケットは起票しました」という報告は、問題を管理対象として登録したという意味であって、「問題が解決した」という意味ではありません。

起票と「起案」の違いは?

基本的には「記録を作る」と「案を作る」という重点が違う

「起票」と「起案」は、どちらも業務の最初の段階で使われるため、混同されやすい言葉です。

しかし、もともとの意味を比べると重点が異なります。

  • 起票:伝票を新しく作ること。電子システムでは申請・管理データの新規登録にも使われます。
  • 起案:計画や文書、判断を求める案を作ること。稟議書や公文書の原案を作る場合にも使われます。

例えば、「購入した事務用品の支払伝票を起票する」と「新しい設備を購入するための申請案を起案する」は、作るものが違います。

「稟議書を起票する」は間違い?

必ずしも間違いではありません。

ワークフローシステムによっては、稟議書や申請書の新規作成・登録を「起票」と呼びます。その場合、「稟議書を起票する」は社内で自然な言い方です。

一方、案の内容を考えて文書にまとめる段階を「起案」、システムに新しい申請を登録することを「起票」と呼び分ける職場もあります。両者の使い方は一律には決まっていません。

起案の意味や、提案・立案との違いをさらに確認したい場合は、1289.html「起案とは?」も参考にしてください。

起票と起案の比較表

比較項目 起票 起案
基本の意味 伝票を作成する 案や文書の原案を作る
代表的な場面 経理処理、申請登録、課題管理 企画、稟議、公文書の作成
作るものの例 出金伝票、電子申請、チケット 起案書、稟議案、文書の原案
用法の重なり 申請ワークフローでは同じ作業を指す場合もある

この違いは一般的な目安です。特定の会社や行政機関のシステム上の正式名称がある場合は、その用語に従いましょう。

起票と「仕訳」「記帳」「記入・記載」の違い

起票と似た場面で使われる言葉には、「仕訳」「記帳」「記入」「記載」があります。

用語 主な意味 例
起票 新しい伝票を作成する 出金伝票を起票する
仕訳 取引を借方・貸方などの形で記録するために分類する 事務用品代を消耗品費と現金に仕訳する
記帳 取引などを帳簿に記録する 総勘定元帳に記帳する
記入 所定の欄などに文字や数字を書き入れる 金額欄に5,000円と記入する
記載 書類などに必要な事柄を書き示す 摘要欄に購入目的を記載する

起票と仕訳は、必ずしも別々の操作ではない

簿記では、仕訳は取引を勘定科目に分けて借方・貸方へ整理することです。起票は、その取引の伝票を作る行為を指します。

紙の伝票を使う場合は、仕訳を考えながら伝票を書くことがあります。会計ソフトでも、伝票の入力と同時に仕訳が登録されることがあります。したがって、「起票が終わったら必ず別の画面で仕訳を行う」とは限りません。

起票と記帳は「伝票」と「帳簿」に注目するとわかりやすい

起票は伝票を作ること、記帳は帳簿へ記録することが中心です。伝票を用いた簿記では、起票した内容を帳簿へ転記する流れがありますが、電子会計では一つの入力操作で帳簿に反映される場合もあります。

そのため、「伝票を作成しただけなのか」「帳簿への反映も終わったのか」は、実際のシステム上の状態で確認する必要があります。

起票と記載は「作成」と「書き示す」の違い

新しい伝票そのものを作るのが「起票」、伝票の特定の欄に必要事項を書くのが「記載」です。

例えば、「伝票を起票し、摘要欄に取引内容を記載してください」と言えば、伝票を新規作成する作業と、その欄に情報を書き入れる作業を区別できます。

記載と記入・表記の使い分けについては、1702.html「記載とは?」で詳しく解説しています。

「起票する」の自然な使い方とビジネス例文

経理・会計で使う例文

  • 「領収書の内容を確認してから、出金伝票を起票してください。」
  • 「同じ支払いについて、伝票を二重に起票しないよう注意しましょう。」
  • 「月末の取引分は、担当者が内容を照合して起票します。」
  • 「この伝票の起票日と取引日が異なる理由を確認してください。」

経理業務では、ただ「起票する」と言うより、「何の伝票を起票するのか」「何を根拠に作成するのか」まで伝えると、作業の行き違いを減らせます。

社内申請・ワークフローで使う例文

  • 「備品購入の申請をシステムから起票してください。」
  • 「契約更新の申請を起票しましたので、内容をご確認ください。」
  • 「起票者と承認者が異なるため、申請状況を確認しています。」
  • 「申請を起票しただけでは発注できないので、承認完了を待ちましょう。」

社内申請では、起票は手続きの入口に当たります。申請が通ったかどうかは、別途承認・決裁の状態を確認しましょう。

稟議書の作成や承認までの流れを知りたい場合は、1975.html「稟議とは?」も参考になります。

IT・品質管理で使う例文

  • 「ログイン画面で発生した不具合について、新規チケットを起票しました。」
  • 「再現手順を追記してから、調査依頼を起票してください。」
  • 「同じ不具合のチケットがすでにないか、起票前に検索しましょう。」
  • 「改善要望を起票したので、次回の打ち合わせで優先順位を決めます。」

製品の不具合対応や社内の改善活動でも、課題管理システムを使っていれば同様の表現が使われることがあります。ただし、必ず「起票」という名称を使うわけではなく、「登録」「報告」「受付」などと呼ぶ職場もあります。

メールで「起票しました」と伝える例文

例文1:経理担当者への連絡

「お疲れさまです。ご依頼いただいた備品購入分について、領収書を確認のうえ出金伝票を起票しました。伝票番号はA-058です。お手数ですが、内容をご確認ください。」

例文2:上司への申請報告

「お疲れさまです。設備点検に関する申請をワークフローシステム上で起票しました。現在は承認待ちの状態です。ご確認のほど、よろしくお願いいたします。」

例文3:システム担当者への不具合報告

「お疲れさまです。商品検索画面で発生するエラーについて、チケットを起票しました。再現手順と発生画面を記載しておりますので、調査時にご参照ください。」

いずれも「何を起票したか」と「現在どの段階か」が伝わる文面にしています。相手がこの言葉に慣れていない場合は、「伝票を作成しました」「申請を登録しました」と言い換えると、よりわかりやすくなります。

起票で間違えやすいポイントと実務上の注意

起票しただけで業務が完了したと思わない

例えば、支払伝票を起票しても、承認や振込処理がまだ終わっていないことがあります。ITのチケットでも、起票後に担当者の対応が必要です。

「起票完了」と報告する際には、相手が「支払い完了」や「対応完了」と誤解しないよう、現在の状態を併せて伝えましょう。

日付を入力するときは、起票日と取引日を区別する

伝票の作成が翌日や翌月になった場合は、どの日付を入力するのか判断が必要です。伝票日付を自由に変更できるシステムでも、会計処理上の正しい日付とは別の話です。

特に月末・決算期には、社内の処理基準に従って正確に記録しましょう。

同じ取引・同じ不具合を二重に起票しない

会計ソフトに自動取込された取引をもう一度手入力すると、同じ支出が重複して記録されるおそれがあります。チケット管理でも、同じ不具合を別々に起票すると、対応が分散することがあります。

起票する前に、既存の伝票番号や申請一覧、登録済みチケットを確認することが大切です。

誤って起票したときは履歴を残せる方法で修正する

金額や取引先を間違えた場合、システムの状態に応じて修正、取消し、差し戻し、訂正伝票などの処理が必要になることがあります。

承認済みや帳簿反映済みの記録を、理由も残さず書き換えてよいとは限りません。独断で削除せず、会社の手順や権限設定を確認しましょう。

「起票」に関するよくある質問(FAQ)

Q1.「起票」とは簡単にいうと何ですか?

基本的には伝票を新しく作ることです。業務システムでは、申請や課題の記録を新規登録する意味でも使われます。

Q2.「起票」は何と読みますか?

「きひょう」と読みます。「起票する」「起票者」「起票日」といった言葉でも同じ読み方です。

Q3.「起票する」と「伝票を作成する」は同じ意味ですか?

経理の伝票について話している場合は、ほぼ同じ意味です。ただし、ITや申請システムでは伝票以外の記録を作ることも「起票」と呼びます。

Q4.「起票日」は取引日と同じですか?

同じとは限りません。一般に起票日は伝票の作成日、取引日は実際の取引が発生した日を指します。ただし、帳票やシステムでの項目定義に注意が必要です。

Q5.「起票者」とは誰のことですか?

伝票や申請データなどを新しく作成した担当者です。実際に支出した人、申請者、承認者と同じ場合も異なる場合もあります。

Q6.「起票済み」なら承認も終わっていますか?

必ずしも終わっていません。起票済みは、通常、記録の作成や登録が済んだことを示します。承認・決裁の状態は別途確認する必要があります。

Q7.「起票」と「起案」の違いは何ですか?

起票は伝票などを新しく作ること、起案は判断してもらうための案や文書を作ることが基本です。ただし、申請システムでは両者の使い方が重なることもあります。

Q8.「起票」と「仕訳」はどう違いますか?

仕訳は取引を勘定科目と借方・貸方に分ける会計上の処理で、起票は伝票を作る行為です。伝票を入力すると同時に仕訳が登録されるシステムもあります。

Q9.「伝票を切る」と「伝票を起票する」は同じですか?

「伝票を切る」は、伝票を発行・作成することを指す口語的な表現です。伝票作成の意味では近い言い方ですが、実務では職場によって使い分けがあるため、正式な説明には「伝票を作成する」や「起票する」を使うと明確です。

Q10.「チケットを起票する」とは何ですか?

ITの課題管理ツールなどで、新しい作業や不具合の記録を作ることです。チケットを登録しただけでは、調査や修正が完了したことにはなりません。

Q11.起票した伝票は取り消せますか?

取消しや修正が可能なシステムはありますが、承認状況や会計処理の段階によって方法が異なります。履歴を残す必要もあるため、社内の訂正手順に従ってください。

Q12.起票者と承認者は同じ人でもよいですか?

組織の権限規程やシステムの設定によります。職務分担や内部統制の観点から分けている会社もあるため、自己判断せず会社のルールを確認しましょう。

まとめ:「起票」は伝票や業務上の記録を新しく作ること

「起票(きひょう)」は、もともと伝票を作成することを意味する言葉です。仕事では、経理の伝票だけでなく、申請データやITのチケットを新規登録する場合にも使われます。

  • 起票:基本的には伝票を新しく作ること。
  • 起票する:伝票や業務上の記録を新規作成すること。
  • 起票日:一般に伝票などを作成した日。取引日と異なる場合がある。
  • 起票者:伝票や申請などを作成した担当者。
  • 起票済み:作成・登録が済んだ状態。ただし承認・完了とは限らない。
  • 起案:決定を求める案や文書の原案を作ること。
  • 仕訳:取引を勘定科目や借方・貸方に分けて整理すること。

「起票してください」と言われたら、まず何を作るのか、どの日付を使うのか、作成後にどの手続きが必要なのかを確認しましょう。この三点を押さえるだけでも、経理や社内申請、ITの業務で落ち着いて対応しやすくなります。

参考リンク

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