「ブラウザのキャッシュとCookieを削除してください」
Webサイトが正しく表示されないとき、このような案内を見たことがある人も多いでしょう。
ChromeやEdge、Firefoxなどのブラウザでは、Webサイトを利用すると「キャッシュ」と「Cookie」というデータが保存されることがあります。
どちらもブラウザに保存されるデータなので、
「キャッシュとCookieは同じもの?」
「削除すると何が消える?」
「Cookieを削除するとログアウトするのはなぜ?」
「キャッシュを消すとパスワードまで消える?」
「Webサイトが古いまま表示されるときはどちらを消す?」
と迷うことがあります。
簡単にいうと、「キャッシュ」はWebページを次回以降すばやく表示するために、画像やページデータなどを一時的に保存する仕組みです。一方、「Cookie」は、ログイン状態やサイトの設定などをWebサイト側が覚えておくために、ブラウザへ保存する小さなデータです。
一言で覚えるなら、
キャッシュ=「表示を速くするための一時保存」
Cookie=「利用者や状態を覚えておくための情報」
です。
たとえば、一度見たWebサイトのロゴ画像をブラウザに保存し、次回はサーバーからすべて読み直さなくても表示できるようにするのがキャッシュの代表的な働きです。
一方、ショッピングサイトでログイン状態や表示設定、カートなどの状態を維持するために利用されることがあるのがCookieです。
Googleも、キャッシュには画像などページの一部が保存され、次回アクセス時の読み込みを速くする一方、Cookieはアクセスしたサイトが作成し、閲覧データなどを保存すると説明しています。
この記事では、「キャッシュ」と「Cookie」の違いから、削除したときの影響、ログイン状態、閲覧履歴、サードパーティCookie、セッションCookieとの違いまで詳しく解説します。
- 「キャッシュ」と「Cookie」の違い【結論】
- 「キャッシュ」とは?
- キャッシュは「手元に置いておくコピー」
- キャッシュがあるとなぜWebサイトが速くなる?
- キャッシュが原因で古いページが表示されることもある
- 「Cookie」とは?
- Cookieは「Webサイトが覚えておくためのメモ」
- Cookieにパスワードそのものが保存される?
- キャッシュとCookieの決定的な違い
- キャッシュを削除するとどうなる?
- キャッシュを削除するとログアウトする?
- Cookieを削除するとどうなる?
- Cookieを削除するとアカウント自体も消える?
- Cookieを削除すると保存したパスワードも消える?
- 「閲覧履歴」と「キャッシュ」の違い
- 「閲覧履歴」と「Cookie」の違い
- 「セッションCookie」とは?
- 「永続Cookie」とは?
- 「ファーストパーティCookie」とは?
- 「サードパーティCookie」とは?
- Cookieは危険なもの?
- キャッシュは個人情報?
- キャッシュはどこにある?
- Cookieはどこにある?
- Webサイトがおかしいときは、キャッシュとCookieのどちらを削除する?
- キャッシュ削除と再読み込みは同じ?
- キャッシュは削除しすぎても大丈夫?
- Cookieは定期的に全部削除すべき?
- 「キャッシュ・Cookie」で迷ったときの3秒判定
- 「キャッシュ」を使った例文
- 「Cookie」を使った例文
- 具体例で比較:ニュースサイト
- 具体例で比較:ネットショップ
- よくある間違い1:「キャッシュ」と「Cookie」は同じものだと思う
- よくある間違い2:「キャッシュを消すとログインできなくなる」と思う
- よくある間違い3:「Cookieを削除するとアカウントが削除される」と思う
- よくある間違い4:「Cookieには必ずパスワードが保存されている」と思う
- よくある間違い5:「Cookieは全部危険」と思う
- よくある間違い6:「キャッシュを消せば閲覧履歴も必ず全部消える」と思う
- よくある間違い7:「サイトがおかしければ必ずCookieを全部消す」と思う
- 「キャッシュ」と「Cookie」に関するよくある質問
- まとめ
- 参考リンク・出典
「キャッシュ」と「Cookie」の違い【結論】
| 比較項目 | キャッシュ | Cookie |
|---|---|---|
| 主な目的 | Webページを速く表示する | 利用者の状態・設定などを記憶する |
| 保存されるもの | 画像、CSS、JavaScript、ページデータなど | セッションID、設定情報、識別情報など |
| 削除すると | ページの初回再表示が遅くなることがある | ログアウトしたり設定が初期化されたりすることがある |
| ログイン状態への影響 | 通常は小さい | 影響する場合がある |
| 古い表示の原因 | なることがある | 主目的ではない |
| プライバシーとの関係 | 主に表示高速化 | 認証・設定・分析・トラッキング等に関係する場合がある |
3秒で判断するなら、
「ページを速く表示するために保存する?」 → キャッシュ
「ログイン状態やサイト設定を覚えておく?」 → Cookie
と考えると分かりやすいでしょう。
「キャッシュ」とは?
一度取得したデータを再利用する仕組み
キャッシュ(cache)は、一度取得したデータを一時的に保存し、次回以降に再利用することで処理を速くする仕組みです。
Webブラウザでは、Webサイトを表示するときに取得した、
- 画像
- HTML
- CSS
- JavaScript
- その他のWebリソース
などがキャッシュされる場合があります。
MDNはHTTPキャッシュについて、リクエストに対応するレスポンスを保存し、後続のリクエストで再利用する仕組みと説明しています。
キャッシュを利用すれば、毎回すべてのデータを元のサーバーから取得しなくても済むため、通信量やサーバーへの負荷を減らし、ページを速く表示できる場合があります。
キャッシュは「手元に置いておくコピー」
キャッシュは、本棚から毎回本を取りに行く代わりに、よく使う資料を机の近くへ置いておくような仕組みと考えると分かりやすいでしょう。
たとえばWebサイトのロゴ画像が毎ページ共通している場合、アクセスするたびに同じ画像を何度もダウンロードするより、以前取得したデータを再利用できれば効率的です。
これがブラウザキャッシュの代表的な目的です。
キャッシュがあるとなぜWebサイトが速くなる?
Webページを表示するためには、ブラウザがサーバーから多くのデータを受信することがあります。
しかし、すでに有効なキャッシュが存在すれば、一部のデータを端末側から読み込めます。
そのため、
- 通信するデータ量を減らせる
- ページ表示が速くなる場合がある
- サーバー側の処理を減らせる
といったメリットがあります。
キャッシュが原因で古いページが表示されることもある
キャッシュは便利ですが、保存されているデータとWebサイト側の最新データとの間にずれが生じることがあります。
たとえばサイト運営者が画像やCSSを変更したにもかかわらず、ブラウザ側で古いキャッシュを利用していると、
「サイトを更新したのに表示が変わらない」
という現象が起こる場合があります。
このようなとき、キャッシュの再読み込みや削除で改善することがあります。
「Cookie」とは?
Webサイトがブラウザに保存する小さな情報
Cookie(クッキー)は、Webサイトのサーバーなどからブラウザへ送られ、ブラウザ側に保存される小さなデータです。
MDNはHTTP Cookieについて、サーバーがWebブラウザへ送る小さなデータであり、ブラウザが保存し、その後のリクエストで同じサーバーへ送り返すことができる仕組みと説明しています。
Cookieは、主に、
- ログイン状態の維持
- ショッピングカート
- 言語などの設定
- サイト表示のカスタマイズ
- アクセス解析
- ユーザー識別
などに利用されます。
Cookieは「Webサイトが覚えておくためのメモ」
Cookieは、Webサイト側が利用者とのやり取りを継続するためのメモのようなものと考えると分かりやすいでしょう。
通常のHTTP通信は、それぞれのリクエストが独立しているため、そのままではWebサイト側が、
「さっきログインした人と今アクセスしている人が同じ利用者か」
を判断しにくい場合があります。
そこでCookieにセッションIDなどを保存し、次回のアクセス時にもブラウザからサーバーへ送ることで、ログイン状態などを維持できます。
Cookieにパスワードそのものが保存される?
必ずしもそうではありません。
一般的なログインシステムでは、ログインに成功すると、サーバーが利用者を識別するための、
セッションID
などをCookieに保存し、それを使ってログイン状態を確認する仕組みがあります。
MDNも、ログインシステムの例として、認証後にセッションIDを含むCookieをブラウザへ返し、その後のリクエストで利用する仕組みを説明しています。
したがって、
「Cookie=パスワードがそのまま保存されているファイル」
と考えるのは正確ではありません。
キャッシュとCookieの決定的な違い
違い1:保存する目的が違う
最も重要な違いです。
キャッシュ=データの再利用による高速化
Cookie=利用者やセッションの状態を記憶
です。
違い2:保存される内容が違う
キャッシュでは、Webページを構成する画像・CSS・JavaScriptなどが保存されます。
Cookieでは、セッションID・サイト設定・識別用の値など、小さな情報が保存されます。
違い3:削除したときの影響が違う
キャッシュを削除しても、多くの場合、サイトのアカウント自体が消えるわけではありません。
ただし、次回アクセス時には画像などを再取得するため、一時的にページ表示が遅く感じられる場合があります。
一方、Cookieを削除すると、サイトがログイン状態を認識できなくなるため、
再ログインを求められる場合があります。
キャッシュを削除するとどうなる?
ブラウザのキャッシュを削除すると、保存されていたWebページ関連の一時データが削除されます。
その結果、
- 古い画像やCSSが再取得される
- Webサイトの表示トラブルが改善する場合がある
- 次回アクセス時にデータを再ダウンロードする
- 一時的にページ表示が遅く感じられる場合がある
といった変化があります。
Googleも、キャッシュとCookieの削除によってWebサイトの読み込みや表示形式に関する問題が解決する場合があると案内しています。
キャッシュを削除するとログアウトする?
キャッシュだけを削除した場合、通常はログイン状態に直接影響しないことが多いでしょう。
ログイン状態にはCookieなどが使われることが多いためです。
ただし、ブラウザの「閲覧データを削除」画面で、キャッシュとCookieを同時に選んで削除すると、Cookieも消えるためログアウトする場合があります。
削除する項目を確認してから操作することが大切です。
Cookieを削除するとどうなる?
Cookieを削除すると、そのCookieを利用していたサイトの状態情報が失われます。
そのため、
- Webサイトからログアウトする
- 言語設定が初期状態に戻る
- 表示設定がリセットされる
- Cookieを利用した識別情報が消える
といったことがあります。
Googleも、キャッシュとCookieを削除すると、ログインしていたWebサイトで再度ログインが必要になる場合があると説明しています。
Cookieを削除するとアカウント自体も消える?
通常は消えません。
Cookieを削除することと、Webサービスのアカウントを削除することは別です。
Cookieを消した場合、ブラウザが、
「この利用者はログイン済み」
という状態を証明できなくなり、再ログインを求められることがあります。
しかし、サービス提供者側に登録されたアカウント情報そのものが削除されるわけではありません。
Cookieを削除すると保存したパスワードも消える?
必ずしも消えません。
ブラウザに保存されているパスワードとCookieは通常、別の種類のデータとして管理されています。
そのため、Cookieだけを削除しても、ブラウザのパスワード管理機能に保存したID・パスワードが残る場合があります。
ただし、閲覧データ削除時に「保存したパスワード」など別の項目まで選択すると、それらも削除される可能性があります。
「閲覧履歴」と「キャッシュ」の違い
閲覧履歴は、
「いつ、どのWebページを見たか」
をブラウザが記録するものです。
一方キャッシュは、Webページを効率よく表示するため、ページの画像やデータなどを保存します。
| 閲覧履歴 | キャッシュ |
|---|---|
| 見たページの記録 | 表示用データの一時保存 |
| 過去に訪れたページを探すためにも使う | ページ表示を高速化するために使う |
「閲覧履歴」と「Cookie」の違い
閲覧履歴は訪問したページの記録です。
CookieはWebサイトが利用者の状態・設定などを保存するためのデータです。
そのため、閲覧履歴を削除しても、Cookieが残っていればサイトにログインしたままの場合があります。
反対にCookieを削除しても、閲覧履歴が残る設定なら、過去に訪問したURLが履歴に残っている場合があります。
「セッションCookie」とは?
Cookieには、有効期間によって異なる種類があります。
代表的なのが、
セッションCookie
です。
MDNでは、有効期限を指定しないCookieは一般にセッションCookieとなり、現在のセッション終了時に削除されるものとして説明されています。
ただし、ブラウザには終了時のセッションを復元する機能などもあるため、実際の動作はブラウザや設定によって異なる場合があります。
「永続Cookie」とは?
有効期限や保存期間が指定されているCookieは、その期間までブラウザに保存されることがあります。
このようなCookieは一般に、
永続Cookie
と呼ばれます。
Webサイトの設定を次回訪問時にも維持するなどの目的で利用できます。
「ファーストパーティCookie」とは?
現在見ているWebサイト自身に関連して保存されるCookieを、一般に、
ファーストパーティCookie
と呼びます。
たとえば、Webサイトがログイン状態や表示言語などを維持するために利用するケースがあります。
「サードパーティCookie」とは?
閲覧しているサイトとは別のドメインに関連するCookieが、広告・分析などの目的で利用される場合があります。
一般に、
サードパーティCookie
や、
サイト横断Cookie
などと呼ばれます。
これらは複数サイトをまたいだ行動の把握に利用されることがあるため、プライバシーとの関係で問題になることがあります。
現在のブラウザでは、プライバシー保護のため、サイト横断Cookieを制限・ブロックする機能が用意されている場合があります。
Cookieは危険なもの?
Cookieそのものが、必ず危険というわけではありません。
ログイン状態やショッピングカート、言語設定など、Webサイトを便利に利用するために重要な役割があります。
一方で、識別情報やセッション情報などを扱うため、適切なセキュリティ対策が必要です。
Web開発では、Cookieに、
- Secure
- HttpOnly
- SameSite
などの属性を設定し、送信条件やJavaScriptからのアクセスなどを制御できます。
Cookieは「全部危険」「全部削除すべき」と考えるのではなく、役割とプライバシー設定を理解して管理することが重要です。
キャッシュは個人情報?
キャッシュは主にWebコンテンツを再利用する目的で保存されますが、閲覧したページに関連するデータが端末へ残ることがあります。
共用パソコンなどでは、Cookie・閲覧履歴・キャッシュを含むブラウザデータの扱いに注意したほうがよいでしょう。
また、Web開発者側では、個人向けに生成されたページを不適切な共有キャッシュへ保存しないよう、HTTPキャッシュの設定を正しく行う必要があります。
キャッシュはどこにある?
一般的なブラウザでは、キャッシュは端末のストレージ上などに管理されています。
利用者が個々のキャッシュファイルを直接管理する必要は通常ありません。
Chrome、Edge、Firefoxなどのブラウザ設定から、キャッシュされた画像やファイルなどをまとめて削除できます。
Cookieはどこにある?
Cookieもブラウザによって管理されます。
通常、利用者がファイルを直接開いて編集するものではなく、ブラウザのプライバシー・サイトデータ設定などから確認・削除します。
特定サイトのCookieだけを削除できるブラウザもあります。
Webサイトがおかしいときは、キャッシュとCookieのどちらを削除する?
症状によって異なります。
たとえば、
| 症状 | まず疑うもの |
|---|---|
| サイトの画像やデザインが古い | キャッシュ |
| サイト更新後も表示が変わらない | キャッシュ |
| ログイン状態がおかしい | Cookie・サイトデータ |
| サイト設定がおかしい | Cookie・サイトデータ |
| 読み込みや表示に原因不明の問題がある | キャッシュとCookie双方を確認 |
Googleも、キャッシュとCookieを削除することで、Webサイトの読み込みや表示形式に関する問題を解決できる場合があると案内しています。
キャッシュ削除と再読み込みは同じ?
完全に同じではありません。
通常の再読み込みでは、キャッシュが利用される場合があります。
一方、ブラウザにはキャッシュを通常より強く無視して再取得する操作が用意されている場合があります。
Webサイトの更新確認では、キャッシュ削除だけでなく、ブラウザの再読み込み方法を変えることで改善することもあります。
キャッシュは削除しすぎても大丈夫?
通常、削除したからといってWebサイトが永久に使えなくなるものではありません。
必要なデータは次回アクセス時に再び取得されます。
ただし、その分、
- 初回表示が一時的に遅くなる
- 通信量が増える
場合があります。
問題がなければ、頻繁にすべてのキャッシュを消す必要はありません。
Cookieは定期的に全部削除すべき?
必ずしも必要ではありません。
Cookieをすべて削除すると、多くのWebサイトからログアウトしたり、設定がリセットされたりする可能性があります。
プライバシーを重視する場合には、ブラウザのCookie制限・サイト別設定・トラッキング防止機能などを活用する方法もあります。
特定のWebサイトだけに問題があるなら、そのサイトのCookieだけを削除する方法もあります。
「キャッシュ・Cookie」で迷ったときの3秒判定
| こんな場合 | 答え |
|---|---|
| 画像を一時保存して次回表示を速くする | キャッシュ |
| CSSやJavaScriptなどを再利用する | キャッシュ |
| ログイン状態を維持する | Cookieが使われることがある |
| 表示言語などの設定を覚える | Cookieが使われることがある |
| 消すとページを再取得する | キャッシュ |
| 消すとログアウトする場合がある | Cookie |
| 古い画像が残っている | キャッシュを確認 |
最も簡単に覚えるなら、
キャッシュ=「表示のための一時保存」
Cookie=「状態を覚えるための情報」
です。
「キャッシュ」を使った例文
- ブラウザのキャッシュを削除した。
- 古い画像が表示されるためキャッシュをクリアした。
- キャッシュを利用してWebページを高速に表示する。
- 更新前のCSSがキャッシュに残っていた。
- ブラウザが画像をキャッシュしている。
「Cookie」を使った例文
- WebサイトのCookieを削除した。
- Cookieを削除したらログアウトした。
- サイトはCookieを使って表示設定を保存している。
- ブラウザでサードパーティCookieを制限する。
- ログイン状態の維持にCookieが利用されることがある。
具体例で比較:ニュースサイト
ニュースサイトを開いたとします。
サイトのロゴやCSSなどがブラウザに保存され、次回の表示時に再利用される場合があります。
これは、
キャッシュ
です。
一方、そのニュースサイトで選択した表示言語などの設定をブラウザに記憶させるため、Cookieが利用される場合があります。
こちらは、
Cookie
です。
具体例で比較:ネットショップ
ネットショップでは、商品の画像・CSSなどがキャッシュされることで、ページ表示が効率化される場合があります。
一方、ログインセッション・カート・利用者設定などの管理にCookieが利用されることがあります。
つまり同じWebサイトでも、
キャッシュとCookieは同時に、それぞれ異なる目的で使われます。
よくある間違い1:「キャッシュ」と「Cookie」は同じものだと思う
違います。
キャッシュはWebデータの再利用、Cookieは利用者の状態・設定等を記憶する目的で利用されます。
よくある間違い2:「キャッシュを消すとログインできなくなる」と思う
キャッシュだけなら、ログイン状態へ直接影響しないことが多いでしょう。
Cookieまで同時に削除すると、再ログインが必要になる場合があります。
よくある間違い3:「Cookieを削除するとアカウントが削除される」と思う
通常、アカウントそのものは削除されません。
ブラウザに保存された状態情報が消えるため、ログアウトする場合があります。
よくある間違い4:「Cookieには必ずパスワードが保存されている」と思う
一般的なログイン状態の維持では、セッションIDなどがCookieに保存される場合があります。
パスワードそのものをCookieへ保存しているとは限りません。
よくある間違い5:「Cookieは全部危険」と思う
Cookieは、ログイン状態・カート・サイト設定などを維持するためにも使われる重要なWeb技術です。
一方、トラッキングなどに利用される場合もあるため、目的を区別して考える必要があります。
よくある間違い6:「キャッシュを消せば閲覧履歴も必ず全部消える」と思う
閲覧履歴・キャッシュ・Cookieはブラウザで別項目として管理されることがあります。
キャッシュだけを選択して削除した場合、閲覧履歴が残ることがあります。
よくある間違い7:「サイトがおかしければ必ずCookieを全部消す」と思う
必要以上にCookieを削除すると、複数サイトで再ログインが必要になる可能性があります。
まず再読み込みやキャッシュの確認を行い、必要なら対象サイトのCookie・サイトデータを削除するなど、症状に応じて対応するとよいでしょう。
「キャッシュ」と「Cookie」に関するよくある質問
Q1. 「キャッシュ」と「Cookie」の一番簡単な違いは?
キャッシュはページ表示を効率化するための一時データ、Cookieはログイン状態や設定などを記憶するための小さなデータです。
Q2. キャッシュを削除すると何が起こりますか?
画像などの保存済みデータが削除され、次回アクセス時に再取得されます。
そのため、最初の表示が少し遅く感じられる場合があります。
Q3. Cookieを削除すると何が起こりますか?
サイトのログイン状態や設定などが失われ、再ログインが必要になる場合があります。
Q4. キャッシュを消すと保存したパスワードも消えますか?
通常、キャッシュと保存済みパスワードは別に管理されています。
ただし、閲覧データ削除画面でパスワードまで選択しないよう確認してください。
Q5. Cookieを削除するとアカウントも消えますか?
通常は消えません。
サービス上のアカウント削除とは別の操作です。
Q6. Webサイトが古いまま表示される場合はどちらを消しますか?
古い画像・CSSなどが原因ならキャッシュを再読み込み・削除することで改善する場合があります。
Q7. ログインがおかしい場合はどちらを確認しますか?
ログインセッションにCookieが使われている場合があるため、対象サイトのCookie・サイトデータを確認すると改善することがあります。
Q8. Cookieを無効にしてもWebサイトは使えますか?
サイトによります。
Cookieを必要とするログインや設定保存などの機能が正常に動かなくなる場合があります。
Q9. キャッシュとCookieは両方削除しても大丈夫ですか?
通常は再取得・再設定できますが、Cookieを削除すると再ログインなどが必要になる場合があります。
必要なID・パスワードを確認してから操作すると安心です。
Q10. 迷ったときの簡単な見分け方は?
「表示を速くするデータ?」 → キャッシュ
「サイトが利用者の状態を覚えるデータ?」 → Cookie
と考えてください。
まとめ
「キャッシュ」と「Cookie」は、どちらもブラウザに保存されることがあるため混同されやすい言葉ですが、目的は異なります。
| キャッシュ | Cookie |
|---|---|
| Webデータを一時保存する | 状態・設定などの小さな情報を保存する |
| 表示高速化が主な目的 | セッション維持・設定・識別などに利用 |
| 画像・CSS・JavaScriptなど | セッションID・設定値など |
| 削除後は再取得される | 削除するとログアウトする場合がある |
| 古い表示の原因になることがある | ログイン・サイト設定に影響することがある |
最も簡単な覚え方は、
キャッシュ=「速く表示するための保存」
Cookie=「利用者の状態を覚えるための保存」
です。
Webサイトを開いたとき、画像やCSSなどを一時的に保存して次回の読み込みを効率化するのがキャッシュです。
一方、Webサイトがログイン状態・表示設定・カートなどを維持するために利用できる小さなデータがCookieです。
そのため、
古いページ・画像が表示される → キャッシュを確認
ログイン状態・サイト設定がおかしい → Cookie・サイトデータを確認
という切り分けが一つの目安になります。
ただし、Webサイトの不具合にはさまざまな原因があります。
キャッシュやCookieを無条件にすべて削除するのではなく、まず再読み込みを試し、必要に応じて対象サイトのデータを削除するとよいでしょう。
またCookieを削除すると再ログインが必要になることがあるため、アカウント情報を確認してから操作することも大切です。
参考リンク・出典
-
MDN Web Docs「HTTP キャッシュ」
― HTTPキャッシュがレスポンスを保存し、後続のリクエストで再利用する仕組み、ブラウザキャッシュや共有キャッシュなどを解説 -
MDN Web Docs「HTTP Cookie の使用」
― Cookieの基本的な仕組み、ログインセッション、パーソナライズ、トラッキング、セッションCookie・永続Cookie等を解説 -
MDN Web Docs「Set-Cookie ヘッダー」
― Domain、Path、Expires、Max-Age、Secure、HttpOnly、SameSiteなどCookie属性の仕様を解説 -
Google アカウント ヘルプ「キャッシュと Cookie の削除」
― キャッシュには画像などページの一部、Cookieには閲覧データ等が保存されること、削除後の影響を説明 -
Mozilla Support「Firefox のキャッシュを消去するには」
― Firefoxのキャッシュにページ・画像・スクリプト等が一時保存され、ブラウジングを高速化する仕組みを説明 -
Mozilla Support「Cookie – ウェブサイトがコンピューター上に格納する情報」
― Cookieの意味と、Webサイトが利用者の端末へ保存する情報について解説
※本記事では一般ユーザー向けに、「キャッシュ=Webコンテンツの再利用を目的とした一時保存」「Cookie=Webサイトが状態等を記憶するための小さなデータ」と整理しています。
※HTTPキャッシュにはブラウザのプライベートキャッシュだけでなく、プロキシやCDNなどで利用される共有キャッシュも存在します。
※Cookieの利用方法・有効期限・削除時の挙動はWebサイトやブラウザによって異なります。Cookieを削除しても必ずログアウトするとは限らず、逆にログイン状態が失われる場合もあります。
※ブラウザのプライバシー保護機能やCookie制限は継続的に変更されています。実際の設定方法については、利用しているブラウザの最新の公式サポート情報を確認してください。
※本記事は一般的なWeb・IT用語の違いを解説するものであり、特定Webサイトの不具合解決やセキュリティを保証するものではありません。
